26才という年齢制限という想像を超えるプレッシャーがかかる中、勝負に挑む怖さをリアルに感じた。
今まで多くの人がそこで挫折してきたんんたろう。読んでいて苦しくなった。
だからその分、瀬川さんがプロになるまでの物語にどんどん引き込まれてすぐに読み終えてしまった。
途中で、一つのことに集中というかそれしかやらないぐらい自分の全てを賭けてきて夢破れ、
自分には何も残っていないと瀬川さんは言うが、そこまでやり切れること自体が珍しいことだと思う。
大抵の人はやりたいと思っていることがあっても食べていけるか・結婚できるか・うまくいかなかったらどうしようかなどの
不安を感じ途中であきらめる、私もそうだった。だからこの経験は瀬川さんにとって大きな財産になったのでは?思った。
そして何よりこの物語でポイントは、自分以外の人のことを最優先に考える瀬川さんの想い。
瀬川さん自身がプロ編入試験を受けることができなくても、同じく年齢制限でダメだった人達にプロに挑戦できる道を
なんとかつくりたいという想い・誠実な人柄がたくさんの人達を惹きつけ応援してもらい、
そして戦後初のプロ編入試験を突破しプロ棋士になれた。やはり自分のことより、相手のことを心底から思える人は
たくさんの人の心に深く深く入っていき、その人達を揺り動かしたんだと思う。そういう人を『大きい人(器)』と呼ぶ。
そんな『大きい人』だから素晴らしい人格の人達が引き寄せられる。私が目指していたところでもある、思い出せてくれてありがとう。
瀬川さんのように私がとても大変な状況でも、そんなときにこそ相手・他人を思いやれるかで、『大きい人』になれるかどうか真価が問われる。
私は瀬川さんのような『大きい人』になります!

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泣き虫しょったんの奇跡 サラリーマンから将棋のプロへ 単行本 – 2006/4/21
瀬川 晶司
(著)
プロ棋士の夢かなえた瀬川晶司、初の自叙伝あきらめなければ、夢はかなう。絶望からはい上がった35歳の男と、彼を支えたウソみたいにいい人たちが、将棋の世界に起こした奇跡!
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2006/4/21
- ISBN-104062133296
- ISBN-13978-4062133296
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商品の説明
出版社からのコメント
無芸な言い方ですが、とにかく一度手にとって読んでみて下さい。2時間で読めて、4回泣いた——読者の方々から寄せられる数字の平均値です。将棋の知識…まったく必要ありません。
元気になりたい人、勇気がほしい人、夢が見えなくなった人、何かに挑戦したい人、人の気持ちが信じられなくなった人、爽やかな気持ちになりたい人、子どもがいる人、これから大人になる人……
どうかこの本と2時間つきあってみて下さい。「読んでよかった」と絶対に思っていただける自信があります!
元気になりたい人、勇気がほしい人、夢が見えなくなった人、何かに挑戦したい人、人の気持ちが信じられなくなった人、爽やかな気持ちになりたい人、子どもがいる人、これから大人になる人……
どうかこの本と2時間つきあってみて下さい。「読んでよかった」と絶対に思っていただける自信があります!
抜粋
僕は、僕を見ていた。
その僕は人混みのなかを、涙を流しながら歩いていた。
彼は絶望の淵にあった。
その胸は、後悔で張り裂けそうになっていた。
そして彼はいま、死ぬことを考えていた。
僕は懸命に、彼に叫んだ。
死ぬな。あきらめるな。
あきらめさえしなければ、君はやり直せる。
かっこわるくても、未練がましくても、
あきらめさえしなければ、
君は、僕になれる。
その僕は人混みのなかを、涙を流しながら歩いていた。
彼は絶望の淵にあった。
その胸は、後悔で張り裂けそうになっていた。
そして彼はいま、死ぬことを考えていた。
僕は懸命に、彼に叫んだ。
死ぬな。あきらめるな。
あきらめさえしなければ、君はやり直せる。
かっこわるくても、未練がましくても、
あきらめさえしなければ、
君は、僕になれる。
著者について
せがわ・しょうじ
昭和45年横浜市生まれ。小学校5年生のときに将棋に夢中になり、六年生でプロを志す。中学3年生のとき、中学生選抜選手権大会で優勝、その年、プロ将士養成機関の奨励会に入会する。
22歳でプロ将士の一歩手前の三段に昇るが、その後、低迷して26歳のとき年齢制限の規定により奨励会退会。
一度は将棋と縁を切ったが、神奈川大学法学部在学中にアマチュアとして指す楽しさにめざめて将棋を再開すると、平成11年のアマ名人戦優勝をはじめ、アマチュア強豪として大活躍する。
やがて就職してサラリーマンとなるが、プロとの公式戦で7割以上という驚異的な勝率をあげると、平成17年、日本将棋連盟にプロ入りを希望する嘆願書を提出、周囲の協力もあって戦後初めてのプロ編入試験将棋を実現させ、平成17年11月6日、この試験将棋に合格して念願のプロ将士となる。
昭和45年横浜市生まれ。小学校5年生のときに将棋に夢中になり、六年生でプロを志す。中学3年生のとき、中学生選抜選手権大会で優勝、その年、プロ将士養成機関の奨励会に入会する。
22歳でプロ将士の一歩手前の三段に昇るが、その後、低迷して26歳のとき年齢制限の規定により奨励会退会。
一度は将棋と縁を切ったが、神奈川大学法学部在学中にアマチュアとして指す楽しさにめざめて将棋を再開すると、平成11年のアマ名人戦優勝をはじめ、アマチュア強豪として大活躍する。
やがて就職してサラリーマンとなるが、プロとの公式戦で7割以上という驚異的な勝率をあげると、平成17年、日本将棋連盟にプロ入りを希望する嘆願書を提出、周囲の協力もあって戦後初めてのプロ編入試験将棋を実現させ、平成17年11月6日、この試験将棋に合格して念願のプロ将士となる。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2006/4/21)
- 発売日 : 2006/4/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 294ページ
- ISBN-10 : 4062133296
- ISBN-13 : 978-4062133296
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,002,998位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,469位将棋 (本)
- - 86,134位エンターテイメント (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年7月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
amazonに薦められて購入しました。皆さんのレビュー通り2時間で読めました〜
3章の奨励会のところは壮絶で「これを小学生に読ませるのか?」ってちょっと怒りが。凄い世界なのですね、将棋って。
相手に勝たないと存在を証明できない世界って。
「プロとは」って記述もある。うちの選手達に読ませたい。サポの期待、プレッシャーに負けない気持ちの持ちようとか。
再挑戦を始めたことで色々扉が開いて〜って。でもそれは踏み出す勇気があったから。
諦めなければ、夢はかなう。と帯にある。本来は年齢関係なく、そうなのだろう。
でも小学中学生と言うか、高校生に読んでほしいかなって思います。
完全版との違いはどうなのか興味はあるけれど、この本はこの本でオススメです。
3章の奨励会のところは壮絶で「これを小学生に読ませるのか?」ってちょっと怒りが。凄い世界なのですね、将棋って。
相手に勝たないと存在を証明できない世界って。
「プロとは」って記述もある。うちの選手達に読ませたい。サポの期待、プレッシャーに負けない気持ちの持ちようとか。
再挑戦を始めたことで色々扉が開いて〜って。でもそれは踏み出す勇気があったから。
諦めなければ、夢はかなう。と帯にある。本来は年齢関係なく、そうなのだろう。
でも小学中学生と言うか、高校生に読んでほしいかなって思います。
完全版との違いはどうなのか興味はあるけれど、この本はこの本でオススメです。
2016年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
将棋界の構造改革がなされてない状況からすると、特別に優遇されたきれいごとと感じますね。最近とある本を読んで、毎年プロになれるのは2名程度で150人くらいいるプロ棋士の1/3くらいはプロになる一歩手前の3段リーグの人たちより弱いかもしれないと知り、きれいごとですまない棋界の既得権益のゆがみを知ったうえで、この本を再評価するとなんだかなあという感じです。一応編入試験はこの方の編入をきっかけとしてできたようですが、受験資格に棋士の推薦が必要では元奨励会の人など棋士の方に伝手が無い方には不公平なものと言わざるを得ませんね。そもそも元奨励会との方とかアマチュアの大会でトップの方以外で編入試験を受けれるような超天才など現れる確率は極めて低いのですから、この推薦という条件は外してもよいのではないでしょううか。実力の世界に少し社会性や性格に難があるといって頭から外すような規定をわざわざ入れるのはどうかと思いますね。誰にでもチャンスを与えればいいのではないでしょうか。
2006年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
奨励会を退会してプロになれなかった人が奨励会でのことを書く事はまずないだろう。負け犬の遠吠えに似て、潔くないとか女々しいとか言われるのがオチだし、古傷が痛むようなことはしたくないからだ。負けたけど、またプロになれた著者だからこそ、書けたのだと思う。その意味で、すごく貴重な記録だと思う。僕にも、似た経験があるから、すごくよく分かるのだ。特に、奨励会を退会する人は、自分でどんなに悩んでても、奨励会の中の親しい人には相談しないで、黙って出なくなり、周りはその人が居なくなったことでああ辞めたのかなと思う、というのは、すごくよく分かる。僕も、20年前に司法試験浪人を辞めたとき、すごく似た経験がある。
2007年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
将棋をあまり知らない人へもぜひお薦め。
瀬川さんが、自身の体験を通して読者に伝えようとしていることは、将棋の世界に限らず多くの人にもあてはまる、夢をかなえるためにはなくてはならない共通しているものだと思います。
奇跡的にプロ棋士になれたのも、彼自身の才能と努力のみならず、彼を支えた多くの人々であったことがよくわかります。熱烈な支援者が多いというのもそんなお人柄であるが故、それもある意味では才能かもしれませんが。
個人的には、兄と慕う先輩棋士と詰将棋をする話がとても印象的です。思い起こせば自分自身もこれに似た形で先輩からそれとなく激励されたり、後輩になんとかやる気を引き起こそうとしたり・・・これってサラリーマンの世界でもよくあることだと思います。でも、極限まで「がんばる」ことって、何も勝負の世界だけではないですよね。とても勇気づけられました。
瀬川さんが、自身の体験を通して読者に伝えようとしていることは、将棋の世界に限らず多くの人にもあてはまる、夢をかなえるためにはなくてはならない共通しているものだと思います。
奇跡的にプロ棋士になれたのも、彼自身の才能と努力のみならず、彼を支えた多くの人々であったことがよくわかります。熱烈な支援者が多いというのもそんなお人柄であるが故、それもある意味では才能かもしれませんが。
個人的には、兄と慕う先輩棋士と詰将棋をする話がとても印象的です。思い起こせば自分自身もこれに似た形で先輩からそれとなく激励されたり、後輩になんとかやる気を引き起こそうとしたり・・・これってサラリーマンの世界でもよくあることだと思います。でも、極限まで「がんばる」ことって、何も勝負の世界だけではないですよね。とても勇気づけられました。
2018年9月7日に日本でレビュー済み
御本人の努力と周囲の支えにより、
旧弊な因習を打破して正当に実力が評価された殿方の物語。
これが実話ってところが、
厭世な筆者をして素直に人間もそう悪いもんでもない、
と思わせてくれます。
旧弊な因習を打破して正当に実力が評価された殿方の物語。
これが実話ってところが、
厭世な筆者をして素直に人間もそう悪いもんでもない、
と思わせてくれます。
2006年9月28日に日本でレビュー済み
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著者はちょうど私と同世代です。育ってきた時代背景は正に同じ。ですがしてきたことは全く違う。私が普通に(何が普通か分かりませんが)学校に行って、会社に入って、サラリーマンしている間にこんなドラマがすぐ近くで起きていたとは。家の前に将棋のライバルが存在し、才能を引き出してくれる先生と出会い、好きなことをしろという親がいる。そしていろいろな出会いと別れ・・・まさにドラマです。
しかし奨励会とは恐ろしいところだと再度感じました。『将棋の子』を読んだときに感じたあの感覚。それは私が浪人時代に確固たる未来を想像できずに感じていた漠然とした不安。そんな感覚を呼び起こされます。無事プロになって良かった。でも、プロになれなかった無数の人も存在しいろいろな葛藤を抱えている、そんな怖さが併在する世界が奨励会です。
しかし奨励会とは恐ろしいところだと再度感じました。『将棋の子』を読んだときに感じたあの感覚。それは私が浪人時代に確固たる未来を想像できずに感じていた漠然とした不安。そんな感覚を呼び起こされます。無事プロになって良かった。でも、プロになれなかった無数の人も存在しいろいろな葛藤を抱えている、そんな怖さが併在する世界が奨励会です。
2006年6月27日に日本でレビュー済み
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瀬川さんのプロ入りに関する本は、一通り読んできましたが、瀬川さんの視線で書かれた本はだけです。そのとき、そのときの心情や行動が赤裸々に語られています。瀬川さんがどういう心境でプロを目指し、挫折し、そして再挑戦し、どんな葛藤があったのか、、、感情移入して、惹きこまれるように読んでしまいました。将棋を知らない人でも、読める本だと思います。お勧めです!