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イメージ付きのレビュー
行動科学マネジメントに基づいた55の「教える技術」が紹介された1冊
・本書は、日本の行動科学(分析)マネジメントの第一人者で、日本全国の人材育成、組織活性化に悩む企業のコンサルティングをはじめ、セミナーや社内研修なども行い、ビジネスだけでなく教育、スポーツの現場でも活躍し、これまでに指導してきた企業が600社以上、ビジネスパーソンはのべ10,000人以上(2011年6月時点)に上る著者が、部下の「行動」に焦点を絞り、より確実に、効率よく仕事を教え、頼れる戦略へと育成するための方法を紹介した1冊。・著者はマネジメントに苦労していた時代があり、その中でアメリカで実践されていた行動分析学に基づくマネジメント・メソッドに出会う。・このメソッドの基本をふまえつつ、日本のビジネス習慣に合った要素を加えて構築したのが、著者が提唱する「行動科学マネジメント」である。・この「行動科学マネジメント」を、部下の教育や指導に取り入れるための具体的な方法やヒントを集めたものが、本書である。・本書の「教える」とは、◇学び、手に身に付けてほしいのに、できていない行動〈例：球の体積を求める公式を記憶し、必要に応じて使いこなすこと〉ができるようにするあるいは、◇学び手の間違った行動〈例：玉ねぎを強火で炒めること(玉ねぎが焦げてしまう)〉を、正しい行動〈弱火でじっくり炒めること〉へ変えるのように、「望ましい行動を身につけさせる/望ましい行動を実践させる/間違った行動、正しいことをへ変える」行為だと著者は考えている。※本書では、「教える」前に心得ておいてほしいことが紹介されているが、詳細は本書をお読みください。・社員の数だけ、目標や価値観があるはず。・行動を起こしやすくするためのことを「確率操作」といい、部下の仕事(行動)に対する確率操作を行うには、仕事を通じて、どんなふうに成長したいと考えているのかを把握しておく必要がある。・面談などの機会を持ち、彼らの目標や思いを引き出すことを本書で提案している。・部下に教える(指導する)際、必要になるのは、「教える内容の整理」である。・まず、最初に求められるのは、教える内容を「知識」と「技術」に振り分けることである。・教える内容を「知識」と「技術」に分けることで、指導手順の決定や、その人にはどこからどこまで教える必要があるか？の見極めが、すっきりと体系的にできるようになる。・また、その指導があまりうまくいかなかったときにも、あらかじめ教える内容が「知識」と「技術」を分けられていると、技術が未熟なのか？知識が不足しているのか？とチェックしていくことで、原因が見つけやすく、原因が見つかればそこを補強することで、狙い通りの成果や成長が見込めるようになる。※本書では、「知識」と「技術」の分け方を「初心者にボーリングを教える場合なら」という例えで解説しているが、詳細は本書をお読みください。・本書では、「「教える」前に心得ておいて欲しいこと」「上司がやるべきことは」「部下のためにできることは」「どう伝えるか」「どのくらい教えればいいか」など合計10章で構成されており、「最初から仕事の話をしてはいけない」「部下の悩みを聞き出すためには」「教えること・指示することは一度に3つまで」「100点をとる成功体験で成長をサポートする」「学習効果を高める9つのはたらきかけ」など、合計55の「教える技術」が紹介された内容となっている。
