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アムステルダム (新潮文庫) 文庫 – 2005/7/28
イアン・マキューアン
(著),
小山 太一
(翻訳)
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ロンドン社交界の花形モリーが亡くなった。痴呆状態で迎えた哀れな最期だった。夫のいる身で奔放な性生活をおくった彼女の葬儀には、元恋人たちも参列。なかには英国を代表する作曲家、大新聞社の編集長、外務大臣の顔も。やがてこの三人は、モリーが遺したスキャンダラスな写真のために過酷な運命に巻き込まれてゆく。辛辣な知性で現代のモラルを痛打して喝采を浴びたブッカー賞受賞作!
- 本の長さ211ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/7/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102157212
- ISBN-13978-4102157213
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対象商品: アムステルダム (新潮文庫)
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価格 | ¥539¥539 | ¥924¥924 | ¥2,750¥2,750 |
【新潮文庫】イアン・マキューアン 作品 | ひとりの妖婦の死。遺された醜聞写真が男たちを翻弄する……。辛辣な知性で現代のモラルを痛打して喝采を浴びた洗練の極みの長篇。〈ブッカー賞受賞〉 | 少女の嘘が、姉とその恋人の運命を狂わせた。償うことはできるのか──衝撃の展開に言葉を失う現代イギリス文学の金字塔的名作!〈全米批評家協会賞・W・H・スミス賞受賞〉 | 独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが彼女は重大な過去を秘めており、アダムは彼女に恋心を抱きはじめる。人工知能時代の生命倫理を描く意欲作! |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/7/28)
- 発売日 : 2005/7/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 211ページ
- ISBN-10 : 4102157212
- ISBN-13 : 978-4102157213
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 294,901位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
有力な政治家、作曲家、大新聞社の重鎮、富豪実業家とロンドン社交界の花形であるその妻。現代社会の成功者やエリートたちが、心の中で漠然と恐れている悪夢が、なぜか現実のものになっていく。実業家の悪夢は妻が多数の恋人を持つこと、その妻の悪夢は認知症で自己を完全に失ってしまうこと。ストーリーはその妻の死から始まり、彼女の恋人だった作曲家、新聞社主幹、外務大臣が次々と悪夢に襲われる。誰もがうらやむような現代エリートたちのメンタルな脆弱性を皮肉たっぶりに描くインテリ好みの傑作だと思う。
2016年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブッカー賞というから、期待したけど・・・友情ってこんなものじゃないんじゃないかしら。男性のことは分からないけど。
2012年10月12日に日本でレビュー済み
モリー・レインというレストラン評論家にして写真家、園芸家というセレブ女性のお葬式から物語は始まっていきます。
夫のジョージ・レイン、そしてかつての恋人、有名作曲家のクライヴ、新聞社に勤める敏腕編集者ヴァーノン、外務大臣のガーモニーらの運命がモリーの死によって大きく動かされていきます。
アムステルダムが舞台かなと思いきやイギリスが舞台で、「アレ?」と思います。ここでピンと来る人は最後まで話を楽しく読めるかもしれません。
サスペンス要素あり、友情と裏切りのヒューマン的な要素ありで、最後はモリーを愛していたのは一体誰なんだろうか?と考えさせられました。人によっては大したことないと感じるかもしれませんが、ラストはどんでん返しっぽい終わり方です。
おもにクライヴとヴァーノンの二人を中心に話が進んでいきます。
私はクラシック音楽に疎いので、クライヴの話のときは、ちょっと読むのに苦労した部分もありましたが、無問題です。登場人物で一番好きなのがクライヴでした。クライヴもヴァーノンも中々の頑固者で両者のやり取りが物語の盛り上がりを構成していきますが、クライヴはどこか素直さもあって、いいキャラクターでした。一方のヴァーノンですが、ドラマ「運命の人」で弓成を演じた本木雅弘をどこか彷彿とさせます。
ブッカー賞受賞作品ということですが、最初の3分の1くらいまでは、「そんなに面白いか?」と思って読んでいました(正直★2くらいかなと。)が、ラストに向かうにつれ、最初に挙げた要素がさまざまに交錯していき、最後は…。
この流れ、シェークスピアの「ハムレット」にも似ているかなと感じました。「ハムレット」がお好きな方には特にオススメです。
夫のジョージ・レイン、そしてかつての恋人、有名作曲家のクライヴ、新聞社に勤める敏腕編集者ヴァーノン、外務大臣のガーモニーらの運命がモリーの死によって大きく動かされていきます。
アムステルダムが舞台かなと思いきやイギリスが舞台で、「アレ?」と思います。ここでピンと来る人は最後まで話を楽しく読めるかもしれません。
サスペンス要素あり、友情と裏切りのヒューマン的な要素ありで、最後はモリーを愛していたのは一体誰なんだろうか?と考えさせられました。人によっては大したことないと感じるかもしれませんが、ラストはどんでん返しっぽい終わり方です。
おもにクライヴとヴァーノンの二人を中心に話が進んでいきます。
私はクラシック音楽に疎いので、クライヴの話のときは、ちょっと読むのに苦労した部分もありましたが、無問題です。登場人物で一番好きなのがクライヴでした。クライヴもヴァーノンも中々の頑固者で両者のやり取りが物語の盛り上がりを構成していきますが、クライヴはどこか素直さもあって、いいキャラクターでした。一方のヴァーノンですが、ドラマ「運命の人」で弓成を演じた本木雅弘をどこか彷彿とさせます。
ブッカー賞受賞作品ということですが、最初の3分の1くらいまでは、「そんなに面白いか?」と思って読んでいました(正直★2くらいかなと。)が、ラストに向かうにつれ、最初に挙げた要素がさまざまに交錯していき、最後は…。
この流れ、シェークスピアの「ハムレット」にも似ているかなと感じました。「ハムレット」がお好きな方には特にオススメです。
2021年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二人の、モラルに欠けた自己中心的な登場人物が主人公の、ドタバタ喜劇である。
読んでいて、どこが面白いポイントなのか分からなかった。ストーリー展開も最後の方は唐突だし、なぜブッカー賞を受賞したのか、分からない。
もしかしたら英語の原著は面白いのかもしれない。
読んでいて、どこが面白いポイントなのか分からなかった。ストーリー展開も最後の方は唐突だし、なぜブッカー賞を受賞したのか、分からない。
もしかしたら英語の原著は面白いのかもしれない。
2008年4月2日に日本でレビュー済み
「われわれは互いのことをほとんど知らないのだ」(本文より)
人は、社会を生きるうえで、本当の思いをモラルでコーティングすることを必要とする。
公共の利益のため、芸術のため、政治的健全さのため。
ここに出てくる男たちは、新聞紙編集長、音楽家、外交官などの社会的地位が高い人ばかり。
彼らはそれぞれがそれぞれの倫理に従って行動する。
だがその真ん中にあるものは、ただの嫉妬、死んでいなくなった女をめぐる嫉妬の渦巻きである。
みんな、自分を正当化するのに忙しくて、言い訳に満ちた世界。
だから最後の最後で、いきなり本音が出てきてびっくりする。
ものすごく現代的な物語。
軽いタッチで辛辣なことをさらりというのが、なかなかイギリス的なユーモアだと思う。
えせモラルをぼこぼこにする、そんなビターテイストを味わいたい人に。
人は、社会を生きるうえで、本当の思いをモラルでコーティングすることを必要とする。
公共の利益のため、芸術のため、政治的健全さのため。
ここに出てくる男たちは、新聞紙編集長、音楽家、外交官などの社会的地位が高い人ばかり。
彼らはそれぞれがそれぞれの倫理に従って行動する。
だがその真ん中にあるものは、ただの嫉妬、死んでいなくなった女をめぐる嫉妬の渦巻きである。
みんな、自分を正当化するのに忙しくて、言い訳に満ちた世界。
だから最後の最後で、いきなり本音が出てきてびっくりする。
ものすごく現代的な物語。
軽いタッチで辛辣なことをさらりというのが、なかなかイギリス的なユーモアだと思う。
えせモラルをぼこぼこにする、そんなビターテイストを味わいたい人に。
2015年4月24日に日本でレビュー済み
僕にとってはお気に入りの現代作家の一人。どういうわけか体質?的にイギリスの作家はしっくりきます。小説の世界にすっくり入っていけるわけです。
この著者の作品には粘着質的な文体もありますが、本書はドライでシンプルかつエレガント。題材は相変わらずショッキングなもの(合法的な自殺を装った相互殺人?)を取り上げていますが、そこに辿り着くまでの道行きが物語の中心です。
それはひとりの女性を巡る三人の男たちの輪舞であり、それぞれが若かりし頃、彼女と関係を持ち、現在は社会的に成功をおさめ、地位や名声、お金を手にしてますが、若年性アルツハイマー病で?亡くなった彼女の無残なまでの死に様を目の当たりにし、そこに自らの死の面影を見いだしてしまいます。
やがて男たちのうち二人が、いくつかの偶然や互いの思惑違いから軌道を外し正面衝突します。
当初は破滅させられそうな状況だった男が結局は生き残るのですが、もちろんそれなりの代償を払ってのことです。彼が一番嫌なヤツで嘘つきであるにもかかわらず、もしかしたら亡くなった女性と付き合っている当時、一番正直だったのではないか。自分や彼女に対し・・・読み終えた後、僕はそう想像せずにはいられません。こうした余韻に引きづられるのも小説を読む楽しみなんでしょう。
この著者の作品には粘着質的な文体もありますが、本書はドライでシンプルかつエレガント。題材は相変わらずショッキングなもの(合法的な自殺を装った相互殺人?)を取り上げていますが、そこに辿り着くまでの道行きが物語の中心です。
それはひとりの女性を巡る三人の男たちの輪舞であり、それぞれが若かりし頃、彼女と関係を持ち、現在は社会的に成功をおさめ、地位や名声、お金を手にしてますが、若年性アルツハイマー病で?亡くなった彼女の無残なまでの死に様を目の当たりにし、そこに自らの死の面影を見いだしてしまいます。
やがて男たちのうち二人が、いくつかの偶然や互いの思惑違いから軌道を外し正面衝突します。
当初は破滅させられそうな状況だった男が結局は生き残るのですが、もちろんそれなりの代償を払ってのことです。彼が一番嫌なヤツで嘘つきであるにもかかわらず、もしかしたら亡くなった女性と付き合っている当時、一番正直だったのではないか。自分や彼女に対し・・・読み終えた後、僕はそう想像せずにはいられません。こうした余韻に引きづられるのも小説を読む楽しみなんでしょう。
2010年1月20日に日本でレビュー済み
飾り窓の女はいるわ、麻薬は合法的だわ、これらをもって自由だというわ・叫ぶわ・喚くわでお馴染みのあの阿蘭陀はアムステルダムで合法的に(!)死んでしまった親友同士のどたばた悲喜劇である。
妖婦モリーの死から始まった現役外務大臣を取り込む一大スキャンダル騒動、クライブとヴァーノンは、約束どおりお互いを殺しあって死んじゃったのか、毒を盛り込まれ合って死んじゃったのかどうか等々、いまだに本当のところはどうなのか何かわからぬ、世間の噂が絶えない、しかし外務大臣にとっては万事こともなしで終わり、めでたしめでたしの大番狂わせ。
このお話、平成日本のスキャンダラス女優と現役国務大臣、作曲家、マスコミリーダー、出版社社長等々を適宜置き換えて読んでみればこれほど面白いものはない。
「いやーん、マキューアン、いやーん」って?
妖婦モリーの死から始まった現役外務大臣を取り込む一大スキャンダル騒動、クライブとヴァーノンは、約束どおりお互いを殺しあって死んじゃったのか、毒を盛り込まれ合って死んじゃったのかどうか等々、いまだに本当のところはどうなのか何かわからぬ、世間の噂が絶えない、しかし外務大臣にとっては万事こともなしで終わり、めでたしめでたしの大番狂わせ。
このお話、平成日本のスキャンダラス女優と現役国務大臣、作曲家、マスコミリーダー、出版社社長等々を適宜置き換えて読んでみればこれほど面白いものはない。
「いやーん、マキューアン、いやーん」って?
2009年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『Atonnement(贖罪)』があまりにも良かったので、本作品にも手を伸ばしたがブッカー賞に騙された。日本の直木賞にはよくあることだが、作家の渾身の作に賞をあげ損なった審査員が次の駄作に賞を与えてしまうということがイギリスにもあるのだろうか?
進行性痴呆症で夭折した魅惑の女性モリー。物語は、彼女の葬式でかつての愛人たちが顔を合わせる場面から始まる。その男たちの肩書きがとんでもない。次期首相を狙う大物外務大臣。権威ある新聞の編集長。そして、世界的に著名な交響曲の作曲家。そんな3人の運命の歯車がモリーの死をきっかけに狂い始める。
故人モリーへの愛ゆえか?社会的正義のためか?嫉妬からでた義侠心ゆえか?新聞社編集長は大物外務大臣をスキャンダルで失脚させようとする。そこに至る過程で、主人公たちの心は右に左にと大きく揺れ動く。本来であれば世間から尊敬を集めるほどの社会的エリートのはずが、嫉妬心や恨みなどから理性的な判断ができず、気づかぬうちに人として崩壊していく姿には驚かされる。
情愛のもつれからくるサスペンス仕立ての復讐劇が先を読みたいとの原動力となっているが、こんなこと絶対にあり得ないという偶然が次々に起こる。主人公たちの心の葛藤は深いのだが、その人間性はあまりにも薄っぺらでつまらない。人を見る視線があまりにも斜に構えすぎていて不信感に満ちているので、読後感は良くない。
進行性痴呆症で夭折した魅惑の女性モリー。物語は、彼女の葬式でかつての愛人たちが顔を合わせる場面から始まる。その男たちの肩書きがとんでもない。次期首相を狙う大物外務大臣。権威ある新聞の編集長。そして、世界的に著名な交響曲の作曲家。そんな3人の運命の歯車がモリーの死をきっかけに狂い始める。
故人モリーへの愛ゆえか?社会的正義のためか?嫉妬からでた義侠心ゆえか?新聞社編集長は大物外務大臣をスキャンダルで失脚させようとする。そこに至る過程で、主人公たちの心は右に左にと大きく揺れ動く。本来であれば世間から尊敬を集めるほどの社会的エリートのはずが、嫉妬心や恨みなどから理性的な判断ができず、気づかぬうちに人として崩壊していく姿には驚かされる。
情愛のもつれからくるサスペンス仕立ての復讐劇が先を読みたいとの原動力となっているが、こんなこと絶対にあり得ないという偶然が次々に起こる。主人公たちの心の葛藤は深いのだが、その人間性はあまりにも薄っぺらでつまらない。人を見る視線があまりにも斜に構えすぎていて不信感に満ちているので、読後感は良くない。