『夏の遊び』
1951年/スウェーデン/90分/モノクロ/ 原題:Sommarlek(Summer Interlude)
監督・原案・脚本:イングマール・ベルイマン
製作:アラン・エーケルンド 共同脚本:ヘルヴェット・グレヴェーニウス 撮影:グンナール・フィッシェル 音楽:エリック・ノードグレン
出演:マイ・ブリット・ニルソン、ビルイェル・マルムステーン、アリフ・シェリーン
ジャン=リュック・ゴダール監督が、最も美しい映画と絶賛したベルイマン初期の傑作。
ベルイマンが学生時代に書いた小説「マリー」を自身で脚色、あるプリマ・バレリーナの過去の苦い恋物語が描かれる。
後年の「野いちご」を想わせるようなフラッシュバックが使用され、
日記を下に回想する主人公の女性が、現在と過去を行き来しながら最後に未来への答えを見つけだす。
ベルイマンが初めてすべてを自分のものとして作ることが出来たという、お気に入りの作品でもある。
キャメラに瑞々しく捉えられた北欧の夏が眩しい。
≪物語≫ バレリーナのマリーは仕事を続けるか、恋人の新聞記者ダビッドと結婚するか、悩んでいた。
そこに古い日記が届く。彼女は日記を読みながら、13年前に初恋の人ヘンリックと過ごしたひと夏を思い起こす。
ヘンリックとの恋は永遠にも思われていたのに、彼は、崖から海に飛び込んで死んでしまうのだった。
一方、マリーを愛するエルランドはヘンリックの日記を隠し、マリーに求愛する…。
現在。日記を送りつけたのは復縁を望んだエルランドだった。マリーは彼を拒む。
舞台を待つ彼女の前にダビッドが現れ、彼女はヘンリックの日記をダビッドに手渡す。
日記を読んだダビッドは彼女にキスし、舞台へと送り出すのだった。