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ラブもいいですが、ユーリの活躍がかっこよくてスカッとします!
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天は赤い河のほとり(1)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックス)
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天は赤い河のほとり(1) (フラワーコミックス) Kindle版
みごと高校入試に合格した夕梨(ゆうり)は、ずっと好きだった氷室君とファーストキスまでして、嬉しいことばかり。でもそんなある日、彼女の目の前でコップの中の水が勝手にわきあがるという奇妙な出来事が!!さらに、水槽の中から手が出てきたり風呂の中に引き込まれそうになったりと、おかしな事は続く。初めは錯覚だと思っていたのだが、しだいに怖くなっていく夕梨。そしてある日、氷室君とのデートの途中で、夕梨は水たまりから出てきた手に捕まって、水の中に消えてしまう。やっとの思いで水から逃れた夕梨だが、辺りにはさっきまでとは全く別の風景が広がっていた。なんとそこは古代ヒッタイト帝国で…!?
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日1995/5/26
- ファイルサイズ45777 KB
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商品の説明
出版社からのコメント
夕梨(ゆうり)は中3の普通の女の子。ところがある日、水の中から出てきた "手" によって、古代ヒットタイト帝国に連れて来られ、命を狙われるハメに!?
登録情報
- ASIN : B009JZHQB8
- 出版社 : 小学館 (1995/5/26)
- 発売日 : 1995/5/26
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 45777 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : 有効になっていません
- 本の長さ : 185ページ
- カスタマーレビュー:
著者について
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漫画家。神奈川県出身。2月15日生まれ。代表作『闇のパープル・アイ』で第32回、『天は赤い河のほとり』で第46回小学館漫画賞を受賞する。ファンタジー、ミステリーなど幅広いジャンルで大活躍(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『天は赤い河のほとり 外伝~上弦~』(ISBN-10:4094521585)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
絵は少し古い感じがしますが、登場人物の感情表現が豊かで物語に引き込まれます。
2020年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作画とキャラデザは典型的な少女漫画の作風です。1995年作であるため、さすがに絵柄の古さは否めませんが、設定とシナリオのおもしろさで読ませます。最近の作品のように現代知識で俺tueeeしていないところが良いですね。おすすめです。
2023年2月9日に日本でレビュー済み
「ヒッタイト」をググっていたら偶然このコミックを見つけました。スーパー銭湯とかのコミックコーナーやレンタルコミック屋でよく見かける作品でしたが、作者の名前に馴染みがなく、手に取ったことも無かった。ヒッタイト文明を下敷きにした作品ならと読み始めました。面白いです!!
やっぱりタイムスリップものって面白いですね〜。未来人ですからね。RPGの二周目。ワクワクしますね!でも主人公は歴史をあんまり勉強してなかったから未来を予想して行動できないんですよ。
そこへ持ってってカタキ役のタワナアンナ、なんか水のスタンド使いで、王子様は風のスタンド使い。嘘じゃろ(笑)?
と、思ってたらいつの間にかそのスタンド能力封印してるし、女子中学生を生贄にしてその血で邪魔なやつを呪い殺すのが目的のはずなのに、途中から女子中学生を殺すことに目的が変わってるし、あっちの王子もこっちの王子もすぐ女子中学生に夢中になっちゃうし、いまひとつ鬼ヒットしなかった理由がなんとなくわかってきた・・・・・
でも、やっぱり面白いです!
そういう適当でご都合主義な展開でレディースコミックみたいな要素もコッテリだけど、ドラマがあるんですよ。「人には仁義のために覚悟を決めなきゃならない時がある、女は度胸だ!」このコミックのテーマだと思いました。いいもの読めてよかった。
やっぱりタイムスリップものって面白いですね〜。未来人ですからね。RPGの二周目。ワクワクしますね!でも主人公は歴史をあんまり勉強してなかったから未来を予想して行動できないんですよ。
そこへ持ってってカタキ役のタワナアンナ、なんか水のスタンド使いで、王子様は風のスタンド使い。嘘じゃろ(笑)?
と、思ってたらいつの間にかそのスタンド能力封印してるし、女子中学生を生贄にしてその血で邪魔なやつを呪い殺すのが目的のはずなのに、途中から女子中学生を殺すことに目的が変わってるし、あっちの王子もこっちの王子もすぐ女子中学生に夢中になっちゃうし、いまひとつ鬼ヒットしなかった理由がなんとなくわかってきた・・・・・
でも、やっぱり面白いです!
そういう適当でご都合主義な展開でレディースコミックみたいな要素もコッテリだけど、ドラマがあるんですよ。「人には仁義のために覚悟を決めなきゃならない時がある、女は度胸だ!」このコミックのテーマだと思いました。いいもの読めてよかった。
2023年6月10日に日本でレビュー済み
約30年前の中学生がキュンキュンしながら読んだ転生ものの走り。とはいえ今どきのもののようにチート能力があるわけでなし(あるのは予防注射の抵抗力くらい)お手軽にサクッと解決とはいかず、地道な下積みから人望を集めてわっと水戸黄門する大逆転感が爽快です。少女漫画なのでイケメンが勝手にあたいのこと好きになります。絵も、当時PCなどありませんが小物も詳細人物も丁寧に書き込まれて線も美しいです。
レビュータイトルは作品内の台詞であり「殺す」の謙譲語。そんな言葉があったなんてとても驚きました。
レビュータイトルは作品内の台詞であり「殺す」の謙譲語。そんな言葉があったなんてとても驚きました。
2015年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
懐かしいです。普通でいい感じだと思います。また何かあったらよろしくおねがいします。
2012年1月10日に日本でレビュー済み
話を手っとり早く言えば、「王家の紋章」のヒッタイト帝国版。
3000年前にタイムスリップ、鉄が覇権の要、主人公をヒッタイトとエジプトをはじめ諸有力者の間で奪い合い…、と、要点は すべて一緒。
ゆえに巷間パクリ疑惑などとすら言われているようですが、これだけ力強く、ブレも中だるみもほとんどなく、文庫判にして全16巻を圧倒的筆致で描き上げた力量を、単なるパクリなどと済ませてしまうことはできないでしょう。日本人の得意な「本歌取りによる創造性の発揮」と考えるべき作品。そして十分成功しています。
主人公ユーリが持ち前の果敢な行動力と、常に一生懸命で一途な心で、「古代ヒッタイト」という縁もゆかりもない土地の人々を魅了し、彼らに愛されながら成長し、周囲から皇妃へと熱望され、次第に本人にも自覚が生まれ、その地位に上り詰めていく様は、フィクション以外にありえないご都合主義であっても小気味よく、ツボを押さえたエピソードの連続が痛快ですらあります。
絵柄的にはクセが強く、最初は鼻につきますが、展開の早さに引き込まれているうちに気にならなくなります。
むしろ男たち、特にカイル皇子の色気には強烈にやられます。彼は心身ともに充実しきった美しい盛りの青年で、まぶしいくらいに美しく描かれてます!
そして、古代の皇子らしい強さや賢明さとともに、現代人的な優しさにあふれています。象徴的に表れるのが「まなざし」の様々な描き分け。これは特筆すべき点で、読者はカイルのまなざしを通して、愛されるユーリを感じ取っていくのですが、そのカイルの視線の豊かさがすばらしい。カイル皇子がユーリを見つめる視線は最初の出会いこそ厳しいものの、ユーリにひかれるままに優しく温かみのあるものに変わっていき、言葉以上にカイルの心を語ります。彼は次第にユーリにのめりこみ、それに比例して肉体的な愛情も求めていくのですが、彼の視線やしぐさ、身振りが真摯で温かな愛情を十全に物語っているため、素直に愛情表現として受け止めることができ、清潔にすら感じられるものになってます。
それに比べると、ユーリはあまりにも小さく子どもの体型となっており、その割には大人の恋愛(フィジカルな愛情)のシチュエーションが頻出されていくので、最後まで違和感が残りました。子どもの体型にするならエロは×、エロを入れるならもう少し大人の体型にすべきだったんじゃないでしょうかね。掲載誌が少女向けということで主人公を読者と同世代にしたのかもしれませんが、まるでロリータ話のような絵柄はいただけない。
ただ、物語にフィジカル・シチュエーションが出てくること自体は違和感がなかったのは、やはり舞台となっている古代においては、男女の恋愛は実際にフィジカルな要素が決定的に重要だった、という必然性にリアルな説得力があるからでしょう。(作品中でも、カイルに、男女の恋愛表現は肉体的なものに直結するのが「我々のやり方」と言わせてますね)
展開や構成は非常に巧みに作られており、この作者は相当の手練れと拝察しました。
ヒッタイト新王国が、中興の祖?シュッピルリウマ皇帝による版図拡大から、カイル皇子=ムルシリ2世治世下での帝国最盛期を迎えるにいたる時代の歴史的逸話に、日本からタイムスリップして飛び込んでしまった「普通の女子中学生・鈴木夕梨」をうまくかませて、史実を交えつつ、ストーリー展開していきます。
◎ 内憂(ナキア皇妃)、外患(ミタンニ、エジプト)を乗り越え、いかにカイル皇子が皇帝として理想の治世を達成するための覇権を獲得していくか
◎ タイムスリップで飛び込んでしまった「日本の普通の女子中学生」が、皇帝の妃となるまでの成長と成功のストーリー
◎ カイルとユーリの間に愛情が生まれ、育まれ、結婚という形でゴールインするまでの恋愛ストーリー
という3つの主軸を、混乱なく、テンポよく、しかし自然な形で融合させながら展開しています。本当に非常にうまい。
私は、まず主筋の展開を追ったあと、ユーリの物語、カイルの物語、と何重もの複線をたどるために何度も読み返しました。
戦争絵巻になりうる壮大な話ですが、ツボを押さえたエピソードに食事、入浴や着替えなどの生活の場面とテンポのよい会話が生き生きと描かれることで叙事詩的な退屈さを感じることは全くなく、さらに魅力的な側近やライバルの活躍がストーリーに幅を広げています。特にラムセスとイル・バーニのキャラクターは秀逸。実際に彼にするならラムセスがいい、っていう女子は多いんじゃないかしらん。
とても残念だった点は、カイルの展開です。
カイル皇子は最初から完成形として登場します。最高の出自、高い知性、優れた戦闘力といった皇子として必要な条件を備えているだけでなく、心は強く優しく温かみがあり、人望厚く、姿形も美しく(もてもてで美女をよりどりみどり)、やがて皇帝になる自分としての自覚をもって将来への視座も確かに高い志をもって生きているという、これ以上にない有能で完璧な人物です。多少スケベなのは愛嬌のうち。
そのように完全無欠の彼が、ユーリという「誰よりも大切な存在」ができることによって、平等とか民衆への責任といった彼が大切に育み懸命に高めてきたであろう信念との矛盾を知るようになります。ユーリを知り、愛を知ることによって、逆に弱さを自覚することになります。
私としては、ユーリとの愛情が成就していくに従って、自分の「弱さ」を自覚し、苦悩することを知ったカイルが、その苦悩にもっと向き合い、その苦悩の中から、真の強さとは何か、有限である人間が世を治めるとはどういうことかという思想を獲得していく成長をもうひとやま描いてほしかった。この愛情がユーリの成長物語であると同時に、カイルにとっても成長物語であることを描き出してほしかったなぁ。これがないと、結局ユーリの引き立て役で終わってしまう…。
カイル皇子は少女マンガ的なスーパーヒーローにとどまらない深みがあり、人物造形としては主人公であるユーリより複雑な襞を持ちえているだけに、凄く残念です。
それと、郷愁ということ。自分の意志とは全く関係なく、未知の時代の未知の国に来てしまったユーリ。帰りえぬ故郷を思う気持ちや孤独、カルチャーショックで苦悩する姿をもう少し繊細に描いてほしかった。
特に、科学技術文明が高度に発達した現代に生まれた女子中学生が、いくら前向きで果敢であろうと、ちょっとくらい体育の成績がいい程度で、(生身の人間が血しぶきあげながら闘うような)古代の原始的な戦争にいきなり直面させられて前向きに闘えてしまう、というのは、ちょっといくらなんでも。ここはもう少しユーリに苦悩してほしかった。
あと、「オリエントの覇権」という言葉。オリエントは西洋からみた言葉なので、この当時世界の中心だった中東が自分たちの地域を「オリエント」とは言わんだろう、という些細なことが結構気になってしまいました。あと、パンチラ場面が出るたびに、当時のパンツがこんなに伸縮性高い生地でできてたんだろうか…とか、まぁ本筋には関係ありませんが、数えだせば気になるところはあれこれある、ということではあります。
しかしこれらも、物語が秀作だからこその無いものねだりと言うべきでしょう。
いずれにしても少女漫画の娯楽大作として時代に残る名作であることは間違いなし。太鼓判押します。
3000年前にタイムスリップ、鉄が覇権の要、主人公をヒッタイトとエジプトをはじめ諸有力者の間で奪い合い…、と、要点は すべて一緒。
ゆえに巷間パクリ疑惑などとすら言われているようですが、これだけ力強く、ブレも中だるみもほとんどなく、文庫判にして全16巻を圧倒的筆致で描き上げた力量を、単なるパクリなどと済ませてしまうことはできないでしょう。日本人の得意な「本歌取りによる創造性の発揮」と考えるべき作品。そして十分成功しています。
主人公ユーリが持ち前の果敢な行動力と、常に一生懸命で一途な心で、「古代ヒッタイト」という縁もゆかりもない土地の人々を魅了し、彼らに愛されながら成長し、周囲から皇妃へと熱望され、次第に本人にも自覚が生まれ、その地位に上り詰めていく様は、フィクション以外にありえないご都合主義であっても小気味よく、ツボを押さえたエピソードの連続が痛快ですらあります。
絵柄的にはクセが強く、最初は鼻につきますが、展開の早さに引き込まれているうちに気にならなくなります。
むしろ男たち、特にカイル皇子の色気には強烈にやられます。彼は心身ともに充実しきった美しい盛りの青年で、まぶしいくらいに美しく描かれてます!
そして、古代の皇子らしい強さや賢明さとともに、現代人的な優しさにあふれています。象徴的に表れるのが「まなざし」の様々な描き分け。これは特筆すべき点で、読者はカイルのまなざしを通して、愛されるユーリを感じ取っていくのですが、そのカイルの視線の豊かさがすばらしい。カイル皇子がユーリを見つめる視線は最初の出会いこそ厳しいものの、ユーリにひかれるままに優しく温かみのあるものに変わっていき、言葉以上にカイルの心を語ります。彼は次第にユーリにのめりこみ、それに比例して肉体的な愛情も求めていくのですが、彼の視線やしぐさ、身振りが真摯で温かな愛情を十全に物語っているため、素直に愛情表現として受け止めることができ、清潔にすら感じられるものになってます。
それに比べると、ユーリはあまりにも小さく子どもの体型となっており、その割には大人の恋愛(フィジカルな愛情)のシチュエーションが頻出されていくので、最後まで違和感が残りました。子どもの体型にするならエロは×、エロを入れるならもう少し大人の体型にすべきだったんじゃないでしょうかね。掲載誌が少女向けということで主人公を読者と同世代にしたのかもしれませんが、まるでロリータ話のような絵柄はいただけない。
ただ、物語にフィジカル・シチュエーションが出てくること自体は違和感がなかったのは、やはり舞台となっている古代においては、男女の恋愛は実際にフィジカルな要素が決定的に重要だった、という必然性にリアルな説得力があるからでしょう。(作品中でも、カイルに、男女の恋愛表現は肉体的なものに直結するのが「我々のやり方」と言わせてますね)
展開や構成は非常に巧みに作られており、この作者は相当の手練れと拝察しました。
ヒッタイト新王国が、中興の祖?シュッピルリウマ皇帝による版図拡大から、カイル皇子=ムルシリ2世治世下での帝国最盛期を迎えるにいたる時代の歴史的逸話に、日本からタイムスリップして飛び込んでしまった「普通の女子中学生・鈴木夕梨」をうまくかませて、史実を交えつつ、ストーリー展開していきます。
◎ 内憂(ナキア皇妃)、外患(ミタンニ、エジプト)を乗り越え、いかにカイル皇子が皇帝として理想の治世を達成するための覇権を獲得していくか
◎ タイムスリップで飛び込んでしまった「日本の普通の女子中学生」が、皇帝の妃となるまでの成長と成功のストーリー
◎ カイルとユーリの間に愛情が生まれ、育まれ、結婚という形でゴールインするまでの恋愛ストーリー
という3つの主軸を、混乱なく、テンポよく、しかし自然な形で融合させながら展開しています。本当に非常にうまい。
私は、まず主筋の展開を追ったあと、ユーリの物語、カイルの物語、と何重もの複線をたどるために何度も読み返しました。
戦争絵巻になりうる壮大な話ですが、ツボを押さえたエピソードに食事、入浴や着替えなどの生活の場面とテンポのよい会話が生き生きと描かれることで叙事詩的な退屈さを感じることは全くなく、さらに魅力的な側近やライバルの活躍がストーリーに幅を広げています。特にラムセスとイル・バーニのキャラクターは秀逸。実際に彼にするならラムセスがいい、っていう女子は多いんじゃないかしらん。
とても残念だった点は、カイルの展開です。
カイル皇子は最初から完成形として登場します。最高の出自、高い知性、優れた戦闘力といった皇子として必要な条件を備えているだけでなく、心は強く優しく温かみがあり、人望厚く、姿形も美しく(もてもてで美女をよりどりみどり)、やがて皇帝になる自分としての自覚をもって将来への視座も確かに高い志をもって生きているという、これ以上にない有能で完璧な人物です。多少スケベなのは愛嬌のうち。
そのように完全無欠の彼が、ユーリという「誰よりも大切な存在」ができることによって、平等とか民衆への責任といった彼が大切に育み懸命に高めてきたであろう信念との矛盾を知るようになります。ユーリを知り、愛を知ることによって、逆に弱さを自覚することになります。
私としては、ユーリとの愛情が成就していくに従って、自分の「弱さ」を自覚し、苦悩することを知ったカイルが、その苦悩にもっと向き合い、その苦悩の中から、真の強さとは何か、有限である人間が世を治めるとはどういうことかという思想を獲得していく成長をもうひとやま描いてほしかった。この愛情がユーリの成長物語であると同時に、カイルにとっても成長物語であることを描き出してほしかったなぁ。これがないと、結局ユーリの引き立て役で終わってしまう…。
カイル皇子は少女マンガ的なスーパーヒーローにとどまらない深みがあり、人物造形としては主人公であるユーリより複雑な襞を持ちえているだけに、凄く残念です。
それと、郷愁ということ。自分の意志とは全く関係なく、未知の時代の未知の国に来てしまったユーリ。帰りえぬ故郷を思う気持ちや孤独、カルチャーショックで苦悩する姿をもう少し繊細に描いてほしかった。
特に、科学技術文明が高度に発達した現代に生まれた女子中学生が、いくら前向きで果敢であろうと、ちょっとくらい体育の成績がいい程度で、(生身の人間が血しぶきあげながら闘うような)古代の原始的な戦争にいきなり直面させられて前向きに闘えてしまう、というのは、ちょっといくらなんでも。ここはもう少しユーリに苦悩してほしかった。
あと、「オリエントの覇権」という言葉。オリエントは西洋からみた言葉なので、この当時世界の中心だった中東が自分たちの地域を「オリエント」とは言わんだろう、という些細なことが結構気になってしまいました。あと、パンチラ場面が出るたびに、当時のパンツがこんなに伸縮性高い生地でできてたんだろうか…とか、まぁ本筋には関係ありませんが、数えだせば気になるところはあれこれある、ということではあります。
しかしこれらも、物語が秀作だからこその無いものねだりと言うべきでしょう。
いずれにしても少女漫画の娯楽大作として時代に残る名作であることは間違いなし。太鼓判押します。
2013年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Glad to see that they are finally making these into ebooks. However, I was very disappointed with the pricing. It is the same price as a hard copy book and it is not even a new title.
他の国からのトップレビュー

Alicia
5つ星のうち5.0
manga
2020年11月11日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I love this manga. its in great shape and shipping was fast.