女性の積極性を評価しつつ、男性への応援賛歌みたいな言葉が
随所にちりばめられており、そこが著者の著わしたい本音かも
知れない。
250頁程の厚めの新書だが、内容は前半(第二部序章まで)が
現在におけるジェンダー論に対し、著者がエッセイ風にまとめた所。
とりたてて新鮮さはないが、男女雇用機会均等法以降の
女性の社会での飛躍は、ここへ来て一転、専業主婦願望ともとれる
アンケート結果が示され、今後、より成熟した社会の幕開けが
予感されている。
しかし、後半との兼ね合いもあり、女性の元気さを描く必要がある。
そこで、第二部序章で、女性の性の本音(古い調査ではあるが)、
連れ込みホテルの言葉の変遷が語られ、女性優位にラブホ産業が
変貌を遂げるいきさつが後半部分で解説される。
まずは、ラブホの法規制により、4号営業ホテルの誕生、そして
ラブホ産業が変革されざるを得なかった裏事情が解説される。
この部分は案外と重要で、ラブホ変革の本質的なところである。
その後、ラブホ経営の大義と細部が経営者ないし管理者という人物
らのインタビューから浮かび上がる。取材はいかにも大変であった
ようであるが、結論は単純で、おもてなしの流儀と、細部への配慮に
他ならない。
ラブホゆえの特殊解なるものを期待すると大ハズレである。
結局ここでも、女性視線に立ったおもてなし、女性客をいかに
掴むかによって、業界の勝ち負けが決するといえる。それ故、
最終的に当初の女性優位の社会、性へと必然的に結びつけられる。
惰長な感を拭えないが、時間に余裕があれば少し寄り道をする
感覚で読んでみてもいいのでは。

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オンナが「連れ込む」時代: ラブホテルから見えてくる女の本音 (竹書房新書 16) 単行本 – 2013/8/1
小菅 宏
(著)
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社竹書房
- 発売日2013/8/1
- ISBN-104812496470
- ISBN-13978-4812496473
登録情報
- 出版社 : 竹書房 (2013/8/1)
- 発売日 : 2013/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 253ページ
- ISBN-10 : 4812496470
- ISBN-13 : 978-4812496473
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,582,552位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2013年8月21日に日本でレビュー済み
オンナが「連れ込む」時代―ラブホテルから見えてくる女の本音 (竹書房新書)
エロティクックな要素がある本かと思ったが、経営目線が強い気がしました
さらに男性目線すぎたのが痛恨だけど。
ラブホテル・ビジネスホテル・旅館経営の方におススメ。
分析やアプローチが多分にあって読みがいがあります。
エロティクックな要素がある本かと思ったが、経営目線が強い気がしました
さらに男性目線すぎたのが痛恨だけど。
ラブホテル・ビジネスホテル・旅館経営の方におススメ。
分析やアプローチが多分にあって読みがいがあります。
2013年10月14日に日本でレビュー済み
これもタイトル倒れの作品のようです。前作の
客室係は見た! シティホテルの事件簿 (宝島SUGOI文庫)
ではまだそれなりに話は楽しめましたけど、本作品は、どうも焦点が絞りこまれておらず、消化不良のまま出版されたようです。
ガイドブック、世代論や経営論、ラブホテル・ビジネスの経済学、挙句の果てにはラブホテルを取り囲む規制環境まで論じられているのですが、どうも全体としてのおさまりが悪く、論理の発展も整理されておらず、著者の決めつけ(「オンナが「連れ込む」時代)がキャッチフレーズとして、分析を越えて、独り歩きしており、読みにくい出来上がりになっております。キャッチコピーの創出や著者の得意とするところなのでしょうが、どの視点からのアプローチも、深みが欠けているようです。特に業界の規制環境の変貌は最後までよくわかりませんでした。これじゃ、女性に受けない旧型の連れ込みホテル以下ですよ。
ガイドブック、世代論や経営論、ラブホテル・ビジネスの経済学、挙句の果てにはラブホテルを取り囲む規制環境まで論じられているのですが、どうも全体としてのおさまりが悪く、論理の発展も整理されておらず、著者の決めつけ(「オンナが「連れ込む」時代)がキャッチフレーズとして、分析を越えて、独り歩きしており、読みにくい出来上がりになっております。キャッチコピーの創出や著者の得意とするところなのでしょうが、どの視点からのアプローチも、深みが欠けているようです。特に業界の規制環境の変貌は最後までよくわかりませんでした。これじゃ、女性に受けない旧型の連れ込みホテル以下ですよ。