色んな自然エネルギーについて広くし取材されています。
風力発電がローター径が大きくなると面積の2乗倍で発電力が大きくなるとか、
以外と知らないことも多くあります。
この本には太陽光発電についても記述が大きく割かれています。
僕自身は太陽光発電は次世代エネルギーの候補としてポテンシャルがあると考えていますが、
著者は主に発電量と発電の負荷追従性の無さから、やや否定的の様です。
いくつか著者と意見の違う点をあげると、
・火力発電と水力発電と原子力発電は安定的電源、風力と太陽光発電と不安定な電源。
電源と電力需要についての関係が中途半端に整理されていて、やや誤解を招くと思います。
発電手段には負荷追従性あり、定出力、負荷追従性なしの3種類があります。
火力発電と水力発電は負荷追従性が高く、需要曲線に沿って運転出来ます。
原子力発電は定出力なので、夜間と昼間の最大2倍ある変動を吸収出来ません。
過剰の発電分は捨てるか蓄電する必要があります。
太陽光発電と風力は出力自体に変動があるので、余れば蓄電、
不足分は他の発電手段でバックアップする必要があります。
(本書では火力・水力・原子力について「スペック通りに設計している」ので「安定」という、
わかったようでわからない変な説明が数カ所あります。
「安定」というのもよくわかりませんが、
得られる発電電力の質と量は、原理的な側面と工学的・記述的ににどれくらい
信頼性が高いかという面で測られると思います。
本書の様に故障率とメンテナンス期間を省いてしまうと、
消費側からみて電力量の量と質が見えなくなるような気がします。)
・原子力発電所1基分の発電量を太陽光発電でまかなうと山の手線の内側の面積を超える。
実はこれの元のネタは国と電力会社だと思いますが、
電力会社と資源エネルギー庁は原子力の稼働率70%、太陽光のモジュール効率は10%で計算しています。
原子力の稼働率を60%、太陽光のモジュール効率を15%で計算すると約33.3km^2になります。
本書は「スペック通り」に計算して稼働率100%で計算しています。
(山の手線内側の面積は65km^2。本書の計算は83.3km^2。電力会社の試算は67km^2。)
・全量買取制度(FIT)は市場原理に反し、高い電気を買わされるだけ。
FITは買取価格を固定しようという仕組みなので、
例えば現状の総括原価方式(原価に対して3%などの利益を固定する)などに比べて、
特別に市場原理に反するということでもないと思う。
他に入札制度というのもあるが、これは値段が最安値になる反面、
参入企業の経営破綻のリスクが他の民間企業と同様にあるため、副作用も大きい。
FITはリスクとコストパフォーマンスのバランスが良いというのが客観的な判断だと思う。
買取制度の課題は著者が書いているように高い電気を買わされるということではなく、
固定価格を良いタイミングでどうやって公正に見直していくかということだと思います。
他にもジェット気流の風力発電とか、読み物として面白いところも多い。
しかし、面白いだけで実用性はなさそうです。
個別のテーマは専門の著書をいくつか読んだ方が良さそうです。
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自然エネルギーの可能性と限界—風力・太陽光発電の実力と現実解— 単行本(ソフトカバー) – 2010/7/24
石川 憲二
(著)
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自然エネルギーの実力と将来、問題点にズバリ答える 地球温暖化と炭酸ガス排出量規制の流れ、環境志向の高まり、化石燃料の枯渇により、炭酸ガスを排出しないエネルギーに注目が集まっている。この中で脚光を浴びているのが、「再生可能エネルギー」、別名「自然エネルギー」だ。しかし、太陽光発電、風力発電には、その生産できる総エネルギー量と気象変化によるエネルギー生産量の不安定化など、多くの制約と限界がある。この本では、現状の盲目的な自然エネルギー礼賛の風潮に対し、科学的、論理的な視点から問題点を指摘し、現実的なエネルギー生産と利用のあり方、将来の見通しなどを示していく。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社オーム社
- 発売日2010/7/24
- 寸法13 x 1.1 x 18.8 cm
- ISBN-104274068080
- ISBN-13978-4274068089
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登録情報
- 出版社 : オーム社 (2010/7/24)
- 発売日 : 2010/7/24
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 208ページ
- ISBN-10 : 4274068080
- ISBN-13 : 978-4274068089
- 寸法 : 13 x 1.1 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 974,858位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,395位産業研究 (本)
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著者について
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1958年東京生まれ。東京理科大学理学部卒業。週刊誌記者を経てフリーランスのライター&編集者に。書籍や雑誌記事の制作および小説の執筆を行っているほか、30年以上にわたって企業や研究機関を取材し、技術やビジネスに関する解説記事を書き続けている。扱ってきた領域は、電気・電子、機械、自動車、航空・宇宙、船舶、材料、化学、コンピュータ、通信、システム、ロボット、エネルギー、生産技術、知的財産、経営、人事、マネジメントなど。必要な情報は「石川憲二 ジャーナリスト」で検索してください。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろんな考え方が有るのは理解できた。考え方の一つとして満足できた。
2015年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どちらかというと限界のほうに重点が置かれている書き方でした。
原発がかような惨状にある中ではもうすこし限界の論じ方も変わったでしょう。
原発がかような惨状にある中ではもうすこし限界の論じ方も変わったでしょう。
2013年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は自然エネルギーとして期待されている風力発電と太陽光発電の限界を示し
またあまり次世代エネルギーとして議論されない水力発電と地熱発電に光をあてている。
最近はエネルギー問題を考えるときに太陽光発電と風力発電が何かと推奨されるが
多様な視点でより現実的にこの二つの発電の限界を捉えていて参考に値する。
ただこの本で気になったこととして水力発電と地熱発電に対する技術進展と未開発の電力
の期待を盛り込んでいる割に風力発電と太陽光発電に関してはマイナス面を強調しすぎているように思った。
もちろんそれは安定供給の電力としてはあまりにも頼りないという現実的な問題の指摘には違いないが
同様に水力発電と地熱発電に安定的な電力の供給を求めたいならもう少しページを割いて説明を詳細に
書いていたらなお良かったし、またこれら二つの発電の環境アセスメントの扱いが雑な感じも受けた。
しかし初版の発行年月日が原発事故前ということで自然エネルギーを扱っている書物の中では
原子力発電に相対化された自然エネルギーということではなくて日本の将来の発電予想図を描こうとしている点で評価できる。
さて原発事故までに原子力発電が推奨されていた理由の一つとして
供給が安定的な発電、具体的には石炭、石油、天然ガスの火力発電に比べ
二酸化炭素の排出量が圧倒的に少ないということがあり、それは京都議定書を経て二酸化炭素排出に対する
国際的な取り組みが本格化(実際にはしてないが)し始めてから一層加速した。
それが福島の事故後、原子力発電の認識が改まり風力発電や太陽光発電を推す声も強くなった。
それも二酸化炭素排出を抑制することが今世紀的な課題であるいう共通認識があってのことだが
本書でも指摘の通り電力の安定供給という視点からこの二つの発電は絶望的である。
少なくとも認識しておかなければならないことは原子力発電は稼働し続けておかなければならないので
夏場や冬場の電力需給、昼夜の電力需給の上下の弾力性を支えていたのはいくつもの火力発電所であったということだ。
そして現状稼働していなかった火力発電所をフル稼働させることも勘案して当座電力需給はなんとか保たれているのだが
原子力発電で生み出される発電量がなくなって節電による電力需要が減ったことを入れても火力発電が補えるぐらい電力が余っていたということがある。
原子力発電それそのものの是非の議論ではなくて電力が余っていたという事実は今現在に至るまで国際的な二酸化炭素の排出を抑えようという潮流の中で
日本が産業分野で省エネルギーな生産や管理、二酸化炭素排出が少ない発電等のたまものではあるのだが
その余った電力が野放図にされていたという事実は日本全体の電力図を描こうという動きが停滞していたことの表れではないか。
また昨年から施行された再生可能エネルギーの固定価格買取制度は再生可能エネルギーの普及を後押しするものとして
期待されているが本書で指摘されている通り市場原理にそぐわない制度が再生可能エネルギーの健全な市場を形成することは到底無理である。
その中でよくあげられる太陽光発電に注目してみると太陽光発電の余剰電力の買い取り制度は先ほど挙げた制度より前から存在していたが
この制度による電力の買い取りの枠が大幅に拡大したことと産業用では余剰買取から全量買い取り制度への変更による注目度の上昇もあって
新規の事業者が大量に参入するようになり、中にはここでは名前を直接は書かないが某アダルトサイトの運営会社が個人向け及び
全量買い取り制度を前提とした地方公共団体・法人の太陽光事業に手を出すという珍事体にまで至っている。
これではよりより日本の電力図を模索する一般利用者や団体には迷惑な話でしかない。
なによりもこの固定価格買取り制度で発電費用より高い価格で買い取られた電力の、その発電費用と買取り代金との差額が
一般利用者の負担となってかえってくるのは不公平である。
最後が太陽光発電とそれを取り巻く制度の批判みたいになってしまったが
本書に従えば太陽光発電も一戸一戸の住宅に取り付けるよりも小規模な太陽光発電設備を町や村全体で導入して安定性を向上させれば可能性は開けるし
導入実験により安定的に風が得られる場所でランドマーク的な意味も合わせて小規模ながら風力発電を実施する方法もあるのかもしれない。
自然エネルギーを今までの電力供給の三分の一弱を担っていた発電の代替とするのは荷が重い。
日本の発電の未来図を描こうとしたらそれぞれの発電の多様な特徴をよく考え電力需要に沿って発電網を敷いていくことは不可欠であると思う。
そういう意味で本書は読んでみてもいいように思う。
またあまり次世代エネルギーとして議論されない水力発電と地熱発電に光をあてている。
最近はエネルギー問題を考えるときに太陽光発電と風力発電が何かと推奨されるが
多様な視点でより現実的にこの二つの発電の限界を捉えていて参考に値する。
ただこの本で気になったこととして水力発電と地熱発電に対する技術進展と未開発の電力
の期待を盛り込んでいる割に風力発電と太陽光発電に関してはマイナス面を強調しすぎているように思った。
もちろんそれは安定供給の電力としてはあまりにも頼りないという現実的な問題の指摘には違いないが
同様に水力発電と地熱発電に安定的な電力の供給を求めたいならもう少しページを割いて説明を詳細に
書いていたらなお良かったし、またこれら二つの発電の環境アセスメントの扱いが雑な感じも受けた。
しかし初版の発行年月日が原発事故前ということで自然エネルギーを扱っている書物の中では
原子力発電に相対化された自然エネルギーということではなくて日本の将来の発電予想図を描こうとしている点で評価できる。
さて原発事故までに原子力発電が推奨されていた理由の一つとして
供給が安定的な発電、具体的には石炭、石油、天然ガスの火力発電に比べ
二酸化炭素の排出量が圧倒的に少ないということがあり、それは京都議定書を経て二酸化炭素排出に対する
国際的な取り組みが本格化(実際にはしてないが)し始めてから一層加速した。
それが福島の事故後、原子力発電の認識が改まり風力発電や太陽光発電を推す声も強くなった。
それも二酸化炭素排出を抑制することが今世紀的な課題であるいう共通認識があってのことだが
本書でも指摘の通り電力の安定供給という視点からこの二つの発電は絶望的である。
少なくとも認識しておかなければならないことは原子力発電は稼働し続けておかなければならないので
夏場や冬場の電力需給、昼夜の電力需給の上下の弾力性を支えていたのはいくつもの火力発電所であったということだ。
そして現状稼働していなかった火力発電所をフル稼働させることも勘案して当座電力需給はなんとか保たれているのだが
原子力発電で生み出される発電量がなくなって節電による電力需要が減ったことを入れても火力発電が補えるぐらい電力が余っていたということがある。
原子力発電それそのものの是非の議論ではなくて電力が余っていたという事実は今現在に至るまで国際的な二酸化炭素の排出を抑えようという潮流の中で
日本が産業分野で省エネルギーな生産や管理、二酸化炭素排出が少ない発電等のたまものではあるのだが
その余った電力が野放図にされていたという事実は日本全体の電力図を描こうという動きが停滞していたことの表れではないか。
また昨年から施行された再生可能エネルギーの固定価格買取制度は再生可能エネルギーの普及を後押しするものとして
期待されているが本書で指摘されている通り市場原理にそぐわない制度が再生可能エネルギーの健全な市場を形成することは到底無理である。
その中でよくあげられる太陽光発電に注目してみると太陽光発電の余剰電力の買い取り制度は先ほど挙げた制度より前から存在していたが
この制度による電力の買い取りの枠が大幅に拡大したことと産業用では余剰買取から全量買い取り制度への変更による注目度の上昇もあって
新規の事業者が大量に参入するようになり、中にはここでは名前を直接は書かないが某アダルトサイトの運営会社が個人向け及び
全量買い取り制度を前提とした地方公共団体・法人の太陽光事業に手を出すという珍事体にまで至っている。
これではよりより日本の電力図を模索する一般利用者や団体には迷惑な話でしかない。
なによりもこの固定価格買取り制度で発電費用より高い価格で買い取られた電力の、その発電費用と買取り代金との差額が
一般利用者の負担となってかえってくるのは不公平である。
最後が太陽光発電とそれを取り巻く制度の批判みたいになってしまったが
本書に従えば太陽光発電も一戸一戸の住宅に取り付けるよりも小規模な太陽光発電設備を町や村全体で導入して安定性を向上させれば可能性は開けるし
導入実験により安定的に風が得られる場所でランドマーク的な意味も合わせて小規模ながら風力発電を実施する方法もあるのかもしれない。
自然エネルギーを今までの電力供給の三分の一弱を担っていた発電の代替とするのは荷が重い。
日本の発電の未来図を描こうとしたらそれぞれの発電の多様な特徴をよく考え電力需要に沿って発電網を敷いていくことは不可欠であると思う。
そういう意味で本書は読んでみてもいいように思う。
2013年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
効率を軽視するとどうなるのか。誰が付けを払うのか、払いきれるものなのか、日本のいく末はどうなる?
2012年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昨年の原発の問題が露わになる前からも、地球温暖化への対策として再生可能エネルギーへの転換が巷で聞かれて久しい。自分も、ドイツや北欧などのいわゆる自然エネルギー先進国に比べ、風力や太陽光発電などのクリーン・エネルギーへの転換が日本ではなぜ遅々として進まないのか苛立っていた。自分の市でも是非とも風力発電などを積極的に導入していければなどとも理想を描いていた。そんななかで本書は、そうした自分のイメージとして持っていた疑問や理想に対する答えと現実を明示してくれている。最近カナダが京都議定書調印から離脱した理由もよくわかった。著者により突きつけられた風力と太陽光に存在する限界は、正直自分にとって多少なりともショックであったが、現実的に考え直すための良い勉強になった。著者の推す水力や地熱発電の可能性も伸ばせるのであればそうすべきであると思うが、やはり環境や周辺経済への影響等を考えると、可能な限り環境負荷が最小限な風力と太陽光発電拡大への可能性も捨て去ることはできないので、引き続きもう少しその可能性を探っていけたらと思う。
2011年4月29日に日本でレビュー済み
火力発電や原子力発電の限界(地球温暖化や事故のリスク)が叫ばれると、自然エネルギー礼賛のような状況になりやすい。
だが、本書は単純に礼賛するのではなく、長所と短所をきちんと見据えたうえで、どのようなエネルギー戦略をとるべきかをきちんと検討している。
風力はその不安定性や設備効率の悪さ(20%ほど)をきちんと指摘している。
定格出力(安定して出力できる最大の電力)と最大出力の違いなどは知らなかったので勉強になった。
ジェット気流の活用などという発想はへぇと思わされる。
太陽光も変換効率は10%ほどとあまり割はよくない。
「むしろ天窓をつけて直接照明として取り入れた方がいい」という提案はなるほどだ。
代わりに筆者が推しているのは、水力と地熱である。
急流と火山大国という日本の地形を生かした発電であり、確かに見込みは大きい。
補助金漬け状態になっていて、効率性無視の導入が続く現状にもメスを入れている。
「普及すればコストが下がる」というのも、量産体制が敷かれる可能性はなく、またPCのように大きさを小さくして高性能に集約することの出来ない発電施設では厳しいと論じている(p154〜155)
難しいエネルギー問題だが、決して保守的でもなく、なかなか面白いが堅実な方向性を提示してくれているように思う。
今回の大地震で原発問題が浮上している今だからこそ読んでほしい本。
だが、本書は単純に礼賛するのではなく、長所と短所をきちんと見据えたうえで、どのようなエネルギー戦略をとるべきかをきちんと検討している。
風力はその不安定性や設備効率の悪さ(20%ほど)をきちんと指摘している。
定格出力(安定して出力できる最大の電力)と最大出力の違いなどは知らなかったので勉強になった。
ジェット気流の活用などという発想はへぇと思わされる。
太陽光も変換効率は10%ほどとあまり割はよくない。
「むしろ天窓をつけて直接照明として取り入れた方がいい」という提案はなるほどだ。
代わりに筆者が推しているのは、水力と地熱である。
急流と火山大国という日本の地形を生かした発電であり、確かに見込みは大きい。
補助金漬け状態になっていて、効率性無視の導入が続く現状にもメスを入れている。
「普及すればコストが下がる」というのも、量産体制が敷かれる可能性はなく、またPCのように大きさを小さくして高性能に集約することの出来ない発電施設では厳しいと論じている(p154〜155)
難しいエネルギー問題だが、決して保守的でもなく、なかなか面白いが堅実な方向性を提示してくれているように思う。
今回の大地震で原発問題が浮上している今だからこそ読んでほしい本。
2011年4月3日に日本でレビュー済み
仕事で自然エネルギー分野の検討をすることになり、
まず知識習得からと思い本屋に行っていろいろ立ち読み
していましたが、その中でこちらが良い内容と思い、
購入しました。
風力発電が効率小となってしまうこと、
逆に意外に水力発電が効率大であることは勉強になりました。
水力発電の現行施設の見直しが、他を進めるより効果があるという意見があり、
納得しました。
2010/07発行の品ですので、東日本大震災以降の内容は記載がありません。
今後著者の書籍があれば購入しようと思います。
まず知識習得からと思い本屋に行っていろいろ立ち読み
していましたが、その中でこちらが良い内容と思い、
購入しました。
風力発電が効率小となってしまうこと、
逆に意外に水力発電が効率大であることは勉強になりました。
水力発電の現行施設の見直しが、他を進めるより効果があるという意見があり、
納得しました。
2010/07発行の品ですので、東日本大震災以降の内容は記載がありません。
今後著者の書籍があれば購入しようと思います。