良い教材です。
理系数学バージョンも出してほしいですね。
1A2Bという、学習指導要領で定められた「科目」の順序で学習するよりも、「内容」的に関連のある配列で学習しようという趣旨の教材です。
大げさに言えば、セクショナリズムの打破ですね。
センターのような科目の垣根が厳密な試験だと、セクショナリズム型の教材での対策の方がやりやすいですが、二次・私大では、1A2Bの全範囲からとか、1A2B3の全範囲からというパターンが多いので、科目の垣根を無視した本書の考え方の方が力を発揮すると思います。
前書きによると、早い時期からの使用を著者は期待しているようですが、1A2Bの全範囲を一度は学習した3年生や浪人生が、別角度から学びなおすために使うのが好ましいと、個人的には思います。
収録されている問題は、ボリュームの少ないものばかりで、入試問題で言えば小問1問分のものばかりです。
ですが、執筆方針が独特なため、一般の問題集では入れ込む場所が微妙で外されがちなものも多く扱っており、侮れない内容です(逆に、拍子抜けするくらい簡単な問題が「比べてまとめる」ためにあえて収録されている場面も多いですが)。
そのような外されがちなものを拾い集めるだけの目的、盲点を埋める目的で使うというのも、十分にアリの教材です。
受験業界では、暗記を程度の低い学習とみなす慣習があり、予備校講師の解説や学習参考書の解説では「覚えなさい!」という表現を避ける傾向があります。
覚えるべきことは覚えなければいけない。
こんな当たり前のことを、声を大にして言うことができない窮屈な業界なのですが。
本書は暗記学習の傾向が強いです。
くらべて、つなげて、まとめて、「覚える」教材です。
「まとめる」と「覚える」はワンセットの作業ですので、当然そうなります。
実際、本書の中でも、「覚えてください」という指示はくり返し出てきます。
暗記学習を許容できないガチガチの暗記否定派の人には本書は合わないので、別の教材を当たったほうがいいです。
収録されている問題がすべて「例題」であるというのは、文系人間である私には非常に抵抗ある言葉の使い方なのですが。
数学の世界では、こういう言い方も特におかしくはないのでしょうか。

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くらべてつなげてまとめる数学 (数学Ⅰ,A,Ⅱ,Bをネットワークでつなぐ) 単行本 – 2011/9/30
佐藤 学
(著)
1 高校数学を分野にこだわらずに「くらべて」、
問題のポイントをつかむ!
2 数学の公式を、同じ考え方のもので「つなげて」
効率よく学習できる!
3 授業と別の角度から「まとめる」ことで、
効率よく学習できる!
問題のポイントをつかむ!
2 数学の公式を、同じ考え方のもので「つなげて」
効率よく学習できる!
3 授業と別の角度から「まとめる」ことで、
効率よく学習できる!
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社文英堂
- 発売日2011/9/30
- ISBN-104578240614
- ISBN-13978-4578240617
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登録情報
- 出版社 : 文英堂 (2011/9/30)
- 発売日 : 2011/9/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4578240614
- ISBN-13 : 978-4578240617
- Amazon 売れ筋ランキング: - 598,661位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 10,084位高校教科書・参考書 (本)
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2017年8月29日に日本でレビュー済み
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数学を、改めて勉強して、子供に教え用途考えており、大変役に立っています。
2012年2月11日に日本でレビュー済み
巷では受験数学と言えば和田秀樹さんのチャートによる解法暗記が有名ですよね。
確かに数学が極端に出来ない人はまず公式や解法をまずしっかり頭に叩き込む必要があると思います。受験という時間が制約された戦いに、分からない問題は何時間悩んで頭を使え!というのはナンセンスです。(ただ学習の本質としてはやっぱりいっぱい悩むべきだと思います。)
しかし、数学は暗記だ!と言い切ってしまうのはマズい気がします。
数学が全くできない者にとって、数学は暗記だ、という言葉は衝撃的であり、そして和田さんの受験参考書を見れば、自分も数学が得意になるかもしれない、と思うのも無理もありませんが、この方法論を編み出した著者自身の経歴は灘中→灘高→現役理三という日本で考えうる最高学歴と言ってもよい方です。(ご自分で劣等生だった、とおっしゃっていますが…)
そういう人が数学の解法を暗記するのとそうでない人が解法を暗記するのは少し効果が違う用に思います。
簡単に言えばその覚えた解法を初見の問題に適用できるか否かの差を生んでしまうと思うのです。
もともと勉強ができる人というのは物事を関連づけて覚えるのがとてもうまいです。あ、この考え方は前の問題と似ているな…と結構そういうところを意識して勉強してたりします。
そういう意識で解法暗記をしてた人と、あまり体系的に暗記が進まなかった人では少なからず、数学の脳内検索能力に間違いなく差が出ると思います。
同時に応用問題を見たとしても、その問題のアプローチの仕方の数に差があるのです。これは他の多くの教科にもあてはまることです。
このくらべてつなげてまとめる数学では、1A2Bまでなのですが、体系的に学ぶ基本が示されていると思います。2次関数の最大最小は高校生が多分最初にぶつかる山だと思いますが、この最大最小だけとってもさまざまなパターンがあるのです。この本ではtheme 10の2次関数の最大最小、theme 11の相加平均と相乗平均、theme 12の2変数関数の最大最小、theme 13三角関数の最大最小と4つのテーマ(24例題)に渡って細かく解説されています。どの例題もその類題はおそらくチャート式に載っていると思いますが、相加相乗平均などは単元的に数2の範囲ですから、最大最小の問題として体系的な理解がしにくいです。その点この本で最大最小を体系的に理解できていれば、問題文に最大最小というワードがあれば解法の検索がし易くないですか?
この本を見本とし、授業などで覚えた解法を関連づけてまとめたノートを作成してみてはいかがでしょうか。チャートを進めている方でも、問題を解く前に、以前解いた問題との関連性を探るだけでも、数学に対する理解が変わっていくと思いますよ。
余談ですが、著者の佐藤学さんはこの本も素晴らしいのですが、数学や化学においてビジュアルメモリーチャートという大変大変素晴らしい自作の教材を販売しています。
数学は「恋する数学」化学は「恋する化学」と検索すれば出てきますので一見の価値はありますよ。
レビューとは関係ない文章が多く申し訳ないです。文章も長くなってしまいました。
ただ受験生にとってちょっとでも参考になれば幸いです。
確かに数学が極端に出来ない人はまず公式や解法をまずしっかり頭に叩き込む必要があると思います。受験という時間が制約された戦いに、分からない問題は何時間悩んで頭を使え!というのはナンセンスです。(ただ学習の本質としてはやっぱりいっぱい悩むべきだと思います。)
しかし、数学は暗記だ!と言い切ってしまうのはマズい気がします。
数学が全くできない者にとって、数学は暗記だ、という言葉は衝撃的であり、そして和田さんの受験参考書を見れば、自分も数学が得意になるかもしれない、と思うのも無理もありませんが、この方法論を編み出した著者自身の経歴は灘中→灘高→現役理三という日本で考えうる最高学歴と言ってもよい方です。(ご自分で劣等生だった、とおっしゃっていますが…)
そういう人が数学の解法を暗記するのとそうでない人が解法を暗記するのは少し効果が違う用に思います。
簡単に言えばその覚えた解法を初見の問題に適用できるか否かの差を生んでしまうと思うのです。
もともと勉強ができる人というのは物事を関連づけて覚えるのがとてもうまいです。あ、この考え方は前の問題と似ているな…と結構そういうところを意識して勉強してたりします。
そういう意識で解法暗記をしてた人と、あまり体系的に暗記が進まなかった人では少なからず、数学の脳内検索能力に間違いなく差が出ると思います。
同時に応用問題を見たとしても、その問題のアプローチの仕方の数に差があるのです。これは他の多くの教科にもあてはまることです。
このくらべてつなげてまとめる数学では、1A2Bまでなのですが、体系的に学ぶ基本が示されていると思います。2次関数の最大最小は高校生が多分最初にぶつかる山だと思いますが、この最大最小だけとってもさまざまなパターンがあるのです。この本ではtheme 10の2次関数の最大最小、theme 11の相加平均と相乗平均、theme 12の2変数関数の最大最小、theme 13三角関数の最大最小と4つのテーマ(24例題)に渡って細かく解説されています。どの例題もその類題はおそらくチャート式に載っていると思いますが、相加相乗平均などは単元的に数2の範囲ですから、最大最小の問題として体系的な理解がしにくいです。その点この本で最大最小を体系的に理解できていれば、問題文に最大最小というワードがあれば解法の検索がし易くないですか?
この本を見本とし、授業などで覚えた解法を関連づけてまとめたノートを作成してみてはいかがでしょうか。チャートを進めている方でも、問題を解く前に、以前解いた問題との関連性を探るだけでも、数学に対する理解が変わっていくと思いますよ。
余談ですが、著者の佐藤学さんはこの本も素晴らしいのですが、数学や化学においてビジュアルメモリーチャートという大変大変素晴らしい自作の教材を販売しています。
数学は「恋する数学」化学は「恋する化学」と検索すれば出てきますので一見の価値はありますよ。
レビューとは関係ない文章が多く申し訳ないです。文章も長くなってしまいました。
ただ受験生にとってちょっとでも参考になれば幸いです。