経済を国民に分かりやすく説明する経済評論家、三橋貴明氏の小説をはじめて読みました。
奇想天外な発想で書かれています。平成の世に、日露戦争を勝利に導いた高橋是清翁を登場させ経済を語らせています。
小生は、高橋是清が日露戦争を勝利に導いたと書きましたが、203高地を戦った乃木将軍や、奉天開戦を戦った大山巌元帥、児玉源太郎大将、バルチック艦隊を殲滅した東郷平八郎元帥等が実際戦闘を戦って勝利したのではないかと反発を招くと思います。しかし戦をするには金が要ります。金がなければ大砲も軍艦も変えず戦えません。くどく言います戦争遂行には金が要る、その金を準備したのはだれか、その重要性を忘れてはいけないという気で書きました。
それにしても本物語に出てくる1920年代、30年代は恐ろしいほど現代に似ています。
現代は米中貿易戦争のみならず米中覇権戦争が始まっています。こういう時に7回も大蔵大臣を務めた高橋是清が生きていればどんな舵取りをするのだろうという気持ちで本書を見ました。
経済を何も知らない女総理を登場させ、80年前のダルマ宰相(高橋是清)をやライオン宰相(浜口雄幸)など登場させ、現代のライオン首相(小泉純一郎)と対比させ、うそつき首相(菅直人)はうそつき禮次郎(若槻礼次郎)と対比してまったく現代と同じ様相を呈しています。
そのうえで、デフレが20年以上続いている「日本で今やるべきことはこうだ」と、歴史の証人高橋是清から発言させ、私たちに理解できる言葉で言っている。正に名著と思える。
現代コロナウィルスで傷んでいる社会において、真の経済の基礎勉強になると思える本書は日本国民に大いに読んでもらいたい一冊です。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥2,993¥2,993 税込
ポイント: 30pt
(1%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon 販売者: suzukikouya
新品:
¥2,993¥2,993 税込
ポイント: 30pt
(1%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon
販売者: suzukikouya
中古品: ¥1
中古品:
¥1

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
コレキヨの恋文 単行本(ソフトカバー) – 2012/3/28
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,993","priceAmount":2993.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,993","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"odq5gndodVuPeIaOh1mBSkOeDLCr3%2BPJ%2FBVNgk48gkDNiXVIupoltFPQW6iJkpmPM11jBZyjkwJ9NnPKt%2FUIsi%2BCgd5zpDYrZ%2Fp9bT%2BWr8CliCwwKe9eEzm3kVp6BrOTjrQ3kaZOMhnYkme8CKGLyTwdgv33Hr7DYjIMbZF32KV18AL81AQPXUKsZInpiyDb","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"odq5gndodVuPeIaOh1mBSkOeDLCr3%2BPJ%2FddNhHrwuoUWKrlVl6tyb%2Fr9Mym%2F0vFH7Och7mw1YcwEWJb%2F%2FhMrAknTCY366l0YyXPbO4JR3aAtIpHE0E%2FjXZYaUudZPwzydDxfj8CiWOCN4yLygX0K5ABdSw0%2FjFefVyfAjKym8BGiwkR6uqAxaQ%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
笑って泣いて経済もわかる傑作小説誕生!
混迷の日本。現在と驚くほど似ていた時代があった。リーマンショック、ユーロ危機VSウォール街大暴落。デフレ円高不況VS昭和大恐慌。東日本大震災VS関東大震災。そして頻繁に失脚する総理大臣…そんな昭和初期に7度の大蔵大臣と首相として日本を世界恐慌から脱出させたのが、希代の財政家・高橋是清だった。
不況が続く201X年、大混乱を経て初々しい女性宰相が誕生した。官邸での就任パーティ。増税・緊縮財政路線の財務省と成長路線の補佐官との板挟みに疲れた霧島さくら子首相は官邸の庭に出ると桜の下で髭を蓄えた和装の老人に会う。二人はお互いを知らぬまま政治、経済状況を語り合うのだが、不思議と平仄が合う。さくら子は老人の確信に満ちた話に感銘を受け、それをヒントに、財務省の筋書きとは違う大胆な経済成長策を打ち出す。果たしてそれが奏功し、日本はデフレ不況から脱することができるのか。
何度かの邂逅で、さくら子は、老人はもしや高橋是清翁では、と思い始める。ということは…老人は2月26日に大変な不幸に巻き込まれてしまうではないか!どうする、さくら子!
笑って泣いて、日本と世界の経済の仕組みがストンとわかる傑作小説誕生!
【編集担当からのおすすめ情報】
高橋是清の時代って、まるで現在の日本と同じ状況だったんですね。そして、本を読み進むと、どうすれば日本の景気が良くなるかがわかるのだから、本当に面白くてお得です。それと登場人物が誰をモデルにしているのか、当てるのがけっこう楽しいですよ。
いま人気の画家・鈴木康士氏のカバー・イラストもお楽しみ下さい。
4月20日に書いています。18日、三橋氏、さかき漣氏、イラストの鈴木康士氏とでささやかな増刷お祝いをいたしました。三橋氏が鈴木氏に会うのは初めてでした。
お陰様で好調を維持しています。アマゾンでは38件のブックレビューが出ており、三橋氏によると、彼のこれまでの本で最多と。「感動した」「思わず泣いてしまった」「三橋氏のこれまでの本で最高傑作!」との声が多く、まぁこれは編集者冥利でしょうか。
この本がなぜこれほど読者の感動を呼ぶのか、私なりの1つの答えは、本の中で高橋是清が語るセリフのポイントの部分が、実は本当に彼が書き残したものだということです。例えば、国民経済とは何かをさくら子に語ったところとか、最後の手紙の部分とか。実際の“恋文”はもちろんさくら子や今の国民に宛てて書いた物ではありませんが、それ以外の部分は本当に是清が書いた物なのです。そのリアリティが涙を誘うのでは。それがわかって、読み直してみるのもまた一興ではないでしょうか。かく言う小生も、もう三度くらい泣いています。
混迷の日本。現在と驚くほど似ていた時代があった。リーマンショック、ユーロ危機VSウォール街大暴落。デフレ円高不況VS昭和大恐慌。東日本大震災VS関東大震災。そして頻繁に失脚する総理大臣…そんな昭和初期に7度の大蔵大臣と首相として日本を世界恐慌から脱出させたのが、希代の財政家・高橋是清だった。
不況が続く201X年、大混乱を経て初々しい女性宰相が誕生した。官邸での就任パーティ。増税・緊縮財政路線の財務省と成長路線の補佐官との板挟みに疲れた霧島さくら子首相は官邸の庭に出ると桜の下で髭を蓄えた和装の老人に会う。二人はお互いを知らぬまま政治、経済状況を語り合うのだが、不思議と平仄が合う。さくら子は老人の確信に満ちた話に感銘を受け、それをヒントに、財務省の筋書きとは違う大胆な経済成長策を打ち出す。果たしてそれが奏功し、日本はデフレ不況から脱することができるのか。
何度かの邂逅で、さくら子は、老人はもしや高橋是清翁では、と思い始める。ということは…老人は2月26日に大変な不幸に巻き込まれてしまうではないか!どうする、さくら子!
笑って泣いて、日本と世界の経済の仕組みがストンとわかる傑作小説誕生!
【編集担当からのおすすめ情報】
高橋是清の時代って、まるで現在の日本と同じ状況だったんですね。そして、本を読み進むと、どうすれば日本の景気が良くなるかがわかるのだから、本当に面白くてお得です。それと登場人物が誰をモデルにしているのか、当てるのがけっこう楽しいですよ。
いま人気の画家・鈴木康士氏のカバー・イラストもお楽しみ下さい。
4月20日に書いています。18日、三橋氏、さかき漣氏、イラストの鈴木康士氏とでささやかな増刷お祝いをいたしました。三橋氏が鈴木氏に会うのは初めてでした。
お陰様で好調を維持しています。アマゾンでは38件のブックレビューが出ており、三橋氏によると、彼のこれまでの本で最多と。「感動した」「思わず泣いてしまった」「三橋氏のこれまでの本で最高傑作!」との声が多く、まぁこれは編集者冥利でしょうか。
この本がなぜこれほど読者の感動を呼ぶのか、私なりの1つの答えは、本の中で高橋是清が語るセリフのポイントの部分が、実は本当に彼が書き残したものだということです。例えば、国民経済とは何かをさくら子に語ったところとか、最後の手紙の部分とか。実際の“恋文”はもちろんさくら子や今の国民に宛てて書いた物ではありませんが、それ以外の部分は本当に是清が書いた物なのです。そのリアリティが涙を誘うのでは。それがわかって、読み直してみるのもまた一興ではないでしょうか。かく言う小生も、もう三度くらい泣いています。
- 本の長さ315ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2012/3/28
- ISBN-104093863261
- ISBN-13978-4093863261
この商品を買った人はこんな商品も買っています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 小学館 (2012/3/28)
- 発売日 : 2012/3/28
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 315ページ
- ISBN-10 : 4093863261
- ISBN-13 : 978-4093863261
- Amazon 売れ筋ランキング: - 415,662位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

作家・経済評論家。中小企業診断士。1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業ノーテルをはじめNEC、日本IBMなど を経て2008年に中小企業診断士として独立、三橋貴明診断士事務所を設立した。現在は、経済評論家、作家としても活躍中。2007年、インターネットの 掲示板「2ちゃんねる」において、公開データの詳細な分析によって韓国経済の脆弱な実態を暴く。これが反響を呼んで『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社) として書籍化されて、ベストセラーとなった(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 経済ニュースが10倍よくわかる「新」日本経済入門 (ISBN-13: 978-4776206187)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文章がこれまでの作品とは違いすぎる。
冒頭の桜の情景描写に女性的な繊細さ、美しさを感じるし、
ぐいぐいと作中の登場人物に引き込まれ感情移入してしまう。
結末に至る描写は圧巻だ。
一気に読み終えてしまった本作は単なる経済小説には終わらない
傑作であろうか。
原案:三橋貴明、執筆:さかき漣といった企画だろうか。
企画した編集者の慧眼には恐れ入る。
恐らくさかき漣氏は訳あって名前を出せないが、三橋貴明氏と同様に
日本が大好きな著名な作家ではないだろうか。
下衆の勘ぐりはさておき、副題からは売上を意識して「もしドラ」に
あやかろうとする出版社の意図が感じられるが、本作にはそこに留まら
ない意義がある。
本作は明らかに三橋貴明の読者層を押し広げる一作だ。
氏の明解で歯に衣を着せぬこれまでの作品は説得力があったが、
一方で限界も感じていた。
テレビや新聞の報じる経済ニュースに常日頃接している人からすると、
氏の作品はバリバリに違和感があるのである。
しかし、本作はそうした違和感を感じることなく、感情移入をしながら
自然に三橋貴明の理論を受け入れることが出来る、至極のエンターテイ
メントとなっている。
日本が大好きな一ファンとして、本作が日本の世論を180度変える、
また本当の意味で三橋貴明がブレイクする契機になる、という思いを
禁じ得ない。
返す返すもさかき漣氏の筆力には感嘆するばかりであるが
(あくまで臆測であるが)、今後もこうした企画は続けたら良いと思う。
例えば作画に著名な漫画家を迎えて、漫画版コレキヨを連載するのは
どうか。三橋氏は映画化を狙っているそうであるがどんどんメディア
ミックスしていけば良い。
話が逸れたが、本作は三橋ファンであれば自信を持って周りにお薦め
することが出来る三橋本であるし、そうでなくとも純粋な物語として
十分に楽しめる一冊である。
そして、一人でも多くの国民に本作を読んで貰うよう切に願う次第である。
冒頭の桜の情景描写に女性的な繊細さ、美しさを感じるし、
ぐいぐいと作中の登場人物に引き込まれ感情移入してしまう。
結末に至る描写は圧巻だ。
一気に読み終えてしまった本作は単なる経済小説には終わらない
傑作であろうか。
原案:三橋貴明、執筆:さかき漣といった企画だろうか。
企画した編集者の慧眼には恐れ入る。
恐らくさかき漣氏は訳あって名前を出せないが、三橋貴明氏と同様に
日本が大好きな著名な作家ではないだろうか。
下衆の勘ぐりはさておき、副題からは売上を意識して「もしドラ」に
あやかろうとする出版社の意図が感じられるが、本作にはそこに留まら
ない意義がある。
本作は明らかに三橋貴明の読者層を押し広げる一作だ。
氏の明解で歯に衣を着せぬこれまでの作品は説得力があったが、
一方で限界も感じていた。
テレビや新聞の報じる経済ニュースに常日頃接している人からすると、
氏の作品はバリバリに違和感があるのである。
しかし、本作はそうした違和感を感じることなく、感情移入をしながら
自然に三橋貴明の理論を受け入れることが出来る、至極のエンターテイ
メントとなっている。
日本が大好きな一ファンとして、本作が日本の世論を180度変える、
また本当の意味で三橋貴明がブレイクする契機になる、という思いを
禁じ得ない。
返す返すもさかき漣氏の筆力には感嘆するばかりであるが
(あくまで臆測であるが)、今後もこうした企画は続けたら良いと思う。
例えば作画に著名な漫画家を迎えて、漫画版コレキヨを連載するのは
どうか。三橋氏は映画化を狙っているそうであるがどんどんメディア
ミックスしていけば良い。
話が逸れたが、本作は三橋ファンであれば自信を持って周りにお薦め
することが出来る三橋本であるし、そうでなくとも純粋な物語として
十分に楽しめる一冊である。
そして、一人でも多くの国民に本作を読んで貰うよう切に願う次第である。
2022年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年度に発刊された経済書です。私は2019年3月に購入しているようです。
著者の三橋貴明氏は2010年あたりからネット動画を中心に今でも視聴を続けている経済評論家であり、MMTを基礎に置いた経済学的知見は経済学界の中でも最高位の見識を誇っていると認識している人物です。
MMTに関してはこれまでの主流派とされる経済学派に対して、天文学における「天動説」と「地動説」との論争に例えられる対立が現在進行中で、「地動説」派は現状圧倒的に少数派の立場であります。
私自身「地動説」派としてMMTを経済を考える際の基盤に置く立場であり、この知見を元に本レビューや他の書籍等のレビューを書いているつもりです。
本書に関しては購入時すでに発刊から約7年経過しており、その時点においてもMMT的理論体系が発刊時から進化し洗練されてきている時期であったためレビューは書いていません。本書の立ち位置もそうですが、2012年当時はまだ”MMT”という経済用語自体が存在していない状態であり、新自由主義的経済学に対して瑕疵ありとして疑義を抱えていても、それを打ち崩せるような経済理論が構築されるまでには至っていなかったと思います。
MMTはここ数年で長足の進歩を遂げ、どのような形で質問を投げかけられたとしても答えられるように洗練されてきていることを実感しています。今回たまたま家で本書を目にするきっかけがあり、当時と現在を比べながら私なりに感じたことを書いてみようかと思った次第です☺
ひとことで言えばこの時期の三橋氏の経済理論は今で言えば「リフレ派」に近いスタンスで、それに対して需給関係が経済の実態に影響するという視点を加えたようなものだと思っています。
現在のMMTは「正しい貨幣観」に基づいており、その根本に貨幣は実体を伴わない帳簿上のデータに過ぎないという知見から始まっています。これに対極する貨幣観を「貨幣のプール論」と呼んでいます。それを証明するものが銀行による通貨発行のシステムである”信用創造”であり、通貨供給に関しては実は”原理的には”供給制限はありません。
さらにいえば銀行を介して通貨供給しなければならないということもなく、政府が独自に通貨供給(政府通貨)を行うこともできます。現在は通貨発行は貸借関係から起こるものとされ、民間が行うものを信用創造。政府が行うものを国債発行と位置づけており、最近の国会質問でMMTを理解する国会議員が財務省の官僚に国債発行は政府が行う信用創造ではないか?と質問したところ、財務省もそれを認めています。
MMTで批判されることのひとつに、MMT派は通貨は無限に発行できると主張している。そんなことをしたらハイパーインフレになるという紋切り型の批判があります。
MMTは無限に貨幣を発行しろとは言っておりません。
通貨の信任というものがあるとすれば、それは総合的な国力の受給バランスである。すなわち資源と労働力の需給関係が通貨価値に直結すると主張しています。
お金がどんなにあっても資源がなければお金の価値は下がりますし、公共事業を起こすにしても労働者や関係企業が少なければ通貨の価値は下がります。
ですからMMTにおいては通貨の信任のバロメーターとしてインフレ率を参照すべしと提唱しています。加えていえば主流派経済学がいうところの”PB”、極端な通貨発行はできないことに関しては別に従前の経済学の主張と異なっているわけでもありません。
さらに大事な観点として「税は財源ではない」という視点も理解する必要があります。来年度の予算を組む際、政府の手元にその分の金があるわけではありません。ないものを財源にすることはできないのです。
それでありながら現実の財政執行において次年度の財政が滞ることはありません。いざとなれば赤字国債を発行し通貨を供給すればいいからです。
要するに、現実的には財政は税を財源とはしていないのです。
財源に関しては国債を発行して通貨を供給すれば済むことであり、それが極端な量になればインフレになりますが市中にお金が増えれば需要が増し経済が活性化するだけのことです。
需要が増せば企業が設備投資を行うことによって供給力を拡大しようとします。需要増→供給力増ですから結果的にはどこかで需給関係がバランスすることになりインフレにはならないというのが現実でしょう。
現状今の社会では恒常的な供給過多の状態にあり、常にデフレ圧力に晒される可能性が高いのです。
ではインフレにはならないのか?
そういうわけではありません。お金があっても資源と生産力(人間の労働力)には限界がありますから、あるラインを超えるとインフレは起こります。
日本のように国に資源が少ない場合需要が増せばコストプッシュ型のインフレにはなります。
要するにインフレは基本的には資源や人的資源の供給量に左右されるだけのものということになります。”基本的には”と書いたのは、現在の通貨発行が銀行の信用創造にしても、政府による国債発行にしても、貸借関係で成り立っていることを意識しているからです。
誰かが起債することによって通貨が生まれるというシステムが現行経済システムの基盤をなしています。
このシステムを誰もが当たり前と考えていますが、江戸時代の経済システムは幕府が管理した政府通貨発行システムでした。ほぼ原理的な「金本位制」で成り立っていたのが江戸時代です。
細かいことを言えば、江戸時代末期には藩札が流通していましたし、両替商による信用創造的融資も行われていました(鴻池)。しかしそれを差し置いても現代社会で金本位制的通貨管理システムへの移行を考えていい時期に差し掛かっていると考えます。それが「政府通貨」です。
※誤解を受けないように書きますが、金本位制と言っても”ゴールド”は必要ありません。ゴールドに相当するのは上に書いている(資源や労働力で表される)供給力を指します。
貸借関係によらない政府通貨発行はいわゆる国際金融資本の影響を排除するということも意味しています。
これまでアメリカでも「政府通貨」に言及し暗殺されたとされる大統領がいました。リンカーンやケネディです。真偽の程は分かりませんが考えてみれば、国際金融資本にとって富の源泉を差し止められる政策が政府紙幣の発行であり、そこから考えれば暗殺を納得させる状況証拠はありそうな気はします。
グローバル金融勢力が莫大な資金と権力を持ち格差が拡大していきつつある世界。各国が政府管理のデジタル政府通貨を発行すれば通貨量のコントロールも現在のテクノロジーなら管理可能であると思いますし、分配政策による格差解消も制度(仕組み化)によって実現可能だと考えています。
格差がなくなることを一番嫌がるのは富裕層。とりわけ金融に関わる国際金融資本でありリバタリアンと呼ばれている人々です。
金融機関が発展途上期には国の発展に資する経済システムだというのは認めます。しかし一定の経済成長を成し遂げると、金の借り手が減少し、バブルの崩壊が起こるのが必然となります。
金融機関が利息保証できなくなったために考えられたシステムが自己責任、元本保証なしの株式投資になります。ゼロサム金融ですから、誰かが得すれば多くの人がカモになるという構造です。
ですから私は投資より分配が正しいと思っています。累進課税を強化し、分離課税を廃止すれば、フローの所得格差は解消されていくと考えます。ストック(資産)の格差も均す方向に政策を打つ必要もあるでしょう。
繰り返します。金融機関から通貨発行の権限を国に移行させる(信用創造はあっても良い)のが政府通貨の基本概念ということになります。
経済の根幹。通貨の信任は国力・富(供給力:資源、労働力、軍事力)にあると述べました。
人口が多く、食料資源、エネルギーを自給できるならそれが無限に使える条件であれば経済規模も無限に増大するのが正しい経済学の結果ということになります。
日本はエネルギーや食料、資源を海外に頼らざるを得ず、外国に自国の意思を強要できる軍事力がありませんから、この点において経済基盤は弱いといえます。逆に言えば資源やエネルギーを自給できるようになれば(分配を適正化すれば)日本は閉じた経済圏として豊かに暮らせる国になる可能性は十分にあります。やり方によってはエネルギーの自給もできますし、資源も海底に膨大に眠っています。
本書においてはこのような理論にまでは至っておりませんが、その鳥羽口を広げてくれた意味は大きいと思っています。
本書では、国家の財布を、家計の財布と一緒にするなという主張がひとつの柱になっています。
経済学の理解のためのモデルが高橋是清であり、読者のアバターとして物語の中で経済学を学習し、政策に応用していく役割を持つ人物が、指名されて女性総理になった桜子ということになります。
序章、春の夢
1章、桜の木の下で
2章、さくら子、国民経済について学ぶ
3章、さくら子、国家について学ぶ
4章、2月26日
終章、是清からのl恋文
以上に章立てされています。
本書の内容に関して少しまとめてみると
・1904年に始まった日露戦争で、多額の海外債務を抱えた日本にとって第一次大戦は天佑であった。
26億5000万円の債務(うち15億円が対外債務)があり当時の日本の国民所得は40億円。現在の貨幣価値に換算すると、180兆円の対外債務があったことになる。
・第一次大戦で輸出を拡大、大戦後には、アメリカに次ぐ世界二位の対外債権国になる。
・大戦後も設備投資意欲は衰えず、大正バブルが発生した。
・欧州の生産指数が悪化する間、日本のみが堅調になる。
・是清と犬養前首相のデフレ対策で積極的国債発行と、日銀の国債受け入れ、公共事業や軍事費の拡大したことが功奏した。
【是清に学べること】
・デフレの一番怖いのは、モノ不足ではなく、所得不足で飢えること。
・家計が節約して貯金するのは正しい。その貯金は銀行から投資されて循環するからである。
・国家が節約すると、その金は行き場がなくなり(貯金しない)結果として経済は停滞する。
・産業が動き、国が豊かになれば、赤字国債は怖くない。返せるという信用があるから。
・国ある限り(供給力=資源、人材)通貨に対する信用が生じる。輪転機を回せば問題ない。
・デフレで使うお金は、国民の安全にかかわる公共投資である。
・関税とは、国が持つ盾である。自由貿易は供給力を毀損する場合は危険であり、適正に規制する必要がある。
・鹿鳴館の目的は、関税の自主権のためであった。
・国民経済で大事なことは、雇用と生産力。
・現在の日本は、貿易依存度が低い(だから、円安でも儲からない)。よって自由貿易にこだわる必要はない・
・日本にTPPは必要ない。(TPPに入ると、デフレになる可能性がある)
・民主主義国家にとっての政治家とは、国民を豊かにし、安全に暮らせる国をつくりあげるのが使命である。
MMTから見れば不十分な面がまだありますが、今の日本の現状を鑑みても当たっていますし、実施すべき提言も多くなされているのが本書であると思います。
今読むならもっと別に適切な論文があると思いますが、ひとつの基礎教養として目を通す価値は十分にあると思います。
著者の三橋貴明氏は2010年あたりからネット動画を中心に今でも視聴を続けている経済評論家であり、MMTを基礎に置いた経済学的知見は経済学界の中でも最高位の見識を誇っていると認識している人物です。
MMTに関してはこれまでの主流派とされる経済学派に対して、天文学における「天動説」と「地動説」との論争に例えられる対立が現在進行中で、「地動説」派は現状圧倒的に少数派の立場であります。
私自身「地動説」派としてMMTを経済を考える際の基盤に置く立場であり、この知見を元に本レビューや他の書籍等のレビューを書いているつもりです。
本書に関しては購入時すでに発刊から約7年経過しており、その時点においてもMMT的理論体系が発刊時から進化し洗練されてきている時期であったためレビューは書いていません。本書の立ち位置もそうですが、2012年当時はまだ”MMT”という経済用語自体が存在していない状態であり、新自由主義的経済学に対して瑕疵ありとして疑義を抱えていても、それを打ち崩せるような経済理論が構築されるまでには至っていなかったと思います。
MMTはここ数年で長足の進歩を遂げ、どのような形で質問を投げかけられたとしても答えられるように洗練されてきていることを実感しています。今回たまたま家で本書を目にするきっかけがあり、当時と現在を比べながら私なりに感じたことを書いてみようかと思った次第です☺
ひとことで言えばこの時期の三橋氏の経済理論は今で言えば「リフレ派」に近いスタンスで、それに対して需給関係が経済の実態に影響するという視点を加えたようなものだと思っています。
現在のMMTは「正しい貨幣観」に基づいており、その根本に貨幣は実体を伴わない帳簿上のデータに過ぎないという知見から始まっています。これに対極する貨幣観を「貨幣のプール論」と呼んでいます。それを証明するものが銀行による通貨発行のシステムである”信用創造”であり、通貨供給に関しては実は”原理的には”供給制限はありません。
さらにいえば銀行を介して通貨供給しなければならないということもなく、政府が独自に通貨供給(政府通貨)を行うこともできます。現在は通貨発行は貸借関係から起こるものとされ、民間が行うものを信用創造。政府が行うものを国債発行と位置づけており、最近の国会質問でMMTを理解する国会議員が財務省の官僚に国債発行は政府が行う信用創造ではないか?と質問したところ、財務省もそれを認めています。
MMTで批判されることのひとつに、MMT派は通貨は無限に発行できると主張している。そんなことをしたらハイパーインフレになるという紋切り型の批判があります。
MMTは無限に貨幣を発行しろとは言っておりません。
通貨の信任というものがあるとすれば、それは総合的な国力の受給バランスである。すなわち資源と労働力の需給関係が通貨価値に直結すると主張しています。
お金がどんなにあっても資源がなければお金の価値は下がりますし、公共事業を起こすにしても労働者や関係企業が少なければ通貨の価値は下がります。
ですからMMTにおいては通貨の信任のバロメーターとしてインフレ率を参照すべしと提唱しています。加えていえば主流派経済学がいうところの”PB”、極端な通貨発行はできないことに関しては別に従前の経済学の主張と異なっているわけでもありません。
さらに大事な観点として「税は財源ではない」という視点も理解する必要があります。来年度の予算を組む際、政府の手元にその分の金があるわけではありません。ないものを財源にすることはできないのです。
それでありながら現実の財政執行において次年度の財政が滞ることはありません。いざとなれば赤字国債を発行し通貨を供給すればいいからです。
要するに、現実的には財政は税を財源とはしていないのです。
財源に関しては国債を発行して通貨を供給すれば済むことであり、それが極端な量になればインフレになりますが市中にお金が増えれば需要が増し経済が活性化するだけのことです。
需要が増せば企業が設備投資を行うことによって供給力を拡大しようとします。需要増→供給力増ですから結果的にはどこかで需給関係がバランスすることになりインフレにはならないというのが現実でしょう。
現状今の社会では恒常的な供給過多の状態にあり、常にデフレ圧力に晒される可能性が高いのです。
ではインフレにはならないのか?
そういうわけではありません。お金があっても資源と生産力(人間の労働力)には限界がありますから、あるラインを超えるとインフレは起こります。
日本のように国に資源が少ない場合需要が増せばコストプッシュ型のインフレにはなります。
要するにインフレは基本的には資源や人的資源の供給量に左右されるだけのものということになります。”基本的には”と書いたのは、現在の通貨発行が銀行の信用創造にしても、政府による国債発行にしても、貸借関係で成り立っていることを意識しているからです。
誰かが起債することによって通貨が生まれるというシステムが現行経済システムの基盤をなしています。
このシステムを誰もが当たり前と考えていますが、江戸時代の経済システムは幕府が管理した政府通貨発行システムでした。ほぼ原理的な「金本位制」で成り立っていたのが江戸時代です。
細かいことを言えば、江戸時代末期には藩札が流通していましたし、両替商による信用創造的融資も行われていました(鴻池)。しかしそれを差し置いても現代社会で金本位制的通貨管理システムへの移行を考えていい時期に差し掛かっていると考えます。それが「政府通貨」です。
※誤解を受けないように書きますが、金本位制と言っても”ゴールド”は必要ありません。ゴールドに相当するのは上に書いている(資源や労働力で表される)供給力を指します。
貸借関係によらない政府通貨発行はいわゆる国際金融資本の影響を排除するということも意味しています。
これまでアメリカでも「政府通貨」に言及し暗殺されたとされる大統領がいました。リンカーンやケネディです。真偽の程は分かりませんが考えてみれば、国際金融資本にとって富の源泉を差し止められる政策が政府紙幣の発行であり、そこから考えれば暗殺を納得させる状況証拠はありそうな気はします。
グローバル金融勢力が莫大な資金と権力を持ち格差が拡大していきつつある世界。各国が政府管理のデジタル政府通貨を発行すれば通貨量のコントロールも現在のテクノロジーなら管理可能であると思いますし、分配政策による格差解消も制度(仕組み化)によって実現可能だと考えています。
格差がなくなることを一番嫌がるのは富裕層。とりわけ金融に関わる国際金融資本でありリバタリアンと呼ばれている人々です。
金融機関が発展途上期には国の発展に資する経済システムだというのは認めます。しかし一定の経済成長を成し遂げると、金の借り手が減少し、バブルの崩壊が起こるのが必然となります。
金融機関が利息保証できなくなったために考えられたシステムが自己責任、元本保証なしの株式投資になります。ゼロサム金融ですから、誰かが得すれば多くの人がカモになるという構造です。
ですから私は投資より分配が正しいと思っています。累進課税を強化し、分離課税を廃止すれば、フローの所得格差は解消されていくと考えます。ストック(資産)の格差も均す方向に政策を打つ必要もあるでしょう。
繰り返します。金融機関から通貨発行の権限を国に移行させる(信用創造はあっても良い)のが政府通貨の基本概念ということになります。
経済の根幹。通貨の信任は国力・富(供給力:資源、労働力、軍事力)にあると述べました。
人口が多く、食料資源、エネルギーを自給できるならそれが無限に使える条件であれば経済規模も無限に増大するのが正しい経済学の結果ということになります。
日本はエネルギーや食料、資源を海外に頼らざるを得ず、外国に自国の意思を強要できる軍事力がありませんから、この点において経済基盤は弱いといえます。逆に言えば資源やエネルギーを自給できるようになれば(分配を適正化すれば)日本は閉じた経済圏として豊かに暮らせる国になる可能性は十分にあります。やり方によってはエネルギーの自給もできますし、資源も海底に膨大に眠っています。
本書においてはこのような理論にまでは至っておりませんが、その鳥羽口を広げてくれた意味は大きいと思っています。
本書では、国家の財布を、家計の財布と一緒にするなという主張がひとつの柱になっています。
経済学の理解のためのモデルが高橋是清であり、読者のアバターとして物語の中で経済学を学習し、政策に応用していく役割を持つ人物が、指名されて女性総理になった桜子ということになります。
序章、春の夢
1章、桜の木の下で
2章、さくら子、国民経済について学ぶ
3章、さくら子、国家について学ぶ
4章、2月26日
終章、是清からのl恋文
以上に章立てされています。
本書の内容に関して少しまとめてみると
・1904年に始まった日露戦争で、多額の海外債務を抱えた日本にとって第一次大戦は天佑であった。
26億5000万円の債務(うち15億円が対外債務)があり当時の日本の国民所得は40億円。現在の貨幣価値に換算すると、180兆円の対外債務があったことになる。
・第一次大戦で輸出を拡大、大戦後には、アメリカに次ぐ世界二位の対外債権国になる。
・大戦後も設備投資意欲は衰えず、大正バブルが発生した。
・欧州の生産指数が悪化する間、日本のみが堅調になる。
・是清と犬養前首相のデフレ対策で積極的国債発行と、日銀の国債受け入れ、公共事業や軍事費の拡大したことが功奏した。
【是清に学べること】
・デフレの一番怖いのは、モノ不足ではなく、所得不足で飢えること。
・家計が節約して貯金するのは正しい。その貯金は銀行から投資されて循環するからである。
・国家が節約すると、その金は行き場がなくなり(貯金しない)結果として経済は停滞する。
・産業が動き、国が豊かになれば、赤字国債は怖くない。返せるという信用があるから。
・国ある限り(供給力=資源、人材)通貨に対する信用が生じる。輪転機を回せば問題ない。
・デフレで使うお金は、国民の安全にかかわる公共投資である。
・関税とは、国が持つ盾である。自由貿易は供給力を毀損する場合は危険であり、適正に規制する必要がある。
・鹿鳴館の目的は、関税の自主権のためであった。
・国民経済で大事なことは、雇用と生産力。
・現在の日本は、貿易依存度が低い(だから、円安でも儲からない)。よって自由貿易にこだわる必要はない・
・日本にTPPは必要ない。(TPPに入ると、デフレになる可能性がある)
・民主主義国家にとっての政治家とは、国民を豊かにし、安全に暮らせる国をつくりあげるのが使命である。
MMTから見れば不十分な面がまだありますが、今の日本の現状を鑑みても当たっていますし、実施すべき提言も多くなされているのが本書であると思います。
今読むならもっと別に適切な論文があると思いますが、ひとつの基礎教養として目を通す価値は十分にあると思います。
2012年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
デフレの仕組みに興味があって、著者の三橋氏のHPやYoutubeなども何度か見ていて興味を持つ。
高橋是清が生きた時代と今の時代の共通点を指摘するとこや
タイプスリップのギミックでそれを表現するところなど非常におもしろい。
主人公がかわいい女性首相というのもありそうで意外と無い切り口で斬新だと思う。
デフレ時の緊縮財政はアホだとこれでもかと繰り返し切り捨てる。
TPPもアホだと切り捨てる。
東田や是清が言っていることがYoutubeで三橋氏と同じ。
はっきり言ってこれでは小説にする意味が無いとおもう。
デフレ時の緊縮財政や増税やTPPが良いといっている経済学者も実際に多く存在するのだから、
小説の中にはそういう強力な論客が登場したらもっとおもしろかったと思うし
どちらの意見が正しいか悩んで失敗したり葛藤する主人公とかが描かれてたら
共感できたしもっと説得力が出たと思う。
そういう手法が小説的だと思う。
著者はYoutubeやHPで訴えていることをもっと広く知ってもらいたいと、
ライトなノリの小説という形で展開したのだと思う。
会話の軽いノリが、あざとくアニメ化かドラマ化を狙って書いている感が強いけど、それも戦略なんだろう。
上手く行けばいいですね。
とは思うのだけど正直肩透かし感は強い。
マクロ経済を主張する人に対する胡散臭さが増す。
高橋是清が生きた時代と今の時代の共通点を指摘するとこや
タイプスリップのギミックでそれを表現するところなど非常におもしろい。
主人公がかわいい女性首相というのもありそうで意外と無い切り口で斬新だと思う。
デフレ時の緊縮財政はアホだとこれでもかと繰り返し切り捨てる。
TPPもアホだと切り捨てる。
東田や是清が言っていることがYoutubeで三橋氏と同じ。
はっきり言ってこれでは小説にする意味が無いとおもう。
デフレ時の緊縮財政や増税やTPPが良いといっている経済学者も実際に多く存在するのだから、
小説の中にはそういう強力な論客が登場したらもっとおもしろかったと思うし
どちらの意見が正しいか悩んで失敗したり葛藤する主人公とかが描かれてたら
共感できたしもっと説得力が出たと思う。
そういう手法が小説的だと思う。
著者はYoutubeやHPで訴えていることをもっと広く知ってもらいたいと、
ライトなノリの小説という形で展開したのだと思う。
会話の軽いノリが、あざとくアニメ化かドラマ化を狙って書いている感が強いけど、それも戦略なんだろう。
上手く行けばいいですね。
とは思うのだけど正直肩透かし感は強い。
マクロ経済を主張する人に対する胡散臭さが増す。
2017年12月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
汚れなく、新本とかわらない状態で受け取りました。 題名の所為で気軽に読めました。