これまでの大塚愛の楽曲は比較的ポップ&キャッチーで洗練された印象が強かったが、
この「ポケット」は違う。彼女の歌い方は恐ろしく素直で、余計な技巧を全て排除した歌声に
渾身の想いが込められている。
このCDが売れるかどうか分からないが、これだけ純粋な愛の歌というのも今時珍しい気がする。
これまでの彼女の曲の中で最も「愛の感情」を素直に歌い上げた佳曲といえるだろう。
仮にこの「ポケット」が大塚愛にとって最後のシングルになったとしても、作り手の彼女としては
精一杯のギリギリの気持ちをこの曲に傾注したと思うから、悔いはないだろう。
動きの少ない雪景色のPVは、この曲の静かな世界観に良く合っていると思う。
彼女も白いウサギもとても可愛らしい。
この曲は大塚愛の代表作のひとつとして、語り継がれることになるだろう。
ようやく等身大の彼女の姿を楽曲や歌詞の中に見たような気持ちがした。