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気遣いに「正解」も「間違い」もない！
この本は２０１４年に刊行されたが、現在２０刷が発行されている。この本を読むと、読まれている理由がはっきりわかる。この本の底辺に、気遣いに「正解」も「間違い」もない、があるからだと思う。一般のビジネスマンやビジネスウーマンは、気遣いが必要なことは百も承知だ。だが、気遣いをすることで、浮いてしまうこと、恥ずかしい思いをすること、失敗することをおそれているから、気遣いができないでいる。しかし、気遣いに「正解」も「間違い」もない、と言われると、ちょっと試したくなる。試した結果、相手が喜べば、今日も試したくなる。気になった人に声もかけたくなってくる。これが、気遣いを行う！ ということなのだと思う。つまり、気遣いができないのは、気遣いをする自信がないということを、この本は教えている。気遣いを知るということと、気遣いを行うということは、まったく別物なのだ。そして、気遣いは行ってみないと、わからないのだ。いま、どのビジネス書やビジネスマナーの本をとっても、「気遣い」「気配り」のオンパレードだ。だが、そこに示されている気遣いは、著者が経験してきた世界の話、一流の人の話で、そんな話を聞いても、読者は、結局、具体的に行うことができない。そのミソを突いたのが、本書ではないかと思う。ビジネスバッグや会社の引き出しに忍ばせておきたい本、職場でも共有したい本である。
