エディット・ピアフ 名前と彼女の歌うシャンソンを少しは知っていましたが、この映画を見て彼女の生涯に魂を揺さぶられ、私の耳元で「眼醒めよ!」と叫ぶ彼女の声を聞いたような感覚におそわれたのを今もはっきりと憶えています。それほど衝撃的な出会いでした。
人生の歓び悲しみを知り尽くした彼女の歌に嘘はありません。
ピアフの歌声そのものはあまり好きではありません。しかし私を捉えて離さない魅力があります。愛の讃歌、聴きなれた日本語の歌詞よりも原詩であるフランス語の意味を知りその歌の生い立ちを知った時、ピアフの愛の深さがわかりました。メア・キュルパ(私の罪)、十字架、王様の牢屋、シャンソン・ブルー(青のシャンソン)、私の神様、美しい恋の物語、パダン・パダン、アコーディオン弾き、美しい恋の物語、水に流して、などまだまだ多くの名曲があります。大河は水深くして流れは永遠です。そのことを教えてくれたこの映画を思い出しつつ今もピアフのシャンソンを聴きながら、ピアフを偲びつつ、レビューを書く私です。機会があれば是非多くの人に知ってもらいたい。ピアフの人生の凄さを、そして生きるエネルギーとなるピアフのシャンソンを!
1974年フランス映画、
監督:ギイ・オザリル
主演:ブリジット・アリエル
パスカル・クリストフ