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九月の四分の一 (新潮文庫) 文庫 – 2006/2/28
大崎 善生
(著)
逃げるようにして、僕はブリュッセルへ辿り着き、世界一美しい広場で、ひとり悄然としていた。潰えた夢にただ悲しくてやる瀬なくて。そこで奈緒と出会った。互いの孤独を埋めるような数日間を過ごし、二人は恋におちるのだが、奈緒は突然、姿を消した。曖昧な約束を残して(表題作)。――出会いと別れ、喪失と再生。追憶の彼方に今も輝くあの頃、そして君。深い余韻が残る四つの青春恋愛短篇。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/2/28
- ISBN-104101265712
- ISBN-13978-4101265711
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/2/28)
- 発売日 : 2006/2/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 240ページ
- ISBN-10 : 4101265712
- ISBN-13 : 978-4101265711
- Amazon 売れ筋ランキング: - 231,419位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いまの高校生に合ったよいレベルの文章構成だと思います。お薦めできます。
2008年1月7日に日本でレビュー済み
「淡白におしゃれな物語」という印象が読み進めるほどに強くなった。
外国、都市、チェス、音楽…
これらのモチーフは、他の多くの人々が指摘しているように、村上春樹に似た感覚がある。
文章はわりと読みやすいし、題名も目をひく。
ただ、人間描写があまりにも淡白すぎる。
たとえば「報われざるエリシオのために」での主人公の友人は、あまりに単純すぎるし(その性格も死も、まるで冗談のようにテンプレート)、書かれる女性も「男性から見た女性のひとつの偶像」でしかないように見える。
外国の描写も、どこかちゃちくさい。
著者は、「センスがいい」というよりは、「おしゃれなセンス」の持ち主であると思う。
表面上は心地いいが、心のどこかに足跡を残せるかといえば、重みが不足。
可もなく不可もなく。☆3つ。
外国、都市、チェス、音楽…
これらのモチーフは、他の多くの人々が指摘しているように、村上春樹に似た感覚がある。
文章はわりと読みやすいし、題名も目をひく。
ただ、人間描写があまりにも淡白すぎる。
たとえば「報われざるエリシオのために」での主人公の友人は、あまりに単純すぎるし(その性格も死も、まるで冗談のようにテンプレート)、書かれる女性も「男性から見た女性のひとつの偶像」でしかないように見える。
外国の描写も、どこかちゃちくさい。
著者は、「センスがいい」というよりは、「おしゃれなセンス」の持ち主であると思う。
表面上は心地いいが、心のどこかに足跡を残せるかといえば、重みが不足。
可もなく不可もなく。☆3つ。
2008年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1作目、博物館のキュレイターをしていた女性と自分とその友人の話「報われざるエリシオ」のために、2作目、ロンドンの亡くなった愛読者の墓を訪れる話「ケンジントンに捧げる花束」、3作目、高校時代の歌の上手な後輩を追憶する話「悲しくて翼もなくて」、4作目、ブリュッセルの世界一美しい広場グランプラスで出会った女性との守られなかった約束の話「9月の四分の一」。どの作品も、情感にあふれて、せつなくて、過去の美しい思い出を懐かしむリリシズムにあふれている。短編を読み終えるごとに、次に進むのがもったいなく、ちょっと目をつぶって、今読んだ短編の浮かび上がらせる情景にふけり、作品世界にひたっていたく思われた。人と人との出会いと別れの貴重さ、すばらしさをしみじみと感じさせるよい本でした。
2005年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
恋愛小説の短編集というよりはもう少し広い意味での心の短編集と言った方がいい。4つの作品はそれぞれ独立してるけど,全体を通して著者の一つの価値観が描かれているようで,ひとつの長編とも感じる。
それぞれの作品に共通しているのは,過ぎ去った時間の中に置き忘れた心の一片を今も探し続けている40代主人公の心の探究の旅のように思えた。何かにむかってがむしゃらに生きてきたこれまでを振り返り,この先の人生を思うとき,どうしても忘れられない若く淡き恋心や自分ではいままで気づかなかった自分の過ちなどがわき上がるものであり,一息ついて自分の心と向き合い答えを探さないと次の一歩が踏み出せないでいる主人公の決して熱すぎない「淡い想い」が,慎重で丁寧な言葉で上手く短編にまとめられている。
著者のこれまでの作品同様に読み終えると少しだけ寂しく少しだけ暖かい気持ちになれる。40代男性が主人公の作品だけど女性が読めば主人公が分からなかった相手の女性の心の中をそれぞれが自由に考えることができるのではないだろうか。
それぞれの作品に共通しているのは,過ぎ去った時間の中に置き忘れた心の一片を今も探し続けている40代主人公の心の探究の旅のように思えた。何かにむかってがむしゃらに生きてきたこれまでを振り返り,この先の人生を思うとき,どうしても忘れられない若く淡き恋心や自分ではいままで気づかなかった自分の過ちなどがわき上がるものであり,一息ついて自分の心と向き合い答えを探さないと次の一歩が踏み出せないでいる主人公の決して熱すぎない「淡い想い」が,慎重で丁寧な言葉で上手く短編にまとめられている。
著者のこれまでの作品同様に読み終えると少しだけ寂しく少しだけ暖かい気持ちになれる。40代男性が主人公の作品だけど女性が読めば主人公が分からなかった相手の女性の心の中をそれぞれが自由に考えることができるのではないだろうか。
2006年8月11日に日本でレビュー済み
4編入っていたんだけど、どれもちょっとハラハラするところがあったり、こー青春だなーという感じだろうか。
特に、どの作品も10年とか20年の時間を言ったり来たりしている文章。特に20代の視点と40代の視点が入り交じる『悲しくて翼もなくて』と言う作品は、20代の描写では納得し、40代の描写がある場面では「40代になるとこんなきもちになるんかなぁー」なんて思いながら結構楽しめた。
最終的にはなんか説教を受けた気分だけどw
今をしっかり楽しもー と思った。
いい本だった
特に、どの作品も10年とか20年の時間を言ったり来たりしている文章。特に20代の視点と40代の視点が入り交じる『悲しくて翼もなくて』と言う作品は、20代の描写では納得し、40代の描写がある場面では「40代になるとこんなきもちになるんかなぁー」なんて思いながら結構楽しめた。
最終的にはなんか説教を受けた気分だけどw
今をしっかり楽しもー と思った。
いい本だった
2006年3月21日に日本でレビュー済み
私はこの作家の作品をはじめて読んだのだが、いささかすっきりしすぎていること、後に何も残らないことに、物足りなさを感じた。「うん、それで?」といいたくなってしまうのである。
詳しくいえば、まず、盛り上がりに欠ける、ここぞという場面がない。それから、筆に流されているというか、惰性で「恋愛心」を書いているように感じられるところがある。
とりとめもないことや漠然としたことを小説にするのは、近代作家の特徴であると思う。しかし、正直私は、「こいつら、ちょっと適当すぎるんじゃないの?」と思ってしまう。暇な午後にちょっと読むのにはいいけど、歴史に残る作品じゃないなあ。
青年(中年?)のあっさりしたコイゴゴロを描いた作品が好きな人にはおすすめする。
詳しくいえば、まず、盛り上がりに欠ける、ここぞという場面がない。それから、筆に流されているというか、惰性で「恋愛心」を書いているように感じられるところがある。
とりとめもないことや漠然としたことを小説にするのは、近代作家の特徴であると思う。しかし、正直私は、「こいつら、ちょっと適当すぎるんじゃないの?」と思ってしまう。暇な午後にちょっと読むのにはいいけど、歴史に残る作品じゃないなあ。
青年(中年?)のあっさりしたコイゴゴロを描いた作品が好きな人にはおすすめする。
2007年3月3日に日本でレビュー済み
四篇の短編が収録された短編集。
この著者の他の著作も読んだことはなく、
書店で気まぐれに手に取っただけだったのに、
全く、思わぬ拾い物だった。
四篇のいずれも繊細で優しい。あたたかい。
さらに、文章が実に端正!
どう言えばいいのだろう…
血筋が良いというか、格調高い。
(会話文の文体に、村上春樹の影響のようなものが
やや感じられないでもないけれど。)
四篇中、『報われざるエリシオのために』、
『ケンジントンに捧げる花束』、
表題作『九月の四分の一』が私好み。
『悲しくて翼もなくて』も悪くはないのだけれど、
他の三篇と比べると(個人的には)見劣りするような気がしました。
文庫で読んだのですが、
あまりに気に入ったので単行本で買います!
この著者の他の著作も読んだことはなく、
書店で気まぐれに手に取っただけだったのに、
全く、思わぬ拾い物だった。
四篇のいずれも繊細で優しい。あたたかい。
さらに、文章が実に端正!
どう言えばいいのだろう…
血筋が良いというか、格調高い。
(会話文の文体に、村上春樹の影響のようなものが
やや感じられないでもないけれど。)
四篇中、『報われざるエリシオのために』、
『ケンジントンに捧げる花束』、
表題作『九月の四分の一』が私好み。
『悲しくて翼もなくて』も悪くはないのだけれど、
他の三篇と比べると(個人的には)見劣りするような気がしました。
文庫で読んだのですが、
あまりに気に入ったので単行本で買います!