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鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫) 文庫 – 1968/10/29
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老残の身でなおも息子の妻の媚態に惑う「瘋癲老人日記」。晩年の二傑作。
「夫は蛍光燈の光の下で、私の体のデテイルを仔細に点撿(てんけん)する……」
日記の秘密を妻に盗み読みさせる。性の衰えに焦る初老の夫の思惑は、年下妻の淫蕩を目覚めさせるか(『鍵』)。美しい嫁にひざまずく歓喜を切望した、資産家老人のにぎやかな晩年(『瘋癲老人日記』)。
喪われゆく性を嘆いてなお、その夢に執着する老人たち。人生の終局に妖しく蠢く男の欲望を描く、大谷崎の真骨頂。巻末に用語、時代背景などについての詳細な注解、および解説を付す。
本書収録『鍵』より
一月四日。………今日は珍しい事件に出遇(であ)った。三カ日の間書斎の掃除をしなかったので、今日の午後、夫が散歩に出かけた留守に掃除をしに這入ったら、あの水仙の活(い)けてある一輪挿しの載っている書棚の前に鍵が落ちていた。それは全く何でもないことなのかも知れない。でも夫が何の理由もなしに、ただ不用意にあの鍵をあんな風に落しておいたとは考えられない。夫は実に用心深い人なのだから。……(本書14ページ)
谷崎潤一郎(1886-1965)
東京・日本橋生れ。東大国文科中退。在学中より創作を始め、同人雑誌「新思潮」(第二次)を創刊。同誌に発表した「刺青」などの作品が高く評価され作家に。当初は西欧的なスタイルを好んだが、関東大震災を機に関西へ移り住んだこともあって、次第に純日本的なものへの指向を強め、伝統的な日本語による美しい文体を確立するに至る。1949(昭和24)年、文化勲章受章。主な作品に『痴人の愛』『春琴抄』『卍』『細雪』『陰翳礼讃』など。
- ISBN-10410100515X
- ISBN-13978-4101005157
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1968/10/29
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ448ページ
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【新潮文庫】谷崎潤一郎 作品 | 主人公が見出し育てた美少女ナオミは、成熟するにつれて妖艶さを増し、ついに彼はその愛欲の虜となって、生活も荒廃していく……。 | 肌を刺されてもだえる人の姿に、いいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が、宿願であった光輝く美女の背に蜘蛛を彫りおえたとき……。 | 盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助は、春琴と同じ暗闇の世界に入り同じ芸の道にいそしむことを願って、針で自分の両眼を突く……。 | 一匹の猫を溺愛する一人の男と、二人の若い女がくりひろげる痴態を通して、猫のために破滅していく人間の姿を諷刺をこめて描く。 | 大和の吉野を旅する男の言葉に、失われた古きものへの愛惜と、永遠の女性たる母への思慕を謳う「吉野葛」など中期の代表作2編。 | 性的不調和が原因で、互いの了解のもとに妻は新しい恋人と交際し、夫は売笑婦のもとに通う一組の夫婦の、奇妙な諦観を描き出す。 |
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関西の良家の夫人が告白する、異常な同性愛体験──関西の女性の艶やかな声音に魅かれて、著者が新境地をひらいた記念碑的作品。 | 時の左大臣に奪われた、帥の大納言の北の方は絶世の美女。残された子供滋幹の母に対する追慕に焦点をあててくり広げられる絵巻物。 | 大阪・船場の旧家を舞台に、四人姉妹がそれぞれに織りなすドラマと、さまざまな人間模様を関西独特の風俗の中に香り高く描く名作。 〈毎日出版文化賞受賞〉 |
商品の説明
商品説明
「鍵」は、この夫婦が性を赤裸々につづった日記である。相手に盗み読みされているかも知れない、という緊張感が、複雑な心理の葛藤を生み、物語をよりスリリングなものにしている。
性欲の虜のような2人も、世間体は案外平凡な夫婦なのかもしれない。そこにこの小説の恐ろしさがある。日常的な夫婦生活とは、実はもろくも微妙な関係の上に成立しているのである。ひとたび「鍵」を開けてみれば、そこには暗く奥深い混沌とした闇の世界が待ち受けている。『細雪』で美しい物語絵巻を完成させた谷崎は、さらに日記形式という武器を手に入れ、日本的情緒の深部へと読者を誘い込もうとしているのである。
『瘋癲老人日記』もやはり性欲を題材にしたものだが、「鍵」が陰とすればこちらは陽の世界。嫁に翻弄される老人のあっけらかんとした日記である。谷崎自身を思わせる老人の瘋癲ぶりは笑いを誘う。肉体的な力を失った人間の欲望が、どこまでエスカレートするか、谷崎は存分に想像力を膨らませて書いている。その結末を「鍵」と比べて読むのもおもしろいだろう。(三木秀則)
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1968/10/29)
- 発売日 : 1968/10/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 448ページ
- ISBN-10 : 410100515X
- ISBN-13 : 978-4101005157
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 154,399位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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日記分でやり取りするのだが、お互い騙し合い肝心な事は書かず、飽く迄お互いの日記は盗み読みしていない、
という建前で、最後に実は読んでいたというネタばらしがあるのが良かった。
本番行為もやっていない、と日記に書きながら、実は初期の頃から普通にヤっていた、というのがたまらない。
嫉妬を煽りつつ、最期は収まる所に収まったという感じ。
作者の他作品も読みたくなった。
谷崎75歳の作品。『鍵』が、自分の性的欲望を追求するあまり、腹上卒中という
自爆に追い込まれる男の悲劇(喜劇?)を描いたのに対し、『瘋癲老人日記』は
だらだらと生き長らえつつもベッドのなかでうつらうつらとあらぬ性的妄想に
ふける老人の喜劇(悲劇?)を描いている。
主たる登場人物は4人。
予 77歳、資産家
婆さん 予の妻
浄吉 予の長男
颯子(さつこ) 浄吉の嫁
その他、親族、看護婦、医者、お手伝いさん等もろもろ。
予はすでに肉体的には不能だが、不能だからとって性欲がないことはない。
妄想力はくすぶっている。毎日自分の死の想像と性的妄想が生きがいである。
老夫婦の常として、余と婆さんのあいだにはちょっとしたいさかいが絶えない。
そんなとき息子の嫁の颯子は婆さんより自分の味方をしてくれる。(ように
思える。)それがなんとも嬉しい。ダンサーだった颯子と息子の結婚に婆さんは
むかし反対したいきさつもある。余は颯子ののびやかな肢体に魅せられている。
颯子はそのことを家族内で唯一理解しているみたいで、たまさか宝石のおねだりの
ときには、予に膝から下を自由に触らせてくれる。予はその行為のときに逸脱して
ちょっとしたいたずら心を起こし、颯子にこっぴどく叱られるのが楽しくて
たまらない・・。
77歳の予の関心は、食欲、薬のこと、それからそういったいびつな性欲。
いまは自分の墓の設計に夢中。颯子の足裏の拓本をとってそれをもとに仏足石を
つくり、死後も颯子の足に踏まれ、颯子の体重を全身に感じ「痛いけど楽しい」と
叫びたい。奇矯の極致であるが、批評家の評判はすこぶるよく毎日芸術賞大賞
を受賞。
(注)『鍵』のレビューについては、先に読んだ青空文庫版『鍵』のところに書いた。
『鍵』の主要人物の中年夫婦といい、『瘋癲老人日記』の老人といい、四六時中、考えることといえば「性」とか「性愛」にかんすることばかり。人間、他にも考えることはたくさんあるだろう、と言いたくなるくらい。しかし、食欲と性欲は本能であり、人間の本質的な部分であることは間違いない。この二作は、その部分を大々的にクローズアップし表現している。
読みながら、うーん、人間って何だろうって、ずーっと考えていました。
もちろん、結論なんで出やしない。結論があろうはずもないんですが、考え続けることによって、人間という生きものについていろいろと発見がありました。例を挙げれば、人間、年をとっても性欲、あるいは異性への関心は衰えないということ。
案外、人間の本質は、この二作の中に表現されているのかも。
つまり、人間をことさら高尚な生き物だとか、神に似せて作られた者だと考えるのは間違いとまでは言わないまでも、一面的な見方であって、本文庫に収められた二作が描きつくそうとした人間の姿も、人間の確かな一面なのだと。
そんなことを、今更ながら納得させられた文庫でした。もっと多くの人に読んでほしい一冊、読んで絶対に損はしない一冊だと思います。
(2018年7月9日)
また読み返しました。今回は「鍵」以上に「瘋癲老人日記」が面白かったです。
70代半ばにもなって、息子の嫁を溺愛する卯木督助老人。谷崎潤一郎独特のマゾヒズムが極限まで追求された作品。
私は二十代の頃に何度か読んでいるんだけど、それから何十年も経って読むと、若い頃には気づかなかった新たな発見があります。
たとえば、卯木老人は、満75〜76歳くらいなんだけど、神経痛を中心に様々な老人病に日々、悩まされどおしです。若いころに読んだ時は、年を取ったらこんなになるんだなあ、と漠然と考えたものだ。
しかし、卯木老人は、要するに若い頃の不摂生がたたって、いまはこんな半病人の生活を強いられているのであり、私の身の回りには、卯木老人よりもさらに10歳も年を取っているにもかかわらず、50代や60代と全く変わらない健康な生活を享受している男性や女性が普通にいます。85歳で現役の会社社長という女性までいます。
要は、年を取ったら健康体を維持しているか否かで、ライフスタイルがガラリと違うのだ、ということをあらためて痛感しました。
全員でなぜあんな小芝居をするのか。
その白々しさに「あり得ない」という感想しか抱けない。
夫も気持ち悪いが、45歳の身空で20代のピチピチの娘に容姿も魅力も勝っていると自負し、若い男に惹かれる妻に生理的嫌悪を抱いてしまう。
「人間は生きて死んでいく存在」と曖昧に甲乙付けても何もワクワクしないですから。
男は劣等感の塊みたいな存在ですから痴情が反映される感情は否定できないと思います。
そういった角度から読むと面白いです。