まずもってこの作品は世の女性、特にアラサーくらいの人たちには目に痛い耳に痛い物語となっている。
それはこのお話が結婚するに遅れたアラサー女の無価値をこんこんと説いているからだ。
ただ巻末のあとがきにあるように作者は女性にとって結婚が全てなどとは全然思っていない。
それでも「こんなステレオタイプなアラサー女の描き方が許せない」とイライラして☆１を付けている女性がおそらく多いので、この作品のレビューを見る際に注意して欲しい。
純粋に一個のマンガ作品としてのクオリティは十分☆４～５クラス。
起承転結のしっかりついた物語で、見応えがある。まず冒頭の流れからすでにリズムよく主題が明確にされて、次々と出来事が起きていくので見ていて飽きないし、続きが読みたくなる。
ただし、やはりというか人を選ぶテーマなので、自分は女性の人権に対して意識が高いぞ！と思う人はこの作品は避けるべきだ。
逆にそのテーマにこれといって拘りがない人なら、男女の差に関わらずこの作品をきっと楽しめることだろう。そういう地力のあるお話だ。
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