(あらすじ)
東大経済学部から総務省に入省した樋渡さん(現佐賀県武雄市市長)は、入省時の席次が下位であったにも関わらずめきめきと頭角を現し、一時次官レースの先頭に並ぶまでになったが、ある事件で上司の逆鱗に触れ、沖縄県に左遷される。
その沖縄で、幾つかのミッションを遂行する中で、茫然自失の状況から立ち直る。自分自身と向き合い、住民の人たちと向き合い、風を読む力もつけて、町興しや行政のコツのようなものを体得。アメリカ政府からの高評価もあって、無事本庁に復帰される。復帰後は省庁再編や九州・沖縄サミットなどに辣腕を振るう。
この頃地元佐賀県武雄市から市長選挙への出馬を非公式に打診されるが、まだ先の話と大阪府高槻市からの人材派遣依頼に乗り、平成15年4月に高槻市市長公室長に出向。この時に、自治体初の放置自転車インターネットオークション導入や湯浅電池高槻工場跡地への関西大学誘致、インターネットホームページの充実、ブログによる情報発信など様々な新しい仕組みを導入し、旧態然とした体質の地方政治・行政の枠組みに大きな風穴を開ける。一方で、守旧派との戦いがこの時から始まり、同じ市役所の部長クラスから、ネクタイを掴まれてやくざまがいの脅しを体験する羽目となる。
その後、指南者から現職市長の引退〜無投票当選確実と言われたこともあって、高校時代からの首長になる夢を実現させることを決意、武雄市長選挙の僅か4ヶ月前の平成17年12月総務省を辞職し地元武雄市へ帰られた。しかしこれまでの波乱万丈な出来事が、実はプロローグでしかなかったことを思い知らされることになる。待ちうけていたのは、現職市長の再出馬表明であった。
ここは持ち前の若さと行動力で、聴衆僅か3人の「よそ者」演説会から何とか巻き返し、終わってみれば大差で現職を撃破。見事当時36歳という全国最年少市長の座を射止めた。しかし、既成概念に囚われている人たち、人口5万人の片田舎の風土は、そう簡単には時代の寵児を受け入れなかった。
萌芽的な現象として、何と高槻の守旧派が対抗馬の応援に駆けつけたり、誹謗中傷ビラを撒いたり、市長に着任早々何名かの有力ベテラン職員が辞表を叩きつけたり、ということが発生。それだけ捉えればかなり深刻な状況もあったが、根っからの楽天家である樋渡さんは、かなりのスピードで活性化へのさまざまな企画アイデアを繰り出したものだから、深刻さが表面化しなかった。
市長当選の翌々月にはいきなり武雄競輪場でのワールドカップドイツ大会パブリックビューイングを実現。これを皮切りとして着任後たった4ヶ月で★武雄温泉街での「楼門朝市」定例開催★フジテレビの「がばいばあちゃん」のロケ地誘致、をやり遂げたが、好事魔多し。平成18年8月ごろ「市民病院問題」というパンドラの箱が開かれることとなる。
即ち市企画部長から、市民病院が深刻な財政状況にあり、このまま放置すると市本体と共倒れになる危険性もある、と報告を受けたのだ。
そこからが苦難の始まり。庶民感情的には中々理解は得辛いが、ベストな解決策として推進した(正確には第3者委員会と議会がそう判断した)市民病院の民間委譲に対し、守旧派や既得権者、反対のための反対論者、市長着任早々辞表を叩きつけた面々、高槻時代にネクタイを掴んで脅した連中、既存システムの上に胡坐をかいていた地元医師会など、ありとあらゆる反対勢力が雨後のたけのこのように台頭。加えて初当選を後押ししてくれた有力支援者も相次いで離脱。若い市長を取り囲んだのだ!
結果的に、着任2年半となる平成20年11月にリコール間違いなしという状況まで追い込まれことになるのだが、本書には、その間の信頼と裏切りの人間模様、本人自身の認識・見通しの甘さへの率直な振り返り、妻や市役所職員の献身的なバックアップ等々、赤裸々に筋書きの無いドラマが綴られ、我々そこに居なかった読者にも臨場感をもって一喜一憂できる内容となっている。
平成20年12月自ら市長の職を辞し再選挙〜薄氷の再当選。その後も反対勢力が対立候補を繰り出すも、22年4月に2期目当選、現在に至っている。
この市民病院問題が本書のメインストリームではあるが、この市長、その問題と格闘しながら、一方で独自の施策を数多く実現している。★70歳以上のアイドルグループ「GBBA(ギャバ)」のデビュー★新たな特産品としてのレモングラス生育加工販売による町興し支援★害獣と化したいのししを逆手に取り特産品化★役所内に「がばいばあちゃん課」や「いのしし課」、「お結び課」など斬新なネーミングで目的を明確化★議会のネットやYOUTUBE活用による可視化★イマイチ地味な存在である武雄温泉を、より有名な由布院温泉と杖立温泉と組んで「三湯物語」としてキャンペーンし知名度を向上★長崎新幹線の停車駅として「武雄温泉駅」誘致実現★交通僻地への「みんなのバス」運行実現★他自治体比較割高たった水道料金の引き下げ、etc. である。
全252ページの迫真のドキュメンタリー。12月と正月との2度読破した感想を以下記録する。
(読後感想)
わたくしは、この本に記載されている高槻市への関西大学さん誘致について、近くでお手並みを拝見していた。高齢化が進む高槻市にとって、有名学校を市内に取り込み、学生や教育水準の高い住民を呼び込むこと、また、昼間の学生人口を増やすことがどれだけ重要なことか、樋渡さんはよく分かっていた。この高槻での事例にもあるように、樋渡さんは、そのことが良いと判断されるならば、若さと行動力でその信念を貫き通して実現させる頼もしい政治家(行政マン)。ありとあらゆる手練手管を駆使して、ロジカルにエモーショナルに成功確率を上げていく。心から敬服したことを今でも覚えている。
さておき、樋渡さんが心掛けている原点を著書から推察するとこうなる。
何が市民のためにベストなのか?本質は何なのか?あるべき姿は何なのか?について、自分の中に壁を作らず自問自答し、直感も大切にしつつ悩みぬくこと。そこで出たロジカルな結論を清々粛々と実行し、ブレを生じさせないこと・・・最終ゴールは、武雄市を住みよい町にすること、住民が元気で明るく豊かになること、それらが持続する仕組みを構築すること、である。
また、この本のクライマックスは「市民病院の民間委譲」だが、「住民こそが物事の本質をよく見極める眼力を持つことが必要だ」と、この本は語りかけてくる。主体と客体、与える者と与えられる者〜行政と住民の今までの有り様を根本的に見直すべし、と気付かせてくれる。
それを象徴する言葉がある。樋渡さんの大好きな言葉のひとつでもあるのだが、それはジョンFケネディの名言「国が何をしてくれるのか?ではなく、国のために何が出来るのか?を考えるべき」である。「アクティブ・シチズン」を促すこの言葉が、今日本でひとりの政治家(行政マン)によって再び脚光を浴びることになろうとは...国を会社に置き換えると、今の我が社にぴったり当てはまる。
しかし、一番はこれだ!というか、羨ましいことがある。それは、決定的なピンチとなってもいつの間にか阿吽の呼吸で「仲間」が出現し、力を合わせて難局を乗り切れる言わば「チーム樋渡」が結成されていることだ。計算だけでは出来ない領域。本当に貴重な財産である。
ところで参考までに、個別の施策を少し分類してみた。地域資源・潜在能力の顕在化・活性化が見事に図られようとしていることが分かる。
'@都市間競争力向上、ブランド力向上によるインバウンド(インフロー)増加〜ヒト・モノ・カネの入超システムの構築
★武雄温泉街での「楼門朝市」定例開催★フジテレビ「がばいばあちゃん」のロケ地誘致★長崎新幹線の停車駅として「武雄温泉駅」誘致実現★他自治体比較割高たった水道料金の引き下げ★新たな特産品としてのレモングラス生育加工販売支援★イマイチ地味な存在である武雄温泉を、より有名な由布院温泉と杖立温泉と組んで「三湯物語」としてキャンペーンし知名度を向上★害獣「いのしし」を逆手に取り特産品化★70歳以上のアイドルグループ「GBBA(ギャバ)」デビュー★交通僻地への「みんなのバス」運行実現〜高齢者の移動手段確保★自分自身を広告塔と位置づけ、直近ではフジテレビ報道2001に橋下知事らと出演
'A行政の「みえる化」と住民参加型まちづくりの仕組み構築をセットで推進
★議会や市役所の可視化(ケーブルテレビやネット、YOUTUBE、ツィッター等活用)
★役所内に「がばいばあちゃん課」や「いのしし課」、「お結び課」など斬新なネーミングで
目的を明確化★自身のブログ「武雄市長物語」での発信、ツィッターでの即時双方向コミュニケーション実現(本人は「日本ツィッター学会会長」に就任中)
結局、これらによって「住民」や「まち」が元気になると、社会保障費用も減少する。若年層の割合が増加し人口減少にも歯止めがかかる。これが継続できれば、武雄市は日本全体が抱えている宿命的構造的課題と無縁となるのだ。一般の会社の生き残り戦略も本質的には同じことなのだろう。
閑話休題、いつの時代も「世の中の制度や仕組みを根本から変革する」ことは至難の業であること、しかしそういう中でも機が熟す寸前に「時代の寵児」が現れて、時には救世主、時には破壊主となり、時代を変革していくこと、しかしそれには物凄いエネルギーが必要で、時には人命までも奪い去り「3歩進んで2歩も3歩も4歩も後退し、また2歩3歩進む」的なことが繰り返されること、を私たちは歴史から教えられている。
そういう視点から、樋渡さんを一言で表現するならば、『独りで坂本龍馬と西郷隆盛、小泉純一郎を体現した稀有な市民派市長である』と言えよう。
◎坂本龍馬的 : ちゃっちゃかスイッチが入れ替わり、既成概念に囚われることなく必要な行動を前のめりで実行していく所謂「人たらし」。一方で「全ては市民のために」という基本理念を貫き通し、結果として一部の既得権者からは疎まれ憎まれ蔑まれ、ついにリコールにまで追い込まれ、政治生命を絶たれそうになる。
◎西郷隆盛的 : 大きく敲けば大きく響く性格。傾聴が上手。いつの間にか部下が成長し、自分より先に走っていくのを目を細めて見ている。
◎小泉純一郎的 : 行動力、突破力はピカ一。評価は二分されるものの、若者とおばちゃんには人気が高い。
有名人を3人も引き合いに出すなんて、ちょっと荒唐無稽過ぎるかも知れない。しかしそのくらいの思いはあるし、樋渡さんに励まされている自分自身も、そうなりたいと願う。言うなればこの感想文は、わたし自身を再び鼓舞するための振り返りと決意表明みたいなものだ。今の会社での、わたし自身に残された時間はそう長くはないが、やるべきことを再確認させてくれた著者樋渡さんに、心から感謝申し上げたい。
追伸. 我が社と我が人生の興廃此の一年に在り。一層奮励努力いたします!

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首長パンチ--最年少市長GABBA奮戦記 単行本(ソフトカバー) – 2010/12/8
樋渡 啓祐
(著)
ひょんなことから市長に立候補してしまった青年が、現職を破り奇跡の当選――古参幹部、自民や共産の市議、医師会、地元マスコミのドン……次々と立ちはだかる難敵とのガチンコ大バトルの末、ついにリコール再選挙! ダメダメ日本を元気にする、愛と感動のノンストップ冒険物語!
佐賀県・武雄市民、そして、市外・県外・日本中から感動の声、声、声!
「武雄市始まったな」
「絶対に市役所なんか就職したくないと思っていたけど、いまは選択肢のひとつにいいかなって」
「行政を海外に売りたい、なんてどーゆーこと? がんばれ! ムチャ振り市長!!」
「武雄市は変わりました! 活気があるって、一生懸命って素晴らしい」
「いやあ~市長、闘ってますね~、ボクでもリコールまでは受けない」(某有名知事)
「たわしではありません。ひ・わたしです」
ひょんなことから故郷・佐賀県武雄市の市長に立候補してしまった青年が、現職を破り奇跡の当選――
次々とユニークな「まちおこし策」を打ち出し、一躍、脚光を浴びるものの、役所の古参幹部、自民や共産市議、医師会、地元マスコミのドン……
次々と立ちはだかる難敵とのガチンコ大バトルの末、ついにリコール再選挙!
ダメダメ日本を元気にする愛と感動のノンストップ冒険物語
【首長】シュチョウ
ある集団・団体・組織の長。主宰者。
狭義では、地方自治体の長(知事、市長、町長)を指す。
行政関係者は、「クビチョウ」と呼ぶ。[――選挙]
「とほほとは何ですか、とほほとは! あんたね、武雄の未来をよくしたいと言って市長になったんでしょう。
この町の未来にとって決定的に重要な問題を解決できないのなら、市長なんか辞めてしまわれたらどうですか」
(本文より)
佐賀県・武雄市民、そして、市外・県外・日本中から感動の声、声、声!
「武雄市始まったな」
「絶対に市役所なんか就職したくないと思っていたけど、いまは選択肢のひとつにいいかなって」
「行政を海外に売りたい、なんてどーゆーこと? がんばれ! ムチャ振り市長!!」
「武雄市は変わりました! 活気があるって、一生懸命って素晴らしい」
「いやあ~市長、闘ってますね~、ボクでもリコールまでは受けない」(某有名知事)
「たわしではありません。ひ・わたしです」
ひょんなことから故郷・佐賀県武雄市の市長に立候補してしまった青年が、現職を破り奇跡の当選――
次々とユニークな「まちおこし策」を打ち出し、一躍、脚光を浴びるものの、役所の古参幹部、自民や共産市議、医師会、地元マスコミのドン……
次々と立ちはだかる難敵とのガチンコ大バトルの末、ついにリコール再選挙!
ダメダメ日本を元気にする愛と感動のノンストップ冒険物語
【首長】シュチョウ
ある集団・団体・組織の長。主宰者。
狭義では、地方自治体の長(知事、市長、町長)を指す。
行政関係者は、「クビチョウ」と呼ぶ。[――選挙]
「とほほとは何ですか、とほほとは! あんたね、武雄の未来をよくしたいと言って市長になったんでしょう。
この町の未来にとって決定的に重要な問題を解決できないのなら、市長なんか辞めてしまわれたらどうですか」
(本文より)
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/12/8
- 寸法13 x 1.5 x 19 cm
- ISBN-104062166763
- ISBN-13978-4062166768
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商品の説明
著者について
樋渡 啓祐
(ひわたし・けいすけ)
1969年佐賀県武雄市生まれ。佐賀県武雄市長、日本ツイッター学会会長。
93年東京大学経済学部卒業後、総務庁に入省、大阪府高槻市市長公室長への出向などを経て、総務省大臣官房秘書課課長補佐を最後に、同省を退職。
2006年、佐賀県武雄市長選に立候補。
現職市長を大差で破り、全国最年少市長として注目を浴びる。
テレビドラマ『佐賀のがばいばあちゃん』のロケ誘致、レモングラス、いのしし肉などの特産品化、
及びその販売促進、おばあちゃんボーカルグループ『GABBA』上海万博公演などユニークなアイディアを連発し、武雄市の活性化に貢献する。
武雄市はいまや日本でいちばん視察ツアーの多い自治体に。
著書に『「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論』(ベネッセコーポレーション)がある。
(ひわたし・けいすけ)
1969年佐賀県武雄市生まれ。佐賀県武雄市長、日本ツイッター学会会長。
93年東京大学経済学部卒業後、総務庁に入省、大阪府高槻市市長公室長への出向などを経て、総務省大臣官房秘書課課長補佐を最後に、同省を退職。
2006年、佐賀県武雄市長選に立候補。
現職市長を大差で破り、全国最年少市長として注目を浴びる。
テレビドラマ『佐賀のがばいばあちゃん』のロケ誘致、レモングラス、いのしし肉などの特産品化、
及びその販売促進、おばあちゃんボーカルグループ『GABBA』上海万博公演などユニークなアイディアを連発し、武雄市の活性化に貢献する。
武雄市はいまや日本でいちばん視察ツアーの多い自治体に。
著書に『「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論』(ベネッセコーポレーション)がある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/12/8)
- 発売日 : 2010/12/8
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 258ページ
- ISBN-10 : 4062166763
- ISBN-13 : 978-4062166768
- 寸法 : 13 x 1.5 x 19 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 575,674位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,781位政治 (本)
- - 78,935位ノンフィクション (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年1月22日に日本でレビュー済み
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2016年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実話が面白おかしく書かれているが、内容は濃い
作者の樋渡武雄前市長といえば、市立図書館の運営をTSUTAYAに委託したことで有名になったが、この本の中では一番大変だった市民病院のゆくえについて書かれていてスリリングな内容だった。
特に仕事等をやるうえで大切になる信念やこれを全うするにあたっての目的意識の持ち方、その上でカーーとなることを抑えこんで対応していく様
いろんな記載が私には自分と比較して胸に刺さる内容が多かった。
若くして市長になって、周りから若造呼ばわりされながらでも その先にあるものをしっかり見つめることのできる強さは、見習わなければならない。
昨年、佐賀県知事選に出馬して落選しているが、バイタリティある活動家が知事になったら結構面白い佐賀になったんだろうと思えた。
作者の樋渡武雄前市長といえば、市立図書館の運営をTSUTAYAに委託したことで有名になったが、この本の中では一番大変だった市民病院のゆくえについて書かれていてスリリングな内容だった。
特に仕事等をやるうえで大切になる信念やこれを全うするにあたっての目的意識の持ち方、その上でカーーとなることを抑えこんで対応していく様
いろんな記載が私には自分と比較して胸に刺さる内容が多かった。
若くして市長になって、周りから若造呼ばわりされながらでも その先にあるものをしっかり見つめることのできる強さは、見習わなければならない。
昨年、佐賀県知事選に出馬して落選しているが、バイタリティある活動家が知事になったら結構面白い佐賀になったんだろうと思えた。
2015年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年に執筆された本です。
総務庁(当時)で読点をどこに打つか、書き方で揉め『 そんなん、どうでもよかですよ』という発言をし、沖縄に飛ばされた事の回想から始まり、
武雄市の市長になり、地元医師会と戦い勝利を収めるという著者本人による立身出世のサクセスストーリーという体裁の本です。
本の最後の方に『いまでは、自治体でツイッターといえば武雄のことである』とあり、
あとがきには署名代わりに『 樋渡啓祐(@ hiwa1118 on Twitter)』という言葉でしめくくるという内容で終わる作品です。
なお冒頭にも書きましたが本書は2010年に執筆されたものであり、当時とは大分世の中が変わっているようです。
本書を改革派市長のサクセスストーリーとして見るなら私のこの後に続くレビューは不要かと思いますので、読まないでよいかと思います。
本書執筆後、2013年末に武雄市の一職員のTwitter個人アカウントから、マルウェアに感染するサイトへ誘導するダイレクトメッセージを他市の市民を含む複数のフォロワーへ発信し、その事を指摘したユーザー に対し謝罪の言葉も無く、指摘をした他市の一市民のプロフィールをFacebookに『日本人ではないかも』と侮辱して転載し、
同市と年単位で契約関係である『地域おこし協力隊』という制度で同市に席を持つ女性に『ヒマジンう●こ(一部伏せ字)』と言い侮辱し、
さらにはあろう事か、著者本人がその女性の言を真似をし、著者は『ひまじんう●こ(一部伏せ字)』と侮辱し炎上をしたらしいです。
また、2014年12月に著者は県知事選挙に出るために、市長職を辞任し、Twitterのアカウントの退会措置を取ったようです。
またその後、2014年末日にアカウントをこっそり復帰し呟いた内容を全て削除しているという話を聞き及んでいます。
このように、著者の過去の著執筆当時と現在の状況を比較すると、やりたかった事ができなかった。あるいは中途半端に終わったという不完全燃焼(ネット上での発言で炎上は度々あったようですが)に終わっているように思える作品を今こうしてKindleで読めるのは大変味わい深いものがあります。
我々のような凡人が思い至らない、著者の深遠な考えを理解する上で大変貴重な資料だと思います。
是非、一度でよいので本書に目を通されてみては如何でしょうか?
総務庁(当時)で読点をどこに打つか、書き方で揉め『 そんなん、どうでもよかですよ』という発言をし、沖縄に飛ばされた事の回想から始まり、
武雄市の市長になり、地元医師会と戦い勝利を収めるという著者本人による立身出世のサクセスストーリーという体裁の本です。
本の最後の方に『いまでは、自治体でツイッターといえば武雄のことである』とあり、
あとがきには署名代わりに『 樋渡啓祐(@ hiwa1118 on Twitter)』という言葉でしめくくるという内容で終わる作品です。
なお冒頭にも書きましたが本書は2010年に執筆されたものであり、当時とは大分世の中が変わっているようです。
本書を改革派市長のサクセスストーリーとして見るなら私のこの後に続くレビューは不要かと思いますので、読まないでよいかと思います。
本書執筆後、2013年末に武雄市の一職員のTwitter個人アカウントから、マルウェアに感染するサイトへ誘導するダイレクトメッセージを他市の市民を含む複数のフォロワーへ発信し、その事を指摘したユーザー に対し謝罪の言葉も無く、指摘をした他市の一市民のプロフィールをFacebookに『日本人ではないかも』と侮辱して転載し、
同市と年単位で契約関係である『地域おこし協力隊』という制度で同市に席を持つ女性に『ヒマジンう●こ(一部伏せ字)』と言い侮辱し、
さらにはあろう事か、著者本人がその女性の言を真似をし、著者は『ひまじんう●こ(一部伏せ字)』と侮辱し炎上をしたらしいです。
また、2014年12月に著者は県知事選挙に出るために、市長職を辞任し、Twitterのアカウントの退会措置を取ったようです。
またその後、2014年末日にアカウントをこっそり復帰し呟いた内容を全て削除しているという話を聞き及んでいます。
このように、著者の過去の著執筆当時と現在の状況を比較すると、やりたかった事ができなかった。あるいは中途半端に終わったという不完全燃焼(ネット上での発言で炎上は度々あったようですが)に終わっているように思える作品を今こうしてKindleで読めるのは大変味わい深いものがあります。
我々のような凡人が思い至らない、著者の深遠な考えを理解する上で大変貴重な資料だと思います。
是非、一度でよいので本書に目を通されてみては如何でしょうか?
2011年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作者の樋渡氏については,総務庁(現・総務省)の異色官僚として名前は知っていたが,彼が市長に転身していたとは知らなかった。
彼の書いた本って何なんだろうという興味で読んでみた。この本は,樋渡氏が武雄市長として抵抗勢力と壮絶な格闘を繰り返しながら市政改革に取り組む過程を描いた半世記である。
官僚時代の仕事ぶりとか,市長に立候補するまでの決意を固める動機とか,そうした詳細な説明が割愛しているのが残念ではあるが,強い顕示欲を抑え,これまで降りかかったトラブルや,市長としての哀歓を率直に綴っている。
樋渡氏は,良くも悪くも個性派なので,読者によって好悪の印象が両極端になるであろうが,こうした個性あふれる若い感性と迫力を持った首長たちがこれからも登場し,地方自治を改革していってほしいと思わずにはいられない。
彼の書いた本って何なんだろうという興味で読んでみた。この本は,樋渡氏が武雄市長として抵抗勢力と壮絶な格闘を繰り返しながら市政改革に取り組む過程を描いた半世記である。
官僚時代の仕事ぶりとか,市長に立候補するまでの決意を固める動機とか,そうした詳細な説明が割愛しているのが残念ではあるが,強い顕示欲を抑え,これまで降りかかったトラブルや,市長としての哀歓を率直に綴っている。
樋渡氏は,良くも悪くも個性派なので,読者によって好悪の印象が両極端になるであろうが,こうした個性あふれる若い感性と迫力を持った首長たちがこれからも登場し,地方自治を改革していってほしいと思わずにはいられない。
2010年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時、最年少市長となった樋渡武雄市長(日本ツイッター学会会長)の半生記(現在進行中)。
自分の故郷がどのように歩みを進めているか、一方からの意見だとしても知れたのはよかった。
物語上なので、実際の考え方は知らないけど、多少、軽率に過ぎるきらいはあるが、
味方も多いのは、きっと樋渡市長にも真があるからだと思う。
これからもTwitterなど通じて、観ていきたい。
自分の里がいつも目に届くのは有難い。
あと、地域に何か働きかけたり、人を巻き込んでもやりたいことがある人なら、読むべし!!!
自分の故郷がどのように歩みを進めているか、一方からの意見だとしても知れたのはよかった。
物語上なので、実際の考え方は知らないけど、多少、軽率に過ぎるきらいはあるが、
味方も多いのは、きっと樋渡市長にも真があるからだと思う。
これからもTwitterなど通じて、観ていきたい。
自分の里がいつも目に届くのは有難い。
あと、地域に何か働きかけたり、人を巻き込んでもやりたいことがある人なら、読むべし!!!
2014年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
政治は利権争いなんですよね。利権というとネガティブな響きがあるが、誰しもが利権は欲しいよね、ないと何もできないし。そういうことを分からせてもらえる良書だと思う。残念なのは、もう少し最近の本かと思ったら、数年前のものだったこと。図書館の話も読みたかったです。
2013年10月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は学者さんや評論家ではなく、現場で汗をかきながら奮闘する人の本だから、とてもリアルに感じますし力を感じます。
2014年12月1日に日本でレビュー済み
あのさあ・・・こんなんかいて酔ってるヒマあるなら・・・・働けやあ!
・・・よその市長はもっとモクモクやってるし、
役場の職員は目立たなくてもあんたより現場に出て汗水流してます。
自分だけの手柄と勘違いしてる感がスゲーです。 星なんかつけたくないね。表紙も幼稚で 安い 本だと感じたので実は買ってません(爆)
・・・よその市長はもっとモクモクやってるし、
役場の職員は目立たなくてもあんたより現場に出て汗水流してます。
自分だけの手柄と勘違いしてる感がスゲーです。 星なんかつけたくないね。表紙も幼稚で 安い 本だと感じたので実は買ってません(爆)