ウチダさんの本やブログは大好物。マンガも大好物。そのウチダさんがマンガについて書いた本なんて…極楽すぎます! ブログを編集したものではありますが、大胆な論説(ときには妄説?)の連続に、脳と胸がぐるぐるかき混ぜられる感じです。例えば…
子どもは葛藤のうちに置かれることによってしか成熟しない / 少女マンガには少年マンガには無い発話水準がある / オタク文化はSFから生まれた / 人間がエロスを使用しているのではない。エロスが人間を駆動しているのだ / 全共闘運動というのは基本的に反米ナショナリズム運動、「攘夷」の運動だった / そして少年愛マンガは反米ナショナリズム運動から生まれた / 「おじさんの病気」というのは、あの「下校の時間になりました」のアナウンスと同じ機能をもっている。これが聞こえたら、ぼちぼち「あとかたづけ」を始めろ、ということ / 少女マンガ・リテラシーが身についたかどうかは、『冬ソナ』を観て泣けるかどうか…
いかがですか? 中身はもっとおもしろいですよ。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
街場のマンガ論 (小学館文庫 う 12-1) 文庫 – 2014/2/6
内田 樹
(著)
日本マンガと日本人を身びいき目線で論じる
「これほど好きなジャンルは他にない」と語るマンガびいきの著者が、世界に誇る日本マンガについて熱く語る! 『エースをねらえ!』から、男はいかに生きるべきかを学び、『バガボンド』で教育の本質を見いだす。手塚治虫の圧倒的な倫理的指南力に影響を受けた少年時代、今なお、読み続ける愛すべき少女マンガ…。
日本でマンガ文化が突出して発展した理由をユニークな視点で解き明かす。巻末には養老孟司氏との対談を収録。言語としての日本語の特殊性と「マンガ脳」についての理論には瞠目される。マンガは、どれほどビッグビジネスになろうとサブカルチャーに踏みとどまって、その代償として自由を享受してほしい、と願う著者の「愛と敬意」のマンガ論である。解説は高橋源一郎氏。
【編集担当からのおすすめ情報】
2010年に同名のタイトルで刊行された単行本の、待望の文庫化です。文庫特典として、宮崎駿監督のアニメ『風立ちぬ』と、大人気マンガ『ONE PIECE』『進撃の巨人』についての解釈を加筆してもらいました。マンガはあまり読まない、という内田ファンにもぜひ読んでいただきたい。マンガを介してのユニークな日本人論でもあります。
「これほど好きなジャンルは他にない」と語るマンガびいきの著者が、世界に誇る日本マンガについて熱く語る! 『エースをねらえ!』から、男はいかに生きるべきかを学び、『バガボンド』で教育の本質を見いだす。手塚治虫の圧倒的な倫理的指南力に影響を受けた少年時代、今なお、読み続ける愛すべき少女マンガ…。
日本でマンガ文化が突出して発展した理由をユニークな視点で解き明かす。巻末には養老孟司氏との対談を収録。言語としての日本語の特殊性と「マンガ脳」についての理論には瞠目される。マンガは、どれほどビッグビジネスになろうとサブカルチャーに踏みとどまって、その代償として自由を享受してほしい、と願う著者の「愛と敬意」のマンガ論である。解説は高橋源一郎氏。
【編集担当からのおすすめ情報】
2010年に同名のタイトルで刊行された単行本の、待望の文庫化です。文庫特典として、宮崎駿監督のアニメ『風立ちぬ』と、大人気マンガ『ONE PIECE』『進撃の巨人』についての解釈を加筆してもらいました。マンガはあまり読まない、という内田ファンにもぜひ読んでいただきたい。マンガを介してのユニークな日本人論でもあります。
- 本の長さ332ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2014/2/6
- 寸法10.8 x 1.3 x 15 cm
- ISBN-104094060219
- ISBN-13978-4094060218
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2014/2/6)
- 発売日 : 2014/2/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 332ページ
- ISBN-10 : 4094060219
- ISBN-13 : 978-4094060218
- 寸法 : 10.8 x 1.3 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 205,545位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 202位小学館文庫コミック版
- - 1,089位小学館文庫
- - 131,170位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

1950(昭和25)年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。専門はフランス現代思想。ブログ「内田樹の研究室」を拠点に武道(合気道六段)、ユダヤ、教育、アメリカ、中国、メディアなど幅広いテーマを縦横無尽に論じて多くの読者を得ている。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第六回小林秀雄賞受賞、『日本辺境論』(新潮新書)で第三回新書大賞を受賞。二〇一〇年七月より大阪市特別顧問に就任。近著に『沈む日本を愛せますか?』(高橋源一郎との共著、ロッキング・オン)、『もういちど村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)、『武道的思考』(筑摩選書)、『街場のマンガ論』(小学館)、『おせっかい教育論』(鷲田清一他との共著、140B)、『街場のメディア論』(光文社新書)、『若者よ、マルクスを読もう』(石川康宏との共著、かもがわ出版)などがある。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2010年10月14日に日本でレビュー済み
前作「街場のメディア論」とは、ずいぶん毛並みが違います。
「メディア論」は、社会批評的、文明論的な、
いわば大きな視点の著作であったのに対し、
この「マンガ論」は全体を通して趣味的であって、
軽やかに文化を論じていています。
知的雑談と言うと失礼ですが、
内田先生が、
楽しげに文章を書いております。
マンガをきっかけに言語的に見た日本語の特色やら、
武道における型の重要性と型からの逸脱、
SFファンのオタク進化論、
少女マンガを読むためのリテラシーに、
最後は養老猛先生と戦後マンガを総括しています。
こういう自由闊達で知的な文章には爽快な読後感があります。
日本語のかな文字論、少女マンガリテラシー、対談での赤塚不二夫の評価の3点は、
とっても心に残ってしまいました。
「メディア論」は、社会批評的、文明論的な、
いわば大きな視点の著作であったのに対し、
この「マンガ論」は全体を通して趣味的であって、
軽やかに文化を論じていています。
知的雑談と言うと失礼ですが、
内田先生が、
楽しげに文章を書いております。
マンガをきっかけに言語的に見た日本語の特色やら、
武道における型の重要性と型からの逸脱、
SFファンのオタク進化論、
少女マンガを読むためのリテラシーに、
最後は養老猛先生と戦後マンガを総括しています。
こういう自由闊達で知的な文章には爽快な読後感があります。
日本語のかな文字論、少女マンガリテラシー、対談での赤塚不二夫の評価の3点は、
とっても心に残ってしまいました。
2016年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
良くも悪くも持論を展開している著者がいいです。うなずくところが満載の本です。
日本のマンガが世界に通用する素晴らしさがよくわかりました。
日本のマンガが世界に通用する素晴らしさがよくわかりました。
2014年2月13日に日本でレビュー済み
ご自身のブログから拾い上げた短文群を編集した、例によって例の通りの1冊。このスタイルには慣れたが、ブログを知らずに初めて手に取るヒトにはたぶん「バラバラの雑文の、無理が目立つ寄せ集め」と映るだろう。マンガがメインテーマとはいえ、1〜7に分かれた章ごとの話にはあまりまとまりがなく、散漫といえば散漫。少女マンガ論など、ところどころに気の利いた「目のつけどころ」が窺えたものの、全体として、思いつくままその都度、ちょっとしたアイデアを書き止めました、という印象を超えるものはなかった。
2011年9月23日に日本でレビュー済み
他の「街場の〜」シリーズと比べるとより一層の素人感が否めませんし、また本道の漫画論と比べて評価すると、細かい実例の少なさから「いまいち」となりますが、これはこれで面白いです。他の著作ではあまり出て来ない例を使って議論を進めていらっしゃいます。
私が面白いと思ったのは「元少女おじさん」という概念( p. 73 確かに、他の普通の「おじさん」と一緒にしては気の毒なくらい女性文化に造詣が深くて、性別がわからない条件下での発言だとジェンダーが見えないくらいな人々、っていると思いました)、それから「もやしもん」などのマンガが流行るという事実への考察です。ここ数年で人気があった大学生活を扱っているマンガとして「もやしもん」「ハチクロ」「のだめ」が例としてあげられていますが、確かにこれらのマンガにはいわゆるマニアックなキャラクラーが出てきて周りを振り回します。で、それが確かに面白いし、読者が無意識に若いうちにそういう一見非生産的な生活を送るということに憧れるのも分かるような気がしました。大学生を「就職予備軍」としてしか扱わない大学教育論ばかりがはびこる中で、卓見だと思いました。
「街場のメディア論」などで既に論じられているように、著者の内田氏は著作権や印税収入にこだわらずに、より多くの人が自分のアイデアにふれることを最重要視していらっしゃる方なので、新書版でしか存在しない間は、図書館や古本として入手して読むのも一手かと思います(将来は文庫で読めるともっといいと思いますが)。
私が面白いと思ったのは「元少女おじさん」という概念( p. 73 確かに、他の普通の「おじさん」と一緒にしては気の毒なくらい女性文化に造詣が深くて、性別がわからない条件下での発言だとジェンダーが見えないくらいな人々、っていると思いました)、それから「もやしもん」などのマンガが流行るという事実への考察です。ここ数年で人気があった大学生活を扱っているマンガとして「もやしもん」「ハチクロ」「のだめ」が例としてあげられていますが、確かにこれらのマンガにはいわゆるマニアックなキャラクラーが出てきて周りを振り回します。で、それが確かに面白いし、読者が無意識に若いうちにそういう一見非生産的な生活を送るということに憧れるのも分かるような気がしました。大学生を「就職予備軍」としてしか扱わない大学教育論ばかりがはびこる中で、卓見だと思いました。
「街場のメディア論」などで既に論じられているように、著者の内田氏は著作権や印税収入にこだわらずに、より多くの人が自分のアイデアにふれることを最重要視していらっしゃる方なので、新書版でしか存在しない間は、図書館や古本として入手して読むのも一手かと思います(将来は文庫で読めるともっといいと思いますが)。
2010年11月22日に日本でレビュー済み
日本辺境論の骨格を思い浮かべると本書はいかにも軽い。その軽さが大変心地よい。「少女」だったと告白する大学教授のマンガ論は面白くも鋭い。著者の名前、樹がようやく「たつき」(立つ木?)と読めるようになった。この秋一番のお勧め。
2010年11月21日に日本でレビュー済み
内田氏の『街場の〜』シリーズの一巻であるが、これはいただけない。
本書の第五章「宮崎駿論」はマンガ『風の谷のナウシカ』を論じるのかと思いきや、
ただ単にフィルムへのざっくばらんな感想にすぎないし、
第六章「マンガ断層」はもはや単なる身辺雑記でしかない。
他の章でも純粋な漫画論とは言えない箇所があまりに目立つ。
最終章の第七章「戦後漫画論」と題する養老孟司との対談によって
ヴォリュームを増やしたのは明らかで、
要するに単行本として世に出す書物ではない。
また、これは最近の内田氏の著作の多くに言えることだが、
旧著との内容の重複が目立ってきた。
内田氏のファンにとって、この書物が面白い読み物とは到底言えないだろう。
本書の第五章「宮崎駿論」はマンガ『風の谷のナウシカ』を論じるのかと思いきや、
ただ単にフィルムへのざっくばらんな感想にすぎないし、
第六章「マンガ断層」はもはや単なる身辺雑記でしかない。
他の章でも純粋な漫画論とは言えない箇所があまりに目立つ。
最終章の第七章「戦後漫画論」と題する養老孟司との対談によって
ヴォリュームを増やしたのは明らかで、
要するに単行本として世に出す書物ではない。
また、これは最近の内田氏の著作の多くに言えることだが、
旧著との内容の重複が目立ってきた。
内田氏のファンにとって、この書物が面白い読み物とは到底言えないだろう。
2019年2月12日に日本でレビュー済み
再掲
図書館本
いつものブログからの転載加筆。
それと養老先生との対談。
養老先生のマンガ好きは知っていたのだが(京都国際マンガミュージアムの館長でもある)。
内田さんはさらに輪をかけてマンガマニアなのだ。特に女性マンガへの傾倒が凄い。ちなみに養老先生も少女マンガを読むと思っていたら(高橋留美子を読む)、うる星やつら、は少年マンガなんだそうだ。これも養老先生が以前より書いていることだが、日本のマンガの優位性は漢字を図像として、ひらがな・カタカナを音声として認識していて、脳内の別の部位で並列処理して作業効率が良いという仮説。
内田さんは二十代半ばで読んだ「エースをねらえ」で人生を習うのである。
それは武道人生の終わりが来ることを、宗方コーチが選手生命が突然訪れ、それまで自分のプレーヤー生命に終わりなどないと思っていた自分に深く恥じ入る。そして愛弟子のひろみに、自分の失敗を繰り返すなと諭し「この一球は唯一無二の一球なり」と伝えるのだ。p199
私は「師弟関係とは何か」について武道の修行のあり方について、このマンガからすべてを学んだ。そして全編にちりばめられた珠玉の言葉。「藤堂、女の成長をさまたげるような愛し方をするな」私はこのフレーズを20代から何度心の中で繰り返したであろう。「コーチ、私にも私のテニスを教えて下さい」「俺はその言葉を7ヶ月待った」というのもずんとくる。p194
図書館本
いつものブログからの転載加筆。
それと養老先生との対談。
養老先生のマンガ好きは知っていたのだが(京都国際マンガミュージアムの館長でもある)。
内田さんはさらに輪をかけてマンガマニアなのだ。特に女性マンガへの傾倒が凄い。ちなみに養老先生も少女マンガを読むと思っていたら(高橋留美子を読む)、うる星やつら、は少年マンガなんだそうだ。これも養老先生が以前より書いていることだが、日本のマンガの優位性は漢字を図像として、ひらがな・カタカナを音声として認識していて、脳内の別の部位で並列処理して作業効率が良いという仮説。
内田さんは二十代半ばで読んだ「エースをねらえ」で人生を習うのである。
それは武道人生の終わりが来ることを、宗方コーチが選手生命が突然訪れ、それまで自分のプレーヤー生命に終わりなどないと思っていた自分に深く恥じ入る。そして愛弟子のひろみに、自分の失敗を繰り返すなと諭し「この一球は唯一無二の一球なり」と伝えるのだ。p199
私は「師弟関係とは何か」について武道の修行のあり方について、このマンガからすべてを学んだ。そして全編にちりばめられた珠玉の言葉。「藤堂、女の成長をさまたげるような愛し方をするな」私はこのフレーズを20代から何度心の中で繰り返したであろう。「コーチ、私にも私のテニスを教えて下さい」「俺はその言葉を7ヶ月待った」というのもずんとくる。p194