作者である辻村深月が、路線変更をした作品。
何か、全体的に閉塞感や、人間の愚かさが滲み出ていて、読んでいて、苦しくなる。
「ん?」と思う箇所はいくつもあったが、この悲壮感が、たまらない。
この小説は、どのようなジャンルになるのだろう?
ミステリーか? いや、違う。
多分答えはないのだ。
自分にとってこの小説は、読んだ後の不快感をおもいださせる。(湊かなえの「告白」以来)
おもしろい、という観点からいえば、このさくひんは、△だ。
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水底フェスタ (文春文庫 つ 18-2) 文庫 – 2014/8/6
辻村 深月
(著)
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彼女は復讐のために村に帰って来た――
過疎の村に帰郷した女優・由貴美。彼女との恋に溺れた少年・広海は彼女の企みに引きずり込まれる。待ち受ける破滅を予感しながら…。
過疎の村に帰郷した女優・由貴美。彼女との恋に溺れた少年・広海は彼女の企みに引きずり込まれる。待ち受ける破滅を予感しながら…。
- 本の長さ397ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2014/8/6
- ISBN-104167901579
- ISBN-13978-4167901578
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2014/8/6)
- 発売日 : 2014/8/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 397ページ
- ISBN-10 : 4167901579
- ISBN-13 : 978-4167901578
- Amazon 売れ筋ランキング: - 41,434位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 598位文春文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1980年2月29日生まれ。山梨県出身。千葉大学教育学部卒業。
2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。他の著作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ロードムービー』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『V.T.R.』『光待つ場所へ』(以上、講談社)、『太陽の坐る場所』(文藝春秋)、『ふちなしのかがみ』(角川書店)など。
2010年に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』が第142回直木賞候補作となる。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年12月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
従来の辻村さんの作品とは随分と経路の異なる新たな世界が素晴らしい。今回も読み進む内に、作品の中に関係者として加わっていました。ラストのシーン(入水自殺)では、”何で?”と思わず息を呑む思いでした。
2018年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分の田舎と置き換えて読みました。
読み終わった後、登場人物のそれぞれの物語も想像してしまえる そんな物語でした。
読み終わった後、登場人物のそれぞれの物語も想像してしまえる そんな物語でした。
2015年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちょっとハズレかも。
主人公もなんか、はっきりしない人だし、サブキャラもなんだかなあって感じで、まあそれくらい主人公がお坊ちゃんって事なんでしょうけど、きれいな景色の中にあって、歪んでる人間たちをみせつけられるのは、辛いものがあります。
主人公もなんか、はっきりしない人だし、サブキャラもなんだかなあって感じで、まあそれくらい主人公がお坊ちゃんって事なんでしょうけど、きれいな景色の中にあって、歪んでる人間たちをみせつけられるのは、辛いものがあります。
2022年9月15日に日本でレビュー済み
閉鎖的ではあるもののフェス開催で潤っている村。男子高校生の主人公は、突然帰郷した女性タレントの復讐に引き込まれていく。
この村には大きな秘密が隠されている…。村長の息子でもある主人公は、ばら撒かれた謎を拾い集める。
本作品は、真実がどこにあるのか二転三転するミステリだ。そして、切ない系ラブストーリーかつ、成長物語でもある。どうにも共感できない登場人物たちだが、著者の持ち味(?)のちょっとした残酷さは堪能できるだろう。
全てが明らかとなるラストは、こうなるだろうな、という予想の範囲内だった。もう一つ、ひねりが欲しい。
この村には大きな秘密が隠されている…。村長の息子でもある主人公は、ばら撒かれた謎を拾い集める。
本作品は、真実がどこにあるのか二転三転するミステリだ。そして、切ない系ラブストーリーかつ、成長物語でもある。どうにも共感できない登場人物たちだが、著者の持ち味(?)のちょっとした残酷さは堪能できるだろう。
全てが明らかとなるラストは、こうなるだろうな、という予想の範囲内だった。もう一つ、ひねりが欲しい。
2022年5月31日に日本でレビュー済み
作者の作品は他にもいくつか読みましたが、少し雰囲気が異なっていました。
山間部で行われるフェスの盛り上がりを象徴するかのようなスピード感と
ダムの水底で、水草がからむ粘着質なイメージがピッタリな作品だと感じました。
テンポよく先へ先へとページを繰っていると、何度も読み返し、反芻をせまる場面が何度か出てきました。私の場合、その場面まで読んでいたスピード感では場面の様子がよく理解できなかったのです。
ゆっくりと単語と単語の意味を咀嚼することで場面の様子が臨場感たっぷりに伝わり、文章の巧みさにひきこまれていきました。
安直な擬音語や擬態語、直接的なを用いないところがそうさせているのだと思います。
例えば水に何かが落ちるような場面でも、「バチャン!」「ドボン!」なんて雰囲気を台無しにする言葉(こうして書いているだけでも恥ずかしい)や、「水に落ちた」などという直接的な表現を用いないことで、その場面の臨場感や、登場人物の焦燥感を伝えることに成功しているのだと思いました。
まさに「水底フェスタ」。
水底でフェスをやったらこんな感じなんだと思います。
快楽と疾走感、息苦しさと不透明感。
読後に気持ちがよくなる作品ではありませんが、良作だと思いました。女流作家らしい視点で描かれた、いい本です。
山間部で行われるフェスの盛り上がりを象徴するかのようなスピード感と
ダムの水底で、水草がからむ粘着質なイメージがピッタリな作品だと感じました。
テンポよく先へ先へとページを繰っていると、何度も読み返し、反芻をせまる場面が何度か出てきました。私の場合、その場面まで読んでいたスピード感では場面の様子がよく理解できなかったのです。
ゆっくりと単語と単語の意味を咀嚼することで場面の様子が臨場感たっぷりに伝わり、文章の巧みさにひきこまれていきました。
安直な擬音語や擬態語、直接的なを用いないところがそうさせているのだと思います。
例えば水に何かが落ちるような場面でも、「バチャン!」「ドボン!」なんて雰囲気を台無しにする言葉(こうして書いているだけでも恥ずかしい)や、「水に落ちた」などという直接的な表現を用いないことで、その場面の臨場感や、登場人物の焦燥感を伝えることに成功しているのだと思いました。
まさに「水底フェスタ」。
水底でフェスをやったらこんな感じなんだと思います。
快楽と疾走感、息苦しさと不透明感。
読後に気持ちがよくなる作品ではありませんが、良作だと思いました。女流作家らしい視点で描かれた、いい本です。
2021年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んでいて反吐が出そうになった
2018年7月11日に日本でレビュー済み
映画やテレビをみるよりもディープにエンターテインメントに浸ることができました。
ミステリーって面白い。
普段ミステリーを好まない(人が死なないリアリティー小説が好きな)僕の感想です。
なるほど、ミステリーは小説の大きなジャンルを作る一つのカテゴリーであるわけだよ。と思いました。
ミステリとしては、文庫解説で千街晶之が指摘しているとおり、閉塞感のある村社会における秘密に巻き込まれるたぐいです。僕も読みながらだいぶ怖い思いをしました。
僕は都心に通うサラリーマンたちのベッドタウンで育ちました。同じ小学校に通う子供は皆、他から引っ越してきた勤め人の家の子。村社会の感覚はほとんど理解出来ません。
中学校に上がると、学区が広がったぶん、戦中/戦後の軍関係の街の特色が加わって、ある程度の地域性があるのですが、流動性があり閉塞性はほとんどありません。
長じて最近ようやく職場の地元採用の人たちの中では仕事の出来不出来とは別のヒエラルキーがあるような気配を感じたりして、地域の社会の難しさも、少し解ってきたように思います。だから、会社は将来期待できる人は全く違う事業所に転勤させたりして、狭い社会で満足させないようにするのだろうな、と思うわけです。
閑話休題。
本書は、閉じた社会の内部で展開されるミステリーの要素以外に、
物語冒頭から描かれるフェスにつどう音楽を愛する人たちの愛着振り
と、
主人公広海がヒロイン由貴美に感じる、のぼせるような恋愛感情が描かれているのが印象的でした。
普段はCDやダウンロードした音源を聴くだけで満喫している僕にとっては、実際にライブ会場で楽しむ音楽の楽しみ方を知ることができて良かったと思います。
のぼせるような恋愛感情としては、主人公=広海が由貴美に対して感じる愛欲の有り様が生々しく、自分の記憶を呼び起こされるようにリアリティーを感じました。
肉体的な欲望と、相手に感じる愛情が一緒になって押し寄せる状態は(自分がそれぞれ個別にしか経験しなかったものでもあり)迫力さえ感じました。
こういう状態になると、周囲からどう見られようと(読者である自分は、織場由貴美が策略を持って脇谷広海を篭絡していると理解しても、なお)広海としては、前のめりにはまり込むことも本望であろう、とまるで自分が広海の理解者であるように錯覚しながら、この小説にのめり込むことができました。
メインストーリーではないですが、日馬達哉にも思うところがありました。信用が大切だと思いました。
何か良いことをしよう、と日頃の行いを改めたところで、信用が無いと何もできない。警戒され誰も協力してくれない。挙げ句の果てには、うまくいかず、意図とは逆に「小人閑居して不善を為す。」と陰口をたたかれることになるのは、こういう状態なのだ、と思いました。
文庫はミステリ評論家の千街晶之の解説付き。往年の名著を引き合いに出し、本書の特異性を解説しつつ、おまけにエンディングで安心した読者の恐怖心をあおって終わるというおまけ付き。
たとえば、このような丁寧な仕事が信用を作るのだよな。と、解説者を登場人物(悪役)と比較して感想を述べる僕のレビューとしての信用はどうなのかと疑問に思ったところで僕のレビューは終わります。
それにしても、辻村深月の本はどれを読んでも面白い。本書は著者と同年代か、少し若い世代を読者に想定したエンターテインメントだと思うのですが、定期的にテレビドラマを観ることが難しい、忙しい大人にもお勧めです。
ミステリーって面白い。
普段ミステリーを好まない(人が死なないリアリティー小説が好きな)僕の感想です。
なるほど、ミステリーは小説の大きなジャンルを作る一つのカテゴリーであるわけだよ。と思いました。
ミステリとしては、文庫解説で千街晶之が指摘しているとおり、閉塞感のある村社会における秘密に巻き込まれるたぐいです。僕も読みながらだいぶ怖い思いをしました。
僕は都心に通うサラリーマンたちのベッドタウンで育ちました。同じ小学校に通う子供は皆、他から引っ越してきた勤め人の家の子。村社会の感覚はほとんど理解出来ません。
中学校に上がると、学区が広がったぶん、戦中/戦後の軍関係の街の特色が加わって、ある程度の地域性があるのですが、流動性があり閉塞性はほとんどありません。
長じて最近ようやく職場の地元採用の人たちの中では仕事の出来不出来とは別のヒエラルキーがあるような気配を感じたりして、地域の社会の難しさも、少し解ってきたように思います。だから、会社は将来期待できる人は全く違う事業所に転勤させたりして、狭い社会で満足させないようにするのだろうな、と思うわけです。
閑話休題。
本書は、閉じた社会の内部で展開されるミステリーの要素以外に、
物語冒頭から描かれるフェスにつどう音楽を愛する人たちの愛着振り
と、
主人公広海がヒロイン由貴美に感じる、のぼせるような恋愛感情が描かれているのが印象的でした。
普段はCDやダウンロードした音源を聴くだけで満喫している僕にとっては、実際にライブ会場で楽しむ音楽の楽しみ方を知ることができて良かったと思います。
のぼせるような恋愛感情としては、主人公=広海が由貴美に対して感じる愛欲の有り様が生々しく、自分の記憶を呼び起こされるようにリアリティーを感じました。
肉体的な欲望と、相手に感じる愛情が一緒になって押し寄せる状態は(自分がそれぞれ個別にしか経験しなかったものでもあり)迫力さえ感じました。
こういう状態になると、周囲からどう見られようと(読者である自分は、織場由貴美が策略を持って脇谷広海を篭絡していると理解しても、なお)広海としては、前のめりにはまり込むことも本望であろう、とまるで自分が広海の理解者であるように錯覚しながら、この小説にのめり込むことができました。
メインストーリーではないですが、日馬達哉にも思うところがありました。信用が大切だと思いました。
何か良いことをしよう、と日頃の行いを改めたところで、信用が無いと何もできない。警戒され誰も協力してくれない。挙げ句の果てには、うまくいかず、意図とは逆に「小人閑居して不善を為す。」と陰口をたたかれることになるのは、こういう状態なのだ、と思いました。
文庫はミステリ評論家の千街晶之の解説付き。往年の名著を引き合いに出し、本書の特異性を解説しつつ、おまけにエンディングで安心した読者の恐怖心をあおって終わるというおまけ付き。
たとえば、このような丁寧な仕事が信用を作るのだよな。と、解説者を登場人物(悪役)と比較して感想を述べる僕のレビューとしての信用はどうなのかと疑問に思ったところで僕のレビューは終わります。
それにしても、辻村深月の本はどれを読んでも面白い。本書は著者と同年代か、少し若い世代を読者に想定したエンターテインメントだと思うのですが、定期的にテレビドラマを観ることが難しい、忙しい大人にもお勧めです。