これは読むべき本!
子どものメンタルに携わる人、学校の先生、幼稚園保育園の先生、役所の子ども関連のかたおすすめです。
じつはアメリカのわかものしえんのNPO の友人のおすすめでした。

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子どもの共感力を育てる 単行本 – 2012/8/29
子どもを「加害者」にも「被害者」にもしないために――
アメリカの著名な児童精神科医が、他人の感情や心理をわがことのように感じ理解する「共感」こそが、人が人として社会の中で生きていく鍵だとして、その育て方や欠落した場合の弊害を、豊富な事例をあげながら、子どもの脳の発達のプロセスとともに描くノンフィクション。
孤立した子育て、虐待・ネグレクトなど幼少期のトラウマ、母親のうつ病、集団の同調圧力などが「共感力」の発達に与える悪影響とともに、自閉症・アスペルガー症候群、ミラーニューロン、レジリエンス(逆境から立ち直る力)など、「共感」をめぐる最近の研究成果を紹介し、心身の健康には人に共感を寄せる能力や他者とのふれあいが不可欠であると説く。また、世界各地の2,800校以上で採用され、いじめの解消にも効果をあげているという「ルーツ・オブ・エンパシー(共感の起源)」などのプログラムを紹介し、子どもたちが健全な共感力を身につけるための方法を提言する。人とつながり、分かち合う社会のための処方箋。
アメリカの著名な児童精神科医が、他人の感情や心理をわがことのように感じ理解する「共感」こそが、人が人として社会の中で生きていく鍵だとして、その育て方や欠落した場合の弊害を、豊富な事例をあげながら、子どもの脳の発達のプロセスとともに描くノンフィクション。
孤立した子育て、虐待・ネグレクトなど幼少期のトラウマ、母親のうつ病、集団の同調圧力などが「共感力」の発達に与える悪影響とともに、自閉症・アスペルガー症候群、ミラーニューロン、レジリエンス(逆境から立ち直る力)など、「共感」をめぐる最近の研究成果を紹介し、心身の健康には人に共感を寄せる能力や他者とのふれあいが不可欠であると説く。また、世界各地の2,800校以上で採用され、いじめの解消にも効果をあげているという「ルーツ・オブ・エンパシー(共感の起源)」などのプログラムを紹介し、子どもたちが健全な共感力を身につけるための方法を提言する。人とつながり、分かち合う社会のための処方箋。
- 本の長さ389ページ
- 言語日本語
- 出版社紀伊國屋書店
- 発売日2012/8/29
- 寸法13 x 2.5 x 18.8 cm
- ISBN-104314010967
- ISBN-13978-4314010962
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商品の説明
著者について
ブルース・D.ペリー:NPOチャイルド・トラウマ・アカデミー上席研究員、FBIのコンサルタント。子どもの発達とトラウマの分野での世界的権威の一人。コロンバイン高校銃乱射事件、9.11など、多くの有名な事件でトラウマを負った子どもの治療を手がけた。
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (2012/8/29)
- 発売日 : 2012/8/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 389ページ
- ISBN-10 : 4314010967
- ISBN-13 : 978-4314010962
- 寸法 : 13 x 2.5 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 735,905位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 594位こどもの医学
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少し難しい感じもしましたが、アタッチメントのことや乳幼児期の大切さを実感しました。
2015年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
申し分がないほどのわかりやすい説明方と実例を引用してたくさんの情報知識を教えてもらいました。
2013年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
講演会で知り、即購入しました。
今からの子育て世代、子育て中、子育てが終わり、孫の子守をするかもしれない世代など
全ての世代で考えさせられる教育だと思います。
子を持つ親として、今まで子供への教育が不安にもなりました。
親だからそこ、“人間”育てなければいけない責任感が必要だと感じました。
今からの子育て世代、子育て中、子育てが終わり、孫の子守をするかもしれない世代など
全ての世代で考えさせられる教育だと思います。
子を持つ親として、今まで子供への教育が不安にもなりました。
親だからそこ、“人間”育てなければいけない責任感が必要だと感じました。
2012年11月27日に日本でレビュー済み
優しい子育てと厳しい子育て――これは人類史上、時代とか人種、民族、地域等によりかなり異なる様相で行われてきた。現代でも、価値観や世界観の絡む鋭い対立がこの二極を巡って浮上したりもする。
多分、米国では自立した市民の育成に向け子どもを甘やかさない(つまりは厳しい)子育てが信奉されてきたはずだ。本書の著者らはその米国で活躍する児童精神科医とサイエンス・ライターだが、筋金入りの“優しい子育て”派である。「赤ん坊が泣いたときにすぐに飛んでいくと「甘やかす」ことになると信じている親が今でもたくさんいる。〜しかしじつはこの逆こそが真なのである。〜泣いている赤ん坊をかまってやるのはつねに正しい」(p.334)。著者らのこんな想いが、米国の現状から生まれた。本書には、母親との優しい触れ合いが様々な理由で果たせなかった子どもたちの、身につまされる困難な状況が克明に描かれている。
さらに本書の大きな特徴は、これら子どもたちの心の有り様(健全さからの逸脱)を、最新の科学研究を参照しつつ生物学的な視点(脳内の神経伝達物質、等)から説こうとしていることだ。ネズミの脳研究から人間の心を直接類推出来るはずがない、というのはつい最近までの常識だろうが、驚くことに最新の研究ではそれが覆され始め、コペルニクス的転換が生じつつある。無論、人間にまで十分立証されていないものは多いのだが、かつての心の理論、例えば難解な心理学とか精神分析理論と対比すると、目から鱗の落ちる明快さが全く別の視点から可能になるのだ。著者らはこれら最新の科学を引用しつつ、共感にまつわる広域な内容を多くの子どもの事例を元に丁寧に記していく。
赤ん坊にとって誕生直後のなじみのない経験はほぼ全てストレスなのだが、それを和らげ食べ物や暖かさという心地よさをもたらすのが母親だ。母親の日々繰り返される(数百回の同じような)行為で、赤ん坊は“心地よさ”と母親の体臭や表情を結びつけていく。赤ん坊にとって“心地よさ”は母親と結びつき、乳を与えられなくても部屋に母親が現れただけで心地よく嬉しくなる。これが母親への共感の始まりであり、共感力の育ち初めだ。赤ん坊の脳ではドーパミンやオキシトシンの分泌が増え、またこれらの受容体が脳内の特定部位に形成されていく。こうした記述はすでに多くの書物にあるが、本書は共感力にまつわるかなり射程の長い知見も紹介される。
少数の哺乳類や多数の鳥類で見られる一雌一雄制は、雌雄で子育てしない種では見られず、赤ん坊に向けられた母性(父性)や絆の感覚が初めにあり、これが交尾相手との絆に拡大して生じたのではないかという新説(エディプス・コンプレックスのフロイト理論の命運は!?)。さらに、母親とはこうした特別な存在でなければならないが、人では他の大型類人猿のように母親だけが独占して我が子を育てたのではなく、共同体内の近しい人々も分担し助けたはずで、これが共感力の更なる拡がりをもたらしたのではないかという説(類人猿の母親から仲間に渡った赤ん坊は殺される(食べられる)ことも多いが、人の母親は赤ん坊が他の人に抱かれると嬉しい!)。ここから、進化論では論議も多い利他主義の新たな由来が説かれる。これは興味深い記述のほんの一端だ(付け足せば、ほぼ全てに脳内化学物質の変化とかミラーニューロン等による解釈もなされている)。
著者らも記すように、共感力を育む子育てへの困難は現代では増え続ける。また、他者への共感は人の弱さの表れで病的だという、グローバリズム下の思想も新たに力を得ているという。読者も、もしかしたら著者の記述に違和感を持つ部分があるかも知れない。が、立場を越えても(批判的にも)、本書から学べることは多いはずだ。
多分、米国では自立した市民の育成に向け子どもを甘やかさない(つまりは厳しい)子育てが信奉されてきたはずだ。本書の著者らはその米国で活躍する児童精神科医とサイエンス・ライターだが、筋金入りの“優しい子育て”派である。「赤ん坊が泣いたときにすぐに飛んでいくと「甘やかす」ことになると信じている親が今でもたくさんいる。〜しかしじつはこの逆こそが真なのである。〜泣いている赤ん坊をかまってやるのはつねに正しい」(p.334)。著者らのこんな想いが、米国の現状から生まれた。本書には、母親との優しい触れ合いが様々な理由で果たせなかった子どもたちの、身につまされる困難な状況が克明に描かれている。
さらに本書の大きな特徴は、これら子どもたちの心の有り様(健全さからの逸脱)を、最新の科学研究を参照しつつ生物学的な視点(脳内の神経伝達物質、等)から説こうとしていることだ。ネズミの脳研究から人間の心を直接類推出来るはずがない、というのはつい最近までの常識だろうが、驚くことに最新の研究ではそれが覆され始め、コペルニクス的転換が生じつつある。無論、人間にまで十分立証されていないものは多いのだが、かつての心の理論、例えば難解な心理学とか精神分析理論と対比すると、目から鱗の落ちる明快さが全く別の視点から可能になるのだ。著者らはこれら最新の科学を引用しつつ、共感にまつわる広域な内容を多くの子どもの事例を元に丁寧に記していく。
赤ん坊にとって誕生直後のなじみのない経験はほぼ全てストレスなのだが、それを和らげ食べ物や暖かさという心地よさをもたらすのが母親だ。母親の日々繰り返される(数百回の同じような)行為で、赤ん坊は“心地よさ”と母親の体臭や表情を結びつけていく。赤ん坊にとって“心地よさ”は母親と結びつき、乳を与えられなくても部屋に母親が現れただけで心地よく嬉しくなる。これが母親への共感の始まりであり、共感力の育ち初めだ。赤ん坊の脳ではドーパミンやオキシトシンの分泌が増え、またこれらの受容体が脳内の特定部位に形成されていく。こうした記述はすでに多くの書物にあるが、本書は共感力にまつわるかなり射程の長い知見も紹介される。
少数の哺乳類や多数の鳥類で見られる一雌一雄制は、雌雄で子育てしない種では見られず、赤ん坊に向けられた母性(父性)や絆の感覚が初めにあり、これが交尾相手との絆に拡大して生じたのではないかという新説(エディプス・コンプレックスのフロイト理論の命運は!?)。さらに、母親とはこうした特別な存在でなければならないが、人では他の大型類人猿のように母親だけが独占して我が子を育てたのではなく、共同体内の近しい人々も分担し助けたはずで、これが共感力の更なる拡がりをもたらしたのではないかという説(類人猿の母親から仲間に渡った赤ん坊は殺される(食べられる)ことも多いが、人の母親は赤ん坊が他の人に抱かれると嬉しい!)。ここから、進化論では論議も多い利他主義の新たな由来が説かれる。これは興味深い記述のほんの一端だ(付け足せば、ほぼ全てに脳内化学物質の変化とかミラーニューロン等による解釈もなされている)。
著者らも記すように、共感力を育む子育てへの困難は現代では増え続ける。また、他者への共感は人の弱さの表れで病的だという、グローバリズム下の思想も新たに力を得ているという。読者も、もしかしたら著者の記述に違和感を持つ部分があるかも知れない。が、立場を越えても(批判的にも)、本書から学べることは多いはずだ。