お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

著者をフォロー

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

腕くらべ 新版 (岩波文庫 緑 41-2) 文庫 – 1987/2/16

5つ星のうち4.4 13

商品の説明

商品説明

20歳代半ばを過ぎ、花柳界にあっては「年増」と呼ばれる新橋の二流芸者、駒代。いかにも「荷風好み」と言えなくもない、幸薄い主人公である。身請けされて一時は東北へ引きこもるが、旦那と死別し、身のやる方なく再び東京の芸者屋に舞い戻る。「ああ芸者はいやだ、芸者になれば何をされても仕様がない…」と心の内では嘆くものの、他に行き場があるわけではない。虚栄と打算の渦巻く非情な世界で、駒代が恋の「腕くらべ」に破れて落ちていく様が描かれる。
フランス自然主義文学の影響を受け、自らの小説にもその手法を具現していった永井荷風。芸娼妓とそれを取り巻く人たちの細かな風俗描写や、主観を排し冷徹な筆致で克明に人物を浮き彫りにしていく手腕に揺るぎはない。が、それにしても荷風はこの駒代という女性をこれでもかというくらい精神的、肉体的に痛めつける。周囲の人間からことごとく裏切られ、肉体を蹂躙される駒代の姿は、あまりに悲痛で、サディスティックな趣向をうかがわせるほどである。
しかし物語は、意外とも言える楽観的な結末を迎える。やや唐突で全体の調和を乱しかねない終結に、読む者はどこかほっとさせられるだろう。荷風は登場人物を最後まで突き放す作家ではない。ときには文学的意匠に背いてでも、登場人物に救いの手を差し伸べてしまう。そこにこの稀有な作家の、言いようのない魅力が存在している。(三木秀則)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1987/2/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1987/2/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 244ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4003104129
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003104125
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.4 13

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
永井 荷風
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
13グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2015年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年7月17日に日本でレビュー済み
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年7月21日に日本でレビュー済み
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年6月19日に日本でレビュー済み
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2004年1月14日に日本でレビュー済み
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年4月28日に日本でレビュー済み
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート