どうにか現状を変えたい、このままじゃ成長できないという焦りと、
将来のキャリア設計を描けず、社外/社内での転職を真剣に検討している28歳です。
単純な勢いや漠然とした転職志望ではなく、
きちんとした主軸(やりたいこと、動機)や発生し得るリスクをも覚悟できる決意を持って
動き出したい、とたじろいでいる現状の私ですが、
そんな折に著者をTwitter上で知り、本書と出会いました。
頭の中にあった様々な考えや不安に駆られる理由など、まるで代読してくれているかのような
気になるほど、今の私にぴったりな指南本でした。
内容の説得力やロジックも非常に明確で分かりやすく、面白かったこともそうですが、
私は特に、本書の読みやすさが気に入りました。
空き時間などを使って腰を据えて読もうと思っていましたが、平日の仕事終りに読み始めたら、
止まらず一気に読み終えてしまいました。
あまり読書が得意ではない私には異例なことでした。
著者自身がコア能力と言っている、文章力に何よりも説得力があるな、と感じました。
20代後半でやはり不安も先行しますが、改めて今後のキャリアプランを前向きに
検討していきたいと思うことができました。
絶賛コメントばかりで申し訳ありませんが、成長思考のある、特に20代中盤くらいの方に
一読を勧めます。

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35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書 869) 新書 – 2010/10/7
渡邉 正裕
(著)
大企業に入れば、それで成功という時代ではなくなった。40歳で給料が頭打ちになり、それ以降は徐々に給料が下がる時代に突入している。こんな時代に、20代、30代のビジネスパーソンはどう対処すべきなのか?本書では、35歳までに、「動機」と「能力」をもとにした「稼げる力」を増強することを提案する。迷える若者のための一冊。
- ISBN-104480065725
- ISBN-13978-4480065728
- 出版社筑摩書房
- 発売日2010/10/7
- 言語日本語
- 寸法10.8 x 1.3 x 17.4 cm
- 本の長さ266ページ
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商品の説明
著者からのコメント
ニュースサイトMyNewsJapan.comの人気連載企画「企業ミシュラン」から書籍化。自分の市場価値を高めるために、能力・動機はどこにあるのか、それぞれを、どのようにすれば顕在化・および開発できるのかなど、具体的な事例に沿って解説する。
著者について
MyNewsJapan代表取締役、編集長、ジャーナリスト。慶応義塾大学総合政策学部卒業後、日本経済新聞社記者、プライスウォーターハウスコンサルタント(現・日本IBM)コンサルタントを経て現職。独自のネットワークで大企業現役社員の直接取材を重ね、働く環境やキャリア、雇用・労働問題をテーマに執筆を続けている。
About this Title
大企業神話は今なお残るが、時代は明らかに新しい成功のセオリーを求めている。だが、そのセオリーは、どこでも語られていない。本書は、戦後日本の一般的なキャリアモデルが崩壊しつつある今、その渦中で、先達のロールモデルもないまま迷うことを余儀なくされている20代、30代のビジネスパーソンに対して、より満足度の高い充実した仕事人生を送るための指針や座標軸を与える目的で書いた。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2010/10/7)
- 発売日 : 2010/10/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 266ページ
- ISBN-10 : 4480065725
- ISBN-13 : 978-4480065728
- 寸法 : 10.8 x 1.3 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 148,828位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 518位ちくま新書
- カスタマーレビュー:
著者について
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ニュースサイト『MyNewsJapan』のオーナー、編集長、ジャーナリスト。『企業ミシュラン』を主宰。1972年東京生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒後、日本経済新聞の記者、PwCコンサルティング(現・日本IBM)のコンサルタントを経て、インターネット新聞社を創業。一貫して「働く日本の生活者」の側に立ち、雇用・労働問題の取材・執筆を行う。著書に『10年後に食える仕事 食えない仕事』(東洋経済新報社)、『35歳までに読むキャリアの教科書』(ちくま新書)など多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2012年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2015年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もう少し現実な転職の状況にそくした本であってほしかったですね
2011年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ツイッターで知って読む
戦後の経済構造が崩れてきている現在を「ポスト戦後」として、その中で幸せな仕事人生を送るためにはどうしたら良いかを示した本
詳しくいうと
まず、戦後の経済構造とは何か
高度経済成長期の経済構造のことであり
組織は「年功序列・終身雇用」を前提としてデザインされている
よって、辞める人(=転職者も含む)は脱落者、裏切り者扱いされてきた
これが戦後の経済構造で、バブル経済の崩壊と国内人口がピークを迎えたことによってその前提で会った右肩上がりの経済が崩れる
すると以下の様なことが起きた
企業は成果主義を導入、「年功序列・終身雇用」制度を改めようとするが、強い解雇規制によって成果を出せない中堅以上の社員を簡単に辞めさせることが出来ず
一旦上げた給料も下げることが出来ない(制度を改善する側が中堅以上の社員であるため)
そのため、全体としての人件費を劇的に下げることはできず、そのしわ寄せは全て新しく入社する若者にくることになる
しかもIT化・グローバル化により減給やリストラされる可能性、果ては大会社であっても存続が保証されなくなってきた
その結果、戦後経済の様に、「大会社に所属していれば安心」だし、「もしやりがいがなくても給料はそのうち上がるしそれなりに良い思いが出来る」ということは期待できなくなった
そんな状況の中、幸せな仕事人生を歩むためには自分のコア動機とコア能力を発見し、それがクロスする仕事に就く必要がある
そして、解雇規制が強い日本ではポテンシャルと能力の関係から35歳までにそのような理想的な仕事を発見し就くことが重要である
というのが本書の詳しく述べた場合の趣旨だ
だから、本書ではこのコア動機とコア能力をどうやって見つければ良いのか、を説明することに多くが割かれている
その中で、分かりやすかったのが、転職によって満足いくキャリアを積んでいる者、現在迷っている者などいくつかのケースを挙げて具体的に書かれていること
やはり、具体例があると説得力もあるしイメージがしやすいので、何を伝えたいのか明確にわかることが出来た
具体例については9つもあるので、それは読んでもらうことにして
ここからは、理論の方を紹介したい
まず、二つを「発見する」と表現しているのはなぜなのか、から
なぜなら、コア動機もコア能力も10代までのうちに決まってしまうものなので、20代以降に自分の力で変えることは不可能だからだ
(少なくとも本書ではそういった前提に立っている。これは、世間の感覚ともそんなに離れていないと思う。ここまで明確に表現するのも珍しいけど)
なので、そういう前提に立って、本書から、コア動機の発見方法を紹介する
本書ではコア動機を、有り体に「やりたいこと」と定義づけている
そしてその「やりたいこと」を見つけるためにいくつかの方法が紹介されている
次にコア能力の見つけ方
本書では、「さあ才能に目覚めよう」から引用した能力の定義、「才能+知識+技術=強みを持つ能力」のうちの才能をコア能力としている
「さあ才能に目覚めよう」では才能を「無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン」としており、
また、「強みを持つ能力」を「常に完璧に近い成果を生み出す能力」としている
つまり、「完璧に近い」と「それ以下」は大きな距離があるので、才能がある部分を伸ばすべきだし、そうじゃない部分を伸ばしても結果的に良い結果にならないと言っているんだ
で、その才能(=コア動機)を見つけるための方法として
「ストレングス・ファインダー」
「ベルビンのチームモデル」
「能力のライフストーリー分析」
などを紹介している
そして、最後にそこで考えた仕事を手にするためにはどうしたら良いのかを紹介している
具体的には「同業種・異職種」「異業種・同職種」「異業種・異職種」に難易度を分けており、順番通りに難しくなっており(「同業種・異職種」が一番簡単)
また、コア動機・コア能力ともに簡単に見つかるものではないので、十分に考えながら何回かの転職・転属によって理想的に仕事に就けば良いとも書かれている
だが、そのためには現在の日本では20代のうちに動く必要があり、できれば35歳までにはその仕事に就いている必要があり、何も考えないで安穏と40代になってしまったら、いざ会社が傾いたときに困るのは自分自身でありそこから這い上がるのは能力的にかなり難しい、と言っている
自分を振り返ってみると、動機はまだ何となく分かるけど、能力面がさっぱりなので、「ストレングス・ファインダー」など使って色々考える必要があるな
キャリア論の本はそんなに読んでいないけど、ネットや就職活動の時に聞いた話など含めて、こんなに説得力のある話はなかった
自分のキャリアについて悩んでいる人にはお勧め!
考えるときの端緒になるかもしれない 35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)
戦後の経済構造が崩れてきている現在を「ポスト戦後」として、その中で幸せな仕事人生を送るためにはどうしたら良いかを示した本
詳しくいうと
まず、戦後の経済構造とは何か
高度経済成長期の経済構造のことであり
組織は「年功序列・終身雇用」を前提としてデザインされている
よって、辞める人(=転職者も含む)は脱落者、裏切り者扱いされてきた
これが戦後の経済構造で、バブル経済の崩壊と国内人口がピークを迎えたことによってその前提で会った右肩上がりの経済が崩れる
すると以下の様なことが起きた
企業は成果主義を導入、「年功序列・終身雇用」制度を改めようとするが、強い解雇規制によって成果を出せない中堅以上の社員を簡単に辞めさせることが出来ず
一旦上げた給料も下げることが出来ない(制度を改善する側が中堅以上の社員であるため)
そのため、全体としての人件費を劇的に下げることはできず、そのしわ寄せは全て新しく入社する若者にくることになる
しかもIT化・グローバル化により減給やリストラされる可能性、果ては大会社であっても存続が保証されなくなってきた
その結果、戦後経済の様に、「大会社に所属していれば安心」だし、「もしやりがいがなくても給料はそのうち上がるしそれなりに良い思いが出来る」ということは期待できなくなった
そんな状況の中、幸せな仕事人生を歩むためには自分のコア動機とコア能力を発見し、それがクロスする仕事に就く必要がある
そして、解雇規制が強い日本ではポテンシャルと能力の関係から35歳までにそのような理想的な仕事を発見し就くことが重要である
というのが本書の詳しく述べた場合の趣旨だ
だから、本書ではこのコア動機とコア能力をどうやって見つければ良いのか、を説明することに多くが割かれている
その中で、分かりやすかったのが、転職によって満足いくキャリアを積んでいる者、現在迷っている者などいくつかのケースを挙げて具体的に書かれていること
やはり、具体例があると説得力もあるしイメージがしやすいので、何を伝えたいのか明確にわかることが出来た
具体例については9つもあるので、それは読んでもらうことにして
ここからは、理論の方を紹介したい
まず、二つを「発見する」と表現しているのはなぜなのか、から
なぜなら、コア動機もコア能力も10代までのうちに決まってしまうものなので、20代以降に自分の力で変えることは不可能だからだ
(少なくとも本書ではそういった前提に立っている。これは、世間の感覚ともそんなに離れていないと思う。ここまで明確に表現するのも珍しいけど)
なので、そういう前提に立って、本書から、コア動機の発見方法を紹介する
本書ではコア動機を、有り体に「やりたいこと」と定義づけている
そしてその「やりたいこと」を見つけるためにいくつかの方法が紹介されている
次にコア能力の見つけ方
本書では、「さあ才能に目覚めよう」から引用した能力の定義、「才能+知識+技術=強みを持つ能力」のうちの才能をコア能力としている
「さあ才能に目覚めよう」では才能を「無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン」としており、
また、「強みを持つ能力」を「常に完璧に近い成果を生み出す能力」としている
つまり、「完璧に近い」と「それ以下」は大きな距離があるので、才能がある部分を伸ばすべきだし、そうじゃない部分を伸ばしても結果的に良い結果にならないと言っているんだ
で、その才能(=コア動機)を見つけるための方法として
「ストレングス・ファインダー」
「ベルビンのチームモデル」
「能力のライフストーリー分析」
などを紹介している
そして、最後にそこで考えた仕事を手にするためにはどうしたら良いのかを紹介している
具体的には「同業種・異職種」「異業種・同職種」「異業種・異職種」に難易度を分けており、順番通りに難しくなっており(「同業種・異職種」が一番簡単)
また、コア動機・コア能力ともに簡単に見つかるものではないので、十分に考えながら何回かの転職・転属によって理想的に仕事に就けば良いとも書かれている
だが、そのためには現在の日本では20代のうちに動く必要があり、できれば35歳までにはその仕事に就いている必要があり、何も考えないで安穏と40代になってしまったら、いざ会社が傾いたときに困るのは自分自身でありそこから這い上がるのは能力的にかなり難しい、と言っている
自分を振り返ってみると、動機はまだ何となく分かるけど、能力面がさっぱりなので、「ストレングス・ファインダー」など使って色々考える必要があるな
キャリア論の本はそんなに読んでいないけど、ネットや就職活動の時に聞いた話など含めて、こんなに説得力のある話はなかった
自分のキャリアについて悩んでいる人にはお勧め!
考えるときの端緒になるかもしれない 35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)
2010年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「新卒一括採用⇒リストラ禁止慣行」の不文律の下では、
人事は「甘い言葉」をちらつかせて学生を囲まざるを得ない。
(それは営業が顧客にありとあらゆる手段で金を捕るのと同じ)
甘い言葉に乗ってしまったがゆえに、
入社後、非対称性が現実化し
労働意欲・ロイヤリティーが下がる。
「会社員」という実は不安定な立ち位置を立体的に解説してくれつつも、
「企業」ないし「人事」という構造理解に一助。
×:△△会社の□□(自分の名前)です
◎:□□(自分の名前)と申します。●●(担当ないし主業務)をやっており、△△会社です。
っていう自己紹介が一般化しない限りは
絶望的な企業隷属=雇用
という現実は変わらないというのは私見。
(もはや会社名名乗る必要性が感じられない。
看板捨てて眼の前にいるその人が今自分にどんな価値・意味を持つのか)
就活生・社会人ともに一回読むと視野が広がる一冊。
人事は「甘い言葉」をちらつかせて学生を囲まざるを得ない。
(それは営業が顧客にありとあらゆる手段で金を捕るのと同じ)
甘い言葉に乗ってしまったがゆえに、
入社後、非対称性が現実化し
労働意欲・ロイヤリティーが下がる。
「会社員」という実は不安定な立ち位置を立体的に解説してくれつつも、
「企業」ないし「人事」という構造理解に一助。
×:△△会社の□□(自分の名前)です
◎:□□(自分の名前)と申します。●●(担当ないし主業務)をやっており、△△会社です。
っていう自己紹介が一般化しない限りは
絶望的な企業隷属=雇用
という現実は変わらないというのは私見。
(もはや会社名名乗る必要性が感じられない。
看板捨てて眼の前にいるその人が今自分にどんな価値・意味を持つのか)
就活生・社会人ともに一回読むと視野が広がる一冊。
2021年6月13日に日本でレビュー済み
筆者の思考が整理されていないように感じる。細かな事例や各種フレームワークが列挙されているが、それらが筆者の考えとどうリンクしているのかがよく分からない。
2010年11月3日に日本でレビュー済み
新聞記者→コンサル→ニュースサイトで起業
そんなキャリアを築いた人の、キャリア指南書。
ゴールは、
自身の「能力」と「動機」を仕事を通じて見極め、
30代半ばにその二つが重なる仕事にありつくこと。
一見まっとうなキャリア論に思える。
ただ、随所に著者の思想が色濃くにじみ出ており、
ケーススタディも転職をした人ばかりで偏っている。
(同じ会社に勤め続けることで、キャリアを積み上げられた人もいるはず。
転職を繰り返したことで、キャリアを傷つけた人もいるはず)
「仕事がつまらなければ、人生はつまらない。」
「会社に依存することなく、労働市場での価値をあげるべし。」
この著者の考えから分かるように
仕事中心主義・個人主義の傾向が読み取れる。
もっと言えば「キャリア教」であり「仕事教」であり「自分教」だ。
別に異端ではない、むしろメジャー“だった”と思う。
しかし、このような教えに翻弄された人が
続出したのが2000年代だったのではないか。
(「会社教」の人は、もっと大変だったけどね。。。)
会社一筋・仕事一筋で生きるのは、競馬で一点買いするようなもの。
倒産・首切り・職種の地盤沈下が珍しくない時代だから、
他所でもやれる能力を磨く。
それもいいが、不測の事態に陥っても、
マインドのセーフティネットになるような分野
(家族、地域、交遊関係etc)を築く能力が
これからの時代をサバイブするための必須スキルだと思う。
キャリアのリスクは、仕事力で補えるが、
キャリアの不確実性は、仕事力でカバーし切ることは難しい。
ここ10年で私たちが得た教訓は
「アイデンティティや自己実現を、会社はもちろん仕事に求めすぎないこと」ではないだろうか。
キャリアを考えるうえで、これ一冊で済ませるのはきっとアンバラス。
例えば、以下の本を読み合わせてみてはどうだろう。
「自分のキャリア観」のポジショニングが出来ると思う。
35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画 (幻冬舎文庫)
グッドキャリア―キャリアがブランドになる時
仕事漂流 就職氷河期世代の「働き方」 (文春文庫)
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)
そんなキャリアを築いた人の、キャリア指南書。
ゴールは、
自身の「能力」と「動機」を仕事を通じて見極め、
30代半ばにその二つが重なる仕事にありつくこと。
一見まっとうなキャリア論に思える。
ただ、随所に著者の思想が色濃くにじみ出ており、
ケーススタディも転職をした人ばかりで偏っている。
(同じ会社に勤め続けることで、キャリアを積み上げられた人もいるはず。
転職を繰り返したことで、キャリアを傷つけた人もいるはず)
「仕事がつまらなければ、人生はつまらない。」
「会社に依存することなく、労働市場での価値をあげるべし。」
この著者の考えから分かるように
仕事中心主義・個人主義の傾向が読み取れる。
もっと言えば「キャリア教」であり「仕事教」であり「自分教」だ。
別に異端ではない、むしろメジャー“だった”と思う。
しかし、このような教えに翻弄された人が
続出したのが2000年代だったのではないか。
(「会社教」の人は、もっと大変だったけどね。。。)
会社一筋・仕事一筋で生きるのは、競馬で一点買いするようなもの。
倒産・首切り・職種の地盤沈下が珍しくない時代だから、
他所でもやれる能力を磨く。
それもいいが、不測の事態に陥っても、
マインドのセーフティネットになるような分野
(家族、地域、交遊関係etc)を築く能力が
これからの時代をサバイブするための必須スキルだと思う。
キャリアのリスクは、仕事力で補えるが、
キャリアの不確実性は、仕事力でカバーし切ることは難しい。
ここ10年で私たちが得た教訓は
「アイデンティティや自己実現を、会社はもちろん仕事に求めすぎないこと」ではないだろうか。
キャリアを考えるうえで、これ一冊で済ませるのはきっとアンバラス。
例えば、以下の本を読み合わせてみてはどうだろう。
「自分のキャリア観」のポジショニングが出来ると思う。
35歳の教科書 今から始める戦略的人生計画 (幻冬舎文庫)
グッドキャリア―キャリアがブランドになる時
仕事漂流 就職氷河期世代の「働き方」 (文春文庫)
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)
2010年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「自分は本当は何がしたいのか?」を考えるうえで大きなヒントをもらった。
現状の仕事への適応度を「動機」と「能力」のみで評価するモデルは分かりやすく、
それでいて「動機」「能力」についても細分化して詳しく述べられている。
これによって自分の隠れた欲望・期待に今まで以上に迫ることができた。
ただ9個あるケースは全て大成功例であり、敷居が高く感じられてしまう。
また筆者はポテンシャル(≒若さ)を強調、「転職は20代、遅くても35歳まで」と主張しており、
29歳の自分にとっては、手遅れな感じがしてしまう。
現状の仕事への適応度を「動機」と「能力」のみで評価するモデルは分かりやすく、
それでいて「動機」「能力」についても細分化して詳しく述べられている。
これによって自分の隠れた欲望・期待に今まで以上に迫ることができた。
ただ9個あるケースは全て大成功例であり、敷居が高く感じられてしまう。
また筆者はポテンシャル(≒若さ)を強調、「転職は20代、遅くても35歳まで」と主張しており、
29歳の自分にとっては、手遅れな感じがしてしまう。
2015年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルの「教科書」に惹かれて買うと期待はずれと思います.
事例集のような内容で,特に教唆に富むものではありません.
事例集のような内容で,特に教唆に富むものではありません.