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半分のぼった黄色い太陽 ハードカバー – 2010/8/25
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
(著),
くぼた のぞみ
(翻訳)
犠牲者100万人以上といわれるナイジェリアのビアフラ戦争。この深刻で悲惨なテーマを、心ゆさぶられる哀しくも美しいラブストーリーを軸に描き、最年少でオレンジ賞を受賞した傑作。映画化。
- 本の長さ506ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2010/8/25
- 寸法19.3 x 12.95 x 3.3 cm
- ISBN-104309205518
- ISBN-13978-4309205519
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商品の説明
著者について
1977年ナイジェリア生まれ。ナイジェリア大学で学んだ後渡米、アメリカの大学で学ぶ。2003年短篇でO・ヘンリー賞他、05年初長編『パープル・ハイビスカス』でコモンウェルス賞、本作で07年オレンジ賞を最年少で受賞
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2010/8/25)
- 発売日 : 2010/8/25
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 506ページ
- ISBN-10 : 4309205518
- ISBN-13 : 978-4309205519
- 寸法 : 19.3 x 12.95 x 3.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 230,410位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ふう
物語の舞台はビアフラ共和国、1967-1970の3年間だけ存在した国です。その3年間はちょうどわたしの高校時代と重なり、ビアフラの子どもたちのやせ細った足と膨らんだお腹の写真を見て衝撃を受けたことを思い出しました。数百万人が餓死したとも伝えられ、悲劇のイメージだけが残っていましたが、当然そこには人々の暮らしがあり、家族や恋人への愛情、友情があり、民族の伝統や誇り、そして葛藤もあります。日常のすぐ隣にあったクーデターや戦争。賢明さと醜さ。それらがていねいに描かれた重厚な作品でした。タイトルの昇りきらなかった太陽がこの国と重なります。
物語の舞台はビアフラ共和国、1967-1970の3年間だけ存在した国です。その3年間はちょうどわたしの高校時代と重なり、ビアフラの子どもたちのやせ細った足と膨らんだお腹の写真を見て衝撃を受けたことを思い出しました。数百万人が餓死したとも伝えられ、悲劇のイメージだけが残っていましたが、当然そこには人々の暮らしがあり、家族や恋人への愛情、友情があり、民族の伝統や誇り、そして葛藤もあります。日常のすぐ隣にあったクーデターや戦争。賢明さと醜さ。それらがていねいに描かれた重厚な作品でした。タイトルの昇りきらなかった太陽がこの国と重なります。
2010年11月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
国家とはなにか。民族とはなにか。アディチエの筆による本作によって、かつてのナイジェリア・ビアフラ戦争を強く想い描くことができる。地球上に散発する民族紛争のみならず、ひととひとの間にある紛争に分け入り、対峙し、折り合いを持つということ。ものの見方に様々な角度が重く現存するということを、また新たに想い至る。
2023年8月12日に日本でレビュー済み
敵が迫ってくるとわかっているのに家を離れられない母と逃げる主人公たち、老いと若さのようなものがつらかった。他にもたくさん心に残る場面があった。
2019年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アフリカに対するイメージが覆されました。
そこに住む人たちの会話、恋愛、政治的関心などが生き生きと書かれていて、ストーリーに引き込まれました。
そこに住む人たちの会話、恋愛、政治的関心などが生き生きと書かれていて、ストーリーに引き込まれました。
2010年11月5日に日本でレビュー済み
1960年代のナイジェリア。そこに暮らすエリート数学教師のオボニデ、その妻オランナ、その双子の姉妹カイネネ、カイネネの白人の恋人で作家志望のリチャード、そしてオボニデのもとへやってきた奉公少年ウグウ。彼ら5人は内戦の中で生まれたビアフラ共和国の“半分のぼった黄色い太陽”の国旗のもと、時代に翻弄されていく。
朝日、読売、毎日、産経の各紙書評欄で取り上げられるほど話題となった、ナイジェリア出身の女性作家が書いた小説です。
上下二段組みの上に500ページになんなんとする大部の著ですが全く臆することなく読むことができます。
内戦はオボニデら主人公たちの玄関先に突然やってくるわけではありません。
それはまずラジオの電波に乗ってやってくるのですが、つまりそれほど自分たちの生活とは縁遠いところで発生した事件としてまず伝わってくる程度です。内戦の危機感はまだ他人事のように切迫感はありません。
むしろオボニデとオランナ、カイネネとリチャードという二組の男女の、まさに男と女の事件のほうが彼らにとっては日々の火急の用事なのです。戦争に比べれば些細に見えるこの事件は、当事者たちにとっては身を引きちぎられる痛みなのです。
しかし内戦は容赦なくひたひたとゆっくり、確実に彼らの生活に忍び寄ってきて、やがて彼らの男と女の事件を蹴散らす勢いを帯びてきます。
「ウグウは頭痛がした。なにもかも、すごいスピードで動いていた。彼は自分の人生を生きていなかった。人生が彼をのっとっていた。」(416頁)
戦争の初期に人々が自国の勝利を薄弱な根拠に基づいて無邪気に確信していながら、気がついたときには踏ん張りどころを優に過ぎてしまって後戻りのきかない状態へと突っ走っている。戦争がその初期に見せるそんな巧妙さ、そして後期に人々を翻弄する制御不能さ加減をこの小説はじっくり時間をかけて巧みに描いていくのです。
自分たちが始めたわけでもない戦争が、自分たちを当事者として断罪し切り裂いていく。その理不尽さを静かに訴える、大変優れた小説です。
朝日、読売、毎日、産経の各紙書評欄で取り上げられるほど話題となった、ナイジェリア出身の女性作家が書いた小説です。
上下二段組みの上に500ページになんなんとする大部の著ですが全く臆することなく読むことができます。
内戦はオボニデら主人公たちの玄関先に突然やってくるわけではありません。
それはまずラジオの電波に乗ってやってくるのですが、つまりそれほど自分たちの生活とは縁遠いところで発生した事件としてまず伝わってくる程度です。内戦の危機感はまだ他人事のように切迫感はありません。
むしろオボニデとオランナ、カイネネとリチャードという二組の男女の、まさに男と女の事件のほうが彼らにとっては日々の火急の用事なのです。戦争に比べれば些細に見えるこの事件は、当事者たちにとっては身を引きちぎられる痛みなのです。
しかし内戦は容赦なくひたひたとゆっくり、確実に彼らの生活に忍び寄ってきて、やがて彼らの男と女の事件を蹴散らす勢いを帯びてきます。
「ウグウは頭痛がした。なにもかも、すごいスピードで動いていた。彼は自分の人生を生きていなかった。人生が彼をのっとっていた。」(416頁)
戦争の初期に人々が自国の勝利を薄弱な根拠に基づいて無邪気に確信していながら、気がついたときには踏ん張りどころを優に過ぎてしまって後戻りのきかない状態へと突っ走っている。戦争がその初期に見せるそんな巧妙さ、そして後期に人々を翻弄する制御不能さ加減をこの小説はじっくり時間をかけて巧みに描いていくのです。
自分たちが始めたわけでもない戦争が、自分たちを当事者として断罪し切り裂いていく。その理不尽さを静かに訴える、大変優れた小説です。