対談形式で、とても読みやすい。
その読みやすさゆえに、忙しく過ごされてる方に特にお勧めです。
石平さんの中国社会、中国人に対する指摘は その社会で成長された方だからこその説得力に満ち溢れてます。
又、私には日下氏の思考の変遷も興味深く、今の日本社会を肯定できる嬉しい書になってると感じられました。
読後感もよく、不思議と癒しの書にもなってるみたいです。

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日本と中国は理解しあえない 単行本 – 2008/4/2
岡崎久彦大使は産経新聞の「正論欄」で「石平氏の日本理解の深さは、明治以来の外国人哲学者の中でもトップクラスだ」と絶賛している。
そしてその石平氏は日下公人氏を「日本人でありながら、中国人の現実主義を実に深く洞察している珍しい日本人」だと絶賛している。
本書は、日本と中国が「すれ違う理由」を、その両国の本質を深く知る二人の評論家によって、明らかにする。
日本と中国は、その成り立ちも価値観も、国家を動かす仕組みもまったく異なっている。
特に「権威と権力が分かれている日本、権力が一人に集中する中国」「政治より文化という日本、すべては政治につながる中国」
という視点は、両国が理解しあえない本質として見逃せない点であろう。
結論――当分の間、日中は損得だけで交際しているのが無難で、それを越えて友好・親善とか、善悪や正邪を論ずる世界にまで入るのはやめた方がよい。国民も国家も今のところ双方ともに未熟だからである。
そしてその石平氏は日下公人氏を「日本人でありながら、中国人の現実主義を実に深く洞察している珍しい日本人」だと絶賛している。
本書は、日本と中国が「すれ違う理由」を、その両国の本質を深く知る二人の評論家によって、明らかにする。
日本と中国は、その成り立ちも価値観も、国家を動かす仕組みもまったく異なっている。
特に「権威と権力が分かれている日本、権力が一人に集中する中国」「政治より文化という日本、すべては政治につながる中国」
という視点は、両国が理解しあえない本質として見逃せない点であろう。
結論――当分の間、日中は損得だけで交際しているのが無難で、それを越えて友好・親善とか、善悪や正邪を論ずる世界にまで入るのはやめた方がよい。国民も国家も今のところ双方ともに未熟だからである。
- 本の長さ237ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2008/4/2
- ISBN-104569699383
- ISBN-13978-4569699387
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2008/4/2)
- 発売日 : 2008/4/2
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 237ページ
- ISBN-10 : 4569699383
- ISBN-13 : 978-4569699387
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,580,593位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 394位中国の地理・地域研究
- - 32,167位社会学概論
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どの国の文化にも良い所と悪い所があるのに、日本人と中国人が一緒になって中国を全面否定。
逆に日本を全面肯定している不思議な本である。
日下公人は日本人でそういう人間だからいいのだが、石平の場合は痛ましい。
北京大学時代に改革開放を迎えて毛沢東思想を相対化。
アイデンティティが崩壊した世代で、心の寄り所がないのだろう。
日本を美化して傾倒しているが、いつか破綻しないだろうか。
しかしまぁ、この世代の中国人に見られる不安定さの原因がわかって有益だった。
だから星二つ。
逆に日本を全面肯定している不思議な本である。
日下公人は日本人でそういう人間だからいいのだが、石平の場合は痛ましい。
北京大学時代に改革開放を迎えて毛沢東思想を相対化。
アイデンティティが崩壊した世代で、心の寄り所がないのだろう。
日本を美化して傾倒しているが、いつか破綻しないだろうか。
しかしまぁ、この世代の中国人に見られる不安定さの原因がわかって有益だった。
だから星二つ。
2008年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
謙遜と拝聴を体現する尊敬すべき石平さんと日下氏の対談!!
そこかしこに思わずへえ〜っと声が出てしまうような発見があります。
『論語道場』でも思ったのですが、対談相手のもっている知識からさまざまな情報を引き出す名手の石平さんの常に相手を慮った態度に、
日本って凄いでしょう!!
と、心置きなく叫ぶ保守論壇の名手たちの姿は微笑ましい・・・わけないっつうの!!
中国が駄目なのは良くわかりましたし、日本が凄いのもわかりました!!で眼前に横たわる
あまたの問題をどうすればいいの!!!!
で、提案です。青木直人氏を加えての3人での鼎談をぜひ出版してください!!!
この書を心構え編。次回作を具体的対策編。にするのです。
この書の意味がもっともっと深くなると考えるのですが。どうでしょう。
そこかしこに思わずへえ〜っと声が出てしまうような発見があります。
『論語道場』でも思ったのですが、対談相手のもっている知識からさまざまな情報を引き出す名手の石平さんの常に相手を慮った態度に、
日本って凄いでしょう!!
と、心置きなく叫ぶ保守論壇の名手たちの姿は微笑ましい・・・わけないっつうの!!
中国が駄目なのは良くわかりましたし、日本が凄いのもわかりました!!で眼前に横たわる
あまたの問題をどうすればいいの!!!!
で、提案です。青木直人氏を加えての3人での鼎談をぜひ出版してください!!!
この書を心構え編。次回作を具体的対策編。にするのです。
この書の意味がもっともっと深くなると考えるのですが。どうでしょう。
2008年4月27日に日本でレビュー済み
日本と中国の間には一種の『バカの壁』があると著者たちは主張する。
そもそも歴史が違いすぎる。
中国には始皇帝以降何人もの皇帝が存在したが、それぞれが直前の王朝を否定し、関連するすべてを抹消する。
新王朝はそこに新たな価値観や体制を持ち込む。このような連続性の無い中国には文化などは形成されにくい。
毛沢東にいたっては、お互いに密告させ、完全に地域信頼社会をも破壊した。
一方日本は、権威と権力を異にすることにより、脈々と文化と伝統を育んできた。
一言で言うなら、中国は『騙しあいの社会』で、日本は『信頼しあう社会』なのだ。『騙しあいの社会』はコストが非常に高い。
こっちが謝って一方的に譲れば、相手も謙虚に考えてくれるだろう、と、そういう暗黙の了解が日本にはある。
日本人同士なら「いつかわかってくれる」という感覚があるし、それが美徳であるが、中国はそれは通用しない。
中国は「お前の誠意というのは、ただのお前の弱さの現われだ」としか見ていない。
だからと言って「中国はけしからん」と安直に思ってはならない。
相手の弱みにつけ込むという考えがなければ、中国ではやっていけないのだ。
だからどちらがよいとか悪いではなく(明らかに日本がいいと思うが)、お互いに違いを認め合い、必要なときに必要なだけ付き合えばよい。
無理にお近付きになろうなどとは考えてはならない。
そもそも歴史が違いすぎる。
中国には始皇帝以降何人もの皇帝が存在したが、それぞれが直前の王朝を否定し、関連するすべてを抹消する。
新王朝はそこに新たな価値観や体制を持ち込む。このような連続性の無い中国には文化などは形成されにくい。
毛沢東にいたっては、お互いに密告させ、完全に地域信頼社会をも破壊した。
一方日本は、権威と権力を異にすることにより、脈々と文化と伝統を育んできた。
一言で言うなら、中国は『騙しあいの社会』で、日本は『信頼しあう社会』なのだ。『騙しあいの社会』はコストが非常に高い。
こっちが謝って一方的に譲れば、相手も謙虚に考えてくれるだろう、と、そういう暗黙の了解が日本にはある。
日本人同士なら「いつかわかってくれる」という感覚があるし、それが美徳であるが、中国はそれは通用しない。
中国は「お前の誠意というのは、ただのお前の弱さの現われだ」としか見ていない。
だからと言って「中国はけしからん」と安直に思ってはならない。
相手の弱みにつけ込むという考えがなければ、中国ではやっていけないのだ。
だからどちらがよいとか悪いではなく(明らかに日本がいいと思うが)、お互いに違いを認め合い、必要なときに必要なだけ付き合えばよい。
無理にお近付きになろうなどとは考えてはならない。
2013年2月20日に日本でレビュー済み
日下公人は物事が良く分かった人で、しかも博識である。偉い人だし、生のトップ情報源がどんどん入ってくるんでしょう、普通のどっかに書いてあることをいっぱい知っている博識とは全く違いますな。
石さんは中国人で中国のことは無論、日本のことをやたらと熟知していて、心的には日本人より日本的とも言えますな。
この二人が何回か対談して、標題のような結論に至っています。その理由が面白く、中国の裏の(本当の)事情がよ〜く分かります。日本人みたいなお人好しはそもそも外交というもの自体に向いてませんな。
主張すべきは主張し、外交カードをうまく使えるような外交官または政治家は特別な教育が必要なんでしょう。しかしその教育をする人がねぇ〜。。。歴史から学べってことでしょうか。
石さんは中国人で中国のことは無論、日本のことをやたらと熟知していて、心的には日本人より日本的とも言えますな。
この二人が何回か対談して、標題のような結論に至っています。その理由が面白く、中国の裏の(本当の)事情がよ〜く分かります。日本人みたいなお人好しはそもそも外交というもの自体に向いてませんな。
主張すべきは主張し、外交カードをうまく使えるような外交官または政治家は特別な教育が必要なんでしょう。しかしその教育をする人がねぇ〜。。。歴史から学べってことでしょうか。
2013年10月29日に日本でレビュー済み
日下公人、石平『日本と中国は理解しあえない』PHP研究所、2008年、1,400円+税は、毛沢東が伝統的な社会を破壊することによって地域信頼社会を崩壊させ、信頼できない騙し合いの社会になったことにより、信頼社会の日本との根本的な違いが生じ、「政治の中国」と「文化の日本」となった。
モラル無き中国経済は、つまり人治主義の恣意的な政策「殺鶏取蛋」(鶏を殺して卵を取る)投資して工場を作ったとしても没収されたりして元も子もなくなるので、投資が無くなり、信用失墜で自滅することになる。
そのとき国内の経済不安から目をそらすため対外的に進出する可能性もあるという。
日中の歴史は、お互いに関わり合いがなかったときが最高に幸せであった。このことから適当な距離を取った方が良いという。敬して遠ざけよである。
まさにそのとおりである。
日本と中国との関係を歴史的に非常に分かり易く説明し、水と油の日中関係を説明し、相互理解が不可能であり、相互譲歩も成り立たず、一方的な略奪に終わることになるからそんな中国を敬遠すべきであると説いている。
敬遠論を分かり易く説き、面白いので是非お勧めします。
モラル無き中国経済は、つまり人治主義の恣意的な政策「殺鶏取蛋」(鶏を殺して卵を取る)投資して工場を作ったとしても没収されたりして元も子もなくなるので、投資が無くなり、信用失墜で自滅することになる。
そのとき国内の経済不安から目をそらすため対外的に進出する可能性もあるという。
日中の歴史は、お互いに関わり合いがなかったときが最高に幸せであった。このことから適当な距離を取った方が良いという。敬して遠ざけよである。
まさにそのとおりである。
日本と中国との関係を歴史的に非常に分かり易く説明し、水と油の日中関係を説明し、相互理解が不可能であり、相互譲歩も成り立たず、一方的な略奪に終わることになるからそんな中国を敬遠すべきであると説いている。
敬遠論を分かり易く説き、面白いので是非お勧めします。
2008年5月28日に日本でレビュー済み
今まで読んだ中国論のなかでは、一番よくわかり、おもしろかったです。
中国論は、ママ的なものが多いのです。
「だから、ママが言ったでしょう、あんな乱暴な子(中国)と遊んじゃだめだって」と、ヒステリックにわめくか、でなければ、数は少ないですが、
「とってもいい子でしょう? あなたがお友達になってくれたら、ママ、鼻が高いわ」
しかし、この本は違います。言うなれば、父親的な本です。日本と中国の違いを、冷静に、しかも素人にもわかりやすく話しています。
どちらも非常に頭の良い人だというのがわかります。一方の話が刺激になって、一方の引き出しがあき、それがまた刺激になって、相手方の引き出しがあく、といった、スリリングな討論が展開します。
そして結論は、日本と中国は分かり合えない、今しばらくは友好など考えずに、距離をおくべきだ、というものです。賛成です。
中国と距離をおき、その間に、他の東南アジア諸国と、友好を深めた方が良いと思います。
拝啓 日本国総理大臣様
ぜひともこの本を読んでください。
追伸
読め!
中国論は、ママ的なものが多いのです。
「だから、ママが言ったでしょう、あんな乱暴な子(中国)と遊んじゃだめだって」と、ヒステリックにわめくか、でなければ、数は少ないですが、
「とってもいい子でしょう? あなたがお友達になってくれたら、ママ、鼻が高いわ」
しかし、この本は違います。言うなれば、父親的な本です。日本と中国の違いを、冷静に、しかも素人にもわかりやすく話しています。
どちらも非常に頭の良い人だというのがわかります。一方の話が刺激になって、一方の引き出しがあき、それがまた刺激になって、相手方の引き出しがあく、といった、スリリングな討論が展開します。
そして結論は、日本と中国は分かり合えない、今しばらくは友好など考えずに、距離をおくべきだ、というものです。賛成です。
中国と距離をおき、その間に、他の東南アジア諸国と、友好を深めた方が良いと思います。
拝啓 日本国総理大臣様
ぜひともこの本を読んでください。
追伸
読め!
2008年8月9日に日本でレビュー済み
日下公人氏と石平氏の対談書です。特に石平氏のコメントには
日中双方民族の思考パターンに対する造詣の深さが感じられます。
両氏の結論は、日中は経済的な損得面でのみ交流するのに留める
べきでというものです。それを超える親善や友好に至る精神面には
入り込まないことが平和裡な付きあいの要なのだと。全く同感です。
石平氏の「中国人は、自分と親族の利益のために他人を騙し蹴
落とし、奪うことを是とする」という指摘に納得しました。昨今の
毒餃子問題にあったように、一端回収した毒入り品がこともあろうか
再度流通に流れるなどは、中国人の本質的な行動指針に沿うこと
が分かりました。また、共産党の信用が支えるバブル経済、環境問
題の信用が公という概念の無さ、毛沢東が破壊した地域信用社会
はユニークな指摘がされています。
日中双方民族の思考パターンに対する造詣の深さが感じられます。
両氏の結論は、日中は経済的な損得面でのみ交流するのに留める
べきでというものです。それを超える親善や友好に至る精神面には
入り込まないことが平和裡な付きあいの要なのだと。全く同感です。
石平氏の「中国人は、自分と親族の利益のために他人を騙し蹴
落とし、奪うことを是とする」という指摘に納得しました。昨今の
毒餃子問題にあったように、一端回収した毒入り品がこともあろうか
再度流通に流れるなどは、中国人の本質的な行動指針に沿うこと
が分かりました。また、共産党の信用が支えるバブル経済、環境問
題の信用が公という概念の無さ、毛沢東が破壊した地域信用社会
はユニークな指摘がされています。