鷹岡との闘いについに終止符が打たれる前半。カッコいい渚くんの活躍が堪能できます。このバイオ襲撃事件で渚をはじめ生徒たちはそれまでとはまた違う世界からの「大人」たちからの学びを得ます。プロフェッショナルとしての矜持があるからこそ己の力を無駄にひけらかしたりしないし、一時の感情や目先の利益に囚われない。「大人」としての余裕や確固たる価値観があるからこそ無駄に弱い相手、まして子供たちを傷つけたりしない。渚の言葉にあるとおり、子供たちからみて「良いな」と思える人間に成長していかなければ、と大人の側からも反省させられる結末です。
そして事件も無事解決し、残りの合宿の時間を満喫？する殺せんせーと生徒たち。彼らの策謀で若干ながら？距離が縮まったかに見えるビッチ先生と烏間先生ですが、烏間先生のそっち方面の鈍感さといったら完全防御形態の殺せんせーよりも陥落不可能ではないかと……しかし、ビッチ先生がふと語る彼女の壮絶な生い立ちから、今まで「女」を武器にして生き延びてきた彼女だからこそ、自分をはじめて対等な「同志」として認めて尊重してくれる男性である烏間先生に惹かれたのだなあ……と切なくなります。
しかし、この巻でもっとも印象に残るエピソードは竹林くんのE組脱退騒動編。確かに、家庭と学校が世界の全てである中学生にとって、地球の消滅などと言われてもそうリアリティは持てないし、百億という金額に対しても然り。それらよりも「家族に認められる方が大事」と告白する彼の姿は「エヴァンゲリオン」のシンジ君と重なるものがあります（それはおくとして、自分の実力や限界を冷静に見極めて状況判断ができ、自分にとってベターと思える選択を冷徹に選び、自分のできうる範囲で実行できる竹林くんは学力抜きにしても賢いと思います）。
しかし、彼が「エヴァ」のシンジ君と決定的に異なるのは殺せんせーという常に頼もしく見守り導いてくれる教師そして「大人」に恵まれていたこと。殺せんせーの言葉によって親の呪縛や周囲の評価に囚われる自分を「殺し」、本来の自分を取り戻し、「強者」たちの仮面に隠された脅えを見抜くまでに成長する。再び殺せんせーの期待通りの立派な「暗殺」者として戻ってきた竹林くんの顛末は、この物語での「暗殺」の意味を再確認させてくれます。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
この商品はセット買いができます
『暗殺教室 コミック 全21巻完結セット』 こちらをチェック
新品まとめ買い 暗殺教室
よく一緒に購入されている商品
+
+
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
一緒に購入する商品を選択してください。
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
