日本人とは何か、そんな問いに答える一つのアンサーになる本ではないかと思います。
西洋の哲学や東洋の思想についての本を読み、西洋の哲学は日本人の私にはしっくり来ないな、と思ったことがこの本を読んだきっかけです。構造主義や言語文化論的な立場から日本語に注目してこの本を読もうと思いました。
様々な日本語に対して、新しい考察がなされます。日本が好きになる本。日本語に興味がある方や日本人としてのあり方について考えたい人におすすめ。

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日本語表と裏 ハードカバー – 1985/3/1
森本 哲郎
(著)
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1985/3/1
- ISBN-104103372028
- ISBN-13978-4103372028
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1985/3/1)
- 発売日 : 1985/3/1
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 208ページ
- ISBN-10 : 4103372028
- ISBN-13 : 978-4103372028
- Amazon 売れ筋ランキング: - 994,245位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,590位日本語研究
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
息子の学校の課題図書として購入しましたが、結局読まずじまいだったようで残念でした。
2015年11月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は、ストーリーがよければそれに越したことがないが、文がよいと感じたときには、その本が面白いものになる。
私は国語学者ではないので文の作りがどうのこうのという知識はない。感覚的なもので、自分の波長に合うかどうかだ。自分の感性にあった時、心でこだまする。
「 日本人は『やっぱり』とか『やはり』という言葉をよく使うが、どういう意味か?」と著者が外人の友人に聞かれたという。きっと、この言葉には深い理由があるはずだと、考察をしていく。
「やっぱり、雨が降ってきた」のように使うことがあるので「予想通り」ということでしょう。と外人に言ったところ「日本人は預言者が多いのですね?」と言われたとか。日本人の特質は常に何かを予想し予期していることになるので、それはある種の運命感といってよい。日本人はいつもその予感の中で生きているのだ。おそらくこれは、四季がはっきりしているという日本の風土、自然環境と無関係ではない。「やはり、この風は春一番か」「やっぱり、梅雨明けか」といった具合である。
もっと突き詰めていくのであるが、さらに発想が膨らんで発展して行く様が極めて愉快だ。
私は国語学者ではないので文の作りがどうのこうのという知識はない。感覚的なもので、自分の波長に合うかどうかだ。自分の感性にあった時、心でこだまする。
「 日本人は『やっぱり』とか『やはり』という言葉をよく使うが、どういう意味か?」と著者が外人の友人に聞かれたという。きっと、この言葉には深い理由があるはずだと、考察をしていく。
「やっぱり、雨が降ってきた」のように使うことがあるので「予想通り」ということでしょう。と外人に言ったところ「日本人は預言者が多いのですね?」と言われたとか。日本人の特質は常に何かを予想し予期していることになるので、それはある種の運命感といってよい。日本人はいつもその予感の中で生きているのだ。おそらくこれは、四季がはっきりしているという日本の風土、自然環境と無関係ではない。「やはり、この風は春一番か」「やっぱり、梅雨明けか」といった具合である。
もっと突き詰めていくのであるが、さらに発想が膨らんで発展して行く様が極めて愉快だ。
2018年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本語、そして日本人の独特の美意識はどこから?
繊細さ、弱さ、したたかさ等を言葉の成り立ちから
ユーモアまじえて暗示してくれる良書です。
繊細さ、弱さ、したたかさ等を言葉の成り立ちから
ユーモアまじえて暗示してくれる良書です。
2022年3月23日に日本でレビュー済み
毎日のように無意識に使っている言葉なのに「なぜ使ってるのか?」という疑問については誰も気にしない。そこを鋭く核心をつく分析をする森本哲郎さんの慧眼に感服します。
「和をもって貴しとなす」とした聖徳太子の時代から調和を保つことを何より重要とした日本人。「忘れられた日本人」には、村の寄り合いでは全員が意見の一致に至るまで何日も合宿して議論したと言います。現代に至ってもとにかく会議が多く、長いのは日本人の本質なので働き方改革なんて言っても簡単には変わりません。会議の流れも本書で出てくる座談会風で、ニヤニヤ笑いで争点を誤魔化しながら進めて結論がなんだったのかよく分からない。
そんな同質化されたはずの日本人ですが、実際チームで何かやろうとすると、それぞれ性格も考えも違うことに驚かされます。インド人やアメリカ人など外国人と一緒に働くのと大して変わりません。なのに、争いを避けて自分と相手の間に垣根を設けない言葉を使うので、日本人同士の違いというのは本当に埋まりません。海外の人々と英語でやる方がはるかに簡単に溝が埋まります。
本書には出てきませんでしたが、私が日本人と一緒に仕事をしていて一番厄介に感じた言葉が、「〜ですね」という言葉で、これを反対しているときにも使うので、同意なのか反対なのか分からなくなることがしばしばでした。言葉の問題などは表面的なもので、さらに根が深いのが面従腹背ってやつです。外国人にもありますが、日本人は表立って背を向けないので、反対意見を腹に収めます。腹の虫が収まらないときも、大概はグッと堪えるのです。
加えて、英語圏で普通の役割分担というのが日本人にはどうしても抵抗がある。私はわたし、あなたは貴方、という考えを是とせず、「われ」は「お前」でどうしても役割が混ざる。自分の仕事が終わったから帰る、という訳にいかない。残業している同僚がいると助ける訳でもないけど、帰らずに机の前に座っているのが日本人。
この辺りが日本人の仕事の仕方が極めて非効率と言われる所以なのでしょう。けれども、とにかく相手の気持ちを考えて、世に迷惑をかけないように必死に頑張る日本人の仕事は概して丁寧でこだわり抜かれたものになります。これが日本人の強みです。
本書が出版された80年代ではそんなに目立たなかったのでしょうが、今やたらと気になるのが、「すごい」という形容詞。この言葉のおかげで日本人は強い賞賛を示す言葉選びを放棄してしまいました。それと「〜させていただきました」。これも「〜さん」と同じで何でも敬意を示す事で余計な問題が身に降りかからないようにする防御策なのでしょうか。
「和をもって貴しとなす」とした聖徳太子の時代から調和を保つことを何より重要とした日本人。「忘れられた日本人」には、村の寄り合いでは全員が意見の一致に至るまで何日も合宿して議論したと言います。現代に至ってもとにかく会議が多く、長いのは日本人の本質なので働き方改革なんて言っても簡単には変わりません。会議の流れも本書で出てくる座談会風で、ニヤニヤ笑いで争点を誤魔化しながら進めて結論がなんだったのかよく分からない。
そんな同質化されたはずの日本人ですが、実際チームで何かやろうとすると、それぞれ性格も考えも違うことに驚かされます。インド人やアメリカ人など外国人と一緒に働くのと大して変わりません。なのに、争いを避けて自分と相手の間に垣根を設けない言葉を使うので、日本人同士の違いというのは本当に埋まりません。海外の人々と英語でやる方がはるかに簡単に溝が埋まります。
本書には出てきませんでしたが、私が日本人と一緒に仕事をしていて一番厄介に感じた言葉が、「〜ですね」という言葉で、これを反対しているときにも使うので、同意なのか反対なのか分からなくなることがしばしばでした。言葉の問題などは表面的なもので、さらに根が深いのが面従腹背ってやつです。外国人にもありますが、日本人は表立って背を向けないので、反対意見を腹に収めます。腹の虫が収まらないときも、大概はグッと堪えるのです。
加えて、英語圏で普通の役割分担というのが日本人にはどうしても抵抗がある。私はわたし、あなたは貴方、という考えを是とせず、「われ」は「お前」でどうしても役割が混ざる。自分の仕事が終わったから帰る、という訳にいかない。残業している同僚がいると助ける訳でもないけど、帰らずに机の前に座っているのが日本人。
この辺りが日本人の仕事の仕方が極めて非効率と言われる所以なのでしょう。けれども、とにかく相手の気持ちを考えて、世に迷惑をかけないように必死に頑張る日本人の仕事は概して丁寧でこだわり抜かれたものになります。これが日本人の強みです。
本書が出版された80年代ではそんなに目立たなかったのでしょうが、今やたらと気になるのが、「すごい」という形容詞。この言葉のおかげで日本人は強い賞賛を示す言葉選びを放棄してしまいました。それと「〜させていただきました」。これも「〜さん」と同じで何でも敬意を示す事で余計な問題が身に降りかからないようにする防御策なのでしょうか。
2015年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本語の絶滅を防ぐための必須本ですね。きれいな日本語を出来ない現代の若者とその親たちに読んでほしいです。
2015年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
身近な日本語について、短い評論でまとめられています。どこから読み始めてもいいので、移動時間なのでかしこくなることができます。
2020年5月16日に日本でレビュー済み
題に「表と裏」とあるが、熟語で書くと「表裏」(ひょうり)と「裏表」(うらおもて)となり、和語の裏から読むのが以前から不思議だった。この本でその疑問は氷解した。自分で考えたり調べたりしなかったところが自分自身の怠慢だが、著者はいろいろな日本語について8~9ページに渡り詳しく調べ考えている。「そうなのか」と驚いたり「なるほどそうか」とひざを打ったりすることが頻りであった。日本語というのは、日本人の歴史的な心性・感性そのものであるのだ。こんなに微妙複雑な感性に色づけられた日本語を、日本人はよくまあ上手く駆使しているものだとあらためて目を開かれる思いであった。森本哲郎さんは凄い。取り上げられた言葉は次の通り。
よろしく・やっぱり・虫がいい・どうせ・いい加減・いいえ・お世話さま・しとしと・こころ・わたし・気のせい・まあまあ・ということ・春ガキタ・おもてとうら・あげくの果て・かみさん・ええじゃないか・もったいない・ざっくばらん・どうも・意地・参った、参った・かたづける
よろしく・やっぱり・虫がいい・どうせ・いい加減・いいえ・お世話さま・しとしと・こころ・わたし・気のせい・まあまあ・ということ・春ガキタ・おもてとうら・あげくの果て・かみさん・ええじゃないか・もったいない・ざっくばらん・どうも・意地・参った、参った・かたづける