医療通訳の第一線で活躍する著者が、現状や研究をわかりやすく報告しています。
非常に読みやすい本で、日本語の堪能な中国語話者の友人が「スラスラ読めた」と言っていました。
雑多な寄せ集めといったような一面もありますが、医療通訳自体がまだ進んでおらず、
その雑多ささえもが日本における医療通訳の現状を示しているのではないかと思われます。
医療通訳のハウツー本のようなものは他にも出版されているようですが、
本書は医療通訳について、ということのみならず医療通訳の現状や将来の展望まで示しており、
アカデミックな環境で書かれた本なのだなという感想を持ちました。
その点がハウツー本とは異なる点であると思います。
医療通訳とは何か、なぜ医療通訳が必要なのか、日本の医療通訳には何が求められるのか、
多角的に考えるヒントとなると思います。
医療通訳に入門したい方に教科書としてお薦めしたい本です。
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