明治・大正・昭和という激動の時代を生き抜いた大観の数々の画業を丹念に紹介している作品集です。本書では大観の代表作といえるものをほとんど網羅しています。伝統的な日本画をベースに近代化へとむかった日本画の変遷の歴史において、燦然と輝く巨星・大観の画業を俯瞰できるように編集されています。
文化功労者の高階秀爾氏による「横山大観の芸術と日本の近代絵画」も大変素晴らしい解説でした。美術評論の第1人者である高階氏の学識と見識がそこに現れており、大観という画家の存在がいかに大きかったかを示すものでした。
本書の表紙に使用されている六曲一双、2枚組の屏風「夜桜」が好きです。群青の夜空を背景に、爛漫の咲き誇る桜と燃え上がる篝火の美しいコントラストが際立っている作品です。
精神的な師として仰いだ岡倉天心が退官させられた時の心境を絵に表した「屈原」は鬼気迫る迫力で伝わってきます。風格もあり、威厳もあり、孤独感も理解できます。明治の日本画で、これほど明確に描くべきものを主張している作品は見当たらないですね。
40mにも及ぶ「生々流転」、初期の「無我」、「流燈」、「柳蔭図」、晩年の「ある日の太平洋」など、どれも素晴らしい作品が掲載されています。これらの作品は、雰囲気も十分に伝わる編集がなされています。
巻末の「横山大観作品収蔵主要美術館ガイド」は、実際に大観の作品と対峙するのに必要なデータですし、「横山大観略年譜」はその足跡をたどるのに不可欠なものです。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥2,200¥2,200 税込
ポイント: 22pt
(1%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥2,200¥2,200 税込
ポイント: 22pt
(1%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥731
中古品:
¥731

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
横山大観の世界 単行本 – 2006/3/1
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥2,200","priceAmount":2200.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"2,200","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"ssEc85awNC9OgW%2FpDKCkE%2BFI%2FkXCIx0hmtm3%2BdG6xDk2KqvTG50JJHv%2FVPZ0ubWv%2BPkujDrOLhayOkYftJmD5zXx2h0hvPWLuZHrl3%2BfG2JtJGnEGRbEbjtgOZ1d3sk2","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥731","priceAmount":731.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"731","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"ssEc85awNC9OgW%2FpDKCkE%2BFI%2FkXCIx0hRTUFoLXBGmV3fWgtVukIHBKSu2Ly0amGQXMv3bPqxMo0OVsLjbeYkWOhEQoYKED7fZss6H8F4Y8GiRVeGNwooBG6TSwLwNnbCG%2BOX%2FEpBhZrdX6oM64t8jWZxXZq5PyJ2bLtWPwrTmlAXwp9Yu3lYA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ95ページ
- 言語日本語
- 出版社美術年鑑社
- 発売日2006/3/1
- ISBN-104892101672
- ISBN-13978-4892101670
よく一緒に購入されている商品

¥2,420¥2,420
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
¥2,200¥2,200
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 美術年鑑社 (2006/3/1)
- 発売日 : 2006/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 95ページ
- ISBN-10 : 4892101672
- ISBN-13 : 978-4892101670
- Amazon 売れ筋ランキング: - 440,986位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
10グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2007年12月16日に日本でレビュー済み
2013年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
横山大観が好きなひとに、プレゼントしました。気に入ってもらえました
2006年11月4日に日本でレビュー済み
横山大観の代表絵画、オールカラー図版で40点が掲載され、一点一点丁寧な解説がある。
「屈原」は大観一代の力作で、悲愁・凄惨の気溢れる。大観の鋭敏な感覚の一端を知ることができる。追放されてなお潔癖を貫く屈原を、同じく追放された岡倉天心になぞらえて描いたと言われる。
「夜桜」は本書カバーにも使っている六曲一双の紙本彩色の装飾画。ローマで開かれた日本美術展の出品作品。世界に日本画を知らしめることは、岡倉天心の主張であり、それはそのまま大観の念願でもあった。制作に五ヶ月を労した名作で、大観装飾画の最高峰である。
「白砂青松」は絹本彩色、晩年の佳品で、日本人が失ってはならない美しい自然の風景である。海浜は汚れ、松は枯れることの多い昨今、日本のあるべき姿の原風景を描いて、我々に啓示を与えてくれているような気がしてならない。
大観は明治元年生まれで、明治・大正・昭和と90年を生きた画家である。日本画のあるべき姿を平成に、21世紀にどのように継承していくかを考えてみなければなるまい。
「屈原」は大観一代の力作で、悲愁・凄惨の気溢れる。大観の鋭敏な感覚の一端を知ることができる。追放されてなお潔癖を貫く屈原を、同じく追放された岡倉天心になぞらえて描いたと言われる。
「夜桜」は本書カバーにも使っている六曲一双の紙本彩色の装飾画。ローマで開かれた日本美術展の出品作品。世界に日本画を知らしめることは、岡倉天心の主張であり、それはそのまま大観の念願でもあった。制作に五ヶ月を労した名作で、大観装飾画の最高峰である。
「白砂青松」は絹本彩色、晩年の佳品で、日本人が失ってはならない美しい自然の風景である。海浜は汚れ、松は枯れることの多い昨今、日本のあるべき姿の原風景を描いて、我々に啓示を与えてくれているような気がしてならない。
大観は明治元年生まれで、明治・大正・昭和と90年を生きた画家である。日本画のあるべき姿を平成に、21世紀にどのように継承していくかを考えてみなければなるまい。
2022年1月26日に日本でレビュー済み
本書は、横山大観記念館が監修し作品解説するとともに、大観の孫である記念館館長・横山隆さんが横山大観の知られざる横顔と語るコラムが併載されて、大観の別の姿を垣間見ることができます。
巻頭には高山辰雄氏の大観の思いが綴られています。大観は院展、高山は、日展がホームですので少し意外な感じがしますが、先達への尊敬の念に溢れる文章に、高山氏の謙虚さと共に大観の大きさを感じるところです。以前、高山氏が三越で開催されていた淡交会で大観の作品を見て涙したと言う文章を拝読しました。
高山氏が上京したのは昭和5年ごろですので、その作品ではありませんが、本書には第一回淡交会に出品された「東山」が掲載されています。鯨柱墨を惜しげもなく使った作品とのこと。水墨ですがカラー印刷ゆえ青みを感じることができます。昭和初期の大観の墨には、引き込まれます。高山氏の言葉に納得するばかりです。
巻頭には高山辰雄氏の大観の思いが綴られています。大観は院展、高山は、日展がホームですので少し意外な感じがしますが、先達への尊敬の念に溢れる文章に、高山氏の謙虚さと共に大観の大きさを感じるところです。以前、高山氏が三越で開催されていた淡交会で大観の作品を見て涙したと言う文章を拝読しました。
高山氏が上京したのは昭和5年ごろですので、その作品ではありませんが、本書には第一回淡交会に出品された「東山」が掲載されています。鯨柱墨を惜しげもなく使った作品とのこと。水墨ですがカラー印刷ゆえ青みを感じることができます。昭和初期の大観の墨には、引き込まれます。高山氏の言葉に納得するばかりです。