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サブプライムの実相: 詐欺と略奪のメカニズム 単行本 – 2007/12/1
大澤 和人
(著)
- 本の長さ314ページ
- 言語日本語
- 出版社商事法務
- 発売日2007/12/1
- ISBN-10478571493X
- ISBN-13978-4785714932
登録情報
- 出版社 : 商事法務 (2007/12/1)
- 発売日 : 2007/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 314ページ
- ISBN-10 : 478571493X
- ISBN-13 : 978-4785714932
- Amazon 売れ筋ランキング: - 775,542位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,554位一般・投資読み物 (本)
- - 66,586位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年1月8日に日本でレビュー済み
2001年以降の数年、米議会公聴会でサブプライムが語られるとき、いつも2000年のHUD/財務省レポートの数値が引かれたり、消費者団体の調査報告が使われた。本書は序章で、それらと同じ一般的な説明方法をとっており、スタンダードな出始め。住宅詐欺貸付禁止法HOEPAをFRBがReg. Zとして、TILAの一部に修正書き直す規制の背景も、この手の論考として最低限必要な説明を満たした程度のふつうのできばえか。だたReg. Zについて、著者は、FRBが、定義権限により法の適用の対象範囲をhome equityからモーゲージ全体に広げたとあっさり説明されるが、専門の論考としては、正確には誤解を招く。私見ながら、home equityというと、当時の商慣行上、すでに借換ローンやsecond lienだけでなく、first mortgageも含まれており、場合により住宅購入ローンも対象になっていた。だからモーゲージ定義を拡張するには及ばなかったと考える。94年HOEPAは、金融機関のモーゲージ貸付営業の施行細則のコンプライアンスとして2002年FRBにより書き直されたとあるが、その間の間、金融機関は、何にしたがって業務したのか。従うべき規制が課されていなかったのか。多くの州法が2002-03年前後になるが、その背景や理由は説明が抜けている。98年North Carolina州では独自の規制強化によってモーゲージ業者の営業行為規制が厳しくした。その後2003年までに30もの州が倣ったとあるが、すでに連邦法HOEPAが効力を生じているのに、規制強化して矛盾する州法を定めてなぜ優先できるかというexemptionについて論及がぬけている。2重の民主主義制度の課題として、一般にどんな論考もセクションを割くべき重要争点であるが、本書はあえて言及がないところから、その判例法理のカバーが弱いのだろう。
2008年2月15日に日本でレビュー済み
筆者からサブプライムが米国で政治問題にまで発展するとの話を伺ったのは1年以上前のことである。恐ろしい達観である。しかも筆者は金融界において実務面から20年間に渡って先端を走ってきている。
ムーディーズでの日本の銀行が格下げ、証券会社での証券化アレンジ等、筆者抜きでは日本の金融は語れない。サブプライムの見識は筆者の知識の一端でしかない。実務に加えて、内外の法律知識、しかも最新の会計関連分野であるSOX法までも3年前に現在の姿を予見していた。
サブプライムの次に来るもの。それは筆者の見識を通じて読者が予見し、広く金融経済の発展に尽くさねばならない。
本書を読みこなし、筆者と知的に対話する読者が次代の金融を担うのである。
ムーディーズでの日本の銀行が格下げ、証券会社での証券化アレンジ等、筆者抜きでは日本の金融は語れない。サブプライムの見識は筆者の知識の一端でしかない。実務に加えて、内外の法律知識、しかも最新の会計関連分野であるSOX法までも3年前に現在の姿を予見していた。
サブプライムの次に来るもの。それは筆者の見識を通じて読者が予見し、広く金融経済の発展に尽くさねばならない。
本書を読みこなし、筆者と知的に対話する読者が次代の金融を担うのである。
2008年1月1日に日本でレビュー済み
サブプライム問題についてがちんこ勝負で挑んだ難易度の高い本。「本書は、こうしたサブプライムの問題の原因がどこにあったかを探求することを目的とする。」とシンプルだが、サブプライム・モーゲージは収奪的不正貸付であるとして、制度的な温床があったことを説明する第1章からはじまり、サービシングの実態、銀行の無責任な実態、証券会社の共同責任、再証券化されたCDOがもたらす問題、SIVの危機と銀行のオフバランス市場型経営モデルの信用喪失と、サブプライム問題のすべてが解説されている。(専門略語を理解するだけでも大変だ。)
筆者は格付けの実態を、「所得証明もなく、支払能力も審査されていないローンを担保にして、過去のパフォーマンス実績とストレス・テストだけで、経済的実質はAAAだというラベル」を貼っているという。CDO格付けについては、(適正に貸されたかどうかの)確認作業なしに2次証券化を行い、トランチ分けされた各証券にどの程度貸倒が起こりえるかを、過去のデータに基づき、さまざまな想定をおいて算出するゲームだという。サブプライム・モーゲージ証券をリパッケージしてCDOをつくると、例えばAA以上が80%から96%になるマジックが語られている。
2007年6月のベア・スターンズのファンドの破綻の過程では、「40億ドルの差押担保資産の見切り処分を前にして、買い手がつかないまま、気配を消して、7月半ばファンドは無価値と評価された」。担保となるサブプライムRMBSには、市場流動性が存在しなかったのである。
SIVが銀行の連結対象から免れている実態、CPが開示規制の対象にならず、ABCPは担保の中身がわからず格付けしだいになる実態も理解できた。
筆者は格付けの実態を、「所得証明もなく、支払能力も審査されていないローンを担保にして、過去のパフォーマンス実績とストレス・テストだけで、経済的実質はAAAだというラベル」を貼っているという。CDO格付けについては、(適正に貸されたかどうかの)確認作業なしに2次証券化を行い、トランチ分けされた各証券にどの程度貸倒が起こりえるかを、過去のデータに基づき、さまざまな想定をおいて算出するゲームだという。サブプライム・モーゲージ証券をリパッケージしてCDOをつくると、例えばAA以上が80%から96%になるマジックが語られている。
2007年6月のベア・スターンズのファンドの破綻の過程では、「40億ドルの差押担保資産の見切り処分を前にして、買い手がつかないまま、気配を消して、7月半ばファンドは無価値と評価された」。担保となるサブプライムRMBSには、市場流動性が存在しなかったのである。
SIVが銀行の連結対象から免れている実態、CPが開示規制の対象にならず、ABCPは担保の中身がわからず格付けしだいになる実態も理解できた。
2008年2月3日に日本でレビュー済み
誤字が多いです。「てにをは」もおかしなところが多い。出版する前に確認すべきだと思います。内容はしっかりしたものなので少々残念です。
2008年1月8日に日本でレビュー済み
読みづらい米国の判例をまああきれる程よく読んだものだ。原文を大量に読んでいなければこれだけの内容のものは決して書けないだろう。現在日本で入手できるサブプライムローンの日本語情報は2次、3次情報に基づいているからなのか、非常に大雑把で物足りなさを感じがしていたが、これは内容的に満足できるし、信頼のおけるものである。レファレンスが多く取り上げてあるので、真実を探求したいと思う人には最適の本である。