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不完全性定理 単行本 – 2014/10/23

4.8 5つ星のうち4.8 9個の評価

不完全性定理をとりまく数学基礎論の世界
我々は何を知り得ないと知ったのか
本書は,専門的な予備知識は仮定せずに完全性定理や計算可能性から論じ,第一および第二不完全性定理,Rosser の定理,Hilbert のプログラム,Godel の加速定理,算術の超準モデル,Kolmogorov 複雑性などを紹介して,不完全性定理の数学的意義と,その根源にある哲学的問題を説く。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 共立出版 (2014/10/23)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/10/23
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 348ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 432011096X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4320110960
  • 寸法 ‏ : ‎ 15.6 x 2.5 x 21.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.8 5つ星のうち4.8 9個の評価

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菊池 誠
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カスタマーレビュー

星5つ中4.8つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2020年12月28日に日本でレビュー済み
本書は不完全性定理の入門書として、また不完全性定理にまつわる哲学的話題に躊躇なく(!)触れる読み物として楽しめるように書かれた本である。この本を読むことで不完全性定理周りの数学的な面白さだけでなく、数学の哲学に関わる様々な話題を垣間見ることが出来る。
不完全性定理の本といえど、序盤は不完全性定理を理解するための前提知識のために、基本的な話題に多く触れている。2、3章では命題論理、述語論理の完全性定理の証明までが書かれている。4章ではペアノ算術及びZFCについて触れられており、序盤だけ見ても数学基礎論入門という意味ではコンパクトにまとまっているように思う。
最も、些かコンパクトにまとまりすぎている感があり、初学者向けかというとそうでも無いと思われる。著者曰く「数学基礎論に関する予備知識は一切仮定しない」とあるが、「集合や関数についての標準的な知識は必要」とも言っており、写像や集合の濃度といった集合論の基礎的概念、Zornの補題など一切説明無しに用いられる。(私のような)門外漢が不完全定理を1から入門してみたいと思って手に取るとチンプンカンプンだろう。非数学徒の方々は、集合論や論理学の基礎的な学習をしてから本書に臨まれることをオススメする。
本書が良い意味でも悪い意味でも、他の数学書と一線を画しているのは、哲学的な話題に全く禁欲的でないという点である。最も特徴的なのが最終章であり、一部の数学者には不評のようだが、数学を専門にしていない人で、数学基礎論に興味を持つのは、やはりこのような話題があるからだと思われる。その意味では、この本は是非数学を専門にしていない人、しかし数学に興味のある人に読んでもらいたい。最終章は著者が断るように、多分に主観的な散文ではあるが、単純に読み物として面白いのである。この点、本書の狙いの1つであった不完全性定理に関する非数学的だが、刺激的な読み物としての体を十分になしている。
最も、最終章は最早不完全性定理はあまり関係なく、数学基礎論一般の話である。不完全性定理の数学的な話についてだけ学びたいのであれば、1章と最終章(及び諸々の注釈など)は飛ばして読めば良いだろう。だが、それではこの本で不完全性定理を学ぶ意味はあまりないのではないかと私は思う。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年11月4日に日本でレビュー済み
普通の数学書は哲学的な話題を避ける。わかっていることだけで記述したいからだ。しかし、この本は違う。専門家だからこそ、数学者たちが議論してきた「引っかかり」を無視しないでくれるのだ。

その論じる先に見えてくるものこそ、なかなか結論の出ない「哲学」らしきものなのだろうか。深めれば深めるほど、数学と哲学の境界が分からなくなる。その分からなさに、真摯に向き合ってくれているのがこの本のありがたいところ。著者は、「分からない」と素直に言う。

最高に「知性」を感じさせてくれる本だ。その知性は、数学者たちの歴史と言っていい。人間知性の凄さを、ゆっくりと味わうことができるはずだ。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
デデキント(集合論のひながたの人)やカントール(無限の人)やヒルベルト(公理系の人)等等の人々が何を問題提起して、何にこだわって、数学を学問として発展させようとしていたのか。

「数学基礎論」という分野は、あの小平邦彦先生もわからないというぐらい複雑な世界である。非専門家の私がどれだけ背伸びをしても、いっこうにわかる気配がしない証明(論理展開)の数々。時をおいて、再び挑戦したい。著者は科学的に誠実だということはなんとなく感じ取れたから……。

現在の私がつたなく理解した(というより、理解しようとしている)こととしては、「数学の依って立つ信頼性は、論理的に完全無欠ではないらしい」ということだ。じつはかつて私も「数学は論理的には非の打ち所が無いからこそ、すべての学問の基礎になり得る」のではないかと考える、典型的な数学至上主義者であった。どうもそれは乱暴すぎる考えだったらしい。

この本の執筆時現在の状況で、数学の論理的な厳密性は、ところどころで部分的に担保され始めているらしい。四則演算はOKだったのだとか。この厳密性の問題は、将来においてはプログラミングの課題として末永く議論され続けていくのではないかと思う。

数学ファンはこれを読んで、悩みまくってみよう!知恵の足りない私は一旦退却します!

駄文長文失礼しました。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年10月26日に日本でレビュー済み
 本書の特徴を述べれば、数学的にきちんとしていて、その上で深くて率直な考察が展開されていることである。一般的な読書人をも読者対象とした数学書はたいてい、ここには何の疑問も残らない、すでにすべては解決されているという調子の、いわゆる「上から目線」で書かれているものである。 しかし本書は数学的には実に簡潔に、きちんと書かれていながら、こんなこともわかっていない、あんなことも実は本当なのだろうかと率直に不完全性定理を巡る問題が考察されている。実は専門家にとっても(あるいは専門家だからこそ)不完全性定理はよくわからない定理なのであるらしい。そうしたことが正直に書かれている本が今まであっただろうか? (これは数学的に厳密に証明されていないという意味ではない。)

 たとえば、不完全性定理が知性の限界を示しているとはよく聞く言葉だが、本当にそんなことが不完全性定理から言えるのだろうか? 不完全性定理の証明に自然数論を使っていながら、自然数論の無矛盾性について結論を引き出すことができるのだろうか? (無矛盾性を証明する)ヒルベルトのプログラムとは一体何だったのだろうか? 構文論と意味論という言葉は格好よく知的に響くが、本当はその区別はそんなに明確ではないのではないか? 計算可能性の概念はChurchのテーゼで本当に基礎付けが終わったのか? 等々、等々。

 私のような非専門家が普段から疑問に思っていて、だれに聞いてもよくわからないような問題が、解決されているとは言わないが、丁寧に論じられている。そもそもそうした問題はそんなに簡単に解決できるものではないのだということを本書は明らかにしている。

 本書によってなお不思議さが深まった、訳が分からなくなった、と感じる人も出て来るだろう。しかし、それでこそ本当に哲学的な問題を考えていると言えるのではなかろうか?

 高木貞治の『解析概論』が出版された時、これを小脇に抱えて歩くのが本郷では格好良いとされたものだと聞いたが、菊池さんの『不完全性定理』を抱えて歩くのが現代の知識人の証明であると言いたい。
77人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年11月30日に日本でレビュー済み
この本で初めて「ゲーデルの不完全性定理」が分かったように思えました。
大変感動しました。
次は「ゲンツェンの証明」や「高橋元男氏の証明」をお願いします。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この専門書は、誤魔化し無く、キチンと真正面から、不完全性定理の証明を述べている。よくわからない、と言われる不完全性定理だが、この専門書を読めば、不完全性定理とは、どんな理論で、何を言いたいのか?が、わかるだろう。多くの本は、たんなる、説明に過ぎず、何を言いたいのか?よくわからないと言うのが、現状である。数ある中で、私が知っている、唯一の、本格的な解説書である。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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