フランス映画界の名匠ルネ・クレマン監督による、もはや単なる反戦映画の域を超えた名作中の名作。第2次世界大戦中の1940年6月、南フランスの田舎でドイツ軍戦闘機によって両親を殺された幼女ポーレット(ブリジット・フォセー)は、農家の少年ミシェル(ジョルジュ・ブージュリー)と出会い、彼の家で暮らすことに。やがてふたりは死んだ犬の墓を作ったことがきっかけで、小さな虫や動物の死骸を埋め、十字架を立てるというお墓遊びをはじめていくが…。 ナルシソ・イエペソのギターが奏でるギターの音色とメロディに彩られながら、戦争によって運命を狂わされた幼い者たちの悲劇を浮き彫りにしていく。ラスト・シーンはもはや言葉にならないほどに哀しく、観る者に涙と感動を与える名シーン。なお愛らしきヒロイン、ブリジット・フォセーは本作の製作から半世紀を超えた今も、ヨーロッパを基軸に名優として活躍中である。(的田也寸志)
監督: ルネ・クレマン 脚本: フランソワ・ボワイエ 出演: ブリジット・フォッセー/ジョルジュ・プージュリー/リュシアン・ユベール/シュザンヌ・クールタル -- 内容(「CDジャーナル」データベースより)