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ビルバオ-ニューヨーク-ビルバオ (エクス・リブリス) 単行本 – 2012/10/13
「来るべき小説のために、キルメン・ウリベは心の窓を開け放つ。バスクの言葉と懐かしい人々の声が潮風とともに流れ込んだ瞬間、ひとつの世界が立ち上がるだろう。過去における未来を受け止めた、彼自身の現在のなかで。」堀江敏幸
「無数に繰り返されていくアナロジーの働きによって、漁網の目のように編み合わされていく一つひとつのエピソードは、読者をさらなる連想へといざなうだけでなく、現代のバスクから見たわたしたちの世界の姿をまるでモザイクのように描き出している。」(「訳者あとがき」より)
バスク文学の新星による処女小説!
著者と同名の語り手キルメン・ウリベは、バスクの中心都市ビルバオから、講演をする予定のニューヨークへ向けて飛行機で旅立つ。大西洋を渡る彼の脳裏に波のように寄せては返す、さまざまな思い出や記憶、逸話の数々……。祖父の船の名前をめぐる謎。スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタと、ピカソの《ゲルニカ》にまつわる秘話。漁師として、ビスケー湾からスコットランド、アフリカ沖、カリブ海へと海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たちのささやかな人生。新たな家族への思い。そして今書いている小説のこと。無数に繰り返されていくアナロジーの働きによって、それぞれのエピソードがまるで漁網の目のように編み合わされていく。
作家自身も代々続く漁師の家に生まれ、処女詩集がスペイン批評家賞(バスク語詩部門)を受賞、バスク語詩における「静かな革命」と評された。本書でスペイン国民小説賞を受賞、大きな話題を呼び、八か国での翻訳刊行が進むなど、世界の注目を集めている。失われゆく過去を見送りながら、新たな世界へと船出していく、バスク文学の旗手による珠玉の処女小説。
「無数に繰り返されていくアナロジーの働きによって、漁網の目のように編み合わされていく一つひとつのエピソードは、読者をさらなる連想へといざなうだけでなく、現代のバスクから見たわたしたちの世界の姿をまるでモザイクのように描き出している。」(「訳者あとがき」より)
バスク文学の新星による処女小説!
著者と同名の語り手キルメン・ウリベは、バスクの中心都市ビルバオから、講演をする予定のニューヨークへ向けて飛行機で旅立つ。大西洋を渡る彼の脳裏に波のように寄せては返す、さまざまな思い出や記憶、逸話の数々……。祖父の船の名前をめぐる謎。スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタと、ピカソの《ゲルニカ》にまつわる秘話。漁師として、ビスケー湾からスコットランド、アフリカ沖、カリブ海へと海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たちのささやかな人生。新たな家族への思い。そして今書いている小説のこと。無数に繰り返されていくアナロジーの働きによって、それぞれのエピソードがまるで漁網の目のように編み合わされていく。
作家自身も代々続く漁師の家に生まれ、処女詩集がスペイン批評家賞(バスク語詩部門)を受賞、バスク語詩における「静かな革命」と評された。本書でスペイン国民小説賞を受賞、大きな話題を呼び、八か国での翻訳刊行が進むなど、世界の注目を集めている。失われゆく過去を見送りながら、新たな世界へと船出していく、バスク文学の旗手による珠玉の処女小説。
- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社白水社
- 発売日2012/10/13
- ISBN-104560090246
- ISBN-13978-4560090244
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商品の説明
著者について
キルメン・ウリベ Kirmen Uribe
1970年、スペイン・バスク自治州ビスカイア県の港町オンダロアに生まれる。大学でバスク文学を学んだのち、北イタリアのトレント大学で比較文学の修士号取得。2001年に処女詩集Bitartean heldu eskutik(『しばらくのあいだ私の手を握っていて』)を出版。バスク語詩における「静かな革命」と評され、スペイン批評家賞を受賞、英語版は米国ペンクラブの翻訳賞最終候補になる。世界各地のポエトリー・フェスティバルに参加し、朗読会や講演会を精力的に行なう。08年、初めての小説となる本書を発表し、スペイン国民小説賞を受賞、大きな話題を呼ぶ。スペイン国内の他の言語(スペイン語、カタルーニャ語、ガリシア語)のほか、世界8カ国での翻訳刊行が進んでいる。
訳者:金子 奈美(かねこ なみ)
1984年秋田県生まれ。東京外国語大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業。同大学院修士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程在籍。専門はバスク地方およびスペイン語圏の現代文学。
1970年、スペイン・バスク自治州ビスカイア県の港町オンダロアに生まれる。大学でバスク文学を学んだのち、北イタリアのトレント大学で比較文学の修士号取得。2001年に処女詩集Bitartean heldu eskutik(『しばらくのあいだ私の手を握っていて』)を出版。バスク語詩における「静かな革命」と評され、スペイン批評家賞を受賞、英語版は米国ペンクラブの翻訳賞最終候補になる。世界各地のポエトリー・フェスティバルに参加し、朗読会や講演会を精力的に行なう。08年、初めての小説となる本書を発表し、スペイン国民小説賞を受賞、大きな話題を呼ぶ。スペイン国内の他の言語(スペイン語、カタルーニャ語、ガリシア語)のほか、世界8カ国での翻訳刊行が進んでいる。
訳者:金子 奈美(かねこ なみ)
1984年秋田県生まれ。東京外国語大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業。同大学院修士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程在籍。専門はバスク地方およびスペイン語圏の現代文学。
登録情報
- 出版社 : 白水社 (2012/10/13)
- 発売日 : 2012/10/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 230ページ
- ISBN-10 : 4560090246
- ISBN-13 : 978-4560090244
- Amazon 売れ筋ランキング: - 842,023位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
星5つ中4.8つ
5つのうち4.8つ
9グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても良い状態の本を安く手に入れられて助かりました
2012年12月5日に日本でレビュー済み
魚と樹、鱗と年輪についての、流麗な文章から始まるこの作品は、ジャンルなどにとらわれずに、そのまま読んでゆけばいいと思う。読者が感ずるままに読み進めるのがいちばんである。魚の鱗の話は、漁と海の話へ、そして語り手である“僕(ウリベ)”の一族の過去へと繋がってゆく。人の生と死という明らかでありながら謎に満ちた事実を見つめるために”僕“は・・・漁師であった祖父、その友人・知人、さらにバスク出身の画家、建築家、作家、革命家などにまつわる逸話(スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタ、ピカソの”ゲルニカ“にまつわる秘話。漁師として、ビスケー湾からスコットランド、アフリカ沖、カリブ海へと海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たち。今書いている小説のことなど)をひとつひとつ美しい彩の貝殻を並べるように描いてゆく。この貝殻たちのほとんどが、バスクからニューヨークへの7時間の空の旅のあいだに”僕“の心に去来するものである。祖父の持っていた”ドス・アミーゴス(2人の友人)“という船の名と、画家アウレリオ・アルテタが残した絵の謎を追い求める旅が、小説を書くための手掛かりを探す旅と重なってゆくくだりは見事であろう。この小説は、語り口が何とも好いのである(もちろん翻訳ですが)。描き方の、優しさ、慈しみ、言葉の響きが描かれている人々の生き方が読む者の心に深く入り込んでくるように感ずる。言葉にまつわる表現が印象に残る作品でした。バスク語が読めればな〜と思いました。
著者・キルメン・ウリベは、本書でスペイン国民小説賞を受賞している。
著者・キルメン・ウリベは、本書でスペイン国民小説賞を受賞している。
2021年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
コロナの中スペインのビルバオに向かった娘、それを聞いた知人、その知人の知人が訳した本がこの本でした。ボケボケな日本人(私)にはかなり読みにくい文章でしたが、大陸間移動の中で一個人が感じたことをこうして読む機会などなかなかありません。地域的に何某かの縁のある方はぜひご一読ください^_^
2016年4月6日に日本でレビュー済み
形式としては小説を書く過程が経糸になったメタフィクションであるが、
バスク地方と家族のhistoria歴史・物語を色とりどりの横糸として編み上げた清澄な物語。
表紙のような、紫と黄みがかったグレーに、白く輝く太陽が見えるよう。
内戦のことも抑えた筆致で描かれていて、かえって痛ましい模様となって織物の中に浮かび上がる。
イデオロギーの違いを超えて、人々が友情を保っていたことにははっとさせられた。
筆者の懐かしい日々の物語を聞きながら、一緒に旅をしている気持ちになった。
どこまでが事実でどこまでが虚構なのかわからないが、筆者が言うように、
「本当であろうが嘘であろうが、一番大事なのは物語そのものなのだ(から)(p.66)」と思う。
素晴らしい。
☆4の理由は、この作家には伸びしろがあると確信しているため。
民族の歴史を自分の物語と結びつけて語っているものには、
アリステア・マクラウド『彼方なる歌に耳を澄ませよ』があるが、
出来事や人々の言葉や歌が、必然性を持って無理なく繋がっていくのは見事で、
その点でウリベより優れている。
彼もきっとバスクのマクラウドになれると個人的には思っている。
バスク地方と家族のhistoria歴史・物語を色とりどりの横糸として編み上げた清澄な物語。
表紙のような、紫と黄みがかったグレーに、白く輝く太陽が見えるよう。
内戦のことも抑えた筆致で描かれていて、かえって痛ましい模様となって織物の中に浮かび上がる。
イデオロギーの違いを超えて、人々が友情を保っていたことにははっとさせられた。
筆者の懐かしい日々の物語を聞きながら、一緒に旅をしている気持ちになった。
どこまでが事実でどこまでが虚構なのかわからないが、筆者が言うように、
「本当であろうが嘘であろうが、一番大事なのは物語そのものなのだ(から)(p.66)」と思う。
素晴らしい。
☆4の理由は、この作家には伸びしろがあると確信しているため。
民族の歴史を自分の物語と結びつけて語っているものには、
アリステア・マクラウド『彼方なる歌に耳を澄ませよ』があるが、
出来事や人々の言葉や歌が、必然性を持って無理なく繋がっていくのは見事で、
その点でウリベより優れている。
彼もきっとバスクのマクラウドになれると個人的には思っている。