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さびしい宝石 単行本 – 2004/3/1
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- 本の長さ178ページ
- 言語日本語
- 出版社作品社
- 発売日2004/3/1
- ISBN-104878935944
- ISBN-13978-4878935947
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
愛情を欠落して育った少女が、嘘で塗り固められた母親の人生を探りはじめる…。ゴンクール賞受賞作家モディアノの最高傑作。
登録情報
- 出版社 : 作品社 (2004/3/1)
- 発売日 : 2004/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 178ページ
- ISBN-10 : 4878935944
- ISBN-13 : 978-4878935947
- Amazon 売れ筋ランキング: - 536,934位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 776位フランス文学研究
- - 835位フランス文学 (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2014年12月27日に日本でレビュー済み
謎が多い。
住所不定無職に限りなく近い浮浪生活でありながら、若く魅力的なパリジェンヌらしき主人公は何者なのか。主人公が偶然見かけて後をつける死んだはずの母親、彼女の正体も謎だ。善意の登場人物も、「どうして」や「あなたは何者」という読む側の問いには答えてくれない。謎解きが魅力の物語ではない。というのは、最後までそれらの謎は謎のまま放って置かれる。だが、その放って置かれ感が、なんともいい余韻として残る。名文体であると思う。
パトリック・モディアノは2014年11月にノーベル文学賞の受賞者として知られるまで、わが国ではほとんど読まれていなかったのではなかろうか。今俄かに日本語訳でこの『さびしい宝石』を読んだ私のような読者にとっては、謎が謎のまま漂うような物語として読むことができる、それだけでも高い芸術性を備えた文体だと思う。事実、矢継ぎ早にモディアノ作品を読み漁っている私は、謎の物語として読み、感銘を受けた。
しかし、巻末の訳者解説を読み、たまたま自称「無類のパリWalker」である自分がパリの街をうろついていて見聞きした雑学を駆使すると全く違う物語の構図が見えてくる。その構図は、1区から20区までの地理だとか地下鉄路線図や、ドイツ占領時代の歴史のあらましなどが一通りは頭に入っているフランスの読書人層から見たらこう見えるはず、というものかもしれない。また、それはノーベル賞の選評が「記憶の芸術」と称賛した『1941年。パリの尋ね人』と対を成す一冊であることも見えてくる。人々の記憶から消えつつある占領下のユダヤ人の悲劇と作家自身の出自とを、事実に基づく完全なノンフィクションという小説としては異端的手法で綴った『1941年』に対し、完全なる虚構の物語という正統的小説の手法でもって、いうなればユダヤ人とは真反対の立場の人々の身の上に起こった悲劇と、後の何十年も消えることのない傷とを描いているのだ。
欧州写真美術館はマレ地区にある。私は後で調べてみるまでそこを「欧州戦争写真美術館」というものだと勘違いしていた。高級でも有名でもない普通のパリの街らしいそのあたりをうろついていて、「なんとかフォトグラフィエなになに」と記されたその美術館を偶然見かけ入ってみた。著名な戦場カメラマンたちが撮った戦争の記録写真ばかりが展示されていた。フランス語が全く不得手な私は、その展示が常設のものなのか一定期間だけの企画展示なのかは判らなかった。ただ、画像の示す意味や衝撃はすぐに伝わった。しかも、どの写真も「ああこれは」とどこかで一度は見たことのある「記憶にある一枚」ばかりだ。
ハンガリーで撮られた一枚では、逆さづりの遺体を群衆がなおも鞭打っている。大勢が歓声を挙げている。
1944年にパリで写された一枚では、頭を丸刈りに刈られた若い母親が赤ん坊を抱きながら歩いている。群衆がそれを取り囲んで口々に罵声を浴びせている。ロバート・キャパがパリ解放直後に撮ったあまりにも有名な一枚だ。キャパの写真はいつも「人間」を捕えている。私は、時にはやらせもやったり、女が好きで女にももてて、男優を目指したりというあまりに人間臭いこの写真家が好きだ。彼の写真を見ると、いつもこの男のヒューマンな叫びが聞こえる気がしてしまう。その時も、
「敵を愛してはいけないのか。この赤子に罪はあるのか」
そんなキャパの声を確かに聴いた。
ニシム・ド・カモンド美術館は、8区の高級住宅街にある。パリには貴族や大富豪の邸宅とコレクションが一般に公開されているような小さな美術館があちこちにある。ここもその一つだ。元邸宅だから、富豪たちが日常暮らしていた居間や寝室や厨房なんかも覗けてしまうのも魅力で、ここではずらりと並んだ銅鍋の赤銅色が見事だった。ただ、ここの元のオーナーはユダヤ人の銀行家だった。だから当然のことながら、見事な美術品の数々や家具調度品と邸宅そのものが、ドイツ軍に公に没収されたり、占領前後の無秩序状態の中で略奪や破壊されたりしないで散逸を免れたのには、一言では言えない関係者の苦心があったはずである。そういうことは、外国人向けのガイドには一切書かれてはいないが、パリジャンにとっては言わずもがなの常識だろう。
『さびしい宝石』の主人公とママンの正体の謎は、キャパが写しとめた母子にほかなるまい。その証拠に、物語の中では何の特別の意味もないとして何気に語られる母親のあだ名は、キャパが捉えた一瞬に群衆が口々に母娘に浴びせかけていたであろうドイツ人やドイツと係わりのあるものに対する蔑称であるからだ。また、主人公の遠い記憶の中でママンと一時暮らした分不相応すぎる大きな屋敷と、その頃母親が名乗っていた偽りの伯爵夫人としての名は、なぜそんなところにそんな伯爵夫人の偽名でという謎として描かれている。けれども、それこそユダヤ人富豪の邸宅の多くが、散逸や収奪を免れるため、譲渡を偽装したり空き家状態になっていた時期もあったという小さな歴史のエピソードに精通していれば、謎は謎なんかではない。
謎を謎のままとして読んでも高い芸術性に圧倒される。
謎を謎ではなくて自明の歴史の一断面として捕えても、あの一枚の写真の先にあったかもしれない物語として世界の人々になにかを訴えている。
いずれにせよ、ノーベル文学賞に値する世紀の巨匠の作に違いない。
住所不定無職に限りなく近い浮浪生活でありながら、若く魅力的なパリジェンヌらしき主人公は何者なのか。主人公が偶然見かけて後をつける死んだはずの母親、彼女の正体も謎だ。善意の登場人物も、「どうして」や「あなたは何者」という読む側の問いには答えてくれない。謎解きが魅力の物語ではない。というのは、最後までそれらの謎は謎のまま放って置かれる。だが、その放って置かれ感が、なんともいい余韻として残る。名文体であると思う。
パトリック・モディアノは2014年11月にノーベル文学賞の受賞者として知られるまで、わが国ではほとんど読まれていなかったのではなかろうか。今俄かに日本語訳でこの『さびしい宝石』を読んだ私のような読者にとっては、謎が謎のまま漂うような物語として読むことができる、それだけでも高い芸術性を備えた文体だと思う。事実、矢継ぎ早にモディアノ作品を読み漁っている私は、謎の物語として読み、感銘を受けた。
しかし、巻末の訳者解説を読み、たまたま自称「無類のパリWalker」である自分がパリの街をうろついていて見聞きした雑学を駆使すると全く違う物語の構図が見えてくる。その構図は、1区から20区までの地理だとか地下鉄路線図や、ドイツ占領時代の歴史のあらましなどが一通りは頭に入っているフランスの読書人層から見たらこう見えるはず、というものかもしれない。また、それはノーベル賞の選評が「記憶の芸術」と称賛した『1941年。パリの尋ね人』と対を成す一冊であることも見えてくる。人々の記憶から消えつつある占領下のユダヤ人の悲劇と作家自身の出自とを、事実に基づく完全なノンフィクションという小説としては異端的手法で綴った『1941年』に対し、完全なる虚構の物語という正統的小説の手法でもって、いうなればユダヤ人とは真反対の立場の人々の身の上に起こった悲劇と、後の何十年も消えることのない傷とを描いているのだ。
欧州写真美術館はマレ地区にある。私は後で調べてみるまでそこを「欧州戦争写真美術館」というものだと勘違いしていた。高級でも有名でもない普通のパリの街らしいそのあたりをうろついていて、「なんとかフォトグラフィエなになに」と記されたその美術館を偶然見かけ入ってみた。著名な戦場カメラマンたちが撮った戦争の記録写真ばかりが展示されていた。フランス語が全く不得手な私は、その展示が常設のものなのか一定期間だけの企画展示なのかは判らなかった。ただ、画像の示す意味や衝撃はすぐに伝わった。しかも、どの写真も「ああこれは」とどこかで一度は見たことのある「記憶にある一枚」ばかりだ。
ハンガリーで撮られた一枚では、逆さづりの遺体を群衆がなおも鞭打っている。大勢が歓声を挙げている。
1944年にパリで写された一枚では、頭を丸刈りに刈られた若い母親が赤ん坊を抱きながら歩いている。群衆がそれを取り囲んで口々に罵声を浴びせている。ロバート・キャパがパリ解放直後に撮ったあまりにも有名な一枚だ。キャパの写真はいつも「人間」を捕えている。私は、時にはやらせもやったり、女が好きで女にももてて、男優を目指したりというあまりに人間臭いこの写真家が好きだ。彼の写真を見ると、いつもこの男のヒューマンな叫びが聞こえる気がしてしまう。その時も、
「敵を愛してはいけないのか。この赤子に罪はあるのか」
そんなキャパの声を確かに聴いた。
ニシム・ド・カモンド美術館は、8区の高級住宅街にある。パリには貴族や大富豪の邸宅とコレクションが一般に公開されているような小さな美術館があちこちにある。ここもその一つだ。元邸宅だから、富豪たちが日常暮らしていた居間や寝室や厨房なんかも覗けてしまうのも魅力で、ここではずらりと並んだ銅鍋の赤銅色が見事だった。ただ、ここの元のオーナーはユダヤ人の銀行家だった。だから当然のことながら、見事な美術品の数々や家具調度品と邸宅そのものが、ドイツ軍に公に没収されたり、占領前後の無秩序状態の中で略奪や破壊されたりしないで散逸を免れたのには、一言では言えない関係者の苦心があったはずである。そういうことは、外国人向けのガイドには一切書かれてはいないが、パリジャンにとっては言わずもがなの常識だろう。
『さびしい宝石』の主人公とママンの正体の謎は、キャパが写しとめた母子にほかなるまい。その証拠に、物語の中では何の特別の意味もないとして何気に語られる母親のあだ名は、キャパが捉えた一瞬に群衆が口々に母娘に浴びせかけていたであろうドイツ人やドイツと係わりのあるものに対する蔑称であるからだ。また、主人公の遠い記憶の中でママンと一時暮らした分不相応すぎる大きな屋敷と、その頃母親が名乗っていた偽りの伯爵夫人としての名は、なぜそんなところにそんな伯爵夫人の偽名でという謎として描かれている。けれども、それこそユダヤ人富豪の邸宅の多くが、散逸や収奪を免れるため、譲渡を偽装したり空き家状態になっていた時期もあったという小さな歴史のエピソードに精通していれば、謎は謎なんかではない。
謎を謎のままとして読んでも高い芸術性に圧倒される。
謎を謎ではなくて自明の歴史の一断面として捕えても、あの一枚の写真の先にあったかもしれない物語として世界の人々になにかを訴えている。
いずれにせよ、ノーベル文学賞に値する世紀の巨匠の作に違いない。
2015年2月25日に日本でレビュー済み
ル・コントの監督した作品を必ず見ていた時期があって、その時「イヴォンヌの香り」の原作も買った記憶があるのですが、なぜかいま手元にありません。ノーベル文学賞の報に接し、そんなことを思い出して探しているうちに、知人から本書をプレゼントされ、早速読みました。
梗概については、他のレヴューと重複するので触れませんが、19歳のテレーズという少女の「夢遊病的」な一人称の語りによって紡がれる物語で、モロッコで死んだとされる「ママン」との関係が軸になっています。一人称の語りであるためか、微に入り細を穿つといった描写ではなく、物事の輪郭を大まかに描き、あとは読者が色をつけたり線を描き加えたりすることで成立する類いの文章なので、家族の構成や街並みや建物であったり、繰り返し現れる「緑」であったりの符牒を読み落とさないよう、集中力を求められます。ただ、それでも「ボッシュ野原」に鉄かぶとといった組み合わせや、「ママン」の「ラ・ボッシュ」というあだ名からアウシュヴィッツ、フランスからモロッコへの必然性などについては、「訳者あとがき」に記されていることの半分程度しか思い至らなかったように思います(悔しかったので、もう一回読みました)。それで、ややもすると少女の被害妄想のように読めてしまうのが、無知の悲しさだったりします。しかし、その反面、半世紀生きた男である自分でさえ、少女が目にするものから記憶や連想で自分を掘り下げていくやり方に感化され、我知らず同様のやり方で自分自身を顧みたりしてしまうのですから、同じ年頃で、ネグレクトの経験のある女性の読者が本書を読んだとき、果たして自分のように「さすがノーベル文学賞!」などと暢気に対象化できるのか、すこし怖くなってしまいました。
梗概については、他のレヴューと重複するので触れませんが、19歳のテレーズという少女の「夢遊病的」な一人称の語りによって紡がれる物語で、モロッコで死んだとされる「ママン」との関係が軸になっています。一人称の語りであるためか、微に入り細を穿つといった描写ではなく、物事の輪郭を大まかに描き、あとは読者が色をつけたり線を描き加えたりすることで成立する類いの文章なので、家族の構成や街並みや建物であったり、繰り返し現れる「緑」であったりの符牒を読み落とさないよう、集中力を求められます。ただ、それでも「ボッシュ野原」に鉄かぶとといった組み合わせや、「ママン」の「ラ・ボッシュ」というあだ名からアウシュヴィッツ、フランスからモロッコへの必然性などについては、「訳者あとがき」に記されていることの半分程度しか思い至らなかったように思います(悔しかったので、もう一回読みました)。それで、ややもすると少女の被害妄想のように読めてしまうのが、無知の悲しさだったりします。しかし、その反面、半世紀生きた男である自分でさえ、少女が目にするものから記憶や連想で自分を掘り下げていくやり方に感化され、我知らず同様のやり方で自分自身を顧みたりしてしまうのですから、同じ年頃で、ネグレクトの経験のある女性の読者が本書を読んだとき、果たして自分のように「さすがノーベル文学賞!」などと暢気に対象化できるのか、すこし怖くなってしまいました。
2005年1月9日に日本でレビュー済み
主人公のテレーズは、父親が分らず、母親はモロッコで死んだと聞かされて育ちます。
あるのは幼い頃の記憶の断片、残された写真のみ。そのわずかに記憶に残る母親は、
自分に無関心だった、名前や出生に嘘をついていたといったものばかり。
「確かな愛の経験を持っていない」ということが、どれだけ空虚感を生じさせ、こわがりになり、周囲に嘘もつき、
自分の孤独を深めるかが、パリの街の雰囲気と見事に調和して語られていきます。
そして、この話はテレーズの再生のようにとれる一方で、まったく同じことが別の家族のなかで進行している。
記憶の断片は、断片のまま迷宮入りですが、テレーズも、周囲に登場する人々もやさしく、場面には時々あざやかな夢や記憶が入り込み、「子供へのネグレクト」といった重さはありません。
迷い子のようではあっても、個人で生きる人達の物語です。
「訳者あとがき」が良くて、謎解きができます。先に読まないほうがいいです。
あるのは幼い頃の記憶の断片、残された写真のみ。そのわずかに記憶に残る母親は、
自分に無関心だった、名前や出生に嘘をついていたといったものばかり。
「確かな愛の経験を持っていない」ということが、どれだけ空虚感を生じさせ、こわがりになり、周囲に嘘もつき、
自分の孤独を深めるかが、パリの街の雰囲気と見事に調和して語られていきます。
そして、この話はテレーズの再生のようにとれる一方で、まったく同じことが別の家族のなかで進行している。
記憶の断片は、断片のまま迷宮入りですが、テレーズも、周囲に登場する人々もやさしく、場面には時々あざやかな夢や記憶が入り込み、「子供へのネグレクト」といった重さはありません。
迷い子のようではあっても、個人で生きる人達の物語です。
「訳者あとがき」が良くて、謎解きができます。先に読まないほうがいいです。
他の国からのトップレビュー

SCIAUVAUD Laurence
5つ星のうち5.0
Très bon livre
2019年1月14日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
La livre très troublant que je vous recommandé neanmoins. Il permet de se questionner quant à la folie notamment

John Norrish
5つ星のうち5.0
It's a very good read!
2018年11月15日に英国でレビュー済みAmazonで購入
The book was a very good example of this author's work, mysterious yet down to earth!

Ellen S.
5つ星のうち4.0
Four Stars
2015年2月27日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I love the book but it took a long time to get here

Maria Cristina Kitata Bonerandi
5つ星のうち1.0
La Petite Bijou di Patrick Modiano
2015年11月14日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Devo essere sincera questo libro di Modiano non mi è piaciuto per nulla e non ho nemmeno la voglia di capirne il motivo. È rarissimo per me avere una reazione del genere. In generale sono una lettrice attenta ... Forse è davvero noioso e inconcludente. Non lo consiglio!

Peter Oberschelp
5つ星のうち5.0
Schutzlos
2015年2月3日にドイツでレビュー済みAmazonで購入
Das Modianobuch, das man gerade liest, scheint immer noch ein wenig schöner zu sein, als all die anderen, die man schon gelesen hat, abgesehen davon, daß die allerersten noch nicht die Schwerelosigkeit der späteren erreichen, wohl ein Trugbild. An die Stelle des jungen Mannes kurz vor Erreichen der Volljährigkeit, dem wir immer wieder begegnen, tritt hier ein junges Mädchen gleichen Alters. Ihre Schutzlosigkeit macht das Buch besonders beklemmend.