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すなまわり 単行本 – 2013/8/23
鶴川 健吉
(著)
相撲好きの少年は、相撲記事となれば、小さな三面記事まで切り抜かずにはいられない。相撲中継に夢中で勉強は一切しない。自分の体格に見切りをつけ、行司の道を選んだ彼は、砂と汗にまみれたエキサイティングかつ単調な青春を送る――第149回芥川賞候補作。併録「乾燥腕」は第110回文学界新人賞受賞作。ひとり暮らしの若い男の、不快と、それと背中合わせの奇妙な悦びを描き、独特のおかしみを醸し出している。
- 本の長さ125ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2013/8/23
- ISBN-104163825401
- ISBN-13978-4163825403
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2013/8/23)
- 発売日 : 2013/8/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 125ページ
- ISBN-10 : 4163825401
- ISBN-13 : 978-4163825403
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,048,508位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年2月13日に日本でレビュー済み
想像以上の面白さ。
鶴川健吉、恐るべし! もっとページをめくりたかった!
Amazonで購入
想像以上の面白さ。
鶴川健吉、恐るべし! もっとページをめくりたかった!
2015年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大傑作というタイプの小説ではないが、さくさくと、しかし芯のある筆の運び方で、まるでいい噺家のまくらを聴いているようでもある。
読んでいると、不図した拍子にほくそ笑んでいる自分に気付く。この筆者の顔が知りたいと思わせてくれるような作品だ。
読んでいると、不図した拍子にほくそ笑んでいる自分に気付く。この筆者の顔が知りたいと思わせてくれるような作品だ。
2014年4月15日に日本でレビュー済み
描写の無駄のなさに感心しました。
プロレスやボクシングともことなる相撲といった特殊な「スポーツ」には、このような描写が一番合っているように思います。
描写の無駄のなさがえてして淡白な作品になってしまっているうらみも多少あるかもしれませんが、
この作者の相撲にたいする理想像が見て取れてとてもよかったです。
文学界新人賞の作品の方は方で表題作より粗削りではありますが、より作家性がむきだしに見られて良かったです。
今後に期待です。
プロレスやボクシングともことなる相撲といった特殊な「スポーツ」には、このような描写が一番合っているように思います。
描写の無駄のなさがえてして淡白な作品になってしまっているうらみも多少あるかもしれませんが、
この作者の相撲にたいする理想像が見て取れてとてもよかったです。
文学界新人賞の作品の方は方で表題作より粗削りではありますが、より作家性がむきだしに見られて良かったです。
今後に期待です。
2013年9月27日に日本でレビュー済み
表題「すなまわり」と、新人賞の「乾燥腕」の二編を収録。「すなまわり」は芥川賞候補作。
内容は、相撲好きの少年は力士になりたかったが、自分の体格に見切りをつけ、行司の道を選ぶ。行司でないと知り得ない、相撲界の裏や行司としての仕事などを、ユーモアのある文章で書いている。個人的に、足裏がひび割れ土俵の塩で沁みる描写(触覚)やシンクにへばりついた痰が排水口を流れる描写(視覚)、部屋の外で聞こえる騒音の描写(聴覚)、じじいの悪臭やぎんなんの匂いの描写(嗅覚)など、この作家は優れた五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の持ち主で、特に嗅覚に優れた作家のように思えた。力士の汚い尻の描写と風俗嬢との不条理な会話は面白かった。
作風は女性受けは悪いと思うが、当芥川賞受賞作よりも、数段面白い小説だと思えた。「すなまわり」の続編は可能で、再び芥川賞を狙うのもよかろうと思う……、文章はその域に達している。ただ、島田がいるから無理か……(笑)
内容は、相撲好きの少年は力士になりたかったが、自分の体格に見切りをつけ、行司の道を選ぶ。行司でないと知り得ない、相撲界の裏や行司としての仕事などを、ユーモアのある文章で書いている。個人的に、足裏がひび割れ土俵の塩で沁みる描写(触覚)やシンクにへばりついた痰が排水口を流れる描写(視覚)、部屋の外で聞こえる騒音の描写(聴覚)、じじいの悪臭やぎんなんの匂いの描写(嗅覚)など、この作家は優れた五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の持ち主で、特に嗅覚に優れた作家のように思えた。力士の汚い尻の描写と風俗嬢との不条理な会話は面白かった。
作風は女性受けは悪いと思うが、当芥川賞受賞作よりも、数段面白い小説だと思えた。「すなまわり」の続編は可能で、再び芥川賞を狙うのもよかろうと思う……、文章はその域に達している。ただ、島田がいるから無理か……(笑)
2013年8月28日に日本でレビュー済み
外界から眺めるだけの相撲界とは違い、細かな描写が興味深かったです。特に力士の仕草や体つきが。
話のエンターテインメントはあまりないと思います。小川洋子氏の評の通り、屈折もなければ成長もなく、関わる他者もない。淡々と、泥に埋れていくようなほど淡々と、過ごしている様子でした。
面白いか面白くないか、面白くはないです。相撲界に興味がなければ読まれない作品だろうと思います。
話のエンターテインメントはあまりないと思います。小川洋子氏の評の通り、屈折もなければ成長もなく、関わる他者もない。淡々と、泥に埋れていくようなほど淡々と、過ごしている様子でした。
面白いか面白くないか、面白くはないです。相撲界に興味がなければ読まれない作品だろうと思います。