プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥693¥693 税込
ポイント: 64pt
(9%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥693¥693 税込
ポイント: 64pt
(9%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥1
中古品:
¥1

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
恐怖の谷 (新潮文庫) 文庫 – 1953/8/7
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥693","priceAmount":693.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"693","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"LyFVgjMZloxe25F7QQShWMpvNMKTM0dF6UzWCvS%2BLRgz%2FabHQbLAnsTnMVjlw%2Fn07AtjxZgpo1v%2BA5iM4eSBkVoVkikdlGuPPnP%2FP0j2vnSpOkXKyDz4UUEJfihlcho%2B","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"LyFVgjMZloxe25F7QQShWMpvNMKTM0dFGLigQAxAtBLHY6JswVTIO8nIS32SA5HcqMx67e81psFKZ8CL6lWlBssaPAmZ8vg2ScGbtCK7Qrg8eYlv%2FAL7tKCZ21MfF6uIa6UB4U0tGBOZZSZyCP5rPUCsQtFix6u9hBWijTihkWQfK6xtd2xdOg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
ホームズvsモリアティ。事件の背後に、宿敵モリアティ教授の姿が見え隠れ。
もはや巨匠の域に達した著者、最後の長編。
「月9」TVドラマ化!
「シャーロック」フジテレビ系にて2019年10月7日スタート。
名探偵にディーン・フジオカ、相棒・ワトソンは岩田剛典。
ホームズのもとに届いた暗号の手紙。時を同じくして起きた暗号どおりの殺人事件。サセックス州の小村にある古い館の主人が、散弾銃で顔を撃たれたというのだ。事件の背後には、宿敵モリアティ教授の影が垣間見える――
捜査に当ったホームズが探り出したのは、20年前のアメリカに端を発する、恐怖の復讐劇だった。推理、冒険、恋、友情を描ききったホームズ・シリーズ最後の長編。
【目次】
第一部 バールストンの悲劇
第一章 警告
第二章 ホームズの推理
第三章 バールストンの悲劇
第四章 暗黒
第五章 事件中の人物
第六章 夜明けの光
第七章 解決
第二部 スコウラーズ
第八章 その男
第九章 支部長
第十章 ヴァーミッサ三四一支部
第十一章 恐怖の谷
第十二章 最悪の日
第十三章 危機
第十四章 陥穽
エピローグ
解説 延原謙
本文より
死体の左腕は、ガウンのそでからひじのあたりまでにゅっと出ているが、その前腕の中ほどのところに、丸のなかに三角をかいた茶いろの妙なマークが、ラードいろの皮膚のうえに、あざやかに印せられているのである。
「これは刺青ではありません」医師は眼鏡のおくからしげしげのぞきこみながら、「こんなのを見るのは初めてですよ。人間が牛みたいに焼印をおされた例は、ないでもありませんけどね。いったいこれは何を意味するのでしょう」(第三章「バールストンの悲劇」)
コナン・ドイル Doyle, sir Arthur Conan(1859-1930)
アイルランド人の役人の子として、スコットランドのエディンバラに生れる。エディンバラ大学の医学部を卒業し、ロンドンで開業するが、家計の足しにするために文筆に手を染める。『緋色の研究』(1887)を皮切りに次々と発表された私立探偵シャーロック・ホームズと友人ワトスン博士を主人公とする一連の作品は世界的大人気を博し、「シャーロッキアン」と呼ばれる熱狂的ファンが今なお跡を絶たない。
延原謙(1892-1977)
岡山県生れ。早稲田大学卒。逓信省電気試験所勤務の後、「新青年」(博文館)「雄鶏通信」(雄鶏社)編集長を務める。のち、翻訳に専念、コナン・ドイルを始め英米推理小説の翻訳多数。
もはや巨匠の域に達した著者、最後の長編。
「月9」TVドラマ化!
「シャーロック」フジテレビ系にて2019年10月7日スタート。
名探偵にディーン・フジオカ、相棒・ワトソンは岩田剛典。
ホームズのもとに届いた暗号の手紙。時を同じくして起きた暗号どおりの殺人事件。サセックス州の小村にある古い館の主人が、散弾銃で顔を撃たれたというのだ。事件の背後には、宿敵モリアティ教授の影が垣間見える――
捜査に当ったホームズが探り出したのは、20年前のアメリカに端を発する、恐怖の復讐劇だった。推理、冒険、恋、友情を描ききったホームズ・シリーズ最後の長編。
【目次】
第一部 バールストンの悲劇
第一章 警告
第二章 ホームズの推理
第三章 バールストンの悲劇
第四章 暗黒
第五章 事件中の人物
第六章 夜明けの光
第七章 解決
第二部 スコウラーズ
第八章 その男
第九章 支部長
第十章 ヴァーミッサ三四一支部
第十一章 恐怖の谷
第十二章 最悪の日
第十三章 危機
第十四章 陥穽
エピローグ
解説 延原謙
本文より
死体の左腕は、ガウンのそでからひじのあたりまでにゅっと出ているが、その前腕の中ほどのところに、丸のなかに三角をかいた茶いろの妙なマークが、ラードいろの皮膚のうえに、あざやかに印せられているのである。
「これは刺青ではありません」医師は眼鏡のおくからしげしげのぞきこみながら、「こんなのを見るのは初めてですよ。人間が牛みたいに焼印をおされた例は、ないでもありませんけどね。いったいこれは何を意味するのでしょう」(第三章「バールストンの悲劇」)
コナン・ドイル Doyle, sir Arthur Conan(1859-1930)
アイルランド人の役人の子として、スコットランドのエディンバラに生れる。エディンバラ大学の医学部を卒業し、ロンドンで開業するが、家計の足しにするために文筆に手を染める。『緋色の研究』(1887)を皮切りに次々と発表された私立探偵シャーロック・ホームズと友人ワトスン博士を主人公とする一連の作品は世界的大人気を博し、「シャーロッキアン」と呼ばれる熱狂的ファンが今なお跡を絶たない。
延原謙(1892-1977)
岡山県生れ。早稲田大学卒。逓信省電気試験所勤務の後、「新青年」(博文館)「雄鶏通信」(雄鶏社)編集長を務める。のち、翻訳に専念、コナン・ドイルを始め英米推理小説の翻訳多数。
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1953/8/7
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102134085
- ISBN-13978-4102134085
よく一緒に購入されている商品

¥649¥649
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り13点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
出版社より
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|---|---|---|
【1】シャーロック・ホームズの冒険 | 【2】シャーロック・ホームズの帰還 | 【3】シャーロック・ホームズの思い出 | 【4】シャーロック・ホームズの事件簿 | 【5】緋色の研究 | 【6】四つの署名 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.5
181
|
5つ星のうち4.4
83
|
5つ星のうち4.5
110
|
5つ星のうち4.4
72
|
5つ星のうち4.5
255
|
5つ星のうち4.5
154
|
価格 | ¥605¥605 | ¥781¥781 | ¥781¥781 | ¥781¥781 | ¥506¥506 | ¥605¥605 |
【新潮文庫】『シャーロック・ホームズ』シリーズ | ロンドンにまき起る奇怪な事件を追う名探偵シャー ロック・ホームズの推理が冴える第一短編集。「赤髪組合」「唇の捩れた男」等、10 編。 | 読者の強い要望に応えて、作者の巧妙なトリックにより死の淵から生還したホームズ。帰還後初の事件 「空家の冒険」など、10 編収録。 | 探偵を生涯の仕事と決める機縁となった「グロリア・スコット号」の事件。宿敵モリアティ教授との決死の対決「最後の事件」等、10短編。 | 知的な風貌の裏側に恐るべき残忍さを秘めたグルーナー男爵との対決を描く「高名な依頼人」など、難事件に挑み続けるホームズの傑作集。 | 名探偵とワトスンの最初の出会いののち、空家でア メリカ人の死体が発見され、続いて第二の殺人事件が……。ホームズ初登場の長編。 | インド王族の宝石箱の秘密を知る帰還少佐の遺児が 殺害され、そこには”四つの署名”が残されていた。犯人は誰か?テムズ河に展開される大捕物。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|---|
【7】バスカヴィル家の犬 | 【8】恐怖の谷 | 【9】シャーロック・ホームズ最後の挨拶 | 【10】シャーロック・ホームズの叡智 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.5
135
|
5つ星のうち4.4
68
|
5つ星のうち4.6
63
|
5つ星のうち4.5
59
|
価格 | ¥605¥605 | ¥693¥693 | ¥649¥649 | ¥737¥737 |
爛々と光る眼、火を吐く口、全身が青い炎で包まれているという魔の犬──恐怖に彩られた伝説の謎を追うホームズ物語中の最高傑作。 | イングランドの古い館に起った奇怪な殺人事件に端を発し、アメリカ開拓時代の炭坑町に跋扈する悪の集団に挑むホームズの大冒険。 | 引退して悠々自適のホームズがドイツのスパイ逮捕に協力するという異色作「最後の挨拶」など、鋭い推理力を駆使する名探偵ホームズ。 | 親指を切断された技師がワトスンのもとに駆込んでくる「技師の親指」のほか、ホームズの活躍で解決される八つの怪事件を収める。 |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|
ドイル傑作集(I)―ミステリー編― | ドイル傑作集(II)―海洋奇談編― | ドイル傑作集(III)―恐怖編― | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.3
36
|
5つ星のうち4.3
31
|
5つ星のうち4.4
32
|
価格 | ¥605¥605 | ¥506¥506 | ¥473¥473 |
【新潮文庫】『ドイル傑作集』 | 奇妙な客の依頼で出した特別列車が、線路上から忽然と姿を消す「消えた臨急」等、ホームズ生みの親によるアイディアを凝らした8編。 | 十七世紀の呪いを秘めた宝箱、北極をさまよう捕鯨船の悲話や大洋を漂う無人船の秘密など、海にまつわる怪奇な事件を扱った6編。 | 航空史の初期に、飛行士が遭遇した怪物との死闘「大空の恐怖」、中世の残虐な拷問を扱った「革の漏斗」など自由な空想による6編。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1953/8/7)
- 発売日 : 1953/8/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 258ページ
- ISBN-10 : 4102134085
- ISBN-13 : 978-4102134085
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 156,741位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
期日通りに、丁寧な包装で届きました。商品も傷なしです。
2018年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ホームズシリーズの最後の長編。
短編も含めて、個人的に一番好きな物語だった。今までで一番トリック部分に驚かされたから。
前半より後半が面白かった。ギャング物語として普通に楽しめて、勿論ミステリとしても楽しめるので一挙両得。やっぱりホームズの長編って二部構成の方が好きだなあ。
モリアティを登場させたこと自体はいいと思う。「最後の事件」だけだと、ぽっと出のラスボス感が拭えなかったから。でもワトスンの健忘症……なんでここまで書いといてモリアティ忘れてんの? 笑ってしまった。いくら「最後の事件」執筆から二十年以上経っているから仕方ないと言えば仕方ないけど、なんで作者も出版社も誰一人矛盾に気づかないんだろう。この時代のイギリスって、編集者っていなかったんだろうか。
このあたりのことを書いたあとがきに「ワトソニアン」なる言葉がでてきてびっくりした。シャーロキアンは知っていたけど、ワトソニアンなる派もいたのか。気になって検索したが出てこなかった。日本のワトソニアンはネットからは距離をとっているのかもしれない。
短編も含めて、個人的に一番好きな物語だった。今までで一番トリック部分に驚かされたから。
前半より後半が面白かった。ギャング物語として普通に楽しめて、勿論ミステリとしても楽しめるので一挙両得。やっぱりホームズの長編って二部構成の方が好きだなあ。
モリアティを登場させたこと自体はいいと思う。「最後の事件」だけだと、ぽっと出のラスボス感が拭えなかったから。でもワトスンの健忘症……なんでここまで書いといてモリアティ忘れてんの? 笑ってしまった。いくら「最後の事件」執筆から二十年以上経っているから仕方ないと言えば仕方ないけど、なんで作者も出版社も誰一人矛盾に気づかないんだろう。この時代のイギリスって、編集者っていなかったんだろうか。
このあたりのことを書いたあとがきに「ワトソニアン」なる言葉がでてきてびっくりした。シャーロキアンは知っていたけど、ワトソニアンなる派もいたのか。気になって検索したが出てこなかった。日本のワトソニアンはネットからは距離をとっているのかもしれない。
2014年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小学校の図書館で読んだのを、ふと思い出して買ってみました。
当時の記憶はいい加減なものだったが、内容はドキドキハラハラ…
さすがは、コナン ドイルだと思いました。
当時の記憶はいい加減なものだったが、内容はドキドキハラハラ…
さすがは、コナン ドイルだと思いました。
2018年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔読んだのを思い出して買いましたが、名著はいつ読んでも面白いですね。訳も自然で良いと思います。
2016年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
鉱山資源はお金になるから、ならず者が不当に支配する話はよく聞きました。
アメリカのテレビドラマでも、そういうアメリカの鉱山にスウェーデン美人が住んでいたりする話があって
悪の大きな組織が牛耳っていたりしたんだろうな、と思います。
この話では、その組織が、邪魔な人を殺しまくり!で、本当に恐ろしいです・・・
主人公が、生きるために悪人たちと渡り合いながら、少し悪も行いつつ生きているときは、
こんな地獄のようなところで生きていくには、進んでではないにしても、付き合いで悪に染まらざるを得ないんだなー、と思いましたが、
それは(ネタバレします)大嘘で、おとり捜査といいますか、悪人たちをだましていた、と後でわかると・・・
全くグレーな部分はなかったのか・・・と思うけれど、後で悪人に復讐されたのも、さもありなん・・・とも思ってしまいました・・・
悪に染まらないで何とか生きれる環境は貴重です。今の日本だって・・・いろいろ世知辛いです
有名なピンカートン社の探偵だって、鉄道利権絡みで、本当はかなりのあくどいことをやっていたと読みました。
人間って、きれいに生きたいけど、なかなか大変ですね。
アメリカのテレビドラマでも、そういうアメリカの鉱山にスウェーデン美人が住んでいたりする話があって
悪の大きな組織が牛耳っていたりしたんだろうな、と思います。
この話では、その組織が、邪魔な人を殺しまくり!で、本当に恐ろしいです・・・
主人公が、生きるために悪人たちと渡り合いながら、少し悪も行いつつ生きているときは、
こんな地獄のようなところで生きていくには、進んでではないにしても、付き合いで悪に染まらざるを得ないんだなー、と思いましたが、
それは(ネタバレします)大嘘で、おとり捜査といいますか、悪人たちをだましていた、と後でわかると・・・
全くグレーな部分はなかったのか・・・と思うけれど、後で悪人に復讐されたのも、さもありなん・・・とも思ってしまいました・・・
悪に染まらないで何とか生きれる環境は貴重です。今の日本だって・・・いろいろ世知辛いです
有名なピンカートン社の探偵だって、鉄道利権絡みで、本当はかなりのあくどいことをやっていたと読みました。
人間って、きれいに生きたいけど、なかなか大変ですね。
2018年9月4日に日本でレビュー済み
「緋色の研究」「四つの署名」「バスカヴィル家の犬」はいずれも2回またはそれ以上読んでいるのに、本作は今回はじめて読了。(→非常に血なまぐさい物語という評判のせいで今まで敬遠していたのだと思います)
じっさい読んでみると作品としての面白さは「四つの署名」「緋色の研究」以上だと思いました。長編としては「バスカヴィル家の犬」に次ぐ傑作でしょう。
巻末の解説を読むと、「バスカヴィル・・・」よりもこの作品の方に愛着をもつ評者もあるらしい。
なるほど、ホームズの推理が冴えわたる第1部のみならず、事件の背景をなす「恐怖の谷」の物語をえがいた第2部も、それぞれ独立したミステリーとして読めるところが秀逸です。
ただし、第2部で語られる、殺人集団 (スコウラーズ) の無軌道ぶりと残酷きわまる所業の数々、および殺人と暴力によるヴァーミッサ町支配には、終始ムカムカしっぱなしでした。
また、最初の登場場面から悪党の素質充分の無頼の冒険青年マクマードが、最後の最後でピンカートン探偵局の腕こきバーディ・エドワーズであることを明かす場面は、非常にあざやかなどんでん返し、読者の意表を突く展開だと感じる一方で、いささか無理があるのではないかとも感じました。
もっとも、バーディ・エドワーズが実は好漢ジョン・ダグラスであり、ダグラスが殺した相手こそ、憎んでも憎み切れない仇敵テッド・ボールドウィンであったところは、こいつの過去のすさまじい悪行を思い返してみて痛快でした。
いずれにしても、悪逆のかぎりをつくす殺人集団を活写している第2部の物語は私の好みからはほど遠いです。
第1部バールストンの悲劇にしても、銃身を短くした散弾銃で人の顔を至近距離から撃って滅茶滅茶にする、などという残酷なやり口は、はっきり言って嫌いです。たとえ殺された人物が、ジョン・ダグラスではなく、憎きテッド・ボールドウィンであったとしても。
しかしそれでも☆が5つなのは、あくまでも、ひとたび読み始めたらハラハラドキドキし通しで、最後のページまで一気に読了してしまう、超がつくほどドラマチックな展開に対する評価です。
第1部の殺人の残虐さや、第2部における悪党たちの悪行ざんまいに対して、好みの分かれる作品ではあると思われますが、シャーロック・ホームズファンあるいはミステリーファンなら是非一度は読んでおきたい傑作であることには間違いありません。
じっさい読んでみると作品としての面白さは「四つの署名」「緋色の研究」以上だと思いました。長編としては「バスカヴィル家の犬」に次ぐ傑作でしょう。
巻末の解説を読むと、「バスカヴィル・・・」よりもこの作品の方に愛着をもつ評者もあるらしい。
なるほど、ホームズの推理が冴えわたる第1部のみならず、事件の背景をなす「恐怖の谷」の物語をえがいた第2部も、それぞれ独立したミステリーとして読めるところが秀逸です。
ただし、第2部で語られる、殺人集団 (スコウラーズ) の無軌道ぶりと残酷きわまる所業の数々、および殺人と暴力によるヴァーミッサ町支配には、終始ムカムカしっぱなしでした。
また、最初の登場場面から悪党の素質充分の無頼の冒険青年マクマードが、最後の最後でピンカートン探偵局の腕こきバーディ・エドワーズであることを明かす場面は、非常にあざやかなどんでん返し、読者の意表を突く展開だと感じる一方で、いささか無理があるのではないかとも感じました。
もっとも、バーディ・エドワーズが実は好漢ジョン・ダグラスであり、ダグラスが殺した相手こそ、憎んでも憎み切れない仇敵テッド・ボールドウィンであったところは、こいつの過去のすさまじい悪行を思い返してみて痛快でした。
いずれにしても、悪逆のかぎりをつくす殺人集団を活写している第2部の物語は私の好みからはほど遠いです。
第1部バールストンの悲劇にしても、銃身を短くした散弾銃で人の顔を至近距離から撃って滅茶滅茶にする、などという残酷なやり口は、はっきり言って嫌いです。たとえ殺された人物が、ジョン・ダグラスではなく、憎きテッド・ボールドウィンであったとしても。
しかしそれでも☆が5つなのは、あくまでも、ひとたび読み始めたらハラハラドキドキし通しで、最後のページまで一気に読了してしまう、超がつくほどドラマチックな展開に対する評価です。
第1部の殺人の残虐さや、第2部における悪党たちの悪行ざんまいに対して、好みの分かれる作品ではあると思われますが、シャーロック・ホームズファンあるいはミステリーファンなら是非一度は読んでおきたい傑作であることには間違いありません。
2019年10月13日に日本でレビュー済み
コナン・ドイルが描くシャーロックホームズ・シリーズの傑作長編。ホームズ作品には4つの長編があるが、本作はその最後の4つ目の長編にあたる。小説の構成は「緋色の研究」や「四つの署名」と同じく二部構成で、第一部では事件発生と犯人確保まで、第二部では事件が起きるきっかけとなった物語が過去にさかのぼって描かれる。事件を単純な殺人事件や推理モノには終わらせず、背後に誰も予想できないような潜入作戦が隠されていたことが明らかにされ、最近流行りの言葉で言うならインテリジェンス小説とも評価することのできる、非常に興味深い作品である。
サセックス州北部にある小さな村で、屋敷の主が散弾銃で顔面を撃たれて殺されるという事件が発生。ホームズとワトソンが調査を進める中で、射殺された主人は米国カリフォルニアから移住した人物だということがわかり、生前「『恐怖の谷』からまだ抜け出せていない」と語っていたこともわかる。第一部は、真相を知るものとして意外な人物がホームズの手腕により身柄確保されたところで終了する。
第二部は事件より遡ること約12年(とは本文中には書かれていないが)、舞台はアメリカ合衆国。孤高の新参者マクマードは新しい土地に降り立ち、持ち前の度胸で土地の秘密組織に受け入れられ、すぐに頭角を現す。殺人と贋金づくりがバレそうになったため逃げてきたマクマードだが、彼を追うようにして顔見知りの警察官も現れる。組織の上司や仲間から信頼されるようになったマクマードは、徐々に組織の様々な活動に深く関わるようになるものの、組織の暗躍を阻止しようとする鉄道会社がピンカートン探偵局と契約して腕利きの探偵を組織に潜入させた、というショッキングな情報がマクマードの耳に入る。
本作の中でピンカートン探偵局として描かれるこの会社は、アラン・ピンカートンがアメリカ合衆国で設立した実在の会社で、世界初の警備会社とも言われている。武装した社員を警備員や探偵として派遣するサービスで、その筋の人間の間では非常に有名な会社である。ピンカートン(探偵局だったか探偵社だったか)のエージェントは映画007シリーズにも登場するし、007で初めてピンカートンの名前を知ったという年配の日本人も多いようだ。ちなみに私は、ホームズ作品の本作でピンカートンを知ることになった。
余談だが、「ピンカートン」という名前は、世界第二位のグローバル警備会社セキュリタスの傘下で現在も存続している。本作や映画007の中で描かれたピンカートンのイメージと同じとは言えないだろうが、ホームズファンや007ファンには見逃せない事実ではないだろうか。
この文章の中でピンカートンを強調する理由は、本作の魅力そのものが、まさしくそのピンカートン探偵局から派遣された潜入捜査員の人物造形にあるからである。ピンカートンを語らずして本作を語ることはできない。
「ピンカートンって今でもこういう凄いことやってるのかなぁ」と思わず考えたくなってしまうのが、本作を読んだあとの率直な感想ではないだろうか。
サセックス州北部にある小さな村で、屋敷の主が散弾銃で顔面を撃たれて殺されるという事件が発生。ホームズとワトソンが調査を進める中で、射殺された主人は米国カリフォルニアから移住した人物だということがわかり、生前「『恐怖の谷』からまだ抜け出せていない」と語っていたこともわかる。第一部は、真相を知るものとして意外な人物がホームズの手腕により身柄確保されたところで終了する。
第二部は事件より遡ること約12年(とは本文中には書かれていないが)、舞台はアメリカ合衆国。孤高の新参者マクマードは新しい土地に降り立ち、持ち前の度胸で土地の秘密組織に受け入れられ、すぐに頭角を現す。殺人と贋金づくりがバレそうになったため逃げてきたマクマードだが、彼を追うようにして顔見知りの警察官も現れる。組織の上司や仲間から信頼されるようになったマクマードは、徐々に組織の様々な活動に深く関わるようになるものの、組織の暗躍を阻止しようとする鉄道会社がピンカートン探偵局と契約して腕利きの探偵を組織に潜入させた、というショッキングな情報がマクマードの耳に入る。
本作の中でピンカートン探偵局として描かれるこの会社は、アラン・ピンカートンがアメリカ合衆国で設立した実在の会社で、世界初の警備会社とも言われている。武装した社員を警備員や探偵として派遣するサービスで、その筋の人間の間では非常に有名な会社である。ピンカートン(探偵局だったか探偵社だったか)のエージェントは映画007シリーズにも登場するし、007で初めてピンカートンの名前を知ったという年配の日本人も多いようだ。ちなみに私は、ホームズ作品の本作でピンカートンを知ることになった。
余談だが、「ピンカートン」という名前は、世界第二位のグローバル警備会社セキュリタスの傘下で現在も存続している。本作や映画007の中で描かれたピンカートンのイメージと同じとは言えないだろうが、ホームズファンや007ファンには見逃せない事実ではないだろうか。
この文章の中でピンカートンを強調する理由は、本作の魅力そのものが、まさしくそのピンカートン探偵局から派遣された潜入捜査員の人物造形にあるからである。ピンカートンを語らずして本作を語ることはできない。
「ピンカートンって今でもこういう凄いことやってるのかなぁ」と思わず考えたくなってしまうのが、本作を読んだあとの率直な感想ではないだろうか。
2014年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「恐怖の谷」 前半はいつものようにイングランド舞台のホームズ謎解き。 面白いのは後半部。アメリカ合衆国中西部の鉱山町に展開される無法者たちの姿。後世の「血の収穫」「赤い収穫」、さらに「用心棒」をも連想させるもの。コナン・ドイルの非ホームズの冒険アクションが他にもいくつかあるそうですが、そちらも読みたくなった。