2004年初版。初心者が気にする細かい部分をQ&Aでカバーして呉れている。
例えば、少食にすると胃腸の弱い人は便秘になる、スイマグは習慣性にならない、等々ホンの些細な事だが、読んでいて「あっ、そうなのか!」と納得する処が随分あった。私自身、胃腸が弱いと言う意識は殆ど無かったが、少食を始めたら、なった事の無い便秘になってしまった。スイマグやミルマグを摂る、とは森美智代氏の本にもあったが、それって習慣性になって量がどんどん増えてしまうことは無いのだろうか、とチョッピリ不安を感じていたところだったから、正にタイムリーな回答を頂けた。
サンプラザ中野氏は二年の少食実践歴(当時)をお持ち、と書いてあるが、私は入り口を覗き込んでいる状態だから、既に実践している方達が感じない部分で疑問が出て来る。いつもの甲田先生の本だったら、『こんな事は初心者も分っているだろう』、と言う部分で削除されてしまう部分なのかも知れない。また、水の摂り方に関しても、甲田療法どの本にも載っている事ではあるが、午前中の空腹時に飲む事で体内のクリーニングが速やかに行われる、とあった。柿の葉茶に関しても何故良いのか、が初心者の心に響く様に説明されている。
宿便の溜まっていない人は先ず居ない事も、この本で初めて知ったし、お腹がグ〜ッと鳴る事は空腹のサインではなく、排泄のサインだそうだ。この時、モチリンの分泌が高まっている。この時、水を飲めば排泄を促進して呉れる。しかし、食事の量が多い場合や胃腸の弱い人は、モチリンが分泌されるまで時間が掛かる、とか、長い付き合いなのに全然知らない自分のカラダの事が興味深くなって来る一冊だ。
文中のアンケートの中に朝の脱力感に少食が効果を齎した、とあった。私の場合、振り返ってみれば社員研修でリゾートに行くと朝の脱力感が酷く、それでも健康に見えるから、期待に応えて元気な振りをしている自分が記憶に蘇ってきた。そう言う時は深夜現地到着後、翌日の準備でいつもに増して夜更かしをし、ものを胃腸に放り込んでいたものだった。それでは“弱い胃腸”が元気な筈は無い。
食品と体内のPHの事もこの前に読んだ本にも出て来たが西式健康法の素養は全く無いから、チンプンカンプンであった。今回読んでみるとスンナリ理解出来たのは色々な食品が例として上げられ、体内でのPH、そして他の食品と体内でどう影響しあうか、等など、たった二皿ではあるが、献立を考える時に役に立つ内容だった。火を通すと植物はアルカリ性になる。玄米も例外ではない。だから、賛成食品である小魚などを食べ、体内を中性に保つそうだ。生のものの味が美味しく感じて来るのも不思議な事だが、逆に台所にある(ここ一年で種類も数も随分減らしたが)調味料って一体何だったのか、と改めて思った。
一人でする食事療法に関して継続する事の大事さを甲田先生は説いている。準備出来ない場合は生のジュースじゃなくても、市販品で一日位代用しても根本を曲げない柔軟さが良い。甲田先生の本には度々出て来るが食べて見ると、本当に『生の玄米粉は美味しい!!』のです。蕎麦がきみたいな感じか、と想像していたら、ほんのり甘くて美味しい!蜂蜜を掛けたら、ケーキなんか無くてもこっちの方が美味しいのです。(最初に計量するから大丈夫ですけれど、食べ過ぎに注意です。)
それにしても、大人になってからの既往症も胎便が関係しているなんて!信じがたいけれど、私自身のアレルギーを考えても納得せざるを得ません。『生菜少食健康法のすすめ』にも出ていましたが、甲田療法のメニューを真似て青汁や根菜の摺り下ろしを食べているだけで私の耳鳴りが消えたのに気付いたり、鉄則の「出るまで食べるな」と言われた方が半日断食が楽になったり、自分の気持ちも軽症だからと言ってイイカゲンにしない!、と決意が固まったり、と実に甲田先生のご本は不思議、としか今は言いようがありません。
08.25.2014.追記: 本の中で「野菜は野菜でも生野菜は切れ味が違う」、と書かれていました。生野菜(青汁は決して美味しいとは未だ初心者の私には感じられませんが)と生野菜を食べて一週間経ちました。便の色がサンプラザ中野氏の言うように綺麗な“黄金色”になって来ます。カラダがカラダを作りかえるのには年単位の時間が必要ですが、カラダが必要としていた食材を今入れているんだなぁ、と言う実感があります。
11.21.2014.追記: 今でも時折、この本を読んでいます。青汁は、朝はジューサーで作り、夕方はミキサーで作っています。ミキサーの青汁は一ヶ月経った辺りから、味と言うよりは飲んだ後のすっきりした感じが気に入って大好きになりました。その頃から火食と生菜食を意識し出しました。生玄米もこの頃は粉にする事しか頭にありませんでしたが、酵素に何日か浸けると歯で噛める位に軟らかくなる事を発見しました。今はどうやったら、発酵食などを生かした日本式のローヴィーガンになれるか、を模索しています。本を通してですが、温冷浴、裸療法、平床、硬枕を生活に採り入れる事が出来ました。今生でお会いする事は無かったですが、甲田先生、有難うございます。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
食べ方問答―少食のすすめ 我が心の師に健康道の奥義を訊く! 単行本 – 2008/4/15
- 本の長さ228ページ
- 言語日本語
- 出版社マキノ出版
- 発売日2008/4/15
- ISBN-104837670318
- ISBN-13978-4837670315
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : マキノ出版 (2008/4/15)
- 発売日 : 2008/4/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 228ページ
- ISBN-10 : 4837670318
- ISBN-13 : 978-4837670315
- Amazon 売れ筋ランキング: - 232,054位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年8月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2018年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
甲田先生の本の中で一番解りやすい、中野サンプラザさんという問題を抱えた人との対話の中から、実践を解説されているので、非常に日常的で解りやすい。10数年前甲田医療をしり、色々浮気し、今又甲田医療に戻ってきました。健康原点が描かれて居ると思います。多くの病気が生活習慣病だと改めて認識されます。お陰様で薬のいらない生活を夫婦共に送っている64歳です。
2014年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少食は実践が難しく挫折がほとんどかと思いますが、それでも実践していく、
続けていく大切さをいつも学んでいます。
甲田先生に一度でいいのでお会いしてみたかった。
続けていく大切さをいつも学んでいます。
甲田先生に一度でいいのでお会いしてみたかった。
2015年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私が西式甲田健康法に出会うきっかけとなった一冊。
図書館で借りて読んでいたが、数年前に書庫から消えた。
そこで、中古品を購入。私のバイブルとして大切に読ませてもらっています。
図書館で借りて読んでいたが、数年前に書庫から消えた。
そこで、中古品を購入。私のバイブルとして大切に読ませてもらっています。
2015年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
体調の悪い知人の為に購入しました。私は「朝食抜き」を続けているだけですが、3か月で6KG体重減です。自分のペースで食のことや生きることなど感じ考えていきたいと思っています。とても良い本に出会えたとよろこんでいます!
2014年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ありがとうございました。読みたかったのでアッという間に読みました。
2014年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
対話形式なのが読みやすい。日本の医療業界、食品業界、黒いな。
2011年6月18日に日本でレビュー済み
甲田医院の院長である甲田光雄氏と、歌手のサンプラザ中野くん(当時はサンプラザ中野)の対談なのだが、もっぱら甲田氏による解説である。甲田さんは、病気にならないための5条件として、以下のものを挙げている。
1.血液循環が完全であること。
2.左右の神経が対称であること。
3.背骨に狂いがないこと。
4.酸・アルカリの平衡が保たれていること。
5.内部環境、つまり腸が汚染されていないこと。
この本は、この5条件を実現するためにどうすればよいのか、特に、「たべもの」の観点を中心として解説する。方法論を羅列すると・・・少食にする、朝食はたべない、朝は水をしっかり飲む、背腹運動(本書で紹介されているかんたんな体操)をする、週に1回は断食する、砂糖は摂取しすぎない、肉食を控える、牛乳はよくない、玄米はいい・・・などなどかなりストイックである。ただし、完璧を目指さず、できるだけ肉食を減らすとか、できるだけ朝食を減らすとか、要するに自分を規律するように意識をもつことが大切ということである。あーせーこーせーという「指導」だけでなく、なにが問題で、だからどうすればいいのかというところが比較的わかりやすく、人間の体というのは本当にまだまだ未知なのだなと思わせられる。
本来の人間の(動物としての)あるべき姿を思い出させてくれる清々しさがある。
1.血液循環が完全であること。
2.左右の神経が対称であること。
3.背骨に狂いがないこと。
4.酸・アルカリの平衡が保たれていること。
5.内部環境、つまり腸が汚染されていないこと。
この本は、この5条件を実現するためにどうすればよいのか、特に、「たべもの」の観点を中心として解説する。方法論を羅列すると・・・少食にする、朝食はたべない、朝は水をしっかり飲む、背腹運動(本書で紹介されているかんたんな体操)をする、週に1回は断食する、砂糖は摂取しすぎない、肉食を控える、牛乳はよくない、玄米はいい・・・などなどかなりストイックである。ただし、完璧を目指さず、できるだけ肉食を減らすとか、できるだけ朝食を減らすとか、要するに自分を規律するように意識をもつことが大切ということである。あーせーこーせーという「指導」だけでなく、なにが問題で、だからどうすればいいのかというところが比較的わかりやすく、人間の体というのは本当にまだまだ未知なのだなと思わせられる。
本来の人間の(動物としての)あるべき姿を思い出させてくれる清々しさがある。