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脳のなかの幽霊 (角川文庫) 文庫 – 2011/3/25
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購入オプションとあわせ買い
先生、切断したはずの腕が痛むんです――。脳の不思議なメカニズムとは?
●切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手
●自分の体の一部を他人のものだと主張する患者
●両親を本人と認めず、偽物だと主張する青年
――など、著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに「脳の不思議な仕組みや働き」について考える。
「わくわくするほどおもしろい」脳の世界を、当代きっての神経科学者であり、幻肢の専門家である著者が、独自の切り口でわかりやすく読み解いてみせた、歴史に残る名著!
本書では、“脳の働きについていろいろな仮説を立て、それを立証するための実験をしているのだが、それはこうした症例が、「正常な心と脳の働きの原理を説明する事例であり、身体イメージや言語、笑い、夢などの解明に役立ち、自己の本質にかかわる問題に取り組む手がかりとなる」と考えているからだ。著者が提唱する仮説はどれも興味深いが、その一つに、左脳が一貫性のある信念体系(モデル)をつって現状維持をはかるのに対し、右脳は異常や矛盾を検出し、それがある閾値(いきち)に達するとモデル全体の改変を強行するという説がある。”……“いま脳の分野でいちばんホットなテーマといえば、いわゆる「脳のハードプロブレム」、意識をめぐる問題だろう。なかでもおもしろいのが、脳のニューロンの活動から、どのようにして「赤い」とか「冷たい」といった主観的世界の感覚が生まれるのかというクオリア問題だ(と私は思う)。著者は最終章の十二章で、それまでの章で紹介した症例や、実験結果や考察をまとめ、意識、クオリア、自己などについて言及している。”(本書・訳者あとがきより)
わかりやすい語り口で、次々に面白い実例を挙げ、人類最大の問題に迫り、その後の脳ブームの先駆けとなった現代科学の最先端を切り開いた話題作が、ついに文庫化!
解説:養老孟司
●V・S・ラマチャンドラン:カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳認知センター教授および所長。また、ソーク研究所の兼任教授でもある。10代の頃に書いた論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された気鋭の神経科学者。視覚や幻肢の研究で知られ、その研究内容が新聞やテレビで報道され大きな反響を呼んだ。
●切断された手足がまだあると感じるスポーツ選手
●自分の体の一部を他人のものだと主張する患者
●両親を本人と認めず、偽物だと主張する青年
――など、著者が出会った様々な患者の奇妙な症状を手がかりに「脳の不思議な仕組みや働き」について考える。
「わくわくするほどおもしろい」脳の世界を、当代きっての神経科学者であり、幻肢の専門家である著者が、独自の切り口でわかりやすく読み解いてみせた、歴史に残る名著!
本書では、“脳の働きについていろいろな仮説を立て、それを立証するための実験をしているのだが、それはこうした症例が、「正常な心と脳の働きの原理を説明する事例であり、身体イメージや言語、笑い、夢などの解明に役立ち、自己の本質にかかわる問題に取り組む手がかりとなる」と考えているからだ。著者が提唱する仮説はどれも興味深いが、その一つに、左脳が一貫性のある信念体系(モデル)をつって現状維持をはかるのに対し、右脳は異常や矛盾を検出し、それがある閾値(いきち)に達するとモデル全体の改変を強行するという説がある。”……“いま脳の分野でいちばんホットなテーマといえば、いわゆる「脳のハードプロブレム」、意識をめぐる問題だろう。なかでもおもしろいのが、脳のニューロンの活動から、どのようにして「赤い」とか「冷たい」といった主観的世界の感覚が生まれるのかというクオリア問題だ(と私は思う)。著者は最終章の十二章で、それまでの章で紹介した症例や、実験結果や考察をまとめ、意識、クオリア、自己などについて言及している。”(本書・訳者あとがきより)
わかりやすい語り口で、次々に面白い実例を挙げ、人類最大の問題に迫り、その後の脳ブームの先駆けとなった現代科学の最先端を切り開いた話題作が、ついに文庫化!
解説:養老孟司
●V・S・ラマチャンドラン:カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳認知センター教授および所長。また、ソーク研究所の兼任教授でもある。10代の頃に書いた論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された気鋭の神経科学者。視覚や幻肢の研究で知られ、その研究内容が新聞やテレビで報道され大きな反響を呼んだ。
- ISBN-104042982115
- ISBN-13978-4042982111
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2011/3/25
- 言語日本語
- 寸法10.5 x 1.9 x 15 cm
- 本の長さ496ページ
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商品の説明
著者について
●V・S・ラマチャンドラン:カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳認知センター教授および所長。また、ソーク研究所の兼任教授でもある。10代の頃に書いた論文が科学誌「ネイチャー」に掲載された気鋭の神経科学者。視覚や幻肢の研究で知られ、その研究内容が新聞やテレビで報道され大きな反響を呼んだ。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2011/3/25)
- 発売日 : 2011/3/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 496ページ
- ISBN-10 : 4042982115
- ISBN-13 : 978-4042982111
- 寸法 : 10.5 x 1.9 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 108,698位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
身体の一部を損失したにも関わらず、その部分の痛み(幻肢痛)で苦しむ患者などを具体例として、<脳の仕組み>を解き明かした秀逸な脳神経学の啓蒙書。「脳の様々な部位が外界の表象を作り出す」仕組みや「『自己』という幻想を生み出す」仕組みの解明は本書の本筋(既に哲学的)だが、更に、「心は脳のニューロン"のみ"から生まれるのか」、それなら「自由意志の範囲はどれ位あるのか」といった哲学的問い(即ち、<魂>を意識している)に対して、神経学との関連を考察して哲学書の趣きさえ感じさせる点が本書の魅力・格調を高めていて、読む者を惹き付ける。また、上で"具体例"と書いた様に著者は(<脳の統一理論>が出来るまでは!)実験主義者であり、そのためにも、健常(者)ではない"具体例"を見つける自身の行動を探偵に准えるというユニークな面も持つ。
著者が引用する"具体例"(症例)や学説は多岐に渡るので、以下では著者の主な見解を。幻肢の原因は<脳マップの再配置>に依るものであるという本書の中核を成す説。<脳マップの再配置>と言っても分かり難いが、大まかには、損失した部位を司る脳中の神経組織と健常な部位を司る脳中の神経組織とが<脳マップ>中で"隣接"していた場合、後者の神経組織が前者の神経組織へと経路を伸ばし、健常な部位に何らかの刺激を与えた時に拡大した後者の神経組織が前者の神経組織の代替をするというものである。しかし、これだけでは幻肢を持つ多くの患者が(幻の)手足などを随意に動かせて痛みを感じるという運動・痛みの問題を説明出来ない。また、生まれ付きある部位を欠いた人にも<脳マップの再配置>が起こるか否かという問題もある(これはある患者の証言によって起こる事を確かめた)。そして、運動・痛みの問題を"逆転の発想"で解決する辺りには感心した。
紙幅の関係で以下は簡潔に。幻肢(や"笑い"の様な日常動作)が先天的(遺伝的)なものか後天的なものかという「氏か育ちか」という進化論的考察。幻肢関連として哲学風味の濃い視覚系の考察。それに係わる「自己」という認識の曖昧性の指摘。(私の好みでは無いが著者はヒンドゥー教徒なので)<神>と大脳辺縁系との関係の考察。そして、冒頭の哲学的問いに答えるかの様な最終章のクオリア論・宇宙論を通した東洋的悟り。読んでいて新鮮な驚きの連続で、興味の尽きない名著だと思った。
著者が引用する"具体例"(症例)や学説は多岐に渡るので、以下では著者の主な見解を。幻肢の原因は<脳マップの再配置>に依るものであるという本書の中核を成す説。<脳マップの再配置>と言っても分かり難いが、大まかには、損失した部位を司る脳中の神経組織と健常な部位を司る脳中の神経組織とが<脳マップ>中で"隣接"していた場合、後者の神経組織が前者の神経組織へと経路を伸ばし、健常な部位に何らかの刺激を与えた時に拡大した後者の神経組織が前者の神経組織の代替をするというものである。しかし、これだけでは幻肢を持つ多くの患者が(幻の)手足などを随意に動かせて痛みを感じるという運動・痛みの問題を説明出来ない。また、生まれ付きある部位を欠いた人にも<脳マップの再配置>が起こるか否かという問題もある(これはある患者の証言によって起こる事を確かめた)。そして、運動・痛みの問題を"逆転の発想"で解決する辺りには感心した。
紙幅の関係で以下は簡潔に。幻肢(や"笑い"の様な日常動作)が先天的(遺伝的)なものか後天的なものかという「氏か育ちか」という進化論的考察。幻肢関連として哲学風味の濃い視覚系の考察。それに係わる「自己」という認識の曖昧性の指摘。(私の好みでは無いが著者はヒンドゥー教徒なので)<神>と大脳辺縁系との関係の考察。そして、冒頭の哲学的問いに答えるかの様な最終章のクオリア論・宇宙論を通した東洋的悟り。読んでいて新鮮な驚きの連続で、興味の尽きない名著だと思った。
2015年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間は地球を取り巻く宇宙の歴史や、その広大な大きさに対する理解よりも、自分の脳の仕組みについてもっと知らないのではないかと思わせてくれる良
書だ。著者のラマチャンドランは、脳神経分野ではかなり著名な医者である。米国をその活動のベースにはしているが、その名前から分かるようにインド人でもあ
る。自分から切り離された四肢がまだあるかのように痛みや痒みを感じると言う多くの症例、自分の左側にあるものに関しては、全く見えぬか関心が行かな
い人たち、自分の親を偽物だとずっと信じて止まぬ人間等々、普通この人たちは神経を病んでる、もっと直接的な言い方をすると、狂っていると思われる人
たちの症例の殆どは脳の働きと神経の関係で解き明かされることを多くの臨床実験を通じて教えてくれる。こういう人たちの多くは事故などで脳の一部に障
害が残った人たちである。他の言動が普通であるだけに、異常さが際立つが、著者は独特の方法でこういった症例の根本的原因を見つけようと努めてくれ
る。彼は、「人間は宇宙で特権的な地位など占めてはいない。世界を見つめる非物質的な魂を持っているという観念は幻想に過ぎない」と言い切る。
脳科学がもっと進み、人間が人間をもっと知ることが出来れば、特に精神的な病例はもっと解明できることになるのであろう。途中やや専門的用語や、論理
的な説明が続き、やや読みづらさを感じたが、概ね面白い書物であることは間違いない。
書だ。著者のラマチャンドランは、脳神経分野ではかなり著名な医者である。米国をその活動のベースにはしているが、その名前から分かるようにインド人でもあ
る。自分から切り離された四肢がまだあるかのように痛みや痒みを感じると言う多くの症例、自分の左側にあるものに関しては、全く見えぬか関心が行かな
い人たち、自分の親を偽物だとずっと信じて止まぬ人間等々、普通この人たちは神経を病んでる、もっと直接的な言い方をすると、狂っていると思われる人
たちの症例の殆どは脳の働きと神経の関係で解き明かされることを多くの臨床実験を通じて教えてくれる。こういう人たちの多くは事故などで脳の一部に障
害が残った人たちである。他の言動が普通であるだけに、異常さが際立つが、著者は独特の方法でこういった症例の根本的原因を見つけようと努めてくれ
る。彼は、「人間は宇宙で特権的な地位など占めてはいない。世界を見つめる非物質的な魂を持っているという観念は幻想に過ぎない」と言い切る。
脳科学がもっと進み、人間が人間をもっと知ることが出来れば、特に精神的な病例はもっと解明できることになるのであろう。途中やや専門的用語や、論理
的な説明が続き、やや読みづらさを感じたが、概ね面白い書物であることは間違いない。
2023年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読書好きの70代の父に購入。
何度も戻って読み返してる。→結局、面白いけど難しく過ぎる、とのことで最後までは読めなかったようです。
何度も戻って読み返してる。→結局、面白いけど難しく過ぎる、とのことで最後までは読めなかったようです。
2017年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・サノーさん一言コメント
「インド人神経学者が挑む、脳という宇宙。広大無辺かつ滑稽な機能が垣間見せる、人間という存在の不自然」
【サノーさんおすすめ度★★★★★】
・ウノーさん一言コメント
「脳を原因とした驚くべき現象から、自分の中にいる、別の自分という存在を知る一冊です」
【ウノーさんおすすめ度★★★★★】
・サノーさん、ウノーさん読書会
サノーさん(以下サ):さて、これも傑作。
脳という器官が起こすエラー、それを研究し追求していく考察から、人間という存在がいかに不可思議で、奇妙な存在であるかを知ることになる。
ウノーさん(以下ウ):身体の一部を「物理的に失った」人たちに起こる「ないはずの身体がある」という認識、脳の機能障害により「あるはずの身体がない」という人たち、その研究から見えてくるのは「脳のなかには、別の自分が存在している」という仮説です。
サ:「別の」というよりは「脳が認識し、管理している自分」と「実際に肉体として存在している自分」の二つが確立していることが、この本の研究により立証されている。
ウ:そこに視覚による認識、他の脳の機能による認識が加わると、「問題」が解消されたり変化したりするという事実も、脳という機能の複雑さ、脳を含めた人間の身体の不思議さを追求する手立てとなります。
サ:鏡やバーチャルリアリティを使用した、認識療法とも呼べる「幻肢」の解消法は、脳の神経経路がいかに複雑かつ輻輳化しているかを証明している。
ウ:脳のエラーによって引き起こされる「半側空間無視」という現象、両親や知人を別な人としか認識できなくなる障害、それらが教えてくれるのは、私たちが認識している「現実」はいかに「現実ではない可能性」を含んでいるかという事実です。
サ:「水槽の脳」という思考実験がある。いま、私たちがおかれている現実、認識している事実や知識、記憶が、実は水槽に入れられた脳による錯覚であることを、否定することは可能か、という実験だ。
ウ:映画『マトリックス』の主題ですね。高度に発達した脳神経学を使用することにより、すべの認識情報を操作し、脳による現実を与えられているという可能性を、否定できないという「事実」です。
サ:この本では、さらに踏み込んで「神」や「宗教」の「認識」や「感覚」が脳のどの部分とかかわっているのか「神がかり」や「トランス」が脳の処理とどう結びつくのかにまで、迫っている。
ウ:「進化心理学」についても、非常に面白い解釈を与えていただきました。
サ:人間の潜在意識はどこから発生しているのか、なぜ「使用しない道具」を、人間は持ち合わせて生まれてくるのか、これは哲学や宗教学の根幹にもつながる考察となる。
ウ:この著者が「インド人」なのも驚きです。だって、神の存在は「脳」の機能ではないという結論をもっている民族だと思っていましたから。
サ:その原理は曲げていない。これらの不可思議な「脳がもたらす症状」「脳が感じる神」も「なぜそのようになっているのか」という根本の問いについては答えがだせない。そこで、神という原理が必要となるわけだ。
ウ:そういった奥深い側面もありつつ、ユーモアに溢れた一冊ですので「脳」の意外な側面を楽める一冊です。
【了】
「インド人神経学者が挑む、脳という宇宙。広大無辺かつ滑稽な機能が垣間見せる、人間という存在の不自然」
【サノーさんおすすめ度★★★★★】
・ウノーさん一言コメント
「脳を原因とした驚くべき現象から、自分の中にいる、別の自分という存在を知る一冊です」
【ウノーさんおすすめ度★★★★★】
・サノーさん、ウノーさん読書会
サノーさん(以下サ):さて、これも傑作。
脳という器官が起こすエラー、それを研究し追求していく考察から、人間という存在がいかに不可思議で、奇妙な存在であるかを知ることになる。
ウノーさん(以下ウ):身体の一部を「物理的に失った」人たちに起こる「ないはずの身体がある」という認識、脳の機能障害により「あるはずの身体がない」という人たち、その研究から見えてくるのは「脳のなかには、別の自分が存在している」という仮説です。
サ:「別の」というよりは「脳が認識し、管理している自分」と「実際に肉体として存在している自分」の二つが確立していることが、この本の研究により立証されている。
ウ:そこに視覚による認識、他の脳の機能による認識が加わると、「問題」が解消されたり変化したりするという事実も、脳という機能の複雑さ、脳を含めた人間の身体の不思議さを追求する手立てとなります。
サ:鏡やバーチャルリアリティを使用した、認識療法とも呼べる「幻肢」の解消法は、脳の神経経路がいかに複雑かつ輻輳化しているかを証明している。
ウ:脳のエラーによって引き起こされる「半側空間無視」という現象、両親や知人を別な人としか認識できなくなる障害、それらが教えてくれるのは、私たちが認識している「現実」はいかに「現実ではない可能性」を含んでいるかという事実です。
サ:「水槽の脳」という思考実験がある。いま、私たちがおかれている現実、認識している事実や知識、記憶が、実は水槽に入れられた脳による錯覚であることを、否定することは可能か、という実験だ。
ウ:映画『マトリックス』の主題ですね。高度に発達した脳神経学を使用することにより、すべの認識情報を操作し、脳による現実を与えられているという可能性を、否定できないという「事実」です。
サ:この本では、さらに踏み込んで「神」や「宗教」の「認識」や「感覚」が脳のどの部分とかかわっているのか「神がかり」や「トランス」が脳の処理とどう結びつくのかにまで、迫っている。
ウ:「進化心理学」についても、非常に面白い解釈を与えていただきました。
サ:人間の潜在意識はどこから発生しているのか、なぜ「使用しない道具」を、人間は持ち合わせて生まれてくるのか、これは哲学や宗教学の根幹にもつながる考察となる。
ウ:この著者が「インド人」なのも驚きです。だって、神の存在は「脳」の機能ではないという結論をもっている民族だと思っていましたから。
サ:その原理は曲げていない。これらの不可思議な「脳がもたらす症状」「脳が感じる神」も「なぜそのようになっているのか」という根本の問いについては答えがだせない。そこで、神という原理が必要となるわけだ。
ウ:そういった奥深い側面もありつつ、ユーモアに溢れた一冊ですので「脳」の意外な側面を楽める一冊です。
【了】
2019年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原著の序をオリヴァー・サックスさん、本書の解説を養老孟司さんが書いているのだから、素人にもわかりやすい脳関係の本が好きな人はそれだけで飛びついてよいと思う。
素人にもわかりやすいと言っても、本書には当然専門用語は出てくるし、ある程度の抽象思考力はないとつまづいてしまう部分もある。
でもまあ、そんなところは多少すっ飛ばして読んでもいいんじゃないかな。
この本の面白さは、幻肢などの事例への驚きもあるけれど、脳の解明に対する想像と実験、仮説と検証にあるのかなと思う。
疾患・障害のある方の、健常状態からすると欠けている部分から、存在する部分の動き・働きを考える。そして、人間とは何か/自分とは何か/脳とは何かを考える。
細分化された個別の学術アプローチでは行き詰ってしまうような事柄を解き明かす。その取り組み姿勢のバックボーンにはやはり東洋思想というものがあるのかな。
素人にもわかりやすいと言っても、本書には当然専門用語は出てくるし、ある程度の抽象思考力はないとつまづいてしまう部分もある。
でもまあ、そんなところは多少すっ飛ばして読んでもいいんじゃないかな。
この本の面白さは、幻肢などの事例への驚きもあるけれど、脳の解明に対する想像と実験、仮説と検証にあるのかなと思う。
疾患・障害のある方の、健常状態からすると欠けている部分から、存在する部分の動き・働きを考える。そして、人間とは何か/自分とは何か/脳とは何かを考える。
細分化された個別の学術アプローチでは行き詰ってしまうような事柄を解き明かす。その取り組み姿勢のバックボーンにはやはり東洋思想というものがあるのかな。
2015年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
視覚や聴覚やその他の入力器官からの情報が脳でどう処理されて出力されていくのか、おぼろげながらイメージさせてくれた1冊。脳が損傷を負うことで様々な支障が出ることがよくわかる。理屈ではなく、脳は何とかつじつまが合うように入力された情報を処理しようとするのだ。
驚きだったのは、事故の後、自分の親だけを他人だと認識してしまう男性の話。しかし電話では自分の親だと認識できる。視覚からの処理に問題があって、どうしてもそうなってしまうのだ。それは自分の親だけではなくて、自分の写真を見たときにも起きる。そのほか様々な実験をする中で、視覚からの処理に問題があるということが見えてくる。
最終章の哲学的な部分だけは、私自身に知識がなくて理解できず、読み飛ばした。
驚きだったのは、事故の後、自分の親だけを他人だと認識してしまう男性の話。しかし電話では自分の親だと認識できる。視覚からの処理に問題があって、どうしてもそうなってしまうのだ。それは自分の親だけではなくて、自分の写真を見たときにも起きる。そのほか様々な実験をする中で、視覚からの処理に問題があるということが見えてくる。
最終章の哲学的な部分だけは、私自身に知識がなくて理解できず、読み飛ばした。