近藤先生の著書については、数冊目となりますが、
がんに特化したものは2冊目です。
今回も新しい知見をいただきました。
「iPS細胞とがん細胞は紙一重」ということ。他の書で触れられたのを見たことはありません。
がんもどき理論についてもがん幹細胞の詳しい解説とともに触れられており、わかりやすく、読みやすい内容にまとまっていました。
【再追記】
免疫療法に関する記述の中に、先生にしては珍しく、
「がんの初期段階において」と限定されているものの、
免疫ががん細胞を排除している可能性があることに言及しておられました。
他の書ではがん細胞に対する免疫の働きに関しては否定的な立場を取られていたため、
少々驚きました。これも新たな発見でした。
NK細胞やキラーT細胞についての学説はやはり正しいのでしょう。
【追記】
白い巨塔 財前五郎のモデルとも言われる元大阪大学医学部外科 神前教授との対談についても知ることができました。
がんもどき論争も沈静化した時期かとは思いますが、当然と言えば当然、双方の主張が噛み合うことはなかったようです。。。やはりエビデンスを示しての徹底的な反論というのはなかなかできないようですね。
ただ、手術により「がんが暴れる」ことについては同じ認識だったようで、やっぱり事実なんだと思いました。
さらに、第7章は特に興味深いものでした。
iPS細胞ともつながりますが、イモリなどの再生能力とがんとの関連性という非常に奥深いテーマが登場します。
実は生殖に適した時期を超えることにより、がんの発症(≒再生能力)が「解禁」となり、
傷んだ臓器を再生させるはずのところをうまくいかずがん化してしまうのか?
などと素人ながらに考えてしまいました。
(だからと言って、本物ともどきの2元論には結び付きませんが)
人類が早いとこ、「がん」の全てを解明することを祈ります。
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「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人 単行本 – 2013/11/27
近藤 誠
(著)
「元気で長生きするために 知っておくべき真実」とは! ?
がんを本当に理解できれば、
あなたや家族の「生き方」は、きっと変わる。
体が嫌がることをしても、寿命は縮まるだけ。
****************************************
毎日好きなものを食べ
酒も甘味も楽しみ……
そういうふうに私は死にたい――近藤誠(本書より)
****************************************
「がんもどき」で早死にする人、
「本物のがん」で長生きする人、
というタイトルに、うそ偽りはありません。
1人も、「がんもどき」で命を縮めないでほしい。
「本物のがん」にかかったかたも、
できるだけ快適に、できる限り長生きしてほしい。
心から、そう願っています。
(目次)
◎はじめに
なぜ早期発見・早期治療をやっても、がんで死ぬ人は増える一方なのか
アンジェリーナ・ジョリーは乳房を切ったが、「本物のがん」なら10〜30年かけて体じゅうにひそんでいる
「本物のがん」でも対処しだいで長生きできる
合計10万時間、世界の医学論文やデータを読みこんできたからわかること
◎第1章 「がんもどき」で早死にする人
がん宣告は、なぜ恐ろしいのか
乳がんは全体の8割が「がんもどき」
子宮頸部の上皮内がんも99%、「がんもどき」
厚労省も認めた、「早期発見で、がん死は減らない」
皮膚を突き破る「がんもどき」もある
欧米では良性とされる腫瘍の8〜9割を日本では「がん」と診断
スティーブ・ジョブズはがんを手術しない方が長生きできた
「がんもどき」は、なにもしなくてもしょっちゅう消える
『白い巨塔』のモデルとなった元教授と、「がん放置療法」をめぐる大激論
本物のがんをとことん放置したらどうなるか……他
◎第2章 アンジェリーナ・ジョリーの真似はするな
37歳の乳房切除で運命は変えられるか
乳がん死は99%、肺や肝臓への転移が原因
マンモグラフィで乳がん患者が激増
がんと闘い続けた、島倉千代子さん。その真相は……他
◎第3章 がんで長生きしている3ケースと、早死にした3ケース
早死にしないケース1/前立腺がんと診断されるも、13年間経過観察
早死にしないケース2/子宮頸がんと診断され、「がん研有明病院」では子宮摘出等を推奨
早死にしないケース3/マンモグラフィで乳房全摘手術をすすめられるも、放置して23年経過
早死にしたケース1/肺がんと診断され、抗がん剤治療2カ月半で逝った梨元勝さん
早死にしたケース2/食道がんと診断され、大手術と抗がん剤治療4カ月で逝った中村勘三郎さん
中村勘三郎さんへのセカンドオピニオン
早死にしたケース3/2度目の結腸がん手術をして、3カ月後に逝った坂口良子さん
◎第4章 がん検診を受けた人ほど早死にしているのはデータで明らか
検診を受けない方が健康でいられる
まじめに検診を受けた人の方が死亡率が高い
◎第5章 なぜ医者はがんの手術をしたがるのか
がんで胃を切る方が延命できるというデータはない
手術でリンパ節まで切っても、生存率は変わらない
外科医は放射線治療のメリットを伝えない
5年生存率が100人中1人であっても、切除手術に追いこまれている現実
医者ががん治療に走る理由……他
◎第6章 抗がん剤だけはやめなさい
抗がん剤はすべて猛毒
「抗がん剤で延命する」というデータは、でっちあげ
「腫瘍は小さくなりました。しかし、命も……」
抗がん剤は、がん細胞より正常細胞を多くたたく……他
◎第7章 「本物のがん」を切ってもたたいても無意味なワケ
医者たちはどう死んでいくのか
医療にお金を使う人は、医療費が最も少ない人より死亡率が26%も高い
がんが生まれながらに「本物」と「もどき」に分かれる理由
がん幹細胞とは何か
「本物のがん」はいくら治療しても再発する……他
◎第8章 「本物のがん」になったら、どうするか
切らない選択をしてからのこと
治療しなければ、がんは穏やかに死ねる病気
免疫療法はサギ
◎第9章 「がんもどき」と「本物のがん」に関する素朴な疑問にお答えします
早期がんは「がんもどき」?
「本物のがん」と「がんもどき」の見分け方
がんは治る病気になったのでは?
「本物のがん」を放置して、痛みが出てきたら?
近藤誠のがん養生訓
「がんもどき」で早死にする人の養生訓 がんにも負けず
「本物のがん」で長生きする人の養生訓 医者にも行かず
- 本の長さ194ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2013/11/27
- ISBN-104344024842
- ISBN-13978-4344024847
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商品の説明
著者について
近藤誠(こんどうまこと)
1948年生まれ。73年、慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大学医学部放射線科入局。
79~80年、米国へ留学。83年より同大学医学部放射線科講師。
がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。
患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる。
2012年第60回菊池寛賞受賞。
著書にミリオンセラーとなった『医者に殺されない47の心得』(アスコム)、
『「余命3カ月」のウソ』(KKベストセラーズ)、『がん放置療法のすすめ』
『がん治療で殺されない七つの秘訣』(ともに文藝春秋)など多数。
1948年生まれ。73年、慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大学医学部放射線科入局。
79~80年、米国へ留学。83年より同大学医学部放射線科講師。
がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。
患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる。
2012年第60回菊池寛賞受賞。
著書にミリオンセラーとなった『医者に殺されない47の心得』(アスコム)、
『「余命3カ月」のウソ』(KKベストセラーズ)、『がん放置療法のすすめ』
『がん治療で殺されない七つの秘訣』(ともに文藝春秋)など多数。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2013/11/27)
- 発売日 : 2013/11/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 194ページ
- ISBN-10 : 4344024842
- ISBN-13 : 978-4344024847
- Amazon 売れ筋ランキング: - 317,673位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悪性脳腫瘍の○○さんが
放射線治療30回以上。抗がん剤治療継続中。
○○さんの奥さんが「腫瘍が小さくなったよ!」
言葉が不自由になり、手足が不自由になり、
おかしいよ!治療前は元気だったのに!
そんなの治療じゃない!
でも、しかたないんだよねー
不安、恐怖に勝てない。
だから、医者に頼る。
悲しいね。
放射線治療30回以上。抗がん剤治療継続中。
○○さんの奥さんが「腫瘍が小さくなったよ!」
言葉が不自由になり、手足が不自由になり、
おかしいよ!治療前は元気だったのに!
そんなの治療じゃない!
でも、しかたないんだよねー
不安、恐怖に勝てない。
だから、医者に頼る。
悲しいね。
2018年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近藤誠「がんもどきで早死にする人、本物のガンで長生きする人」を読みました。
センセーショナルなタイトルは出版社がつけたのでしょう。
日本人の3人に1人は、がんで亡くなっています。
明日はわが身と思って読みました。
この本は現代主流のがん治療法に批判的な立場から書いていますので、逆に今のがん治療の実態が、よくわかります。
現在主流のがん医療を真っ向から反対し、「本物のがん」以外の大半の「がんもどき」の外科手術・化学療法・放射線療法に警鐘を鳴らしQOLからは「放置」を勧めています。
アンジェリーナ・ジョリーの乳房除去手術は、まったく無用不用な手術で、カン違いだと一刀両断です。
その主張は文藝春秋に掲載され、マスコミやネットで賛否両論を巻き起こし、現在に至っています。
自分ががんを患った場合は、どちらの治療法を選択するのか、それぞれの主張に頷けるものがあり悩むところです。
昨年だったか週刊文春で、近藤医師と批判的な医師との間で誌上討論が行われました。
それを読んだ限りでは近藤医師の主張に分がありました。
この論争にマスコミがヒステリックに騒がないのは、多分、昭和40年代の丸山ワクチン騒動のトラウマがあるからだと考えます。
当時、丸山ワクチンは、末期がんが消えた、奇跡のがん治療薬だとテレビ、週刊誌でセンセーショナルに取り上げられました。
11PMなんかも取り上げ大橋巨泉が、なぜ厚労省は丸山ワクチンを医薬品として認めないのかと憤然としていました。
厚労省の不作為に対して非難轟々でした。
正義の味方ヅラして非難する口調、表情は、今日の豊洲市場や森友学園に対するそれと同じです。
丸山ワクチン支持者による嘆願署名運動などが行われ、国会でも医薬品として扱うよう要請されました。
その後、大々的な調査研究が行れ、がん治療薬としての顕著な薬効は認められませんでした。
科学的に新薬の効能が承認されるには確かで膨大なデータ、時間が必要です。
現在も、研究は行われています。
マスコミが騒いであおって実現するようなレベルの問題ではありません。
マスコミは、あれだけ騒いだにも関わらず、その後のフォロー、検証記事発表はありませんね。
過去にも、がん治療薬で「夢の抗がん剤」「夢の新薬」としてマスコミが騒いだインターフェロン、イレッサなどがありました。
いずれも効能は、あまりなく限定的でした。
もちろん、その後についてはマスコミは頬かぶりです。
センセーショナルなタイトルは出版社がつけたのでしょう。
日本人の3人に1人は、がんで亡くなっています。
明日はわが身と思って読みました。
この本は現代主流のがん治療法に批判的な立場から書いていますので、逆に今のがん治療の実態が、よくわかります。
現在主流のがん医療を真っ向から反対し、「本物のがん」以外の大半の「がんもどき」の外科手術・化学療法・放射線療法に警鐘を鳴らしQOLからは「放置」を勧めています。
アンジェリーナ・ジョリーの乳房除去手術は、まったく無用不用な手術で、カン違いだと一刀両断です。
その主張は文藝春秋に掲載され、マスコミやネットで賛否両論を巻き起こし、現在に至っています。
自分ががんを患った場合は、どちらの治療法を選択するのか、それぞれの主張に頷けるものがあり悩むところです。
昨年だったか週刊文春で、近藤医師と批判的な医師との間で誌上討論が行われました。
それを読んだ限りでは近藤医師の主張に分がありました。
この論争にマスコミがヒステリックに騒がないのは、多分、昭和40年代の丸山ワクチン騒動のトラウマがあるからだと考えます。
当時、丸山ワクチンは、末期がんが消えた、奇跡のがん治療薬だとテレビ、週刊誌でセンセーショナルに取り上げられました。
11PMなんかも取り上げ大橋巨泉が、なぜ厚労省は丸山ワクチンを医薬品として認めないのかと憤然としていました。
厚労省の不作為に対して非難轟々でした。
正義の味方ヅラして非難する口調、表情は、今日の豊洲市場や森友学園に対するそれと同じです。
丸山ワクチン支持者による嘆願署名運動などが行われ、国会でも医薬品として扱うよう要請されました。
その後、大々的な調査研究が行れ、がん治療薬としての顕著な薬効は認められませんでした。
科学的に新薬の効能が承認されるには確かで膨大なデータ、時間が必要です。
現在も、研究は行われています。
マスコミが騒いであおって実現するようなレベルの問題ではありません。
マスコミは、あれだけ騒いだにも関わらず、その後のフォロー、検証記事発表はありませんね。
過去にも、がん治療薬で「夢の抗がん剤」「夢の新薬」としてマスコミが騒いだインターフェロン、イレッサなどがありました。
いずれも効能は、あまりなく限定的でした。
もちろん、その後についてはマスコミは頬かぶりです。
2017年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私の勤務先にも乳がん手術を受けて15年経っている人が居ますが、こういう方が身近に居るとやっぱりがんもどきなんだなと実感が持てます。
健康な時にこの本を読んでおけば、ガン宣告されたときに抗がん剤治療を受けない事や、近藤先生のクリニックを尋ねてセカンドオピニオンを受ける事を冷静に選択できるかもしれません。
読んで損はない良書です。
ドクターXを観ていると、ガンは切れば治るとか、神の手とかいうシーンが多いですが、悪いものは外科手術で切除すればいい、みたいな考えはこの本を読んで改めました。私失敗しないので、というセリフは、その患者の数年後の生存率まで描いてから言って欲しいですね。
健康な時にこの本を読んでおけば、ガン宣告されたときに抗がん剤治療を受けない事や、近藤先生のクリニックを尋ねてセカンドオピニオンを受ける事を冷静に選択できるかもしれません。
読んで損はない良書です。
ドクターXを観ていると、ガンは切れば治るとか、神の手とかいうシーンが多いですが、悪いものは外科手術で切除すればいい、みたいな考えはこの本を読んで改めました。私失敗しないので、というセリフは、その患者の数年後の生存率まで描いてから言って欲しいですね。
2015年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これを信じて、放っておくと大変なことになるかも。話半分できいておく方がよいですね。
2014年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
病気に関する、いろいろな本を読むことがありますが、近藤誠さんの書く本の情報は
嘘が少なく、本当の意味で真実が書かれていると思います。
最近の世の中は、特に上っ面だけの文章では読者は納得することがなく、
今現在、どこまで分かっているのかという真実を公開しないと本も売れない時代に
突入したのだと思います。
ようは一般市民もそれなりにわかってきたし、知恵がついてきたということでしょうか!?
これからも、その時々の真実を伝えてもらえるとありがたいです。
なんでも、偏りすぎることは注意しないといけませんが、とても参考になりました。
がんを怖がりすぎず、いずれ死を迎えるにあたって、どのような人生を送りたいか
改めて考えることができた一冊となりました。
がんになっても最大限の寿命を全うできるように考えたいと思います。
嘘が少なく、本当の意味で真実が書かれていると思います。
最近の世の中は、特に上っ面だけの文章では読者は納得することがなく、
今現在、どこまで分かっているのかという真実を公開しないと本も売れない時代に
突入したのだと思います。
ようは一般市民もそれなりにわかってきたし、知恵がついてきたということでしょうか!?
これからも、その時々の真実を伝えてもらえるとありがたいです。
なんでも、偏りすぎることは注意しないといけませんが、とても参考になりました。
がんを怖がりすぎず、いずれ死を迎えるにあたって、どのような人生を送りたいか
改めて考えることができた一冊となりました。
がんになっても最大限の寿命を全うできるように考えたいと思います。
2017年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何を信じるかは個人の自由。もし自分がガン宣告を受けたら静かにその日を迎えよう。
2017年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代の医療に対する疑問、納得のいかなさなどを確認する本になりました。現代医療を全否定はもちろんしませんが、原因が分からないまま治療する恐ろしさを感じました。近藤さんの出版されている本を否定する様な題名の本も後に読みましたが(お医者さんの)、近藤さんの業績の評価をする一方(セカンドオピニオンやインフォームドコンセントの提唱)、ほとんどの癌は治療する必要なしの様な論理がまかり通ってしまうと、病院のしている事が全く無意味と社会的に認識されてしまって困る…という意識なのかと感じました。でも無意味でないというはっきりとした論証はなされていない気がしましたが。今、癌になる人ひとがとても多いですが、何故でしょう。現代の生き方の様な気がしてなりません。