この本は、「愛国心」を通して日本と中国の国民性の違いを、わかりやすく説明されています。
日本人のヨコ軸と中国人のタテ軸からの説明は、説得力があります。
日本は国そのものに歴史がありませんし、世界の仲間入りをしたのは、この100年のことですから、諸外国との付き合い方としては、教えを請いながらの外交戦略でした。それが功を奏して、アジアの中では急激な発展を遂げることができました。
大国中国は、5千年の歴史と世界的な文明を持っていますから、自らを「中華」と自負し、他国を積極的に受け入れてこなかった。そのツケが、現代も続いています。
しかし、中国は歴史に裏付けられた主張と文化を持ち、56の民族間の信頼の中で国を維持しています。
一民族国家(本当は違いますが)を自称する日本の独善性と、生活と生命を抵抗の中から守ってきた中国人の歴史・文化の違いを理解した上で、これからの両国関係を問いかけられています。
日本と中国の友好交流をしている私にとっては、大変参考になった書です。

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中国人の愛国心 日本人とは違う5つの思考回路 (PHP新書) 新書 – 2005/10/15
王 敏
(著)
なぜ彼らは「歴史認識」にこだわるのか。「靖国参拝」に反対する真の理由とは。じつは日本文化に憧れながら、反日デモを起こすという中国人の相矛盾した行動はどこから生まれてくるのか。
日本人には容易に理解できない中国人の精神構造を、本書は徹底的に分析する。キーワードは5つ。「愛国」「歴史」「徳」「中華」「受容と抵抗」。
改革開放以降、急速に欧米化するライフスタイル。しかしそこには、中華文明という名の呪縛が横たわる。文化を重んじる中国人が抱える葛藤、そして小さな変化の兆し。知られざる心を暴く。
[本書が掲げる5つのキーワード](1)「愛国」――中国人にとって「愛国心」は中国魂 (2)「歴史」――中国人にとって「歴史」とは判例集 (3)「徳」――文化の力を重んじる中国人 (4)「中華」――敵と味方を分かつもの (5)「受容と抵抗」――中華文明vs西洋文明
このほかに、さかんに議論される「愛国教育」の真実についても言及する。
日本人には容易に理解できない中国人の精神構造を、本書は徹底的に分析する。キーワードは5つ。「愛国」「歴史」「徳」「中華」「受容と抵抗」。
改革開放以降、急速に欧米化するライフスタイル。しかしそこには、中華文明という名の呪縛が横たわる。文化を重んじる中国人が抱える葛藤、そして小さな変化の兆し。知られざる心を暴く。
[本書が掲げる5つのキーワード](1)「愛国」――中国人にとって「愛国心」は中国魂 (2)「歴史」――中国人にとって「歴史」とは判例集 (3)「徳」――文化の力を重んじる中国人 (4)「中華」――敵と味方を分かつもの (5)「受容と抵抗」――中華文明vs西洋文明
このほかに、さかんに議論される「愛国教育」の真実についても言及する。
- ISBN-10456964628X
- ISBN-13978-4569646282
- 出版社PHP研究所
- 発売日2005/10/15
- 言語日本語
- 本の長さ202ページ
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2005/10/15)
- 発売日 : 2005/10/15
- 言語 : 日本語
- 新書 : 202ページ
- ISBN-10 : 456964628X
- ISBN-13 : 978-4569646282
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2009年9月26日に日本でレビュー済み
中華人民共和国の人が書いた、愛国心の建前がわかる本です。
個人的見解を言えば、中華人民共和国の愛国心は、日本の明治維新、尊皇攘夷をモデルにした上から煽った国民国家運動だと思っております。
要するに、その運動を作り出さなければ、国家として体をなさないわけです。
この本を読んでいると、どうもそうではなく、過去よりその愛国があったとのこと。
シナ地方の王朝に愛国と?
皇帝に対する忠義との間違いではないかと思いますが、歴史とは、いかに神話的かということをよく表している書物です。
大使館に対するデモでの破壊活動の問題で、「なぜ、それが起こったか」の原因を考えろとのことですが、現在の犯罪に対して、神話的歴史問題を持ち出すこと自体、問題のすり替えとしか言いようがありません。
しかし、この本を読んでいると、中華人民共和国の歴史問題というのがいかに神話的かとわかります。
シナ地方には国民国家的な考え方なんか全くなかった訳ですから。
そういう意味では、苦し紛れの言い訳としかいえませんが、そういう理屈を知ることも重要で、相手国がなんかぶち切れているから、とりあえず、謝罪する日本政府の思考停止を考えるにはよい本だと思いました。
個人的見解を言えば、中華人民共和国の愛国心は、日本の明治維新、尊皇攘夷をモデルにした上から煽った国民国家運動だと思っております。
要するに、その運動を作り出さなければ、国家として体をなさないわけです。
この本を読んでいると、どうもそうではなく、過去よりその愛国があったとのこと。
シナ地方の王朝に愛国と?
皇帝に対する忠義との間違いではないかと思いますが、歴史とは、いかに神話的かということをよく表している書物です。
大使館に対するデモでの破壊活動の問題で、「なぜ、それが起こったか」の原因を考えろとのことですが、現在の犯罪に対して、神話的歴史問題を持ち出すこと自体、問題のすり替えとしか言いようがありません。
しかし、この本を読んでいると、中華人民共和国の歴史問題というのがいかに神話的かとわかります。
シナ地方には国民国家的な考え方なんか全くなかった訳ですから。
そういう意味では、苦し紛れの言い訳としかいえませんが、そういう理屈を知ることも重要で、相手国がなんかぶち切れているから、とりあえず、謝罪する日本政府の思考停止を考えるにはよい本だと思いました。
2011年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中国人の考え方、思考回路を知る上で本書は良書であると思います。
2006年3月8日に日本でレビュー済み
近年の日中関係の論壇でよく名前をお見かけする王敏先生の本ですが、内容はタイトルの本質に迫っているとはいえず、やや期待はずれでした。
「中国人の愛国心」については、最近日本人がとみに感じ始めた、理解しにくい中国人の行動原理を読み解く上での大変重要なキーワードであることは間違いありません。
本書での「愛国無罪」の言葉の背後にあるストーリーと、本質的な意味については、一日本人として大変勉強になりましたが、それ以外の中国人の愛国心については、あまりに依拠を古典に求めすぎ、現実を美化している感がぬぐえない印象です。
ここまでは言えるけど、ここから先は書けない、という中国人研究者としての配慮があるのだろうか、と邪推してしまいます。
「中国人の愛国心」については、最近日本人がとみに感じ始めた、理解しにくい中国人の行動原理を読み解く上での大変重要なキーワードであることは間違いありません。
本書での「愛国無罪」の言葉の背後にあるストーリーと、本質的な意味については、一日本人として大変勉強になりましたが、それ以外の中国人の愛国心については、あまりに依拠を古典に求めすぎ、現実を美化している感がぬぐえない印象です。
ここまでは言えるけど、ここから先は書けない、という中国人研究者としての配慮があるのだろうか、と邪推してしまいます。
2006年4月22日に日本でレビュー済み
中国に5年程滞在経験があります。
その経験から昨今のデモは日本に対する
ただの嫉妬と政府政策
だと確信しています。
複雑な思いを解消したくて購入しましたが、
内容は”建て前”がほとんどだと強く感じ、まったく
問題解決に結びつきませんでした。
文革以後の中国人の”建て前”を知りたい方はどうぞ。
その経験から昨今のデモは日本に対する
ただの嫉妬と政府政策
だと確信しています。
複雑な思いを解消したくて購入しましたが、
内容は”建て前”がほとんどだと強く感じ、まったく
問題解決に結びつきませんでした。
文革以後の中国人の”建て前”を知りたい方はどうぞ。
2005年10月18日に日本でレビュー済み
作者は人文学者として、政冷経熱以外の「文熱」に着目している。中国人の愛国心の構成要素や、日本人の「愛国」との相違を分かりやすく解説する。作者は、日本人が客観的に横軸で思考するが、中国人は歴史という経験則に基づく縦軸で捉えると述べ、今日の日中関係をみれば同感できるものである。しかしながら同時に作者は最近激高する中国人の反日感情は、愛国教育によるものではないと否定するが、愛国教育には反日抗日という要素が含まれており、また反日抗日の歴史そのもの教える点は教育指導要綱でも明確である。更に、作者は日本で活動する中国人として客観的に両国をみようと努めるが、双方の文化の根本的な違いにより溝は埋まず、諦めるしかないという。作者は日中文化の交流の事例を多く他著でも採り上げているが、せっかく「文熱」に着眼するのであれば、両国関係改善に向けた「文化的」提案が期待される。