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蜩の声 単行本 – 2011/10/28
古井 由吉
(著)
対極のあわいを往還しながら到達するさらなる高み――。
記憶の重層から滴る生の消息。
震災をはさんで書き継がれた言葉の圧倒的密度。古井文学の現在を示す最新小説集。
近代の人間はおしなべて、耳の聡かったはずの古代の人間にくらべれば、論理的になったその分、耳が悪くなっているのではないか、すぐれた音楽を産み出したのも、じつは耳の塞がれかけた苦しみからではなかったか、とそんなことまで思ったものだが、この夜、昼の工事の音と夜更けの蒸し返しのために鈍磨の極みに至ったこの耳に、ひょっとしたら、往古の声がようやく聞こえてきたのか、と感じられて耳を遠くへやると、窓のすぐ外からけたたましく、蜩の声が立った。――<「蜩の声」より>
●除夜
●明後日になれば
●蜩の声
●尋ね人
●時雨のように
●年の舞い
●枯木の林
●子供の行方
記憶の重層から滴る生の消息。
震災をはさんで書き継がれた言葉の圧倒的密度。古井文学の現在を示す最新小説集。
近代の人間はおしなべて、耳の聡かったはずの古代の人間にくらべれば、論理的になったその分、耳が悪くなっているのではないか、すぐれた音楽を産み出したのも、じつは耳の塞がれかけた苦しみからではなかったか、とそんなことまで思ったものだが、この夜、昼の工事の音と夜更けの蒸し返しのために鈍磨の極みに至ったこの耳に、ひょっとしたら、往古の声がようやく聞こえてきたのか、と感じられて耳を遠くへやると、窓のすぐ外からけたたましく、蜩の声が立った。――<「蜩の声」より>
●除夜
●明後日になれば
●蜩の声
●尋ね人
●時雨のように
●年の舞い
●枯木の林
●子供の行方
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2011/10/28
- ISBN-104062172968
- ISBN-13978-4062172967
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2011/10/28)
- 発売日 : 2011/10/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 258ページ
- ISBN-10 : 4062172968
- ISBN-13 : 978-4062172967
- Amazon 売れ筋ランキング: - 806,657位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1937年、東京生まれ。東京大学大学院独文科卒。71年「杳子」で第64回芥川賞を受賞。80年『栖』で日本文学大賞、83年『槿』で谷崎潤一郎賞、87年「中山坂」で川端康成文学賞、90年『仮往生伝試文』で読売文学賞、97年『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 やすらい花 (ISBN-13:978-4103192091)』が刊行された当時に掲載されていたものです)