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東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫) 文庫 – 2012/12/24
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国が欲しいか。ならば一国をやる。延王(えんおう)尚隆(しょうりゅう)と延麒(えんき)六太(ろくた)が誓約を交わし、雁国に新王が即位して二十年。先王の圧政で荒廃した国は平穏を取り戻しつつある。そんな折、尚隆の政策に異を唱える者が、六太を拉致し謀反を起こす。望みは国家の平和か玉座の簒奪(さんだつ)か──二人の男の理想は、はたしてどちらが民を安寧(やすらぎ)に導くのか。そして、血の穢(けが)れを忌み嫌う麒麟を巻き込んだ争乱の行方は。
- 本の長さ348ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2012/12/24
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101240558
- ISBN-13978-4101240558
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商品の説明
著者について
小野不由美
大分県中津生れ。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に在籍。「東京異聞」が1993(平成5)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となり、話題を呼ぶ。2013年、『残穢』で山本周五郎賞受賞。著書に『魔性の子』『月の影 影の海』などの<十二国記>シリーズ、<ゴーストハント>シリーズ、『屍鬼』『黒祠の島』『鬼談百景』『営繕かるかや怪異譚』などがある。
大分県中津生れ。大谷大学在学中に京都大学推理小説研究会に在籍。「東京異聞」が1993(平成5)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となり、話題を呼ぶ。2013年、『残穢』で山本周五郎賞受賞。著書に『魔性の子』『月の影 影の海』などの<十二国記>シリーズ、<ゴーストハント>シリーズ、『屍鬼』『黒祠の島』『鬼談百景』『営繕かるかや怪異譚』などがある。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2012/12/24)
- 発売日 : 2012/12/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 348ページ
- ISBN-10 : 4101240558
- ISBN-13 : 978-4101240558
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 9,566位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 62位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- - 160位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
イメージ付きのレビュー

1 星
店頭じゃないから仕方無い
まとめて購入したのですが、いくつか綺麗とは言えない商品も混じっていました。楽しみにしていただけにガッカリしました。店頭で買わないというのはこういう事だと勉強になりました。他の方のレビューにもあった製本が乱雑なののも残念、これはAmazonさんののせいではないですが残念、読むのに支障はありません。内容は星5つなのです。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年7月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ひとりで行動するのが苦手でしたが、この本があれば、電車も飛行機も食事に並ぶのさえ、苦ではありません。早く読み終わるのがもったいないので、少しずつ読んでます。
2020年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
気がついたら蝕に流されて、なくしてしまい買いました。
2013年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年から刊行されている
「完全版」からの読者なので、
この作品は初読です。
今回の舞台は雁の国。
「月の影〜」「風の海〜」でもちょこっと出番のあった
延王と雁麒が主人公です。
内容を明かさないように書くのは難しいですが、
登場人物たちが本当に魅力的です。
政治に関心の内容に見える、
王や宰相っぽくないところも含め
一見似たもの同士の王と麒麟。
でも実は何より国民想いで策士の王
実は優しすぎて繊細な麒麟
でも内に秘めた想いは同じ。
次々にベールを脱いでいく王に対して、
次々とベールを剥がされていく卿伯。
目指すものは同じでも、
内に秘めた想いが根本的に違う。
こういうコントラストが見事に描かれています。
そこに妖魔に育てられた旧友がからみ、
麒麟に関わる立場の違う2人の女官も熱いです。
個性豊かな雁国の腹心たちもいい味を出しています。
読後感もさわやかで、
グイグイと一気に読まされました。
「完全版」からの読者なので、
この作品は初読です。
今回の舞台は雁の国。
「月の影〜」「風の海〜」でもちょこっと出番のあった
延王と雁麒が主人公です。
内容を明かさないように書くのは難しいですが、
登場人物たちが本当に魅力的です。
政治に関心の内容に見える、
王や宰相っぽくないところも含め
一見似たもの同士の王と麒麟。
でも実は何より国民想いで策士の王
実は優しすぎて繊細な麒麟
でも内に秘めた想いは同じ。
次々にベールを脱いでいく王に対して、
次々とベールを剥がされていく卿伯。
目指すものは同じでも、
内に秘めた想いが根本的に違う。
こういうコントラストが見事に描かれています。
そこに妖魔に育てられた旧友がからみ、
麒麟に関わる立場の違う2人の女官も熱いです。
個性豊かな雁国の腹心たちもいい味を出しています。
読後感もさわやかで、
グイグイと一気に読まされました。
2013年10月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても綺麗で、大満足です。
早く届いて、助かりました。
ありがとうございます。
早く届いて、助かりました。
ありがとうございます。
2020年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このファンタジー世界の秘密に関して、冒頭にとんでもないことが書いてあった。冒頭なので、ネタバレとして扱わない。以下に記す。
世界の果てに虚海と呼ばれる海がある。この海の東と西に、二つの国があった。常には交わることなく隔絶された二国には、共に一つの伝説がある。
ー海上遥か彼方には、幻の国がある、と。
そこは選ばれた者だけが訪ねることのできる至福の国、豊穣の約束された土地、富は泉のように湧き、老いもなく死もなく、どんな苦しみも存在しない。一方の国ではこれを蓬莱と呼び、もう一方の国ではこれを常世(とこよ)と呼んだ。(12p)
もちろん、蓬莱とは日本のことである。では、常世は何を示すのか。十二国の世界そのものを示すのである。十二国とはあの世、或いは天国のことだったのか?でも、さぁこれで「十二国記」の秘密はバレた!と思ってはいけない。日本をそんな国だと言っている端から真実ではないことは明らかだからである。「常世」の起源はいつ頃だろうか。民俗学的には日本全国にその伝説はあり、特にニライカナイ伝説が有名だ。考古学的には宗教遺跡は遺らないのでわかりにくいが、仏教以前と考える方が自然かな。だとすると、古墳・弥生時代となる。蓬莱はどうか。紀元前91年ごろに完成した司馬遷『史記』の中に、秦の時代(BC3世記)の『徐福伝説』の中で出てくる。神仙思想のひとつ。かなり古い。でも、弥生時代と重なる。他にも検討すべき言葉はあるが、長くなるのでここまで。
閑話休題。この巻で、時代は一挙に500年前に飛ぶ。雁(えん)国王、延王尚隆と延麒六太の始まりのお話である。
ここでは、理想の政治体型についての議論が戦わされる。とは言っても、十二国は、天帝の意思を代弁して麒麟が王を選ぶ。王は理想の政治を行うことになっている。王は不老不死だし、そのまま理想が続くと思いきや、昏君になることがあり得る。そうなると、麒麟は病み、失道に陥る。そのまま麒麟が斃れれば、王もまた斃れる仕組みである。今回の敵役、元州の斡由は「それならば、民の信任厚い私に元州だけでも全権をお任せください」と武力と脅迫を持って迫るというわけだ。手段はよくないが、理屈は一見通っているかのように見える。
王が不老不死のまま、必ず理想の国つくりを行えば、こういうことにはならない。でも、どうやら千年続いた国はないようなので、最初よくても、最初から悪くても、王は必ず失道するのだろう。「名君による独裁国家か、民主主義による腐敗か」という議論は、『銀河英雄伝説』からこの方ずっと読者を悩ましてはいるが、この世界は、一応「名君による独裁国家」を制度化した世界のようだ。天帝(の使い麒麟)が選ぶのは、必ず「人間」だ。人間はいつかはダメになる。それを見越しての制度化である。これがホントの理想国家なのか?天国なのか?昏君になったときの民の不幸は目を覆いたくなるようなものだ。数十年であれ、民にそんな想いをさせて良いものか。超人ではない延王尚隆は、20年や30年では民を幸せにはできない。元州の斡由が出てくる所以である。延王尚隆は果たしてどうするのか? (実質この世界の天帝たる)小野不由美の手腕が問われる。
それにしても、「ある人物」は、「己の失敗を認めることができない」「自分が完璧だと信じたい。傷を隠すためならばなんでもする」という風に描かれた。最近、現実のある一国の責任者の中にそういう人物がいたことを思い出した。
最後に、ここまでで分かったことを年表に落とす。斡由の乱の帰趨は次巻の時に付け加えます。
延麒・延王たちの年代推測は綿密な考証をしているウェブをそのまま参考にさせてもらいました。独自に泰麒の項の記載も若干修正しました。
1467年 六太1歳応仁の乱で罹災する。
1470年 六太4歳麒麟となる。
1477年 延麒六太京都を彷徨う
1479年 瀬戸内海賊村上氏により海辺領主小松氏滅亡
(大化元年) 六太、小松尚隆を延王とする
1500年(大化21年)斡由の乱
X元年 泰麒 胎果として日本に流される
X8年 景麒 景国に降りる
X9年末 景麒 商家の娘である景王を見つける
X10年 泰麒 2月蓬山に戻る
泰麒 泰王見つける
X11年 泰麒 4月日本に戻る
X14年 5月景国王亡くなる。
X15年(1992年?)1月陽子日本より来たる
8月陽子景国王となる
X17年 泰麒 9月戴国に戻る
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もちろん、蓬莱とは日本のことである。では、常世は何を示すのか。十二国の世界そのものを示すのである。十二国とはあの世、或いは天国のことだったのか?でも、さぁこれで「十二国記」の秘密はバレた!と思ってはいけない。日本をそんな国だと言っている端から真実ではないことは明らかだからである。「常世」の起源はいつ頃だろうか。民俗学的には日本全国にその伝説はあり、特にニライカナイ伝説が有名だ。考古学的には宗教遺跡は遺らないのでわかりにくいが、仏教以前と考える方が自然かな。だとすると、古墳・弥生時代となる。蓬莱はどうか。紀元前91年ごろに完成した司馬遷『史記』の中に、秦の時代(BC3世記)の『徐福伝説』の中で出てくる。神仙思想のひとつ。かなり古い。でも、弥生時代と重なる。他にも検討すべき言葉はあるが、長くなるのでここまで。
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王が不老不死のまま、必ず理想の国つくりを行えば、こういうことにはならない。でも、どうやら千年続いた国はないようなので、最初よくても、最初から悪くても、王は必ず失道するのだろう。「名君による独裁国家か、民主主義による腐敗か」という議論は、『銀河英雄伝説』からこの方ずっと読者を悩ましてはいるが、この世界は、一応「名君による独裁国家」を制度化した世界のようだ。天帝(の使い麒麟)が選ぶのは、必ず「人間」だ。人間はいつかはダメになる。それを見越しての制度化である。これがホントの理想国家なのか?天国なのか?昏君になったときの民の不幸は目を覆いたくなるようなものだ。数十年であれ、民にそんな想いをさせて良いものか。超人ではない延王尚隆は、20年や30年では民を幸せにはできない。元州の斡由が出てくる所以である。延王尚隆は果たしてどうするのか? (実質この世界の天帝たる)小野不由美の手腕が問われる。
それにしても、「ある人物」は、「己の失敗を認めることができない」「自分が完璧だと信じたい。傷を隠すためならばなんでもする」という風に描かれた。最近、現実のある一国の責任者の中にそういう人物がいたことを思い出した。
最後に、ここまでで分かったことを年表に落とす。斡由の乱の帰趨は次巻の時に付け加えます。
延麒・延王たちの年代推測は綿密な考証をしているウェブをそのまま参考にさせてもらいました。独自に泰麒の項の記載も若干修正しました。
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X15年(1992年?)1月陽子日本より来たる
8月陽子景国王となる
X17年 泰麒 9月戴国に戻る
2013年2月25日に日本でレビュー済み
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作品に対する批評が読みたくて購入しました。
いいですよね。若い人が、支持し続けた作品です。むしろ、大人が読むべきでしょう。
いいですよね。若い人が、支持し続けた作品です。むしろ、大人が読むべきでしょう。
2016年10月8日に日本でレビュー済み
十二国記シリーズを全巻、読み進めています。
五百年と言う長く続く、延王・延麒の物語。
延王 尚隆の存在と、本当の芯の強さ、器の大きさがよく解る1冊です。
王になりたての時の、延麒 六太との関係性・信頼性、六太は尚隆に確かに天命を感じての王選びですが、一緒に王宮で時を過ごすと共に、随分長い間、尚隆の真の強さ・内面を読み取れずに居たのですが。
王座を狙う「斡由の乱」が起こって、六太は捕らえられ、その間も尚隆の凄さを読み取れずに居たのかな。しかし、延王としての尚隆の行動・王としての覚悟、さすがに五百年続く王だと思いました。普段は気楽に、好きにやっている王に見えて、事が起これば、内心では「王」と言う立場が、そして子供の頃から「若さま」と呼ばれて王になったと言う事・立場がどう言った真の意味を持つのか!延王 尚隆は、とてもよく自身の肝に命じているのが解りました。
この延王 尚隆だからこそ、国を永い歳月守って続ける事ができるのだと思いました。
「斡由の乱」後、延麒 六太も、尚隆の真意を身を持って理解し、やっぱり天命を感じて「王」に選んだ尚隆は正解だった!と思い直します。
「斡由の乱」で逆に王や麒麟、国を立て直した感じでした。更夜も乱の後、心の中では、尚隆を認め、六太に感謝し、去ったのだと信じています。
延王・延麒は、後巻にもずっと登場します。
この1冊もしっかり読んでいれば、後も楽しく十二国記の世界観に浸って読めます。
五百年と言う長く続く、延王・延麒の物語。
延王 尚隆の存在と、本当の芯の強さ、器の大きさがよく解る1冊です。
王になりたての時の、延麒 六太との関係性・信頼性、六太は尚隆に確かに天命を感じての王選びですが、一緒に王宮で時を過ごすと共に、随分長い間、尚隆の真の強さ・内面を読み取れずに居たのですが。
王座を狙う「斡由の乱」が起こって、六太は捕らえられ、その間も尚隆の凄さを読み取れずに居たのかな。しかし、延王としての尚隆の行動・王としての覚悟、さすがに五百年続く王だと思いました。普段は気楽に、好きにやっている王に見えて、事が起これば、内心では「王」と言う立場が、そして子供の頃から「若さま」と呼ばれて王になったと言う事・立場がどう言った真の意味を持つのか!延王 尚隆は、とてもよく自身の肝に命じているのが解りました。
この延王 尚隆だからこそ、国を永い歳月守って続ける事ができるのだと思いました。
「斡由の乱」後、延麒 六太も、尚隆の真意を身を持って理解し、やっぱり天命を感じて「王」に選んだ尚隆は正解だった!と思い直します。
「斡由の乱」で逆に王や麒麟、国を立て直した感じでした。更夜も乱の後、心の中では、尚隆を認め、六太に感謝し、去ったのだと信じています。
延王・延麒は、後巻にもずっと登場します。
この1冊もしっかり読んでいれば、後も楽しく十二国記の世界観に浸って読めます。
2014年1月26日に日本でレビュー済み
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ガチガチに決められた物語世界のルールの割には現実世界との相関関係が未だ語られず。。SF目線でもファンタジー目線でも消化不良。作家都合の自分ルール多過ぎな感じ。
女子目線の『男子キャラ萌え小説』止りで、それ以上は特に感じるものは無かったなぁ。
女子目線の『男子キャラ萌え小説』止りで、それ以上は特に感じるものは無かったなぁ。