少子化…の現状と、それを解決しようしてきた対策の是非を再確認する一冊。
例えば…
・女性活用は有益だが、会社の業績向上とはリンクしない
・男親による育児(イクメン)は思ったほど浸透していない
→残業がそれの足を引っ張る
・待機児童の問題はあくまでも、一部の都市部の話。
…等。結果、多くの策が(無効は言わないまでも、20年間もやって来た割には)望ましい
結果が出なかったと、各種の研究結果を踏まえ明らかにしています。
ここら辺はより新しい研究成果を知る、という点で有益でした。
さて、本書の結論は「雇用の不安定さ(非正規雇用者の待遇改善=正社員にしろ、と
述べてないのがポイント)」と、子を育てるにはお金がかかりすぎるという「経済的な問題」を
如何に改善するか?という話です。
それを解決する為の策を著者は9つ用意しました(詳細は本書で確認ください。ただ、類書を
読んできた人には目新しいものは無い。結論だって類書で述べられていることと、大きくずれている
訳ではない)。
しかし、現代は「少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ(山田 昌弘)」で明らかなとおり
産む産まない以前の問題、つまり収入の格差が生む出会いの差が、根本的な原因として存在しています。
(そもそも男女カップルの成立数が増えないと、子供も増えない)
本書でも出会いの部分について触れていますが、ウェイトはそれほど高くないです。
ただ、子を増やすなら、著者が述べるとおり経済支援と晩婚化の改善(若くして産める仕組み)は必要です。
それに加えて、スタートライン以前の問題から手をつけないといけないのです(そして、これは恋愛資本
主義のこの国では一番厄介な問題。国が強制的にカップリングして結婚→出産→家庭生活、という訳には
いかないので)。
後、気になったのは日本の婚姻制度が、仕組みとしてはフランスの同棲でも結婚したカップルと同等の
保証をする制度に似ている、と述べた点。
確かに両者とも本人の同意があれば、書類の提出ですみますが、日本の場合は(例えそこに宗教的な重みが
無くても)家と家の関係という別の重みがあるので、著者が述べるほど簡単なものではないと考えます。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥2,980¥2,980 税込
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon 販売者: 月夜野ストア
新品:
¥2,980¥2,980 税込
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon
販売者: 月夜野ストア
中古品: ¥169
中古品:
¥169

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
少子化論: なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか 単行本 – 2013/4/1
松田 茂樹
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,980","priceAmount":2980.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,980","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"%2BVJRiQNwad6UmzFIEY%2BNBLENULgmbx8mETwzTHJTQw9%2FsbC3juVlHJ%2F1D9ZYOiHCkpVhzD1PyEHaxL0STadpfG8x0pgkJuOFJwidiNZgE%2FtcZZ6r00m9vNyB%2FK9%2BOlZEqgVAuf9b%2Bux5wq1KH6GX7wRAIhFP%2BjiZ%2BuhfsR6vdz9Dm3bmSpE%2BwQ%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥169","priceAmount":169.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"169","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"%2BVJRiQNwad6UmzFIEY%2BNBLENULgmbx8mKg9AkSZZFtEMsYfjlZ0avpIzzvtLgoe3oSng94VuUbJ2%2F99tZwF3HwiqNaIAtpKbMzQNTEt6tX04y25gJ160XSM8OMhWl%2Fp9VgIDIn8Qu3EDEPkPFyFL%2B5qgdiDvyZFSKIsaK4EbpupDgW%2BoaoqI5w%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社勁草書房
- 発売日2013/4/1
- ISBN-104326653809
- ISBN-13978-4326653805
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 少子化論: なぜまだ結婚、出産しやすい国にならないのか
¥2,980¥2,980
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り1点 ご注文はお早めに
¥3,080¥3,080
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り5点(入荷予定あり)
¥1,320¥1,320
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り8点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 勁草書房 (2013/4/1)
- 発売日 : 2013/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4326653809
- ISBN-13 : 978-4326653805
- Amazon 売れ筋ランキング: - 262,300位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年6月25日に日本でレビュー済み
少子化が進んでいる、というのはもはや誰もが知っている事実だが、しかしそれに有効な手は打たれているとは言い難い。
では、どうすれば少子化は食い止められるのか。
本書では、少子化の原因とそれを取り巻く状況をデータをもとに分析し、実効性のある少子化対策を模索する。
まず、本書ではいくつかの「通説」をデータに基づいて批判する。
例えば「女性の社会進出に伴って家族の在り方が変わってきた」と言われることがあるが、少なくとも出産に関しては「夫は仕事、妻は家庭」という価値観がいまだ多数であり、そうした家族を前提に支援すべきとしている。
また、多くの少子化対策は育児支援に向けられるが、最大原因は未婚・晩婚にあるという(人口学では常識に近い)事実もきちんと指摘している。
筆者は未婚・晩婚の主要因を、若者の雇用劣化、特に非正規雇用の乏しい経済力に見ている。
そのため、そうした若者への支援が少子化対策に重要としている。
育児支援については、父親の育児休業は増えないが、それは第一に休業期間中の保障が全く不十分であること、第二に残業や長時間労働を恒常的に生む日本型雇用システム(採用と解雇によってではなく、労働者の労働時間の長さで好況・不況の仕事量調整を行う)にあるとしている。
また、地方だと祖父母による育児支援が得られるという要素も指摘している。
ストーリーとして明確で、対策も具体的かつ実効性が期待できそうなものであるが、未婚・晩婚の原因を経済的不安定にのみ求められるのかはやや疑問がある。
例えば 人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書) では、未婚・晩婚の原因として、見合いに代わるマッチングシステムの不在を挙げており、実際結婚してない人へのアンケートでは「出会いがない」ことが最上位に来ている。
有効な対策が打てないからなのかもしれないが、こうした要因もまた無視しがたいし、可能ならば政策的な対処が必要にも思える。
ともあれ、全体としては少子化についての非常に地に足の着いた論を展開しており、少子化を論じる上で外せない一冊だと思う。
では、どうすれば少子化は食い止められるのか。
本書では、少子化の原因とそれを取り巻く状況をデータをもとに分析し、実効性のある少子化対策を模索する。
まず、本書ではいくつかの「通説」をデータに基づいて批判する。
例えば「女性の社会進出に伴って家族の在り方が変わってきた」と言われることがあるが、少なくとも出産に関しては「夫は仕事、妻は家庭」という価値観がいまだ多数であり、そうした家族を前提に支援すべきとしている。
また、多くの少子化対策は育児支援に向けられるが、最大原因は未婚・晩婚にあるという(人口学では常識に近い)事実もきちんと指摘している。
筆者は未婚・晩婚の主要因を、若者の雇用劣化、特に非正規雇用の乏しい経済力に見ている。
そのため、そうした若者への支援が少子化対策に重要としている。
育児支援については、父親の育児休業は増えないが、それは第一に休業期間中の保障が全く不十分であること、第二に残業や長時間労働を恒常的に生む日本型雇用システム(採用と解雇によってではなく、労働者の労働時間の長さで好況・不況の仕事量調整を行う)にあるとしている。
また、地方だと祖父母による育児支援が得られるという要素も指摘している。
ストーリーとして明確で、対策も具体的かつ実効性が期待できそうなものであるが、未婚・晩婚の原因を経済的不安定にのみ求められるのかはやや疑問がある。
例えば 人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書) では、未婚・晩婚の原因として、見合いに代わるマッチングシステムの不在を挙げており、実際結婚してない人へのアンケートでは「出会いがない」ことが最上位に来ている。
有効な対策が打てないからなのかもしれないが、こうした要因もまた無視しがたいし、可能ならば政策的な対処が必要にも思える。
ともあれ、全体としては少子化についての非常に地に足の着いた論を展開しており、少子化を論じる上で外せない一冊だと思う。
2014年11月25日に日本でレビュー済み
少子化は、日本の最大の課題でしょう。ここ20年いろいろな原因が探られ、かつさまざまな施策が費やされていますが、ほとんど解決できないでいます。
今や世界一、子どもの割合の少ない国です。
こんなひどい状況なのに、状況を抜本的に改善するための政策を誰も提示できないでいます。
この本では、さまざまな理論を提示しながら、最終的に残る要因として、結婚については非正規雇用の増加と、少産化については教育費の高さを上げています。
結局、子どもに税金を費やせないでいる、政治的な問題なのだと思います。
婚活パーティーなどを行政がやるのではなく、子ども施策(子ども手当の増額もふくめた)の根本的な改善なのだと思います。
今や世界一、子どもの割合の少ない国です。
こんなひどい状況なのに、状況を抜本的に改善するための政策を誰も提示できないでいます。
この本では、さまざまな理論を提示しながら、最終的に残る要因として、結婚については非正規雇用の増加と、少産化については教育費の高さを上げています。
結局、子どもに税金を費やせないでいる、政治的な問題なのだと思います。
婚活パーティーなどを行政がやるのではなく、子ども施策(子ども手当の増額もふくめた)の根本的な改善なのだと思います。
2014年5月19日に日本でレビュー済み
少子化問題は簡単な問題ではないと思います。色々な要因が絡んでいるからです。女性の高学歴、社会進出、後男性側にも子供の出来にくい体質の方もいると聞きます。お金の問題、人権問題色々絡んでくるからです。一人の女性が多く子供を産むには初産年齢が重要であり、三人以上産んでいる人の初産年齢を調べると殆どの人が二十代前半の人が多いようです。しかし現代は女性も大学の進学率が高く、大学を卒業し就職となるとあっと言う間に三十代に突入します。要するに多産に適した年齢に今は学業や仕事なり結婚生活以外の生活をしている人が多いのです。しかしあまりそれを強く言うと女性の人権問題に触れる話になるのであまり言えないのが現状です。少子化問題は一筋縄ではいかない難しい問題だと思います。
2013年7月16日に日本でレビュー済み
8年ほど前に少子化担当大臣(確か猪口という人でし
た)が、対策は「できることは何でもやる」と言っていま
したし、現在ではその中でも保育と両立支援を重点化
して行われているようです。それは、本書の立場から
いうといずれも間違いまたは不十分ということになりま
す。
著者はここで通念として流通している言説に見直しを
迫る重要な提起をしています。例えば、父親の育児参加
は思ったほどには進んでいないこと。そして、現在の家
族の多数は、必ずしも共働き志向ではないこと。さらに、
地域ごとにみるなら、保育所の待機状態は都市に集中
するなど、それぞれに特徴があること。これらを踏まえ
て、少子化対策のパラダイムの転換が主張されています。
まず、基本は雇用の劣化による非正規労働者の著増
を主因とする未婚化の進行を食い止めること。その上で
非効率なメニューを整理し、例えば非正規労働者も育児
休暇が取り易いよう衣替えしていくことが提言されていま
す。また、育児費用の負担を軽減するため、手当と税制
の手直しがそれに加えられています。この点では、前政
権が実施した子ども手当が感情的な反駁で、骨抜きにさ
れてしまったことが残念でなりません。
どうして、これまでこのような真当な議論がなかったの
か不思議になる程、地に足がついたそれが行われてい
たと思います。
た)が、対策は「できることは何でもやる」と言っていま
したし、現在ではその中でも保育と両立支援を重点化
して行われているようです。それは、本書の立場から
いうといずれも間違いまたは不十分ということになりま
す。
著者はここで通念として流通している言説に見直しを
迫る重要な提起をしています。例えば、父親の育児参加
は思ったほどには進んでいないこと。そして、現在の家
族の多数は、必ずしも共働き志向ではないこと。さらに、
地域ごとにみるなら、保育所の待機状態は都市に集中
するなど、それぞれに特徴があること。これらを踏まえ
て、少子化対策のパラダイムの転換が主張されています。
まず、基本は雇用の劣化による非正規労働者の著増
を主因とする未婚化の進行を食い止めること。その上で
非効率なメニューを整理し、例えば非正規労働者も育児
休暇が取り易いよう衣替えしていくことが提言されていま
す。また、育児費用の負担を軽減するため、手当と税制
の手直しがそれに加えられています。この点では、前政
権が実施した子ども手当が感情的な反駁で、骨抜きにさ
れてしまったことが残念でなりません。
どうして、これまでこのような真当な議論がなかったの
か不思議になる程、地に足がついたそれが行われてい
たと思います。
2013年6月2日に日本でレビュー済み
この国が抱えている「少子化」の危機はのっぴきならないところに来ていると思う。
社会保障、労働力、消費力、国力などいずれどれも繋がっておるのだが、政府はいまだ抜本的解決策を提示してはいない。推薦者の言葉を借りれば、「この国の、今ここにある危機を読み解くガイドとなる一冊」である。
あんまし使いたくないけど、いつやるの?今でしょ。ということか。
社会保障、労働力、消費力、国力などいずれどれも繋がっておるのだが、政府はいまだ抜本的解決策を提示してはいない。推薦者の言葉を借りれば、「この国の、今ここにある危機を読み解くガイドとなる一冊」である。
あんまし使いたくないけど、いつやるの?今でしょ。ということか。
2018年9月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少子化について、あらゆる角度からデータを集めて、それに基づいて総合的に検討した本。 日本の各地域ごとの少子化の傾向のデータと検討は他の本では見たことがなかったので新鮮。少なくとも今までの少子化対策がうまくいっていないのであるから、国も大いに参考にすべきである。