レズビアンである著者の生い立ちが丁寧かつ
ユーモアたっぷりに描かれていて、とても楽しく
読みました。
（著者のお父さんが「夢遊病」だったり、「ぷよぷよ」
にはまっていた時期があったという、ぶっとび父親
エピソードも面白いです）
著者は「波乱万丈」な生い立ちではないけれど、
節目節目に起きた出来事と、その時感じた気持ちを
とても丁寧に描いているので、ストーリーにどんどん
惹きこまれます。
著者自身の生き方や考え方に好感が持てると
同時に、著者の両親のあたたかい愛にもジーンと
してしまいました（お母さんがライブハウスで荷物の
守り神になっていたというエピソードも微笑ましかった
です）
著者の、「自分がレズビアンなのかどうかはわか
らんが、山田さんは好きだ」「山田さんを好きな
気持ちを否定したりおかしいと思うことはなかった」
という言葉に、すごく胸を打たれました。
「男だから」「女だから」好き、というのではなく、
「あなただから好き」という気持ちってすごく
素敵だなと思います。
これって、セクシュアリティに限らず、世間や
周りからどう言われようと、自分の「○○が好き」
という気持ちは大事にするべきだなと思って、
なんだか勇気をもらえました。
「自分の幸せは自分で決めるもの」という著者の
言葉がとても胸に沁みました。
絵はシンプルな線で描かれていますが、表情が
豊かで可愛らしいです。
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