治験とは、新薬やジェネリックなど、医薬品または健康食品の開発において行われる臨床試験のことである。
筆者はプロの治験者として生計を立てている。
しかし、薬を打ち込まれるモルモットになるには事前検査で体重や年齢をクリアすることはもちろん、血液状態も超絶健康でないといけない。(大抵の治験は健康な人に投与して副作用がないか、などをチェックする目的)
そのためどれか一つでも基準値を超えてしまうと、被験者として選ばれない可能性が高くなる。
そのため1週間前からボクサーさながらの体調管理と調整が求められる。
その厳しさは、もはやアスリートの領域である。だからこそ彼はプロ治験者として1000万もかせいだのだろう。単純計算で50万円(1ヶ月入院レベル)を20回繰り返している。
そんな都合よく長期案件はこないので、グレーな行為でペナントレースをこなしているのだろう。
この本では治験の基本情報を網羅していることはもちろん、部外者には実態がまるでわからない事前検査通過のコツなどが事細かに述べられていて勉強になった。
やけに行がながいが、文才を余すことなく発揮しておりあっという間に読み終えた。
後半では、プロ治験者として定職にはつかず遊んで暮らす、楽をしたい人間の「欲」とそれを阻む老いという「現実」のコントラストが印象的であった。
内容の正確性は若干怪しい部分もあるため、読み物として楽しんだほうがいいと思われる。
グレーな行為や倫理的な問題については話半分に読んだほうがいい。マネしようとしてもムリな気がする。
治験のプロとしてのカリスマ性をこれでもかと文中で述べているので、職業としては認められていないもののプロ意識の高さに驚いた。引くを通り越して笑いがとまらない。
良くも悪くも小説のような奇抜さがあり面白い作品である。
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職業治験 治験で1000万円稼いだ男の病的な日々 単行本 – 2013/9/12
八雲 星次
(著)
C型肝炎の新薬、認知症に効果的とされる薬、新型麻酔薬、統合失調症の薬、飲むだけで禁煙できてしまう薬、本当に便利になったものです。これらの薬の実験台になった著者の本です。開発段階の訳の分からない「新薬」を飲んで飲んで飲みまくり。その薬のデータをとるために採血の連続。製薬会社からその見返りとして、お金をもらって生活しています。21歳から7年間、トータル入院期間一年間、総採血回数1000回。日本だけに留まらず、欧州、南米と世界の治験を体験した著者が、薬が生まれる前での恐るべし工程を綴った一冊です。
- 本の長さ188ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2013/9/12
- ISBN-104344024494
- ISBN-13978-4344024496
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2013/9/12)
- 発売日 : 2013/9/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 188ページ
- ISBN-10 : 4344024494
- ISBN-13 : 978-4344024496
- Amazon 売れ筋ランキング: - 79,667位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 16,595位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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2020年11月11日に日本でレビュー済み
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2021年5月20日に日本でレビュー済み
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治験だけでどのくらい稼ぐのか、枷である4ヶ月ルールをどうやってかいくぐっているのかなど気になり購入。
治験のプロとして生きていこうとしてる人にはもちろん、バイト感覚でやってみたいけど得体が知れなくて怖いって人にもマッチした本だと思う。
治験のプロとして生きていこうとしてる人にはもちろん、バイト感覚でやってみたいけど得体が知れなくて怖いって人にもマッチした本だと思う。
2018年6月28日に日本でレビュー済み
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治験のアルバイトの実態を知れて、なおかつ読みやすい文体だったので、
あっという間に読み終えました。
たいへん、面白かったです。
あっという間に読み終えました。
たいへん、面白かったです。
2019年5月16日に日本でレビュー済み
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治験の事前検診のパスの仕方や程度が詳細に書かれていた。また、休薬期間を守らなくても参加出来る方法など、治験で稼ぎたい人にとっては、良好な情報が載っていた。
2014年3月16日に日本でレビュー済み
薬の実験台となる治験。それだけで生計を立てる作者が謎に包まれたその実情を明かす。
ちゃんとした病院、ボロ病院、海外治験、3つの治験の体験を書きながら治験がどんな風に行われているのかを示していく。さらに働いたら負けと治験のみで生きていく筆者の苦悩についても書かれていて、考えさせられる。
治験をしてみたいと考えている人は一度は目を通すべき一冊。
ちゃんとした病院、ボロ病院、海外治験、3つの治験の体験を書きながら治験がどんな風に行われているのかを示していく。さらに働いたら負けと治験のみで生きていく筆者の苦悩についても書かれていて、考えさせられる。
治験をしてみたいと考えている人は一度は目を通すべき一冊。
2013年11月17日に日本でレビュー済み
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「治験」、承認前の薬の安全性、有効性の確認のためにおこなわれるが、その体験談。なぜ、そこに至ったのか、これからどうしていくかなども書かれていて興味深い。薬を注射して、定期的に採血をして、20日間の入院で50万円は人によってはおいしい話だろうと思う。自分も出来るかなと思ってみたが、最初の数ページで50歳以上の募集は少ないと書いてあり、さらにBMI25以下でないととかの条件もあるらしく、読み始めで挫折(笑)。 昨今はジェネリックの治験が増えていて、安全性が高いとか、ただ、治験されるだけでなくよく勉強していると思う。
2018年3月27日に日本でレビュー済み
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当方は何度か中~長期の入院を伴う治験に参加したことがあるが、無駄にすら感じる著者の文才を以て治験の実態をよく表しており、初めて治験に参加する人のための手引書と言ってもいい内容となっている。全体的にノンフィクションなのだが、経験者にはわかる明らかなフィクション要素もまた点在しており、その点が災いをし☆-1。
2017年1月30日に日本でレビュー済み
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当方通信大学に通っており、友人の勧めで暇な時間に治験をやらないかと進められて、色々と調べてこの本にたどり着きました。
読んだ感想としては、私は治験はおすすめしません。正確には治験による生活ですね。
著者が初めて治験を受ける内容や何故?治験が必要なのか?治験による報酬は?治験で出会った人々とのエピソードや師匠との出会い、そして4ヶ月ルールを飛び越えてどうやって1000万も稼いだのか?医療・治験の知らない世界が沢山書かれています。
治験を受けようと思ってる方、医学生の方、研究者の方は必読です!
読んだ感想としては、私は治験はおすすめしません。正確には治験による生活ですね。
著者が初めて治験を受ける内容や何故?治験が必要なのか?治験による報酬は?治験で出会った人々とのエピソードや師匠との出会い、そして4ヶ月ルールを飛び越えてどうやって1000万も稼いだのか?医療・治験の知らない世界が沢山書かれています。
治験を受けようと思ってる方、医学生の方、研究者の方は必読です!