大変興味深く拝読しました。著者の歴史、経済視点に感心しました!
今まで学んできた歴史をより重層的に観る観点を得ました。
500ページの大著なので、途中で挫折しないように結論を読み、
前の章に戻り読んで行くのもおすすめです!
アリギの著作とならんで読んでいただきたいです。
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長い20世紀――資本、権力、そして現代の系譜 単行本 – 2009/1/30
20世紀資本主義の〈世界システム〉の台頭と展開を、壮大なスケールで分析した世界的名著。
「長い20世紀」とは、アメリカが覇権を握る世界経済システムが始まり、それが終わるまでのサイクルを指している。これを、イタリア・ジェノヴァのサイクル(15~17世紀)、オランダのサイクル(17~18世紀)、イギリスのサイクル(19~20世紀)と比較しながら、壮大なスケールで分析したのが本書である。700年の資本主義の歴史から見ると、金融拡大は、資本主義の最高発展段階ではなく、一つのサイクルの最終局面であり、新たなる世界経済体制への前兆である。私たちは、今まさに〈世界システム〉の転換期に立ち会っている。新たな「世界システム」の覇権は誰が握り、その体制はどのようなものになろうとしているのか? 本書は、その基本的視座を与えるものである。
「長い20世紀」とは、アメリカが覇権を握る世界経済システムが始まり、それが終わるまでのサイクルを指している。これを、イタリア・ジェノヴァのサイクル(15~17世紀)、オランダのサイクル(17~18世紀)、イギリスのサイクル(19~20世紀)と比較しながら、壮大なスケールで分析したのが本書である。700年の資本主義の歴史から見ると、金融拡大は、資本主義の最高発展段階ではなく、一つのサイクルの最終局面であり、新たなる世界経済体制への前兆である。私たちは、今まさに〈世界システム〉の転換期に立ち会っている。新たな「世界システム」の覇権は誰が握り、その体制はどのようなものになろうとしているのか? 本書は、その基本的視座を与えるものである。
- 本の長さ586ページ
- 言語日本語
- 出版社作品社
- 発売日2009/1/30
- ISBN-104861822173
- ISBN-13978-4861822179
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登録情報
- 出版社 : 作品社 (2009/1/30)
- 発売日 : 2009/1/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 586ページ
- ISBN-10 : 4861822173
- ISBN-13 : 978-4861822179
- Amazon 売れ筋ランキング: - 473,122位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 323位経済史 (本)
- - 20,460位投資・金融・会社経営 (本)
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トップレビュー
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2019年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年11月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現状把握と座標軸を確認し,今後の進路を見定めるための好著である。
2009年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いつもながら、良くも悪くも感心するのは海外の研究者ことに経済学者や政治学者が同時にすぐれて歴史学者であることである。この点は日本の歴史学者にはみられない特性である。例えば『帝国』で瞬く間に読書界の耳目を集めたことは記憶にも新しい。
本書の著者ジョヴンニ・アリギは元々、社会学者である。その著者がこれからの世界のあり方にメスを入れる手法に選んだのは“システムとしての世界の枠組み”であり、それを支えている“資本主義”の諸段階、からの考察である。本書には随所にブローデルやウォーラーステインの影響を垣間見ることができる。
かつて世界史上には“パックス・ロマーナ”“パックス・ブリタニカ”の段階があり、そして20世紀は“パックス・アメリカーナ”の時代とされてきた。
著者は“資本の蓄積”を1つのサイクルとして把握する。それは
(1)生産拡大
(2)生産拡大の行き詰まり
(3)金融拡大
(4)国境を越えて活動する高等金融→グローバル・マネーキャピタリズム
の繰り返しであり、(1)と(2)を“前兆的危機”の段階、(3)へ移行した後から(4)を“終末的危機”の段階と位置づける。
ネグリが“トータル・システム”としての“帝国”を把握する際のキーポイントは“脱領土”であるが、アリギの把握する“トータル・システム”は“1つの覇権・覇権国家の生成と終焉”である。それは歴史的に見た3つの“パックス・〜”からのメッセージ、でもある。
とかく近視眼的に“現在を分析し、即効性のある処方箋を探す”ことに血眼になってしまう流れのなかで、冷静に現在を分析し、将来の行方に目を向ける意味で、じっくりと腰を据えて一読することをお勧めする書物である。ただ、読み終えるために費やした時間も多く、疲れた(過去に読んだ筈の歴史学書や経済学書などを彼方此方ひっくり返して読み進めたため)ことだけは確かである。
それにしてもこうした研究分野やそこに携わる研究者が脚光を浴びるのはこの国ではいつのことになるのだろうか。何もテクノロジーや先端工学のみがこの国を牽引するエンジンであるとは思えないのだが。
本書の著者ジョヴンニ・アリギは元々、社会学者である。その著者がこれからの世界のあり方にメスを入れる手法に選んだのは“システムとしての世界の枠組み”であり、それを支えている“資本主義”の諸段階、からの考察である。本書には随所にブローデルやウォーラーステインの影響を垣間見ることができる。
かつて世界史上には“パックス・ロマーナ”“パックス・ブリタニカ”の段階があり、そして20世紀は“パックス・アメリカーナ”の時代とされてきた。
著者は“資本の蓄積”を1つのサイクルとして把握する。それは
(1)生産拡大
(2)生産拡大の行き詰まり
(3)金融拡大
(4)国境を越えて活動する高等金融→グローバル・マネーキャピタリズム
の繰り返しであり、(1)と(2)を“前兆的危機”の段階、(3)へ移行した後から(4)を“終末的危機”の段階と位置づける。
ネグリが“トータル・システム”としての“帝国”を把握する際のキーポイントは“脱領土”であるが、アリギの把握する“トータル・システム”は“1つの覇権・覇権国家の生成と終焉”である。それは歴史的に見た3つの“パックス・〜”からのメッセージ、でもある。
とかく近視眼的に“現在を分析し、即効性のある処方箋を探す”ことに血眼になってしまう流れのなかで、冷静に現在を分析し、将来の行方に目を向ける意味で、じっくりと腰を据えて一読することをお勧めする書物である。ただ、読み終えるために費やした時間も多く、疲れた(過去に読んだ筈の歴史学書や経済学書などを彼方此方ひっくり返して読み進めたため)ことだけは確かである。
それにしてもこうした研究分野やそこに携わる研究者が脚光を浴びるのはこの国ではいつのことになるのだろうか。何もテクノロジーや先端工学のみがこの国を牽引するエンジンであるとは思えないのだが。
2010年7月28日に日本でレビュー済み
ここ数年は、不景気ということもあってほんの少しばかり息を吹き返してきた気配のあるわが日本のマルクス経済学者であるが、トレンド的には、いやもう全くと言っていいほど、普段はほとんど見向きもされない存在ではある。
しかし、なんと資本主義の超見本的なアメリカではネオ・マルクス主義者がこんな興味深い本を書いたのだ。なんと最終章で、資本主義は終末に向かうって言ってるんだから、もう全く。
資本主義の発展過程の解説は、今の日本にとっては妙に懐かしい「マルクス的用語」がどんどん出てくる。
資本蓄積システムを、「ジェノヴァ⇒オランダ⇒イギリス⇒アメリカ」と段階的に説明する手法がユニークで、特に第四サイクルのアメリカにおける「取引費用の内部化」なんて経済学を学ぶ者にとっては嬉し恥ずかしテクニカル・タームが、ここで出てこようとは・・・・・。
コース⇒ウイリアムソン⇒チャンドラーと続く垂直統合型企業組織の発展の経緯にこいつを持ってきているんだな。
そして終章の「資本主義は生き延びるか」とくる。
ここでは、資本主義の近未来について、3つの考え方を示している。資本主義にとっては、いずれも厳しい内容ではあるが、はてさて、読者は、あなたはどう思う・・・・・
しかし、なんと資本主義の超見本的なアメリカではネオ・マルクス主義者がこんな興味深い本を書いたのだ。なんと最終章で、資本主義は終末に向かうって言ってるんだから、もう全く。
資本主義の発展過程の解説は、今の日本にとっては妙に懐かしい「マルクス的用語」がどんどん出てくる。
資本蓄積システムを、「ジェノヴァ⇒オランダ⇒イギリス⇒アメリカ」と段階的に説明する手法がユニークで、特に第四サイクルのアメリカにおける「取引費用の内部化」なんて経済学を学ぶ者にとっては嬉し恥ずかしテクニカル・タームが、ここで出てこようとは・・・・・。
コース⇒ウイリアムソン⇒チャンドラーと続く垂直統合型企業組織の発展の経緯にこいつを持ってきているんだな。
そして終章の「資本主義は生き延びるか」とくる。
ここでは、資本主義の近未来について、3つの考え方を示している。資本主義にとっては、いずれも厳しい内容ではあるが、はてさて、読者は、あなたはどう思う・・・・・