全部で400ページ強の社会保障法の教科書です。社会保障法の全体を俯瞰するのに良いと思います。版を重ねて最新の情報の入った社会保障法の教科書は貴重だと思います。また判例の紹介が充実していることも本書の特長として挙げられると思います。判例100選を読む前に、この教科書を読んでおくのは良い考えだと思います。この教科書に書かれていることは全て、専門家には常識なのだろうと思いますので、何度も読み込んで脳に沁み込ませたいと思います。
なお、法改正への対応についてですが、2014年1月付の追補が別添で本の中に挟み込むことで対応されています(次の版を出されるときにでも、「社会保険庁長官」(88頁、113頁)に関する記述は更新なさるとよろしいと思います。)。
本書の著者の一人でもあり、社会保障法の体系書を著されている菊池馨実早稲田大学大学院教授は、『ブリッジブック社会保障法』という本の中で、本書について「もっともオーソドックス」な教科書であり、「法科大学院生の使用にも十分耐え得る内容」だとで紹介されています(337頁)ので、ご参考までに紹介いたします。

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社会保障法 第5版 (有斐閣アルマ) 単行本(ソフトカバー) – 2013/4/15
わが国の社会保障法の概要をコンパクトに解説した定評あるスタンダード・テキスト。変動する諸制度を過不足なく分かりやすく紹介する。本書第4版刊行以後の制度見直し・法改正(介護保険,障害者総合支援,児童手当等)に対応して内容を改めた最新版。
- 本の長さ444ページ
- 言語日本語
- 出版社有斐閣
- 発売日2013/4/15
- ISBN-104641124957
- ISBN-13978-4641124950
カスタマーレビュー
星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
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トップレビュー
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2014年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年6月26日に日本でレビュー済み
この分野は毎年重要な制度の改定があるので鮮度が必要です。この書は2013年4月に第5版として発行されています。※初版は2001年に出ているので歴史もあるといえます。判例は平成24年8月に出されたものが索引に挙がっています。
結論からいうと、428頁に社会保障「法」の知識が詰まっています。社会保障の分野は入門書が特に多そうな分野ですが、この書は入門を終えて、本格的に取り組む準備の書といえると思います。実務や裁判で争点になったことを的確に取り上げていろんな見解を紹介しています。また教科書ということもあって通説重視と見受けました。
社会保障法関連の判例は新聞など記事として採り上げられることも多いので、この本を読んでいくうちに、その背景と争点が整理されて把握できることにもなります。
私が特に興味をもち学んだのは次の点です。
・方法論として、比較法アプローチ、法解釈アプローチ、法政策学アプローチの三つを重
層的に学ぶ必要があるとの指摘。
・エスピン・アンデルセンの福祉国家類型の辞典的な説明が非常にわかりやすかったこと。
・社会保障法学の歴史に触れており、かつては独自の分野として成り立たないと言われた
時代があったが、諸制度の充実と複雑化のもとで盛んになってきたこと。大きい時代の
流れのなかで社会保障法をとらえること。
結論からいうと、428頁に社会保障「法」の知識が詰まっています。社会保障の分野は入門書が特に多そうな分野ですが、この書は入門を終えて、本格的に取り組む準備の書といえると思います。実務や裁判で争点になったことを的確に取り上げていろんな見解を紹介しています。また教科書ということもあって通説重視と見受けました。
社会保障法関連の判例は新聞など記事として採り上げられることも多いので、この本を読んでいくうちに、その背景と争点が整理されて把握できることにもなります。
私が特に興味をもち学んだのは次の点です。
・方法論として、比較法アプローチ、法解釈アプローチ、法政策学アプローチの三つを重
層的に学ぶ必要があるとの指摘。
・エスピン・アンデルセンの福祉国家類型の辞典的な説明が非常にわかりやすかったこと。
・社会保障法学の歴史に触れており、かつては独自の分野として成り立たないと言われた
時代があったが、諸制度の充実と複雑化のもとで盛んになってきたこと。大きい時代の
流れのなかで社会保障法をとらえること。