時代を背負った夏目漱石先生の『草枕』から多くを学びました。
形骸を断ずるとの言葉を遺して自裁した江藤淳の解説には、漱石の手紙の言葉が紹介されています。
「死ぬか生きるか、命のやりとりをする様な維新の志士の如き烈(はげ)しい精神で文学をやって見たい」
『草枕』本文中には、次のような西洋文明批判の烈しい言葉があります。
「文明はあらゆるかぎりの手段をつくして、個性を発達せしめたる後、あらゆる限りの方法によってこの個性を踏み付け様とする。
一人前何坪何合かの地面を与えて、この地面のうちで寝るとも起きるとも勝手にせよと云うのが現代の文明である。
同時にこの何坪何合の周囲に鉄柵を設けて、これよりさきへは一歩も出てはならぬぞと威嚇(おど)かすのが現代の文明である。
~略~
この平和は真の平和ではない。
~略~
個人の革命は今既に日夜起こりつつある。」
ジョージ・オーウェルの『1984』とともに、欺瞞のコロナ時代を先見した至高の芸術。
以下、絵描きが主人公の『草枕』に登場した代表的な絵描きたち。
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ターナー、ミレー(オフィーリア)
円山応挙、伊藤若冲、長沢蘆雪、北斎、雪舟
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草枕 (新潮文庫) 文庫 – 2005/9/1
夏目 漱石
(著)
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智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。
意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい――。
かの有名な文言から始まる、絢爛たる文章で綴る漱石初期の名作。
住みにくい人の世を芸術の力で打破できぬかと思案する青年画家。あるとき温泉場の出戻り娘・那美に惹かれ、絵に描きたいと思うが何か物足りない。やがて彼が見つけた「何か」とは――。
豊かな語彙と達意の文章で芸術美の尊さを描く漱石初期の代表作。用語、時代背景などについての詳細な注解、解説を付す。
本文冒頭より
智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画(え)が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。矢張り向う三軒両隣りにちらちらする唯(ただ)の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はない。あれば人でなしの国へ行(ゆ)くばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶(なお)住みにくかろう。……
夏目漱石(1867-1916)
1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。
意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい――。
かの有名な文言から始まる、絢爛たる文章で綴る漱石初期の名作。
住みにくい人の世を芸術の力で打破できぬかと思案する青年画家。あるとき温泉場の出戻り娘・那美に惹かれ、絵に描きたいと思うが何か物足りない。やがて彼が見つけた「何か」とは――。
豊かな語彙と達意の文章で芸術美の尊さを描く漱石初期の代表作。用語、時代背景などについての詳細な注解、解説を付す。
本文冒頭より
智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画(え)が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。矢張り向う三軒両隣りにちらちらする唯(ただ)の人である。唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はない。あれば人でなしの国へ行(ゆ)くばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶(なお)住みにくかろう。……
夏目漱石(1867-1916)
1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。
- ISBN-104101010099
- ISBN-13978-4101010090
- 出版社新潮社
- 発売日2005/9/1
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ256ページ
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吾輩は猫である | 倫敦塔・幻影の盾 | 坊っちゃん | 三四郎 | それから | 門 | |
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価格 | ¥693¥693 | ¥605¥605 | ¥341¥341 | ¥374¥374 | ¥506¥506 | ¥440¥440 |
【新潮文庫】夏目漱石 作品 | 明治の俗物紳士たちの語る珍談・奇譚、小事件の数かずを、迷いこんで飼われている猫の眼から風刺的に描いた漱石最初の長編小説。 | 謎に満ちた塔の歴史に取材し、妖しい幻想を繰りひろげる「倫敦塔」、英国留学中の紀行文「カーライル博物館」など、初期の7編を収録。 | 四国の中学に数学教師として赴任した直情径行の青年が巻きおこす珍騒動。ユーモアと人情の機微にあふれ、広範な愛読者をもつ傑作。 | 熊本から東京の大学に入学した三四郎は、心を寄せる都会育ちの女性美禰子の態度に翻弄されてしまう。青春の不安や戸惑いを描く。 | 定職も持たず思索の毎日を送る代助と友人の妻との不倫の愛。激変する運命の中で自己を凝視し、愛の真実を貫く知識人の苦悩を描く。 | 親友を裏切り、彼の妻であった御米と結ばれた宗助は、その罪意識に苦しみ宗教の門を叩くが……。「三四郎」「それから」に続く三部作。 |
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草枕 | 虞美人草 | 彼岸過迄 | 行人 | こころ | 道草 | |
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智に働けば角が立つ──思索にかられつつ山路を登りつめた青年画家の前に現われる謎の美女。絢爛たる文章で綴る漱石初期の名作。 | 我執と虚栄に心おごる美女が、ついに一切を失って破局に向う悽愴な姿を描き、偽りの生き方が生む人間の堕落と悲劇を追う問題作。 | 自意識が強く内向的な須永と、感情のままに行動して悪びれない従妹との恋愛を中心に、エゴイズムに苦悩する近代知識人の姿を描く。 | 余りに理知的であるが故に周囲と齟齬をきたす主人公の一郎。孤独に苦しみながらも、我を棄てることができない男に救いはあるか? | 親友を裏切って恋人を得たが、親友が自殺したために罪悪感に苦しみ、みずからも死を選ぶ、孤独な明治の知識人の内面を抉る秀作。 | 健三は、愛に飢えていながら率直に表現できず、妻のお住は、そんな夫を理解できない。近代知識人の矛盾にみちた生活と苦悩を描く。 |
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硝子戸の中 | 二百十日・野分 | 坑夫 | 文鳥・夢十夜 | 明暗 | |
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漱石山房から眺めた外界の様子は?終日書斎の硝子戸の中に坐し、頭の動くまま気分の変るままに、静かに人生と社会を語る随想集。 | 俗な世相を痛烈に批判し、非人情の世界から人情の世界への転機を示す「二百十日」、その思想をさらに深く発展させた「野分」を収録。 | 恋愛事件のために出奔し、自棄になって坑夫になる決心をした青年が実際に銅山で見たものは……漱石文学のルポルタージュ的異色作。 | 文鳥の死に、著者の孤独な心象をにじませた名作「文鳥」、夢に現われた無意識の世界を綴り、暗く無気味な雰囲気の漂う、「夢十夜」等。 | 妻と平凡な生活を送る津田は、かつて将来を誓い合った人妻清子を追って、温泉場を訪れた──。近代小説を代表する漱石未完の絶筆。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/9/1)
- 発売日 : 2005/9/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 256ページ
- ISBN-10 : 4101010099
- ISBN-13 : 978-4101010090
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,714位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1867-1916)1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。
帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。
翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年5月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在において和歌や俳句でなく、漢詩に親しむ意義を知りたくて、アマゾンにて『漢文脈と近代日本』を購入しました。知りたいことはいまだ知りえませんが、この本の取り上げる明治文学者の中で、イギリス留学にて英文学という西洋の学問を学び、生涯にわたって多くの漢詩を作っている夏目漱石に興味をもちました。終章において、夏目漱石が『草枕』の中で、陶淵明や王維の詩を引いて「出世間的」境地や「非人情」の世界を称揚したことは、漱石の読者ならだれもが知っているでしょう、と書かれていました。読んだのは随分昔の学生時代のことでしたから、「誰もがしている」ことに触れてみたいと、再び読んでみました。
草枕の冒頭にて主人公に「苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それを仕通して、飽き飽きした。余が欲する詩はそんな世間的の人情を鼓舞する様なものではない。。。。うれしい事に東洋の詩歌はそこを解脱したのがある」と語らせていることに漢文脈を見捨てていない漱石をかいまみることができます。漢詩には起承転結があります。画家である主人公と主人公の滞在する宿の女性との「画」を介しての交流に起承転結が宿っているとみました。不人情ではなく非人情での二人のやりとりを「起承」でつむぎ、「先生、わたくしの画をかいてくださいな」との女性の申し出に対して、「わたしも書きたいのだが、あなたの顔はそれだけじゃ「画」にならない」と答えるところが「転」というわけです。小説の最後になって「結」がでてきますが、これは読んでのおたのしみです。確かに、漢詩に少しでもふれたことのあるものには、大変ためになる本であり、何故「漢詩か」を知るための一里塚でもあります。
草枕の冒頭にて主人公に「苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それを仕通して、飽き飽きした。余が欲する詩はそんな世間的の人情を鼓舞する様なものではない。。。。うれしい事に東洋の詩歌はそこを解脱したのがある」と語らせていることに漢文脈を見捨てていない漱石をかいまみることができます。漢詩には起承転結があります。画家である主人公と主人公の滞在する宿の女性との「画」を介しての交流に起承転結が宿っているとみました。不人情ではなく非人情での二人のやりとりを「起承」でつむぎ、「先生、わたくしの画をかいてくださいな」との女性の申し出に対して、「わたしも書きたいのだが、あなたの顔はそれだけじゃ「画」にならない」と答えるところが「転」というわけです。小説の最後になって「結」がでてきますが、これは読んでのおたのしみです。確かに、漢詩に少しでもふれたことのあるものには、大変ためになる本であり、何故「漢詩か」を知るための一里塚でもあります。
2023年2月20日に日本でレビュー済み
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それほど変化のないストーリーであるが、作者の、絵画や詩や漢詩や社会に対する考え方が、書かれている書かれている。数十年ぶりに草枕を読み返してみましたが、物語の進め方の斬新さにびっくりしました。
この作品に対する当時の文壇の評価を知りたくなりました。
この作品に対する当時の文壇の評価を知りたくなりました。
2019年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
I read a lot of negative reviews, but I don’t understand why. I enjoyed reading her story from her perspective. Some parts made me sad; however, I’ll always view author as a role model.
If you are looking at this review right now and trying to decide whether or not to buy it, you should just buy it. Its a phenomenal book.
If you are looking at this review right now and trying to decide whether or not to buy it, you should just buy it. Its a phenomenal book.
2018年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
よくここまで言葉がほとばしり出るなと思いました。
その領域は広く、特に漢詩の造詣の深さにはやはり明治を感じる。
(この作品は、明治49年の作とのことである。)
こころを少し前に読み返し、その昏さが心に残った。
そして、昨年は行人を読んだが、その兄の精神のありよう、兄嫁の不穏さにいいようのない昏さをまた感じた。
その点この本はまだお気楽であり、特に、探偵がひった屁の数を数えるところには苦笑してしまった。
人の行状を詮索する、人のこころもちを同定するなど、実につまらないことだと思った。
次は、門の予定。
その領域は広く、特に漢詩の造詣の深さにはやはり明治を感じる。
(この作品は、明治49年の作とのことである。)
こころを少し前に読み返し、その昏さが心に残った。
そして、昨年は行人を読んだが、その兄の精神のありよう、兄嫁の不穏さにいいようのない昏さをまた感じた。
その点この本はまだお気楽であり、特に、探偵がひった屁の数を数えるところには苦笑してしまった。
人の行状を詮索する、人のこころもちを同定するなど、実につまらないことだと思った。
次は、門の予定。
2023年8月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Is good