企業小説であろうと期待して購入。かつての城山三郎、清水一行などのような、出世物語、買収劇かなとおもったら、あにはからんや、法律小小説であった。企業弁護士の「お仕事小説」といえる。機体とは違ったが、面白かった。
ただ、20年近く前の作品なので、いまなら、大企業の経営者なら、すべて想定内の話であろう。株主総会で、代表取締役の交代をしかける総務次長の、動機と行動が、小説的にはやや希薄。受けて立つ前社長の社長としての知識不足と行動は稚拙すぎ。つまりこの小説は、株主総会の委任状という法律上の盲点を教えるために、弁護士出身の作者が、デフォルメして書いているので、逆に「会社」の現実味がなかった。
読後はそう快感よりも、知識を得たという、プチ満足感。
この作家のその後の作品を読みたい。もっと小説として楽しませてくれているだろうか?
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株主総会 (幻冬舎文庫 う 2-1) 文庫 – 1999/4/25
牛島 信
(著)
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- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日1999/4/25
- ISBN-10487728706X
- ISBN-13978-4877287061
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (1999/4/25)
- 発売日 : 1999/4/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 210ページ
- ISBN-10 : 487728706X
- ISBN-13 : 978-4877287061
- Amazon 売れ筋ランキング: - 350,459位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 198位経済・社会小説 (本)
- - 1,641位幻冬舎文庫
- - 8,457位日本文学
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2016年12月15日に日本でレビュー済み
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2018年3月18日に日本でレビュー済み
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小説というより、会社法を理解するために読むべき。自分の無学を反省。
2021年4月12日に日本でレビュー済み
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株主総会において、色々な可能性がある事を勉強させて頂きました。
2012年12月5日に日本でレビュー済み
発想がユニークで面白い。
各田総務部次長が自分あて名義の委任状を盾に株主総会で社長(議長)を解任し一気に社長に就任してしまうところから物語は始まる。
あっけにとられる社長はじめ取締役たちは手が出せずに会社を追われることになる。
前社長たちは反撃に出るが不正融資の過去に遮られながらことを進めるが、新社長と弁護士らになかなか対抗できない。
結局最後は双方弁護士により和解へと進むがちょっと歯切れが悪い。
各田ももっと周到に計画を立てれば面白い展開になったかもしれない。
一般文学通算883作品目の感想。2012/12/05 21:30
各田総務部次長が自分あて名義の委任状を盾に株主総会で社長(議長)を解任し一気に社長に就任してしまうところから物語は始まる。
あっけにとられる社長はじめ取締役たちは手が出せずに会社を追われることになる。
前社長たちは反撃に出るが不正融資の過去に遮られながらことを進めるが、新社長と弁護士らになかなか対抗できない。
結局最後は双方弁護士により和解へと進むがちょっと歯切れが悪い。
各田ももっと周到に計画を立てれば面白い展開になったかもしれない。
一般文学通算883作品目の感想。2012/12/05 21:30
2021年5月2日に日本でレビュー済み
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タイトルに釣られて買ってしまった。文体が合わずよみづらかった。
2022年5月21日に日本でレビュー済み
最後のオチがいまいちなのが残念ですが、
ビジネス小説としてはとても引き込まれる
弁護士作家さんならではの視点
中小企業ではなかなか、商法にのっとったコンプライアンスまで
息つかないのが現状で、
商法の勉強にもなるお話
あらためて、スキのない会社経営が必要だと思った次第でs
ビジネス小説としてはとても引き込まれる
弁護士作家さんならではの視点
中小企業ではなかなか、商法にのっとったコンプライアンスまで
息つかないのが現状で、
商法の勉強にもなるお話
あらためて、スキのない会社経営が必要だと思った次第でs
2012年11月23日に日本でレビュー済み
ほとんどの会社が実務的には総務部員が株主総会の委任状を管理している、という商習慣を突いて、一部上場企業の社長交代劇という架空の物語を展開している。この発想には正直驚く。まぁ、現実的にはこれだけ知性・度胸・実行力のある人間が、48歳で総務次長なんかにおさまっているわけないと思うが。
起承転結が整っている故に、伏線の配置でやや先が読めてしまうが、スリリングな筆運びで面白い。
起承転結が整っている故に、伏線の配置でやや先が読めてしまうが、スリリングな筆運びで面白い。
2013年10月22日に日本でレビュー済み
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***
ある会社(木谷産業)の総務部次長(各田英雄)がリストラされそうになったのを契機に,株主総会でワンマン社長(蒔山貞次郎)を解任し,自らが社長となって,会社の自浄作用を促す。しかし,メインバンクとの繋がりの強い元社長グループの反撃にあい,双方の弁護士(大木忠,中林康男),労働組合を巻き込んだ激戦の末,予想外の決着を見るという物語です。あらすじを一言でいえば,「窮鼠かえって猫を噛む」でしょうか。
***
しかし,これを逆から読み解くと,「ネズミ(弱者)にネコ(強者)を噛ませる」という難題を実現しようとすれば,「窮鼠」に追い込まれたネズミのため,または,ネズミを「窮鼠」に追い込み,「猫を噛む」ことを実現するための仕組みが必要であるということであり,この小説は,それを実現するための「人心操作術」の極意を示したものと考えることもできます。(なお,ネコを噛んだ後の始末はそう簡単ではないことが,著者の「企業法律小説」シリーズで徐々に解き明かされていきます)。
***
本書の著者は,その後,以下のような企業法律小説を立て続けに執筆し,幻冬舎から文庫本として発刊されています(☆は私の個人的な評価)。
☆☆☆☆ 『株主代表訴訟』(2000) ,
☆☆ 『買収者(アクワイアラー)』(2003) ,
☆☆☆☆☆ 『MBO(マネジメント・バイアウト)』(2003) ,
☆ 『逆転 リベンジ』(2007) ,
☆☆☆☆ 『社外取締役』(2007) ,
☆☆☆ 『第三の買収』(2009) 。
***
著者の「企業法律小説」シリーズの特色は,弱者の側だけでなく,巨悪にもそれなりの事情があり,しかも,その事情が極めて大切に扱われており,読者を弱者の側だけでなく,巨悪の側にも巧みに感情移入させておいて,最終的には,やはり現実は甘くないことを実感させるものとなっています。ここは,百戦錬磨の弁護士ならではの落としどころとなっています。
***
さらに,このシリーズの特色は,「会社は誰のためのものか?」という最重要課題が,通奏低音のように響き続けていることにあります。上記のように,私がこのシリーズの中で『MBO(マネジメントバイアウト)』(単行本の原題:取締役会決議)を最も高く評価するのは,そこに,筆者の明快な答えが述べられているからです(詳しくは,『MBO』の202頁(株主=債権者説?)をお読みいただきたいと思います)。
***
ところで,気になるのは弁護士料の額ですが,本書では,驚くべき数字が,以下のように,具体的に掲載されています。
「時間報酬は,1時間当たりの弁護士の単価かける使用時間です。単価は1万8千円から6万円です。6万円は私です。…御社の件に,当面5人の弁謎土を担当にしたい,と思います。そのうち,御社の件を主にやるのは,二人の予定です。その他は手伝いですから,事情によって,増えたり減ったりします。二人の時間制の報酬が月900万,その他の人が5百から7百万くらいです。ですから,月千4百万から千6百万,実費が別にありますから,千6,7百万といったところでしょうか。」(79-80頁)
「会議の最後に,大木弁護士はリテイナー〔retainer〕という言葉を使って,当面の報酬の支払いを要請した。5千5百万を預かりたい,内5百万は実費分である,時間制の報酬が預かった金額を上回ったらまた預り金を請求する,ということであった。」(89-90頁)
***
このように,本書,および,その後の著者の「企業法律小説」シリーズには,「会社は誰のためのものか」という問いかけの下で,弱者が巨悪に立ち向かうという手に汗握るストーリーが展開され,その中に,法律知識と,それを使いこなすためのノウハウがちりばめられており,企業に身を置く者にとっては,ケース研究の素材として,時間をかけて読むに値する本であるといえます。
***
もっとも,小説として読むには,特に,男女の描き方について,女性を「男を立てる」,「男を尻に敷く」といったステレオタイプ的な見方に終始している感があり,対等な存在としての男と女をモデルとした複雑で微妙な心理を描くまでには至っていません。この点が惜しまれるところです。
***
ある会社(木谷産業)の総務部次長(各田英雄)がリストラされそうになったのを契機に,株主総会でワンマン社長(蒔山貞次郎)を解任し,自らが社長となって,会社の自浄作用を促す。しかし,メインバンクとの繋がりの強い元社長グループの反撃にあい,双方の弁護士(大木忠,中林康男),労働組合を巻き込んだ激戦の末,予想外の決着を見るという物語です。あらすじを一言でいえば,「窮鼠かえって猫を噛む」でしょうか。
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しかし,これを逆から読み解くと,「ネズミ(弱者)にネコ(強者)を噛ませる」という難題を実現しようとすれば,「窮鼠」に追い込まれたネズミのため,または,ネズミを「窮鼠」に追い込み,「猫を噛む」ことを実現するための仕組みが必要であるということであり,この小説は,それを実現するための「人心操作術」の極意を示したものと考えることもできます。(なお,ネコを噛んだ後の始末はそう簡単ではないことが,著者の「企業法律小説」シリーズで徐々に解き明かされていきます)。
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本書の著者は,その後,以下のような企業法律小説を立て続けに執筆し,幻冬舎から文庫本として発刊されています(☆は私の個人的な評価)。
☆☆☆☆ 『株主代表訴訟』(2000) ,
☆☆ 『買収者(アクワイアラー)』(2003) ,
☆☆☆☆☆ 『MBO(マネジメント・バイアウト)』(2003) ,
☆ 『逆転 リベンジ』(2007) ,
☆☆☆☆ 『社外取締役』(2007) ,
☆☆☆ 『第三の買収』(2009) 。
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著者の「企業法律小説」シリーズの特色は,弱者の側だけでなく,巨悪にもそれなりの事情があり,しかも,その事情が極めて大切に扱われており,読者を弱者の側だけでなく,巨悪の側にも巧みに感情移入させておいて,最終的には,やはり現実は甘くないことを実感させるものとなっています。ここは,百戦錬磨の弁護士ならではの落としどころとなっています。
***
さらに,このシリーズの特色は,「会社は誰のためのものか?」という最重要課題が,通奏低音のように響き続けていることにあります。上記のように,私がこのシリーズの中で『MBO(マネジメントバイアウト)』(単行本の原題:取締役会決議)を最も高く評価するのは,そこに,筆者の明快な答えが述べられているからです(詳しくは,『MBO』の202頁(株主=債権者説?)をお読みいただきたいと思います)。
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ところで,気になるのは弁護士料の額ですが,本書では,驚くべき数字が,以下のように,具体的に掲載されています。
「時間報酬は,1時間当たりの弁護士の単価かける使用時間です。単価は1万8千円から6万円です。6万円は私です。…御社の件に,当面5人の弁謎土を担当にしたい,と思います。そのうち,御社の件を主にやるのは,二人の予定です。その他は手伝いですから,事情によって,増えたり減ったりします。二人の時間制の報酬が月900万,その他の人が5百から7百万くらいです。ですから,月千4百万から千6百万,実費が別にありますから,千6,7百万といったところでしょうか。」(79-80頁)
「会議の最後に,大木弁護士はリテイナー〔retainer〕という言葉を使って,当面の報酬の支払いを要請した。5千5百万を預かりたい,内5百万は実費分である,時間制の報酬が預かった金額を上回ったらまた預り金を請求する,ということであった。」(89-90頁)
***
このように,本書,および,その後の著者の「企業法律小説」シリーズには,「会社は誰のためのものか」という問いかけの下で,弱者が巨悪に立ち向かうという手に汗握るストーリーが展開され,その中に,法律知識と,それを使いこなすためのノウハウがちりばめられており,企業に身を置く者にとっては,ケース研究の素材として,時間をかけて読むに値する本であるといえます。
***
もっとも,小説として読むには,特に,男女の描き方について,女性を「男を立てる」,「男を尻に敷く」といったステレオタイプ的な見方に終始している感があり,対等な存在としての男と女をモデルとした複雑で微妙な心理を描くまでには至っていません。この点が惜しまれるところです。
***