ロンドンの金庫からワトソン博士の未発表原稿が見つかるが・・・というお話。
帯や粗筋に色々書いてあるので書いてしまうと、シャーロック・ホームズが切り裂きジャックの謎を追うという展開の小説でした。
これまでも、ホームズ・パスティーシュは色々読みましたが、本書の場合、ワトソンの一人称ではなく、三人称で書かれているのが珍しいと思いました。扱っている内容も猟奇的で、この他のパスティーシュが牧歌的な物が多いですが、本書は昏く、残酷なシーンもあるので、シャーロキアンの方でもあまり好きではないという方もいるのでは。
著者の方がこれを書いた理由は、ドイルが切り裂きジャックの事件をネタにしなかったのは何故か、という問いを主題にして小説を書きたかったのではないかというのが私の憶測ですが、どうでしょうか。
ネタには触れませんが、最後はあまりカタルシスがなく終わるので、ストーリー上しょうがないですが、ちと物足りなさを感じたのは真実です。
それでも、天下のシャーロック・ホームズ対切り裂きジャックというのはミステリ・マニアにはそそる内容だとも思いました。
原典やパスティーシュ/パロディから伺えるシャーロック・ホームズは異性や同性に興味の持てない、恋愛や性愛に感心がない、今でいうアセックスの人だったのではないかと思いましたがどうでしょうか。
ホームズ・パスティーシュの力作。機会があったら是非。

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ホワイトチャペルの恐怖 上 (扶桑社ミステリー ハ 15-1) 文庫 – 1996/3/1
- 本の長さ335ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日1996/3/1
- ISBN-104594019277
- ISBN-13978-4594019273
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