僕は文系の人間ですが、少々宇宙に興味があります。
(但し、宇宙物理学などはさっぱりわからない)
そんな僕ですが、
ホットジュピターという惑星があると知ることができただけで、
1000円以上出して買った甲斐があると思いました。
他にエキセントリックプラネット、褐色矮星など、様々な星が登場します。
若干難しいところもありましたが、何とか読み通すことができました。
なにより題材がとても魅力的と云うのもありますが、
筆者も難しい計算式をあえて省くなど、工夫しているのが分かります。
筆者の意見では、地球型惑星は多数存在するということでしたが、
つい先日、地球に環境が似通った惑星が見つかった!!
という報道がありました。生命の存在はこれから調査するのでしょうが、
夢膨らむ話です。
タイムリーかつ分かりやすい良書です。宇宙大好きの方、ロマンティストの方、
お読みになってはいかがでしょうか。

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異形の惑星―系外惑星形成理論から (NHKブックス 966) 単行本 – 2003/5/1
井田 茂
(著)
- 本の長さ268ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2003/5/1
- ISBN-104140019662
- ISBN-13978-4140019665
商品の説明
出版社からのコメント
発見!灼熱巨大惑星 全てはここから始まった!
1995年以来、太陽系外に続々と惑星が発見された。
中心星の直近を高速周回するホット・ジュピター。灼熱と酷寒の世界を繰り返すエキセントリック・プラネット。
想像を絶するその姿に太陽系の惑星形成理論は根底から覆された。
今、この異形の惑星たちの形成メカニズムを解き明かそうと世界第一線の天文学者たちが熱い闘いを繰り広げている。
その一人である著者は、崩れ去ったかに見える惑星形成理論をもう一度構築し、そこから生命誕生の条件を備えた地球型惑星の存在確率に迫っていく……。
宇宙惑星学最前線の論争を存分に味わえる知的興奮に満ちた一書。
1995年以来、太陽系外に続々と惑星が発見された。
中心星の直近を高速周回するホット・ジュピター。灼熱と酷寒の世界を繰り返すエキセントリック・プラネット。
想像を絶するその姿に太陽系の惑星形成理論は根底から覆された。
今、この異形の惑星たちの形成メカニズムを解き明かそうと世界第一線の天文学者たちが熱い闘いを繰り広げている。
その一人である著者は、崩れ去ったかに見える惑星形成理論をもう一度構築し、そこから生命誕生の条件を備えた地球型惑星の存在確率に迫っていく……。
宇宙惑星学最前線の論争を存分に味わえる知的興奮に満ちた一書。
内容(「MARC」データベースより)
1995年以来、地球とは程遠い姿の太陽系外の惑星が相次いで発見された。その「異形の星」の起源に挑み、そこから地球型惑星の存在確率に切り込む知的興奮に満ちた一書。
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2003/5/1)
- 発売日 : 2003/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 268ページ
- ISBN-10 : 4140019662
- ISBN-13 : 978-4140019665
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,020,564位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 418位各種の天体
- - 1,609位宇宙学・天文学(一般)関連書籍
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月27日に日本でレビュー済み
中心星のすぐ近くを高速回転するホットジュピター、楕円軌道を持つ大型惑星であるエキセントリック・プラネットなどが新しく発見された系外惑星が記載されていて、新しい知見が得られました。
2008年10月28日に日本でレビュー済み
宇宙には太陽系以外にどのような惑星系が存在するのか?
地球に似た惑星は存在するのか?
その惑星上での生命の発生・進化の可能性は?
そうした疑問に対して、理論と観測、そして"妄想"の3方向から答を提示してくれます。知らない世界を垣間見るという点でも、また自由な思考実験を楽しむという点でも、とても楽しめる一冊だと思います。私自身、井田さんの文章力・物語力にグイグイ引っ張られて、最後まで飽きずに楽しく読み通せました。理系の本が苦手な人でも大丈夫です。
注目すべきは第六章。ここでは、研究者がどのように想像(妄想)をふくらませるのか、そしてそれらをいかに科学的に検証していくのか、について井田さん自身の思考過程を辿ることができます。ただこの章では、科学的に正確な内容を論じているわけではないので、科学者の立場からすると賛否両論があるかもしれません。また、やや雑な議論で無理やり結論を導いている感じがしなくもありません。しかしこれらの点を差し引いても、やはり読む価値のある一章だと思うし、読む価値のある一冊だと私は思います。"正確さ"が100%保証されない状況で、科学的に妥当な想像や妄想をひとつひとつ積み重ねながらざっくりと見通しを示すことは、何の根拠も無いところから都合のよい結論を導く最近流行の「エセ科学」とは全く違うのだ、ということがよくわかると思うからです。
本書を読めば、もちろん太陽系外惑星の不思議な特徴を知ったり、それらを説明するための理論研究の進展を追いかけたりすることができます。でも実はそれ以上に、「研究者」の「思考過程」を感じられることが本書の一番の特徴だと思います。
地球に似た惑星は存在するのか?
その惑星上での生命の発生・進化の可能性は?
そうした疑問に対して、理論と観測、そして"妄想"の3方向から答を提示してくれます。知らない世界を垣間見るという点でも、また自由な思考実験を楽しむという点でも、とても楽しめる一冊だと思います。私自身、井田さんの文章力・物語力にグイグイ引っ張られて、最後まで飽きずに楽しく読み通せました。理系の本が苦手な人でも大丈夫です。
注目すべきは第六章。ここでは、研究者がどのように想像(妄想)をふくらませるのか、そしてそれらをいかに科学的に検証していくのか、について井田さん自身の思考過程を辿ることができます。ただこの章では、科学的に正確な内容を論じているわけではないので、科学者の立場からすると賛否両論があるかもしれません。また、やや雑な議論で無理やり結論を導いている感じがしなくもありません。しかしこれらの点を差し引いても、やはり読む価値のある一章だと思うし、読む価値のある一冊だと私は思います。"正確さ"が100%保証されない状況で、科学的に妥当な想像や妄想をひとつひとつ積み重ねながらざっくりと見通しを示すことは、何の根拠も無いところから都合のよい結論を導く最近流行の「エセ科学」とは全く違うのだ、ということがよくわかると思うからです。
本書を読めば、もちろん太陽系外惑星の不思議な特徴を知ったり、それらを説明するための理論研究の進展を追いかけたりすることができます。でも実はそれ以上に、「研究者」の「思考過程」を感じられることが本書の一番の特徴だと思います。
2003年7月21日に日本でレビュー済み
近年急速に進歩した系外惑星についての観測事実から、
宇宙の中での太陽系の位置づけを考える本。
太陽系の成立は、宇宙の中でで特殊な出来事だったのか、
それとも、ありふれた出来事だったのか、
著者なりの推論で結論へと導きます。
その議論は、われわれ人類とは何なのか、
そしてどこへ行こうとしているのかを考えさせ、
知的興奮を覚えます。
宇宙の中での太陽系の位置づけを考える本。
太陽系の成立は、宇宙の中でで特殊な出来事だったのか、
それとも、ありふれた出来事だったのか、
著者なりの推論で結論へと導きます。
その議論は、われわれ人類とは何なのか、
そしてどこへ行こうとしているのかを考えさせ、
知的興奮を覚えます。
2007年4月27日に日本でレビュー済み
あきらめかける所までいった系外惑星探しが、いったん「異形」なものとして発見されると次々と見つかり始め、惑星のことなど考えたこともない観測家までが続々と参入し、理論家にとっては何でもありの狂喜と興奮のるつぼとなった。この本では、その間の「栄光」と「歓喜」の物語、そしてとりあえずの理論的収まりどころと地球外生命の可能性や今後の展望が語られる。
この本には、興味深くスラスラ読めるとはいかない部分もあった。この分野の理論的研究はコンピュータ・シミュレーションが主要な手段である。その結果だけを提示されると、著者も述べていることだが、「見てきたような話」となり、「ああそうですか」とはなるが「わかった」という気にはなりにくい。そして、定説が定まっていないので、いくつもの説が並列されていて、落ち着かない気もする。現段階ではやむを得ないのであろう。
その代わり、このような、ビビッドな分野に取り組む研究者たちの雰囲気が伝えられる。その対象が「異形」なら、それに取り組む人たちもユニークで、ある人は、日本に来てパチンコや渋谷の若者の風俗に興味を持つとそれらのフィールド・ワークに行ってしまったらしい。あるいは、人を笑わせしゃべりまくる中で、議論もして構想を練る。この人は論文を読む時間がもったいないと、必要なら国際電話でもかけまくり本人にとことん聞くのだという。このような人達と競いつつ、「共同知」を創り上げることの喜びは伝わってくる。
NHKブックスの地学分野の本を何冊か読んだが、それらは今一番ビビッドに進展している部分を、やや高いレベルまで踏み込んででも伝えようとしている気がする。そこには、現在の到達点を知らせ、そこに若者が参入してくることへの期待も込められていると思う。この本を、ワクワクして読み切ってしまった若者は危ないかもしれない。NHKブックスを読んで、人生の進路を変えた人を知っている。
この本には、興味深くスラスラ読めるとはいかない部分もあった。この分野の理論的研究はコンピュータ・シミュレーションが主要な手段である。その結果だけを提示されると、著者も述べていることだが、「見てきたような話」となり、「ああそうですか」とはなるが「わかった」という気にはなりにくい。そして、定説が定まっていないので、いくつもの説が並列されていて、落ち着かない気もする。現段階ではやむを得ないのであろう。
その代わり、このような、ビビッドな分野に取り組む研究者たちの雰囲気が伝えられる。その対象が「異形」なら、それに取り組む人たちもユニークで、ある人は、日本に来てパチンコや渋谷の若者の風俗に興味を持つとそれらのフィールド・ワークに行ってしまったらしい。あるいは、人を笑わせしゃべりまくる中で、議論もして構想を練る。この人は論文を読む時間がもったいないと、必要なら国際電話でもかけまくり本人にとことん聞くのだという。このような人達と競いつつ、「共同知」を創り上げることの喜びは伝わってくる。
NHKブックスの地学分野の本を何冊か読んだが、それらは今一番ビビッドに進展している部分を、やや高いレベルまで踏み込んででも伝えようとしている気がする。そこには、現在の到達点を知らせ、そこに若者が参入してくることへの期待も込められていると思う。この本を、ワクワクして読み切ってしまった若者は危ないかもしれない。NHKブックスを読んで、人生の進路を変えた人を知っている。
2003年6月2日に日本でレビュー済み
「異形の惑星」―なんと魅惑的なタイトルか。灼熱の水星、巨大な木星、極寒の冥王星…太陽系の惑星たちでさえ十分に異世界であるのに、それがごく平凡にみえてしまうような惑星がまさに今、続々と発見されているというのだ。1年がわずか数日、母星すれすれを猛スピードでかすめる巨大ガス惑星や、あまりにも長円形の軌道を描くため、夏冬の温度差が130度という惑星! 想像を絶する世界が幕を開けつつある。40代の気鋭の惑星物理学者である井田氏は、西部開拓時代のゴールドラッシュのような熱気と知的興奮にあふれた天文学の「いま」を、魅力たっぷりに描き出している。
だが、これら惑星にも増して興味深いのは、科学者たちの闘い、ドラマである。1990年代前半、太陽系外の惑星を探す試みがことごとく失敗し、惑星物理学は白旗を掲げかけていたという。世界最高の知性たちが繰り返した失敗、彼らは宇宙、異界を探しながら、無意識の前提として「地球/太陽系に似た惑星」をおいていた。まさしく「異形の惑星」は異界のものとして、彼らの意識の外にあったのだ。「宇宙、星々を追い求める彼らこそ、実は最もこの地球に依る人々であった」こと、本書の最大のヤマ場はここにある。
本書後半、井田氏は地球型惑星の存在する確率をめぐって筆を進める。「地球は決して奇跡の星なんかではない。」惑星物理学の最前線に立つ筆者もやはりまた、地球への想いにとりつかれた一人であったのだ。
5年後、あるいは10年後、井田氏にはぜひ「なぜ地球なのか」、天文学者!たちを突き動かす地球への想いそのものをめぐって、再度このテーマを上梓してほしいと思う。
だが、これら惑星にも増して興味深いのは、科学者たちの闘い、ドラマである。1990年代前半、太陽系外の惑星を探す試みがことごとく失敗し、惑星物理学は白旗を掲げかけていたという。世界最高の知性たちが繰り返した失敗、彼らは宇宙、異界を探しながら、無意識の前提として「地球/太陽系に似た惑星」をおいていた。まさしく「異形の惑星」は異界のものとして、彼らの意識の外にあったのだ。「宇宙、星々を追い求める彼らこそ、実は最もこの地球に依る人々であった」こと、本書の最大のヤマ場はここにある。
本書後半、井田氏は地球型惑星の存在する確率をめぐって筆を進める。「地球は決して奇跡の星なんかではない。」惑星物理学の最前線に立つ筆者もやはりまた、地球への想いにとりつかれた一人であったのだ。
5年後、あるいは10年後、井田氏にはぜひ「なぜ地球なのか」、天文学者!たちを突き動かす地球への想いそのものをめぐって、再度このテーマを上梓してほしいと思う。