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柳宗理 エッセイ 単行本 – 2003/6/24
柳 宗理
(著)
- 本の長さ294ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2003/6/24
- ISBN-104582831605
- ISBN-13978-4582831603
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商品の説明
商品説明
柳宗理の名は、日ごろあまりデザインに馴染みのない読者にも広く知られているだろう。テーブルウェアのような小物から、歩道橋や自動車、オリンピックの聖火台のような大掛かりなものに至るまでその活動の幅は広く、それらの作品のなかには「バタフライ・スツール」のように海外でも広く知られているものも少なくない。しかし、作品の高い知名度と比べてみても、柳その人が語ったデザイン観は不思議とあまり話題に上らなかった。88歳を迎えた著者・柳が初めて刊行したエッセイ選集である本書は、日本のプロダクトデザインをリードしてきた重鎮の軌跡が軽妙な言葉によってつづられた、今までの遺漏を埋め合わせて余りある1冊となっている。
本書には折に触れ書き留められた多くのデザイン論が収録されているが、なかでも著者のデザイン観が最も凝集されているのが冒頭の「アノニマス・デザイン」であろう。著者は匿名の職人によって作られたジーパン、野球のボール、ピッケルなどに「その土地土地の生活の用に準じて、忠実に素直に作られている健康で平穏な美しさ」を見出してそれを「濁流渦巻く現代文化への清涼剤」として位置付けている。この部分だけを読んでいても拍子抜けしてしまいそうだが、しかしこの視点は伝統的な「用即美」の境地とほぼ同一のものといってよく、シンプルにして質実剛健なデザインこそ著者の希求するものであったことを他の多くのデザイン論や雑感からも読み取ることは難しくない。
言うまでもなく、このような「アノニマス・デザイン」へのまなざしは民藝運動を展開した美学者である著者の実父・宗悦の大きな影響下に形成されたものであり、本書の後半にも、宗悦が創設した日本民藝館の館長を務める立場となった今、あらためて実感されるその業績の偉大さを回顧する断章が挿入されている。親子2代にわたって受け継がれた民藝運動の理念を「蛙の子は蛙」と言って済ますのは安直に過ぎるというほかない。(暮沢剛巳)
内容(「MARC」データベースより)
プロダクト・デザインのパイオニア柳宗理が88歳を迎えて刊行する、初のエッセイ選集。アノニマス・デザイン、伝統とデザイン、デザイナーとしての覚え書きなど、デザイナーの「眼」と「手」がつまった一冊。
登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2003/6/24)
- 発売日 : 2003/6/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 294ページ
- ISBN-10 : 4582831605
- ISBN-13 : 978-4582831603
- Amazon 売れ筋ランキング: - 289,001位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 85位アート・建築・デザインの陶芸
- - 8,953位エッセー・随筆 (本)
- - 15,471位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
美大の課題だったので購入しました。勉強になりました。発送速くて助かりました。
2015年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は前半はアノニマスデザインについて、後半は民藝について語られていると理解した。つまり、氏の人生そのものであると考える。氏は民藝運動の発案・創始者である柳宗悦氏の息子である。若き日には父に対する反発もあったろう。氏は工業デザイナーの道に進む。民藝への反発だと思う。その中でアノニマスデザインに触れ、その良さを知り、且つ、それが「民藝」と重なると気づいた、その人生を描かれていると思う。
私としては、非常に勉強になった。デザインというと「いかに美しくするか?」という表層的なものと考えられがちだが、そうではなく製造工程(どこで作ってもらうか・どういいう技術があるか)や素材(どういうものが使えるか・また、いかに安く作れるか)に気を配る「商品設計」だと実感させられた。当たり前だといわれるかもしれないが。
氏の文章には迫力があった。自分も開発をしている立場なので、素直に言って「ガツン」である。
今回、星4つに留めさせていただいたのは、後半の民藝擁護が過ぎるかな?というところである。
でも、開発・デザイナーなどの職種の方には読んでいただきたいと思う。
私としては、非常に勉強になった。デザインというと「いかに美しくするか?」という表層的なものと考えられがちだが、そうではなく製造工程(どこで作ってもらうか・どういいう技術があるか)や素材(どういうものが使えるか・また、いかに安く作れるか)に気を配る「商品設計」だと実感させられた。当たり前だといわれるかもしれないが。
氏の文章には迫力があった。自分も開発をしている立場なので、素直に言って「ガツン」である。
今回、星4つに留めさせていただいたのは、後半の民藝擁護が過ぎるかな?というところである。
でも、開発・デザイナーなどの職種の方には読んでいただきたいと思う。
2022年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
モノの話ではない。目の前のモノから沸き立つ人間の知恵と創造性について繊細に教えてくれる。
折々に読んでいるが、人の尊厳を見つめ”ほめる技術”すら身に付くように思う。
大好きな本!
折々に読んでいるが、人の尊厳を見つめ”ほめる技術”すら身に付くように思う。
大好きな本!
2006年5月6日に日本でレビュー済み
柳宗理が、今までに書いたエッセイの集大成と言える本です。
「マーケット・リサーチなどは、デザインの創作には、役立たない。なぜならマーケット・リサーチは、過去のデータの分析だからである。それに反してデザインの本来の使命は、過去に未だかつてない優れたものを生み出すことにあるからである。」という1983年に書かれたデザイン論などは未だに古びていない確かなものです。
「マーケット・リサーチなどは、デザインの創作には、役立たない。なぜならマーケット・リサーチは、過去のデータの分析だからである。それに反してデザインの本来の使命は、過去に未だかつてない優れたものを生み出すことにあるからである。」という1983年に書かれたデザイン論などは未だに古びていない確かなものです。
2004年12月23日に日本でレビュー済み
美しいと思う感覚は日常的なものの中に埋もれてしまっていることに気付かされます。世界に通用するデザイナーが、私達とそう遠くない価値観からスタートしていることに喜べる一冊だと思います。
2004年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
インテリアの本でよく名前を見かけたおじちゃん・・初めはそんな印象でしたが実際はデザイン界の重鎮、素晴らしい方でした。バタフライ・スツールと聞いてピンと来た方はこの本を読んでみる価値アリです。
海外のインテリアやデザイナーが氾濫する現代に、日本にもこんなすごいデザイナーがいたんだ!と思わせてくれる一冊。
これを読む前から、柳 宗理デザインのカトラリーを愛用していた私にとって、『やっと出た、柳 宗理エッセイ』でした。
又、技術・製造系のお仕事をされている方にもお薦め。
会社に1冊というのもアリではないかと思います。
海外のインテリアやデザイナーが氾濫する現代に、日本にもこんなすごいデザイナーがいたんだ!と思わせてくれる一冊。
これを読む前から、柳 宗理デザインのカトラリーを愛用していた私にとって、『やっと出た、柳 宗理エッセイ』でした。
又、技術・製造系のお仕事をされている方にもお薦め。
会社に1冊というのもアリではないかと思います。
2003年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変興味深く読みました。柳先生のデザイン論は明快で
胸のすくような気持ちよさがあります。また、本書では
柳先生オススメのプロダクトも紹介されておりそれを
実際に見に行ったり、買い求めたりするのも楽しいです。
胸のすくような気持ちよさがあります。また、本書では
柳先生オススメのプロダクトも紹介されておりそれを
実際に見に行ったり、買い求めたりするのも楽しいです。